私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

今日の一枚(194)

Album: New Orleans
Artist: PJ Morton
Genres: R&B, Soul, Pops

New Orleans


アメリカ、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のシンガーソングライター、音楽プロデューサー。
プロデューサーとしてはIndia.ArieのInterstedでグラミー賞を受賞するなど活躍し、
Maroon 5のサポート・キーボーディストとして、レコーディングやライブ参加でも良く知られています。
1981年生まれ。父はゴスペルシンガーのPaul S. Morton。2013年作の3rd。
数多くのスタジオミュージシャンやStevie Wonder(ハーモニカでの参加)、Lil Wayne(ラッパー)など
多くのゲストを招いて制作された本作は、クラシックなソウルやゴスペルのテイストを色濃く残しつつも、
グルーブを醸成するラップや電子音も散見され、モダンなR&Bとしても十分鑑賞に堪えうる良作に
仕上がっています。ジャケットもとってもオシャレだと思います。
#1New Orleansは、喧騒の中でオルガンを弾きながらの語りが曲の前後に配されており、
その間に訥々としたベース音と打ち込みのシンバルの構成する生々しい音像のパートが
挟み込まれた小品。一気に心を掴まれます。
#2Only Oneはメロディックで歌うようなベースラインとフリーソウル風のホーンに、
ソリッドなドラムスと緻密に重ねられたコーラスワークがうねりのあるグルーブを感じさせてくれます。
ゲスト参加のStevie Wonderによる蕩けるようなハーモニカソロで締めくくります。
トラックは#3Never Get Over Youへとシームレスに繋がっていきます。
Busta Rhymesによる野趣に富んだ荒々しいラップからファンキーなホーンアレンジがクールです。
Twangなトーンのクリーンカッティングと、ダンサブルなビート感を強調するベースライン、
歪みのギターによるハードロックなバッキングが新鮮な#4Heavyは、
ギターの音作りや定位感が渋くて最高に好みです。
ここまで一気に続きますが、良く練られた楽曲ばかりで若い才能の渙発さに驚かずにはいられません。
#5Hard Enoughはリゾート・ミュージックっぽいトラックに優しげなストリングスがバッキングする
というまた興味深い構成の一曲です。
#6Work It Outは緩いカッティングと粒のハッキリとした音色でループするドラムスの
作るアンビエントな音像がモダンな一曲です。コーラスの音処理のセンスの良さが際立っています。
#7First Sightは四つ打ちのキックとディスコライクでファンキーなカッティングを
絡めたリフが疾走感を生み出しています。ただ音作りは非常よく分離されており音数も絞られているので、
音の間のグルーブ感はデジタル的(アナログっぽくない)というか現代的なものです。佳曲。
#8Always BeはStevie Wonderが如何にも書きそうな哀愁のあるメロディに、
得意技の、複雑でゴスペルライクなコーラスを重ねたリフレインが印象的です。
#10Motionはトレブリーな音色のギターリフから始まり、メロウで所々ブルージーなフレーズを
控えめに弾くピアノ、コーラスとの掛け合いで進行していくボーカリゼーションも飽きさせません。
今年発表されたブラックミュージック絡みの作品としては、一番愛聴している一枚かもしれません。
弱冠32歳にしてこのプロデュース能力の高さ、演奏者としてのレベルの高さ、
そしてボーカリストとしての正確さや声量、コーラスアレンジのセンスの良さというのに、
本当に驚きを隠せません。正に私が求めていたモダンなソウルの一つの完成形です。最高。

Only One

Never Get Over You

Heavy

Always Be

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  1. 2013/09/14(土) 01:37:55|
  2. PJ Morton
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
iPod ClassicにTEAC-HAp50またはATH-PHA31i(ポータブルヘッドフォンアンプ)を挿して聴いています。
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