私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

私的名盤放送第49回「シティポップ、邦楽R&Bで棚から一掴み」セットリスト

私的名盤放送第49回「シティポップ、邦楽R&Bで棚から一掴み」セットリスト

私的名盤放送第49回1

私的名盤放送第49回2

「放送アーカイブはこちらから」

M1 無重力ファンタジア /RYUTist 『青空シグナル』 (2018)
M2 Open Your Heart /三浦大知 『D-ROCK with U』 (2006)
M3 If You Only Knew /Elijah Melo 『If You Only Knew』 (2019)
M4 Lonely Woman /中原めいこ 『Moods』 (1986)
M5 No Limit /Sowelu 『SWEET BRIDGE』 (2005)
M6 Queen of My Heart /DeBarge 『In a Special Way』 (1983)
M7 MON AMOUR /山本達彦 『メディテラネ』 (1985)
M8 Everybody /De De Lopez 『Metaphor』 (1999)
M9 Tell Me Why /Cindy 『Don't be afraid』 (1991)
M10 トワイライト・レイン /小山茉美 『ゆ・れ・て』 (1982)
M11 Maria /O'Bryan 『Surrender』 (1986)
M12 Am I Losing You /The Right Choice 『The Right Choice』 (1989)
M13 ストロベリーアイスクリーム /嶺内ともみ 『スロウスタート キャラクターソングアルバム「Step by Step」』 (2018)
M14 Destiny /STARDUST REVUE 『 Brightest!』 (1991)
M15 Mixer /Amber Mark 『Mixer』 (2019)
M16 真冬の観覧車 /水樹奈々 『supersonicgirl』 (2001)
M17 Back To Love /Le Flex 『Are We There Yet?』 (2019)
M18 Reasons /Musiq Soulchild 『Interpretations -Celebrating The Music Of Earth , Wind & Fire』 (2007)
M19 ひとりになって /Kana 『KANA』 (1995)
M20 A Perfect Sky /BONNIE PINK 『Every Single Day -Complete BONNIE PINK(1995-2006)』 (2006)

【放送後記】
また少しだけ放送の間が空いてしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は最近手に入れたアナログを中心にシティポップを、それ以外には90s以降の邦楽R&Bをいくつか選びました。

まず1曲目は新潟県出身の4人組のアイドルグループ、RYUTistのシングルB面です。
A面のプロデュースは元Cymbalsの沖井礼二(TWEEDEES)で、
B面はインドネシア出身のシティポップバンド、ikkubaruがプロデュースです。角松敏生を思わせるような
トロピカルでスムースなサウンドを生み出す彼らによる新曲は、808のリズムパターンで始まるイントロ、
Midnight Star/Curious的な一曲で、JPOPとして聴いても心地よいバランスに仕上がっています。

最新作「球体」では歌ものとしてのR&Bを脱し、トラップ、EDM以降のサウンドに影響された
独自の路線をいく三浦大知ですが、1stアルバムでは比較的当時のJR&Bの流行を踏襲した作風であったといえます。
MJ/Rock With Youから名付けたという1stアルバムから加藤ミリヤを手掛けた村山晋一郎のペンによる
キャッチーなNJS, Open Your Heartです。そのほか、邦楽アシッドジャズバンドのescalatorsのZOOCOや、
ゴスペラーズの黒沢薫、安岡優や、Double, Zeebra, 安室奈美恵を手掛けた今井了介など、
当時のJR&Bの一流の作家が多数参加しています。

次にはUKソウルのインディーなトラックメイカー、Elijah MeloによるスロウジャムIf You Only Knewは
ジャケットのフォントがBobby BrownなどNJS世代のアーティストのPVを思わせるようで、懐かしい気持ちになります。

シティポップからは59年生まれ、千葉県出身のSSW、中原めいこの86年作から豪華なストリングスが散りばめられた
グルーヴィーなLonely Woman(おそらくドラムスは江口信夫だと思われます、それ以外にも松原秀樹(B)など)と、
シティポップ界いちの二枚目SSW, 山本達彦の85年作からMidnight In New Yorkを大胆に引用したMON AMOURを選びました。

そしてレアなシティポップ盤では、Dr.スランプ アラレちゃんの則巻アラレ役で知られる声優の小山茉美の
ソロ1stアルバム、1982年作です。プロデュースにはスタジオミュージシャンとしても知られる土方隆行が参加、
他に高水健司(B), 見砂和照(Ds), EVE(Chorus)などが参加しており、B4はシティポップ隠れ名曲です。最高にグルーヴィー。
A1もイントロからフュージョン的なキメが心地よいです。声優ポップスの黎明期に同時代的なシティ~AORな
楽曲を生み出しており、花澤香菜/Blue Avenueを既に予見しているとも言えるでしょう。

花澤香菜とのタッグで再評価を得たROUND TABLEの北川勝利がプロデュースしたTVアニメ「スロウスタート」の
サウンドトラックは、エレクトロポップスからアシッドジャズ、渋谷系サウンドまで、彼が今まで作り出してきた楽曲の
総まとめ的な多彩な一枚となりました。良曲ばかりですが、Original Love/結晶を彷彿させるような
タイトな演奏が堪らないアシッドジャズ、ストロベリーアイスクリームです。

前回は、邦楽R&Bシンガーで再度注目されるべきと思っているシンガーとして嶋野百恵を挙げました。
今回は82年生まれのシンガーで03年にデビューしたシンガー、Soweluの傑作、05年作から
最高にキャッチーなNo Limitです。ペンを執った春川仁志はEXILEやAZUなどへの楽曲提供で知られています。
他にもティンバサウンド的な変則ビートの楽曲も、彼女の甘い声と重なると非常に聴きやすいです。
デビューしたのがもう少し早かったらもっとヒットしていたのではないかと思います。

