私的名盤紹介―真の雑食を目指して

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今日の一枚(389)

Album: Born Free
Artist: Mondo Grosso(大沢伸一)
Genres: Acid Jazz, House, R&B, Fuison

Born Free Mondo Grosso

滋賀県大津市出身の日本の作曲家、編曲家、DJ、ベーシストの大沢伸一によるアシッドハウス、
アシッドジャズ、ヒップホップ、ブレイクビーツ、エレクトロニカユニット。1967年生まれ。
1995年作の3rd。所属事務所はAvex関連のrhythm zoneです。

現在は大沢のソロユニットとなっていますが、元々は1991年に京都でバンドとしてスタートし、
1993年にフォーライフ・レコード(小室等・吉田拓郎・井上陽水・泉谷しげるの
フォークシンガー4人が1975年に設立したレコード会社)からメジャーデビューを果たします。

当時流行していたアシッドジャズを取り入れた生バンドでの演奏で海外でも高い評価を
得ていたようで、ヨーロッパでのツアーも経験しています。1996年に大沢以外のメンバーが
脱退し、ソロプロジェクトとなってからは、電子音楽、ダンスミュージックへとそのベクトル
を変えていき、他のアーティストへのプロデュース、フィーチャリング、リミックスも
積極的に行うようになって行きます。

リミックスや編曲を手掛けたアーティストにはJamiroquai, Etienne De Crecy, 浜崎あゆみ、
Alex Gopher, Chara, 椎名林檎など、プロデューサーとしてはUA, bird, Crystal Kay、wyolica,
中島美嘉、m-flo, 安室奈美恵、布袋寅泰、Chemistry, Mr.Children, 玉置成実、藤原ヒロシ、JUJU,
AFTERSCHOOL, MINMI、若旦那などを手掛けるなど、活発に活動しています。

本作は、Mondo Grossoが大沢のソロプロジェクトとなる直前の時期の作品で、
IncognitoやBrand New Heaviesに代表されるようなアシッドジャズの影響が色濃く見受けられます。
しかしながら、既にこれ以前の作品でダンスミュージック的なアプローチを試してきたこともあって、
サウンドは肉体的なものと言うよりは、もう少し冷ややかで、4つ打ちのトラックが多い、
というわけではないのですが、ハウス的なグルーブ、ハーモニーが感じられます。

演奏は基本的に生音で、大沢自身によるベースラインにはジャズっぽい香りがあって、
リズムのハネ具合も粘り過ぎずという感じで非常に良く楽曲に合っています。
その他のメンバーにはB-BANDJ(フランス出身の黒人ラッパーで、後に瘋癲(Fu-Ten)で
活動しています), 吉澤はじめ(Key, 現在はクラブジャズバンド、SLEEP WALKERのメンバー)
中村雅人(Sax, SLEEP WALKERのリーダー)といった面々で、ボーカリストにはZhana Saunders,
そして秋吉敏子の娘であるMonday満ちるが参加しています。

アシッドジャズ~ハウスと書きましたが、上物の感じは、吉澤はじめのキーボードを
主体に組み立てており、エレピの鋭いコードバッキングや、ドラムマシンのレイドバックした、
ヒップホップ的なビートが組み合わさって、UKソウルのような陰鬱な表情をも見せていて、
R&Bファンにも(というよりもむしろ、良い意味でライトなブラック好きに嵌りそうな
グルーブですね)楽しめる内容となっていると思います。

高音のピアノループとアフリカンなパーカッションにフランス語のラップ入った
#1Jour et nuitで静かに始まります。
フィリーソウルのような大仰でシルキーなストリングスからハウス的なビートが入ってくる
Doopな#2Do you see what I seeは、ぶっとく低音の強調されたベースリフとドラムス、
ボーカルによるモーダルなパートから、コーラスとピアノのコードバッキングの加わる
ジャジーなパートへの変化が鮮やかです。中盤ではかなり生々しい音となったストリングスの
フィーチャーされたパートがあり、ますますドラマティックになって行きます。お気に入り。
レイドバックした乾いたドラムスに、オクターブ奏法を絡めディスコライクでありながら、
曲が盛り上がるにつれてメロディアスになっていくベースが絡みついて
Brand New Heaviesを思わせるようなアシッドジャズ#3Familyは、
エレピによるソロ、ホーンによるインストパートなどが入ったライブ感溢れる一曲。最高。
重く揺るぎないマシンビートにベースリフ、不穏に揺れるエレピに低音の鈍い響きがあるラップが
フィーチャーされた#4What goes up must come downはアウトロにかけてのピアノがジャジーで良いです。
アップテンポでラテンっぽい疾走感あるグルーブに掴まれる#5Running manは、
饒舌なサックスソロと、絶妙にアウト感のあるピアノソロが聴き所です。最高。
再びピアノループとラップを中心に組み立てたジャジーヒップホップの#6Life without springは、
ベースのリフとピアノのループに対してキックの位置を微妙にずらしたり抜き差ししながら
うねっていて独特なグルーブを作り出しています。
ピコピコシンセとエレピのパーカッシブなバッキングとマシンによる安いリズムボックスの
音で出来たインタールード#7Hemisphereに続いて、お経によるイントロから始まるジャジーヒップホップ
#8To The Curbは、中間部のエレピロングソロ、キメを挟んでフリーキーなホーンのソロは
ジャズロック的でもあります。お気に入り。
左右に振られたピコピコしたシンセと、モータウン的なベースライン、ソウルフルな女性コーラスが
印象的なジャズファンク#9Move into the nightでも、吉澤はじめの滑らかなキーボードソロが
素晴らしいです。キーボードソロの後は大沢自身によるベースラインが際立っています。
ゴーストノートのニュアンス、音の切り方も完璧なプレイだと思います。最高。
#11Sphereはサンプリングによると思われるホーンの2小節ループが怪しげな雰囲気を決定づけている
ヒップホップ~アシッドジャズなインストで、テーマを様々に変奏したサックスソロ、
エレピソロが存分に取り上げられています。
#12Give me a reasonは、生々しいリズムトラックにローファイに加工されたボーカルとエレピが
配置された頽廃的で物憂げな一曲です。

ジャジーヒップホップ路線の楽曲には若干展開が少なく単調なイメージを与えかねませんが、
全体として非常にすっきりと聴けてしまい、ドライブなどBGM的な聴き方をするには
好適なアルバムだと思います。インスト部では特にキーボード、歌物のバックではベースラインの
良さが際立っていて、演奏面でもタイトで楽しめる和製アシッドジャズです。佳作。

Do you see what I see

Family

Move into the night

To The Curb

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  1. 2015/05/05(火) 02:18:33|
  2. Mondo Grosso
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  4. | コメント:0

プロフィール

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強しています。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは50,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
iPod ClassicにTEAC-HAp50またはATH-PHA31i(ポータブルヘッドフォンアンプ)を挿して聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
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