Album: Sunriser
Artist: Ken Ishii
Genres: Techno, Detroit Techno
北海道、札幌市生まれの日本の作曲家、DJ。1970年生まれ。一橋大学社会学部卒。
株式会社電通に勤務する傍ら音楽活動を行っています。1993年にベルギーのレーベルである
R&S Records(Aphex Twin, Biosphere, Sun Electric, James Blake, Bullion, Vondelpark
Model500/Juan Atkinsなどで知られる)にデモテープが注目され、ここから作品をリリースする
ようになります。1stミニアルバムであるGarden On The Palm(1993)は、
イギリス国内の週刊音楽雑誌として知られるNew Musical Express(NME)のテクノ部門で
1位を獲得するなど、日本国外での評価から逆輸入され、知名度を上げることとなりました。
ゲーム音楽からの影響、YMOからの影響を公言しており、自身もRez, LSDというゲームソフトの
楽曲制作を行ったり、YMOのトリビュートアルバムにリミックスを提供したりもしています。
2002年にはインディーズレーベル70Drumsを立ち上げています。
デトロイトテクノを基礎とした、ビートの強くダンサブルでコズミックな楽曲が多く、
本作(2006年作の12th)はとりわけ近未来的で明るいサウンドに満ち満ちています。
表題曲の#1Sunriserからダンサブルで強いビートをバックにして、
古いアナログシンセのような少しチープな電子音があり、その後はスラップを絡めたベースライン
にも近いディスコライクなベースがうねりを見せて来ます。お気に入り。
#2Let It All Rideは、サスティーンの短くウネウネしたシンセベースと、パーカッションの
作るグルーブの中で、ピコピコしたシンセがリフをひたすらに繰り返します。中毒性高し。
#3Organized Greenは、アフリカンなパーカッションがオーガニックな冒頭部から、
左右に振られた速弾きシンセがスペイシーで、重いキックの音が
特徴的なパートへと変化していきます。
細かく入ったハットとクラップでひたすらにリズムコンシャスに始まり、
徐々にギターシンセのような音が入ってくる#4Mars Buggiesも、バックでアフリカンな
パーカッションが散りばめられていて面白いです。中盤ではファミコンの音のような
電子音でテーマを演奏しています。お気に入り。
冒頭の高音シンセから、疾走感のあるリズムトラックに、時折金属的なシンセで
エキゾチックなフレーズ入ってくる#5Time Filesも良い。
本作の中でもとりわけアンビエントな空気が漂う#6Beat Skywardsは、空から光が降り注ぐ
水中の中を彷徨っているかのような雰囲気があって、高音で動物の鳴き声のようにコロコロと
鳴るシンセも心地いいです。お気に入り。
ビシビシ決まるスネアがハウス的でソリッドなグルーブを湛える#7Perfect Memory,
生ドラムをサンプリングしたような音色の疾走するリズムと、モコモコしたベースが
肉体的なグルーブを作る#8Reflexionは、テーマとなるフレーズに若干YMOを感じます。
最後は鋭いドラムソロが入っています。
#10The Rescueは、様々なエフェクトが掛けられたパーカッションが縦横無尽に空間を駆け巡り、
ブレイクビーツとなって複雑に展開しています。
#11Cubitos De Hieloは、フュージョンに近い、軽く疾走感のある16ビートに、
中低音を鳴らすシンセを中心として、スペイシーな音の波が押し寄せて来ます。これもお気に入り。
全体として、ダンサブルな楽曲とスペイシーで近未来的な楽曲が多くを占めていながらも、
非常にキャッチ―なデトロイト・テクノに仕上がっています。
しかも、ビートの強さには独特なファンクネスがしっかりとあり、
楽曲の中でメロディや音色の面白さと完璧なバランスが取られています。傑作。
Sunriser (Spirit Catchers Other View Mix)
Mars Buggies
Reflexion
Artist: Ken Ishii
Genres: Techno, Detroit Techno
北海道、札幌市生まれの日本の作曲家、DJ。1970年生まれ。一橋大学社会学部卒。
株式会社電通に勤務する傍ら音楽活動を行っています。1993年にベルギーのレーベルである
R&S Records(Aphex Twin, Biosphere, Sun Electric, James Blake, Bullion, Vondelpark
Model500/Juan Atkinsなどで知られる)にデモテープが注目され、ここから作品をリリースする
ようになります。1stミニアルバムであるGarden On The Palm(1993)は、
イギリス国内の週刊音楽雑誌として知られるNew Musical Express(NME)のテクノ部門で
1位を獲得するなど、日本国外での評価から逆輸入され、知名度を上げることとなりました。
ゲーム音楽からの影響、YMOからの影響を公言しており、自身もRez, LSDというゲームソフトの
楽曲制作を行ったり、YMOのトリビュートアルバムにリミックスを提供したりもしています。
2002年にはインディーズレーベル70Drumsを立ち上げています。
デトロイトテクノを基礎とした、ビートの強くダンサブルでコズミックな楽曲が多く、
本作(2006年作の12th)はとりわけ近未来的で明るいサウンドに満ち満ちています。
表題曲の#1Sunriserからダンサブルで強いビートをバックにして、
古いアナログシンセのような少しチープな電子音があり、その後はスラップを絡めたベースライン
にも近いディスコライクなベースがうねりを見せて来ます。お気に入り。
#2Let It All Rideは、サスティーンの短くウネウネしたシンセベースと、パーカッションの
作るグルーブの中で、ピコピコしたシンセがリフをひたすらに繰り返します。中毒性高し。
#3Organized Greenは、アフリカンなパーカッションがオーガニックな冒頭部から、
左右に振られた速弾きシンセがスペイシーで、重いキックの音が
特徴的なパートへと変化していきます。
細かく入ったハットとクラップでひたすらにリズムコンシャスに始まり、
徐々にギターシンセのような音が入ってくる#4Mars Buggiesも、バックでアフリカンな
パーカッションが散りばめられていて面白いです。中盤ではファミコンの音のような
電子音でテーマを演奏しています。お気に入り。
冒頭の高音シンセから、疾走感のあるリズムトラックに、時折金属的なシンセで
エキゾチックなフレーズ入ってくる#5Time Filesも良い。
本作の中でもとりわけアンビエントな空気が漂う#6Beat Skywardsは、空から光が降り注ぐ
水中の中を彷徨っているかのような雰囲気があって、高音で動物の鳴き声のようにコロコロと
鳴るシンセも心地いいです。お気に入り。
ビシビシ決まるスネアがハウス的でソリッドなグルーブを湛える#7Perfect Memory,
生ドラムをサンプリングしたような音色の疾走するリズムと、モコモコしたベースが
肉体的なグルーブを作る#8Reflexionは、テーマとなるフレーズに若干YMOを感じます。
最後は鋭いドラムソロが入っています。
#10The Rescueは、様々なエフェクトが掛けられたパーカッションが縦横無尽に空間を駆け巡り、
ブレイクビーツとなって複雑に展開しています。
#11Cubitos De Hieloは、フュージョンに近い、軽く疾走感のある16ビートに、
中低音を鳴らすシンセを中心として、スペイシーな音の波が押し寄せて来ます。これもお気に入り。
全体として、ダンサブルな楽曲とスペイシーで近未来的な楽曲が多くを占めていながらも、
非常にキャッチ―なデトロイト・テクノに仕上がっています。
しかも、ビートの強さには独特なファンクネスがしっかりとあり、
楽曲の中でメロディや音色の面白さと完璧なバランスが取られています。傑作。
Sunriser (Spirit Catchers Other View Mix)
Mars Buggies
Reflexion