少し時代を遡り、90年代末はBONNIE PINKのデビューした時期でもあります。
プロデュースを務めたTore Johanssonのサウンドは、日本人にとっても馴染のある音でもあります。
同じくスウェーデン出身のR&B系シンガー、De De Lopez(Denise Lopez) は、90年代末から00s初頭にかけて
邦楽R&Bに負けずとも劣らぬキャッチーなヒップホップソウルを多数残しています。
ここでは00年作のMetaphorからファンキーで少し切ないディスコ、Everybodyを選びました。

管理人得意のBCM~クワイエットストーム, NJSからも洋楽邦楽織り交ぜてご紹介しました。
まずはMotownの偉大なるファミリーグループ、DeBargeの83年作から名曲B2 Queen of My Heartです。
I Like Itなどと並んで、今の時代振り返られるべきサウンドだと思います。
B5は90sにもMJBなど様々なアーティストの元ネタにされました。

そして同じくMotownからデビューし、89年にアルバム一枚を残して解散してしまった3人組、
The Right ChoiceからIsleyマナーでとびきりセクシーなクワイエットストーム、Am I Losing Youです。

邦楽のNJSでは、まず山下達郎のバックコーラスとして1986-89年にツアーへ参加し、その熱演がライブアルバム、
Joyに収められたシンガー、作曲家のCindyのソロアルバム、91年作です。
中山美穂への楽曲提供でも知られる彼女ですが、本作はクワイエットストーム、スロウが多い中で
敢えてファンキーなNJS, Tell Me Whyを選びました。彼女の声もとてもミルキーで、ファルセットの感じなど
BONNIE PINKを思わせる部分もあります。惜しくも2001年に亡くなられたとのことです。
そしてベテランではSTARDUST REVUEの91年作から同じくNJS的な編曲のDestinyを。
イントロからファンキーですが、どこか懐かしさや歌謡曲的な感覚を残しているのが彼ら流で最高です。

最新のR&Bからは詳細不明な女性シンガー、Amber Markの粘り付くドラムスが90sR&Bを思い起こさせる、
現代版Waterfallsなシングル、Mixerも素晴らしい。さらに管理人一押しのロンドン出身のトラックメイカー、
Le Flexのニューアルバムから、夢を見るようなシンセなど、80sソウルを見事に甦らせたBack To Loveです。
センシュアルな歌声はどことなくGeorge Michaelを思い起こさせてくれます。
Midas HutchやTeddy Mikeと合わせて、最近のBCMリヴァイバルの筆頭です。

その他には、Earth, Wind & Fireのトリビュートアルバム、Interpretationsに収録された
ネオソウルを代表するシンガー、プロデューサー、Musiq Soulchildのファルセットが凄まじいReasonsです。
邦楽ヒップホップソウル~ネオソウルからは、ヒップホップクルーのEAST ENDがプロデュースした
女性シンガー、KANAのソロアルバムからアーバンでチルなスロウジャム、ひとりになってです。
水樹奈々の矢吹敏郎プロデュースによる1stアルバムから、現在のサウンドからは想像も出来ない
スロウテンポの16ビートで聴かせる真冬の観覧車もお忘れなく。

最新の楽曲からシティポップの隠れた名曲まで1時間半の長丁場でした。いかがでしたでしょうか。
来週も皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように。おやすみなさい。

※徐々に見て下さる方が増えてきており、本当にうれしく思っております。ブログ記事からはYoutubeへのリンクがあり、
下の動画からそのまま録音を聴くことが出来るようになっています。
  これまでの放送で掛けられた楽曲は私的名盤放送Spotify Playlistに纏められています。
ヴァイナルやCD音源しかないものについては聴けませんが、シャッフルして楽しんで頂ければと思います!
  リクエスト、ご感想などTwitter(@privategroove)までお寄せ下さい!RT下さるとありがたいです!

【訂正】
Jerry KnightはRaydioのメンバーでした。ChicのベーシストはもちろんBernard Edwardsです。


【前編】

【中編】

【後編】


この記事をはてなブックマークに追加

関連記事
  1. 2019/05/30(木) 23:29:34|
  2. 私的名盤放送セットリスト
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

私的名盤放送第48回「最新邦楽ポップスで棚からひとつかみ」セットリスト

私的名盤放送第48回「最新邦楽ポップスで棚からひとつかみ」セットリスト

私的名盤放送第48回2

私的名盤放送第48回1

M1 どんないいこと(Album Version) /SMAP 『SMAP 008 TACOMAX』 (1995)
M2 大丈夫 /花澤香菜 『ココベース』 (2019)
M3 Breakin' My Heart(Pretty Brown Eyes) /Mint Condition 『Meant To Be Mint』 (1991)
M4 リズム /UA 『11』 (1996)
M5 ためらいの糸 /嶋野百恵 『Roots』 (2000)
M6 静謐甘美秋暮抒情 /UNISON SQUARE GARDEN 『MODE MOOD MODE』 (2018)
M7 長い道距の果てに /Sing Like Talking 『City on My Mind』 (1989)
M8 I'll Be Over You /Randy Goodrum 『Words and Music』 (1994)
M9 Siren /向井太一 『Pure』 (2018)
M10 Serve You Right /Isley Jasper Isley 『Broadway's Closer to Sunset Blvd』 (1984)
M11 Catch The One /Awesome City Club 『Catch The One』 (2018)
M12 Reachin' 2 Much /Anderson Paak feat. Lalah Hathaway 『Ventura』 (2019)
M13 ゼロセット /ORIGINAL LOVE 『bless You!』 (2019)
M14 We Had a Love /Krystol 『I Suggest U Don't Let Go』 (1989)

「放送アーカイブはこちらから」

【放送後記】
医師3年目も何とか業務に慣れつつありますが、慣れてきたところで違う診療科へと配属となってしまうシステム上、
なかなか精神的な平穏を得られないままに日々を過ごしております。
先の10連休と改元で世間は正月休みが再度やって来たかのような空気ですが、病院では救急外来、救急車診療共に
24時間365日、休みなく業務が行われております。幸いなことに管理人は2回救急業務に就くのみで済みましたが、
体力的なストレスだけでなく、対人的なストレスの多さに辟易してしまう瞬間も、ないわけではありません。
めげずにやっていこうとは思いますが、音楽はいつでも心のよりどころとなっています。

引き続き、私的名盤紹介の別アカウントとして運営している
私的名盤紹介ANNEX
は好調に更新できており、
徐々に皆様のご好評をいただいているようで、嬉しい限りです。
今後も古い商業施設やビルなどを取り上げていこうと考えております、お楽しみに。

私的名盤紹介のメインコンテンツとなって久しい私的名盤放送ですが、最新話では近年の邦楽ポップスを中心に、
最近の愛聴盤を取り上げました。

SMAPの8枚目のアルバムから、あまりにも有名なシングル「どんないいこと」で始めました。このアルバムバージョンでは
Omar Hakim(Ds), Anthony Jackson(B), Wah Wah Watson(G), Phil Woods(Sax, Steely Dan, Billy Joel etc)などが参加しています。
ウェストコースト的な暖かみと繊細なコーラス、ブラスの細やかなアレンジにOmar Hakimのシャープなドラムスが映えます。

花澤香菜は出すたびに様々なコンセプトの作品で話題を呼んでいますが、今作ではこれまでの
「渋谷系を足場にしながら洋楽的なサウンドを追究する」スタイルから、90s以降、日本で独自の進化を遂げてきたJPOPの
サウンドを素直に取り込みながら、凝った編曲と美しいメロディのポップスとして再提示した作品となりました。
その中でも、槇原敬之のペンによる先行シングル、「大丈夫」はROUND TABLE的な音を意識した豪華な編曲と、
90sJPOPの美しいメロディが融合した新境地だったと思います。その他、プロデューサーに佐橋佳幸を迎えた楽曲、
いきものがかりの水野良樹を迎えた楽曲など、JPOPの最前線で活躍する作家を数多く迎えています。

BCM, ニュージャックスウィングを生演奏の形式で表現し、90sというR&B全盛期の時代においても特異な存在感を放っていた
バンド、Mint Conditionは、Robert Glasperバンドを初めとして現代ジャズの屋台骨を支えるドラマーであり、
邦楽では宇多田ヒカル/あなたのバッキングでも知られるChris Daveが活動初期に所属していました。
彼らの1stアルバムから絶品のクワイエットストーム、Breakin' My Heartを。

邦楽R&Bではまず菊地成孔とのプロジェクト、Cure Jazzのほか、Mondo Grossoの大沢伸一、朝本浩文など、
数多くのプロデューサーとタッグを組み、
様々なジャンルを超えたポップスを生み出しているUAの1stアルバムからリズムを選びました。
その他、90s邦楽NJSの重要人物である嶋野百恵の名盤、rootsからためらいの糸もどうぞ。

LiSAへの楽曲提供、編曲で知られるベーシスト、田淵智也が所属する邦楽ロックバンド、UNISON SQUARE GARDENは、
邦楽ロック史上でも圧倒的な演奏力の高さで知られているかと思います。3ピースながら音の分厚さ、ベースのうねりが
楽曲に迫力を与えます。彼らの楽曲にはアニメソングらしい、言い換えれば歌謡曲的な魅力があるといえます。
最新作からAOR色さえ感じる静謐甘美秋暮抒情を選びました。

もともとはカントリー系の作曲家として知られ、Anne Murrayのプロデュースで有名となったグラミー受賞作家、
Randy Goodrumのセルフカバー名曲集、94年作のWords & Musicから、TOTOのSteve Lukatherとの共作、I'll Be Over Youです。
このバージョンではソロをJay Graydonが演奏しています。そのほか、George Benson/20/20(Steve Kipnerとの共作)、
Michael Johnson/Savin' It Upなど名曲ぞろいです。Randyによるボーカルは程よく脱力していて、
リラックスできる一枚に仕上がっています。

邦楽ブラックミュージック人気再燃を感じるこの頃ですが、ネオ渋谷系との関連の中で、
tofubeats, 小袋成彬、RIRI, cero, Lucky Tapes, Kan Sano, UNCHAIN, BRADIO,
そして最も有名人では星野源, PUNPEEなど、JPOPの中心にソウル/R&Bが戻って来ていることは、
管理人としては大変うれしいことです。

アイドルでもフィロソフィーのダンスやMELLOW MELLOWなど、
そして渋谷系現役世代ではORIGINAL LOVEやSLTが今でも元気に活動しており、
さらにはVaporwave人気を皮切りにシティポップに注目が集まり、竹内まりや/プラスティック・ラブがアンセムとして
様々なアーティストにカヴァーされ、30年以上経って公式MVが撮影されてしまうという、なんとも奇妙で、
この夢の様な現実に、毎日新譜を聴くのが楽しみで仕方ありません。
さらにはNJSやクワイエットストームにも再び注目が集まっており(前回の特集をお聴きになるとよいです)、嬉しいこと続きです。

モデルとしても活躍するSSW, 向井太一の新作は、一聴するとMichael Jackson/Off The Wallに収録されていそうな
BCM的な流れを汲んだ80s風ブギーなのですが、ところどころで鳴らされている不穏なシンセや、
中近東的な音階のオブリガートなどが散りばめられた、一筋縄ではいかぬ魅力があり、昨今のシーンでも異彩を放っています。
ほかにも邦楽ポップス~ロックの中で、Shiggy JrやORESAMAと並んで80sディスコの流れを汲んだ聴きやすい楽曲を
多数生み出しているAwesome City Clubの新曲、
ベテラン田島貴男のORIGINAL LOVE新作から、不思議なコード進行のゼロセットを。
ほかにもPUNPEEとのコラボレーション、グッディガールも素晴らしいです。すこし「風の歌を聴け」の頃に戻った部分もあります。

洋楽R&Bの最近のアルバムの中では、Malibuが圧倒的な傑作だったキーボーディスト、トラックメイカーのAnderson Paakの
新作が素晴らしかったです。前作はジャリ付いたビターな楽曲が多く、個人的には楽しみきれなかった部分がありますが、
今作はMiraclesのSmokey Robinson(Quiet Stormの言葉は彼のソロアルバムから)や、
BCM関連ではDonny Hathawayの娘Lalah Hathawayが参加しています。他にもAndré 3000、Jazmine Sullivan、
Sonyae Elise、Brandy、Nate Doggなど、90s-00sにかけてのR&B/ヒップホップの重要人物が名を連ねます。
その他にも、これまでの共演歴にはMac Miller, Chance The Rapper、A Tribe Called Quest、Kendrik Lamarなど、
新旧現在のブラックミュージックに影響を与えた数多くのアーティストとコラボレーションしています。
とにかく、最新作Venturaはこれまでの彼の作品の中でも最も「メロウ」な楽曲が集まっており、
特にLalah Hathawayの参加したReachin' 2 Muchは、ものを叩き潰すような音の強烈なスネアが作り出す
重くファンキーなグルーブと、フュージョン的なホーン、時折見られるネオソウル的なコード進行が最高。
80sのディスコ~BCM~ネオソウル、現代のヒップホップまでを見事に融合した一曲になっていますし、
アルバム全体での聴きやすさも素晴らしく、洗練されていたと思います。必聴の一枚です。
現在のところ年間ベスト・アルバムです。

そしてリアルタイムのクワイエットストームからは、アメリカのソウル史で最長に近いキャリアを誇るレジェンダリーグループ、
Isley Brothersの分派したIsley Jasper Isleyと、MotownのディスコグループとしてCrazy Love, It Must Be Loveなどの
名曲を遺したAlton McClain & The Destinyのメンバーが参加した、
Krystolというボーカルグループ(初期はSOLARのLeon Sylvers Ⅲがプロデュース)の
89年作から切ないバラードWe Had Loveを。サビはBCM的なコード進行もあり心地良いです。

私的名盤放送第48話、いかがでしょうか。
これからも皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように、おやすみなさい。

前編

後編



この記事をはてなブックマークに追加

関連記事
  1. 2019/05/23(木) 00:15:32|
  2. 私的名盤放送セットリスト
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

私的名盤放送第47回「ニュージャックスウィングの遺伝子~NJSとアイドルソング」セットリスト

私的名盤放送第47回「ニュージャックスウィングの遺伝子~NJSとアイドルソング」セットリスト

私的名盤放送第47回1

私的名盤放送第47回2

「放送アーカイブはこちらから」

M1 ココロはMerry-Go-Round /水瀬いのり 『Catch the Window』 (2019)
M2 Aurora /Neighbors Complain 『Bridge』 (2018)
M3 If I May Be /Love Square 『Everything』 (2000)
M4 スーパーヴィーニエンス /フィロソフィーのダンス 『エクセルシオール』 (2019)
M5 Hold On /White Heart 『White Heart』 (1982)
M6 からくりピエロ /40mP feat. 洲崎綾 『EXIT TUNES PRESENTS 半熟少女2』 (2011)
M7 Nice To Have You Back /Nolen And Crossley 『Ambience』 (1982)
M8 Step By Step /Jeff Lorber 『Step By Step』 (1985)
M9 Trap of Love /Mellow Mellow 『Dear My Star』 (2019)
M10 One More Try for Love /Ronnie Milsap 『One More Try for Love』 (1984)
M11 Street Dancer /岩崎宏美 『WISH』 (1980)
M12 I Belong To You /Mac Band 『The Real Deal』 (1991)
M13 遠い夜明け /スガシカオ 『労働なんかしないで 光合成だけで生きたい』 (2019)
M14 フレンズ /Happiness 『フレンズ』 (2011)
M15 Get It Together /さかいゆう feat. Michael Kaneko, Ray Parker Jr. 『Yu Are Something』 (2019)
M16 Nothing Can Hold Us Back /Jerry Knight 『Love's On Our Side』 (1982)
M17 Now or Never /Basic Black 『Basic Black』 (1990)
M18 Read My Mind /Tony Terry 『Tony Terry』 (1990)

【放送後記】
少しずつ業務に慣れてきたこともあり、短い間隔で放送できたかと思います。
今回は、以前よりAORやブラックコンテンポラリーと並んで取り上げてきたテーマ、「ニュージャックスウィング」を
中心に、特に近年の邦楽のアイドルソングやダンスボーカルグループの楽曲を取り上げました。
邦楽のニュージャックスウィングを支えたプロデューサーとしてGiant Swing/T.Kura(=倉卓司, Elisha La'VerneやEXILEなど)や
MAESTRO-T(豊島吉宏, 伊藤由奈、平井堅などを手掛けた)などが知られているかと思います。

Giant Swing & MAESTRO-Tの2人が手掛けた2人組ボーカルユニット、Love SquareのAvexから発売された00年作から、
Is It Good To You?/Teddy Riley feat. Tammy Lucasを思わせるようなスウィンギーな一曲を。
同様に90s末から00s初頭の邦楽R&BでCHEMISTRYや平井堅を手掛けた
松尾潔(レビュワー、ラジオパーソナリティー、文筆家としても高名な方ですが)のプロデュースによる
LDHのボーカルグループ、Happinessの傑作シングルは、かつて伊秩弘将がSPEEDと作り上げたサウンドを
思い起こさせてくれます。

2018年6月にメジャーデビューしたばかりの3人組ダンスボーカルグループ、MELLOW MELLOWの最新EPに収録された
Trap of LoveはKiss My Ft2, prediaなどのアイドルの楽曲を数多く手がけているJazzin' parkの栗原暁が提供しています。
ニュージャックスウィングリヴァイバルな一曲で、インスト部分などはテクノポップ~EDM的な展開を上手く取り入れたりと、
かつてのPerfumeやTwiceのサウンドやRIRIなどの邦楽R&Bの流行ともまた一味違った、
ダンスクラシックス好きには堪らない佳曲でした。

ここ数年で管理人がもっとも一押ししているバンドのひとつがNeighbors Complainです。
アシッドジャズリヴァイバルや、和モノシティポップの再評価の中で、とりわけ演奏力の高いバンドで、
彼らの最新作からイントロのカッティングフレーズがテクニカルでthe band apartを思わせるようなAuroraを選びました。
UNCHAINやBRADIOなどブラックミュージックベースの邦楽ロックバンドがお好きな方であれば、きっと嵌ると思います。
プロデュースを務めるのはSkoop of SomebodyのドラマーKO-HEYで、彼らを知る人であればなるほどと思うサウンドです。

そのほか、Espesiaが活動終了した今、アイドルで管理人が一押しなのがフィロソフィーのダンスです。
Funky But Chicをテーマとして、まさしくディスコユニットChicやWild Cherryなどを彷彿させるファンク~ディスコから、
角松敏生的なトロピカルなシティポップ、そしてニュージャックスウィングまでアーバンでキャッチーな楽曲に満ち満ちています。
プロデュースを務めるのはBase Ball Bearを発見した加茂啓太郎です。
最新作からBruno Mars/FinesseからRod Tempertonのサウンドから影響されたであろうスーパーヴィーニエンスです。

リアルタイムのニュージャックスウィングからも数曲選びました。
LA出身のボーカルグループであり、Babyfaceプロデュースのシングル、Roses Are Redが有名なMac Bandの
91年作から、甘く蕩けるようなクワイエットストーム、I Belong to Youを選びました。
ソロシンガーではワシントンDC出身のTony Terryの2ndアルバムからハネまくりのリズムが心地よい一曲。
そしてクワイエットストームでもう一曲は、NJSのオリジネーターといえるTeddy Rileyの所属したGuyの
後見人的な役割を果たしたGene Griffinの手掛けたBasic Blackというニュージャージー出身のボーカルグループの90年作から。
こちらもPebbles feat. Babyface/Love Makes Things Happenのようなリフレインと野性味溢れるリードボーカルの
組み合わせが堪りません。その他、Gene Griffinの手掛けたNJSのグループではTodayがよく知られているかと思います。

ディスコ~ブルーアイドソウル/AORの間を行くサウンドが管理人の最も得意とする辺りなのですが、
80年代のモダンブギーから、モータウンよりデビューしたスタジオミュージシャン2人組、Nolen & Crossleyの2ndが最高でした。
Marvin Gayeのお蔵入りになったディスコアルバム、In Our Lifetimeや、Quincy Jonesの手掛けたスタジオミュージシャン2人組、
Brothers Johnson/Blam!, I Like Itの収録されたDeBarge/All This Loveへの参加で知られるRaymond Crossleyと
Curtis Anthony Lennonがメンバーで、バックにはFreddie Washington(B), Ricky Lawson(Ds)などが参加しており、
Anita Baker/RaptureやGarry Glennのソロ作がお好きな方にはたまらない名曲満載です。

そしてスタジオミュージシャンものでは、Ray Parker Jr.によるディスコユニット、Raydioのベーシストとして
知られるJerry Knightのソロ、82年作から、James Gadsonのタイトでシンプルなドラムスが最高なNothing Can Hold Us Backです。
同じくRay Parker Jr.とJames Gadsonが参加した作品として、なんと現代JPOPの中でも山下達郎~佐藤竹善の
ラインを思わせるさかいゆうの最新作があります。デジタルな打ち込みのリズムとシンセベース、
Audrey Wheelerの透き通ったボーカルにJeff Lorberの白玉が美しいStep by Stepも、
この1985年という過渡期だからこそ生まれえた楽曲だと思います。

邦楽ポップスの最新作からも数曲選びました。スガシカオの最新作は、初期の彼の鬱屈とした感じを思い出させてくれる
ジャリついた、粘っこいサウンドが復活しています。その中から冨田恵一による変態的な密度のストリングスが
盛り上げるこみ上げ系のソウル、遠い夜明けです。

水瀬いのりは出す度出す度に練度の高いアニメソング、ポップスを作り上げていると思います。
彼女自身が公言している憧れの人、水樹奈々さんを支えたElements Gardenの作家陣と組みながら、
若手~ベテランまでスタジオミュージシャンを豪華に迎えて制作されています。
水樹さんと比べてヘヴィメタル的なサウンドは少なく、むしろHybrid Universe前後の頃の水樹さんのサウンドを彷彿させる
部分が強いかと思います。甘酸っぱく爽やかで、しかしながら密度の高いアレンジの曲が多い印象です。
その中から、先行シングルとなったWonder Caravanも最高ですが、管理人のお気に入りは
渡辺格(G, 八神純子、斉藤由貴、崎谷健次郎、水樹奈々 etc), 二家本亮介(B, 有形ランペイジ、藍井エイル、水樹奈々 etc)
青木宏憲(Key), 室屋光一郎(Strings, 茅原実里、MISIA、aiko、平井堅、水樹奈々、Mr.Children etc)などを迎えた
M2 ココロはMerry-Go-Roundです。その他作家陣には今井美樹や中山美穂、花澤香菜の歌詞を手掛ける岩里祐穂や、
livetuneの名でも知られるVOCALOID作家のkz, アイドルマスター関連の作曲で知られる光増ハジメなどが参加しています。
1st~3rdまである程度サウンドの傾向を固めて制作してきたこともあり、今後どのような方向性へ向かっていくのか、
楽しみで仕方ありません。SOYJOYのCMは可愛らしいので是非見ましょう。その他VOCALOID関連では、
40m(メートル)Pによる丸の内サディスティック~Feel So Goodラインのからくりピエロもどうぞ。

シティポップからは岩崎宏美のLA録音による80年作からStreet Dancerを選びました。
筒美京平の楽曲の中ではカラりとした質感で、おそらくCarlos Vegaと思われるダイナミックなドラミングが堪りません。
そしてCCMからはDan Huffが所属したWhite HeartからDoobie Brothersを思わせるHold Onを。後半のギターソロは必聴。

今回も、新旧織り交ぜて最高にグルーヴィーな楽曲を取り上げられたかと思います。
皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように。次回もお楽しみに。

↓以下の動画をクリックすると放送が聴けます
前編

中編

後編



※感想などございましたらTwitter DMやReplyでぜひお寄せ下さい。励みになります。いつもたくさんの方に見て
  頂いてありがとうございます。

この記事をはてなブックマークに追加

関連記事
  1. 2019/04/21(日) 00:28:21|
  2. 私的名盤放送セットリスト
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

私的名盤放送第46回「アーバンブギー、ダンスクラシックス特集」セットリスト

私的名盤放送第46回「アーバンブギー、ダンスクラシックス特集」セットリスト

MOLDIV.jpg

MOLDIV(1).jpg
「放送アーカイブはこちらから」

M1 VOICE /Nulbarich 『Blank Envelope』 (2019)
M2 LOVE IS EASY /尾崎亜美 『Hot Baby』 (1981)
M3 Don't Be Fooled /Night Plane 『Night Plane』 (1982)
M4 ききわけのないcool /永田真代 『Just Me』 (1990)
M5 Love You Anyway /Cameo 『She's Strange』 (1984)
M6 Somedays /吉沢梨絵 『Juicy』 (2000)
M7 Just One Step /Steven Sterling 『One Magic Night』 (1982)
M8 All The Way With You /Peggi Blu feat.Bert Robinson 『Blu Blowin'』 (1987)
M9 If You Wanna /J. LAMOTTA すずめ 『Suzume』 (2019)
M10 City of The 2nd Chance /Jango 『Dreamtown』 (1999)
M11 Come Back /Benny Hester 『Nobody Knows Me Like You』 (1981)
M12 Show Me /Glenn Jones 『Finesse』 (1984)
M13 この軽い感じが… /今井裕 『A Cool Evening』 (1977)
M14 On The Edge /Walter Beasley 『Walter Beasley』 (1987)
M15 My Love For You Keeps Growing /Gemini 『Rising』 (1981)
M16 'Cause You Know /Glen Goto and Friends 『We Go to Hilo』 (2011)
M17 Rescue Me /Taste of Honey 『Twice as Sweet』 (1981)
M18 カモフラージュ[Live] /竹内まりや 『Souvenir〜Mariya Takeuchi Live』 (2000)


【放送後記】
またしても1か月以上間が空いてしまい申し訳ありません。
医師3年目が始まって初期研修が終わり、まだ自分の職務に慣れていないことも多く苦労しております。
そのほか、私生活でも大変なことが続いており、放送の機会がなかなか得られませんでした。

しかしながら、音楽はいつでも自分を癒してくれ、また傍に居てくれました。有難いことです。
先日竹内まりやさんのシネマコンサートを観に行きましたが、カモフラージュが忘れられず、最後に選びました。

北川景子さんの出演する腕時計のCMでも注目されたNulbarichの新曲、VOICEは最近のはやりの
フューチャーソウル的な音遣いのイントロから、80sソウル感満載のサビ、ファルセットの巧みな歌唱が素晴らしい。

David Fosterプロデュースによる尾崎亜美の81年作はJeff PorcaroはじめTOTOメンバーが参加しています。
サンバキックの入ったリズムパターンと徹底的に刻み込まれるハイハットが堪りません。

ウェストコーストロックではGreg HaydenとJim Dykannのデュオ、Night Planeによる82年作を選びました。
これもTOTOのSteve Lukatherが全編参加しており、彼のファンにも楽しめる一枚です。
Don't Be Fooledはこうしたウェストコースト系の中でもとりわけタイトなリズムセクションが曲を引き締めています。

JPOPではファンハウスからアルバムを出しているガールポップ系シンガーの永田真代の90年作を。
小林武史プロデュースによる一枚で、アレンジはSMAPの初期を手掛けたChokkakuが担当していることもあり、
ファンキーな仕上がりです。

女優でもあり、Avexから97年にデビューしたシンガー、吉沢梨絵の00年作は、Jay Graydon, Tom Kean,
Bill Champlin, Michael Landau, SEAWIND hornsなどAOR好きなら思わずうなってしまうメンバーが参加しています。
ただし、内容としては当時の邦楽R&Bやアシッドジャズを思わせるタイトでスピード感のあるサウンドで、
これをLAのスタジオミュージシャンが演奏するとこんな感じになるのかと驚かされます。
当時のAvexの資金力に驚かされます。初期は角松敏生のプロデュースで何枚かシングルを出しており、
これも入手しようと思っております。

かつては大所帯で活動していた74年結成のファンクバンド、Cameoは、人数を徐々に減らして
ブラックコンテンポラリー(BCM)へ対応していきます。特にその中でもこの84年作のLove You Anywayは
メロウグルーブの傑作のひとつです。後半のインストには70sファンクのゴリゴリしたテイストが残っていて最高。

詳細不明の2人組BCMグループ、Steven Sterling(兄弟2人グループ)の82年作もメロウグルーブが満載の名盤で、
これはカブキラウンジで行われた何らかのイベントで聴いた曲だと記憶しています。

BCMにもいろいろな形がありますが、Whitney Houston & Jermaine Jackson/Take Good Care of My Heartや
Pebbles & Babyface/Love Makes Things Happenに代表されるようなデュエットのバラードも見逃せません。
その中でも、Peggi BluとBert Robinsonのデュエット、All The Way With Youを選びました。心が暖かくなります。

最近BCMに再度注目が集まっていることもあり、クワイエットウェイブのジャンル名がTower Records主導で
提案されています。Anderson Paakの新曲にSmokey Robinsonがフィーチャーされたり、
そして今回お掛けしたJ Lamotta suzumeの楽曲はSmokey Robinson/Quiet Stormの
ベースラインを参照して作られているようです。

その他、Steely DanフォロワーからはLA出身のスタジオミュージシャンが集まって結成したJangoは、
90年代のDonald Fagenのソロアルバムを彷彿させる音作りです。少しウェストコースト色が強く、切ない一曲。
詳細不明のユニット、Glen Goto & Friendsは日系人によるユニットなのでしょうか、80sソウル色強い一曲です。
スムースジャズからはバークレー出身のサックス奏者、Walter BeasleyのソロでKenny Gによる楽曲や、
サディスティックミカバンドに所属していた鍵盤奏者、今井裕の日本人から見たトロピカル・サウンドが描かれた77年作も。

AOR側から見たBCMと、ソウル側から見たそれとの違いは、Glenn JonesやFreddie Jacksonのような
ソロシンガーの打ち込みビートが主体のアルバムを受け入れられるかどうかによって変わってくるかと思います。
より生演奏に寄るとGarry GlennやAnita Bakerの楽曲のようになるでしょうか。
とにもかくにもGlenn Jonesのボーカルは圧倒的な声量と太い低域、セクシーな歌いまわしと合わせて、
当時のソロシンガーの中でもトップクラスの表現力を持った人だったと思います。
その中から、Kashifとの数多くの共作でも知られる女性プロデューサー、LA LAが手掛けた名曲、Show Meです。
そのほか84年作のFinesseはLeon Sylvers Ⅲ(SOLARレーベルの中心人物)など重要なプロデューサーが多く参加しています。

そのほか、メロウグルーブではLAで結成されたファンクバンド、Taste of Honeyの80年作(George Dukeプロデュース)から
DJ定番のダンスクラシックス、Rescue Meと、これもまた詳細不明な2人組、Geminiの81年作から
スリリングで同時期のEWFを思わせるようなMy Love For You Keeps Growingもどうぞ。

Geminiの81年作は鈴木啓志さんの名著、USブラックディスクガイドに掲載されており、
BCMの視点だけでなく、AOR側から見てもグルーヴィーで凝った展開の曲が多く、
バナナレコード名駅店で3000円代と高かったですが、特におすすめの一枚でした。

どんなに悲しい時や辛い時でも、音楽を聴くと元気が出てきて、本来の自分を取り戻せています。
本当にありがたいことですし、これからも良い音楽を紹介し続けられるように努力していきます。
皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように、おやすみなさい。

前編

中編

後編



この記事をはてなブックマークに追加

関連記事
  1. 2019/04/07(日) 01:45:15|
  2. 私的名盤放送セットリスト
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

私的名盤放送第45回「現代R&Bにつながるクワイエットストーム、ファンク、ディスコ特集」セットリスト

私的名盤放送第45回「現代R&Bにつながるクワイエットストーム、ファンク、ディスコ特集」セットリスト

20190308_154959.jpg

20190308_155343.jpg

「放送アーカイブはこちらから」

M1 ストロボシネマ /水樹奈々 『IMPACT EXCITER』 (2010)
M2 One Hundred Ways / Quincy Jones featuring James Ingram 『The Dude』 (1981)
M3 Nobody Told Me /Lamont Dozier 『Working on You』 (1981)
M4 Surrender /Pieces of A Dream 『Bout Dat Time』 (1989)
M5 Tease Me /Gary Taylor 『Compassion』 (1988)
M6 我がままなハイヒール /秋元薫 『Cologne』 (1986)
M7 Too Shy Boy /サ上と中江 『ビールとジュース』 (2015)
M8 Love In The Fast Lane /Dynasty 『The Second Adventure』 (1981)
M9 Feel My Love /Michael Wycoff 『Come To My World』 (1980)
M10 もしも /CHEMISTRY 『Men At Large』 (1992)
M11 After You /El Debarge 『Gemini』 (1989)
M12 Baby Come Back /Player 『Player』 (1977)
M13 Love Overtime /Angela Bofill 『Intuition』 (1988)
M14 プレゼント /あいみょん 『瞬間的シックスセンス』 (2019)
M15 I Came To Love You /Booker T. 『I Want You』 (1981)
M16 Heat of The Moment[Remix] /After7 『After 7』 (1989)
M17 It's Not Me You Love /Cliff Dawson 『Never Say I Do(If You Don't Mean It)』 (1982)

【放送後記】
1ヶ月ほどの間更新できておらず申し訳ございませんでした。
私生活では初期研修医の2年間がもうすぐ終わろうとしており、勤務している病院の研修医寮から退去、
新居への引っ越しなどで忙しい日々を送っております。その中でも、日々新しい音楽と順調に出会っており、
LPも購入できております。
救急科での勤務もひと段落ついたものの、相変わらず当直の多い日々で、何とか日々を乗り切っております。

久々の放送では、ブラックコンテンポラリーやニュージャックスウィング、AORなど得意のジャンルの旧譜を中心にお送りしました。
水樹奈々の2010年作は、大学受験の直前、高校3年生の頃に予備校の行き帰りで繰り返し聴いていたことを思い出します。
ストロボシネマは、フュージョン的なキメの多いドラムスとクリーントーンのカッティングがグルーヴィーなトラックで、
少し脱力した歌唱が彼女の楽曲の中では珍しい表現だと思います。今振り返ると、
Hybrid Universe~ULTIMATE DIAMOND期から、
現在に至るまでの間の過渡期的な作品であったように感じられます。

James Ingramが亡くなりました。Quincy Jonesのプロデュースにより数多くの名曲やデュエット曲を遺し、
芳醇で太い声と力溢れる表現で、完璧に構築された楽曲を歌いこなしてきた彼の名曲たちの中から、
最もハーモニーの美しい曲の一つ、One Hundred Waysを選びました。グラミー受賞曲です。
(I'm Gonna Miss You In The Morningは同じQincy Jonesプロデュースですが、Luther Vandrossのボーカルです)

Holland Dozier Hollandの一員として、70sモータウンのSupremesやFour Topsを支えたプロデューサー、Lamont Dozierの
ソロ作品は、レアグルーブの視点で見ても面白い作品が非常に多く、81年作はJohn Barnes(Key), Paul Jackson Jr(G),
Paulinho Da Costa(Percussion)などを迎えたファンク~フュージョン色の強い作品で、
その中からアーバンダンサーなNobody Told Meです。(シティソウルディスクガイドにも掲載)

ブラックコンテンポラリーからは、フュージョン/インストグループとしても息の長い活動を続けるPieces of A Dreamの
89年作が素晴らしかったです。流行のニュージャックスウィングに接近した一枚で、イントロのリヴァーブの効いたスネアや
シンセのバッキングが極めてキャッチーな一曲でした。

Grover Washington Jr., Anita Bakerなどの楽曲プロデュースでも知られる
Gary Taylorのソロにも優れたクワイエットストームがありますが、そこからソロ2ndの一曲を。
80sソウルのバラード≒クワイエットストームは近年で再評価されている傾向にあり、「クワイエットウェイブ」(Quiet Wave)
というジャンル名も提唱されてきているようです。

シティポップからは、Casiopeaの櫻井哲夫と神保彰によって結成されたボーカルバンド、シャンバラのボーカリスト、
秋元薫の唯一のソロ作を選びました。おそらく青山純と思われるドラムスのダイナミクスと重いグルーブに圧倒されます。

邦楽ニュージャックスウィングでは、ラッパーのサイプレス上野に東京女子流の中江友梨を加えたユニット「サ上と中江」
のミニアルバムからこれまた最高にキャッチーなイントロの一曲。

プロデューサーのLeon Sylvers Ⅲを中心として数多くのディスコ、ファンクを生み出してきた
SOLAR Records(The Whispers, Lakeside, Collage, Shalamarなど)を代表する
ファンクバンドDynastyの名作2ndから、現代のブギーの解釈にかなり近いスクエアな一曲も。

AOR~ブルーアイドソウルからは、Stevie Wonderのバック(Songs in the Key of Lifeのコーラス)でも知られる
Michael Wycoffの80年作と、Jay Graydonのギターソロも聴ける(Planet 3のサウンドに近い)El Debargeのソロも。
そしてGRPからデビューしたブラックコンテンポラリー~AOR系のトラックを数多く残したAngela Bofillの89年作を取り上げました。
ジャジーなハーモニーと、ハイトーンでもうるさくなく、細やかで丁寧なボーカルが堪能できます。
Norman Connorsをゲストに迎えたり、Gino Vannelliのカヴァーも収録されています。
The SystemやGeorge Dukeをプロデュースに迎えた作品や、Narada Michael Waldenプロデュースのものもあったりと、
この手のサウンドがお好きな方は彼女のソロ作は全て集める価値があるかと思います。

その他、スタックスのサウンドを支えたBooker T. & The MG'sのギタリスト、Booker Tのソロ作からは
John Robinsonの作り出す端正なグルーブとメロウネスにあふれる81年作もどうぞ。
そして、レアグルーブ系ではLionel Job(80年代のブラックコンテンポラリーグループ、Starpointのプロデュースでも知られる)を
迎えたCliff Dawsonの82年作や、Babyfaceのファミリーグループ、After 7のヒットシングルのリミックス、
もう一つのテーマとして現代JPOPの天才、あいみょんを語りつくします。

シティソウルの概念で振り返られるようなブラックコンテンポラリーやクワイエットストームを中心に、
渋いですが濃密な選曲が出来たかと思います。

皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように、おやすみなさい。


前編

中編

後編

この記事をはてなブックマークに追加

関連記事
  1. 2019/03/08(金) 23:44:06|
  2. 私的名盤放送セットリスト
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
※当ブログはリンクフリーです。
コメント下さると励みになります。
下さったら嬉しいです。
※Twitterもやっております。
アカウント名はprivategrooveです。
https://twitter.com/privategroove
こちらでもおすすめの音楽など情報を流しております!
フォロー下さると嬉しいです。
可能な限りフォローバック、コメントしに参ります。
※放送企画として「私的名盤放送」というラジオを配信しております。
ツイートキャスティングホームページをご覧下さい。不定期に配信、Twitterにて情報を呟いております。ハッシュタグは「#私的名盤放送」です。宜しくお願い致します。
http://twitcasting.tv/privategroove

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

総閲覧者数(ユニークアクセス)

アクセスカウンター(PV数, 2013/12/26より集計)

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

にほんブログ村 CDレビュー

にほんブログ村 音楽ブログ CDレビューへ
にほんブログ村

Feedly(RSSリーダー)で「私的名盤紹介」を読む

RSSリーダーとは、Google, Feedlyなど複数あるアプリまたはサイトを用いて自身で登録したブログの更新を自動で確認し、さらにブログ記事をテキストと画像、リンクのみの軽い状態で見ることができるツールです。 管理人も便利ですので積極的に使っております。 Feedlyにはスマホ向けアプリもありますが、PCはブラウザで操作でき動作も軽いため使っております。

follow us in feedly

「私的名盤紹介」管理人Twitterをフォローする

私的名盤紹介トップページをはてなブックマークに登録する

「私的名盤紹介」トップページをはてなブックマークに追加

「私的名盤紹介」管理人によるはてなブックマークを見る

管理人が普段見ている音楽系サイトで、気になる記事について、日々 「はてなブックマーク」を使ってコメントを付け、まとめております。 当サイトであまり取り扱わない音楽ジャンルの記事、年間ベスト、評論など雑多に取り扱っています。フォロー頂けると嬉しいです。

私的名盤紹介はてなブックマーク

にほんブログ村ランキング(CD Review)

もし記事を楽しんでいただけましたら、お手数ですが 下の「このブログに投票」のところをクリックしていただけると大変嬉しいです。 投票はランキングに反映されます。

RSSリンクの表示

Ninja Tools(アクセス解析)

私的名盤紹介連携Instagram

@nm7groove

検索フォーム

相互リンク 音楽系レビューサイト

このブログをリンクに追加する

現在の閲覧者数

現在の閲覧者数: