私的名盤紹介―真の雑食を目指して

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今日の一枚(392)

Album: Next To You
Artist: Beverlei Brown
Genres: Soul, R&B, AOR, 2Step, New Jack Swing

Next To You

イギリス、イングランド、バーミンガム出身のR&B系シンガー、シンガーソングライター。
2001年作の1st。

母親の影響で地元の教会で聖歌隊として歌っていた彼女は、イギリス国内で名の通った
女性ゴスペルデュオのthe Clark Sistersに見いだされ共演したりするなどしていました。
彼女のデビューのきっかけとなったのは、同じくバーミンガム出身のポップスバンド、
the Fine Young Cannibalsが結成される前に、ゴスペルの歌えるボーカリストとして
声を掛けられたことでした。

弱冠10代半ばだったという彼女は、彼らのツアーにボーカリストとして参加するなど、
早くからその才能を発揮していました。学校卒業後は、地元バーミンガムに戻り、
しばらくは法律事務所の受付嬢をしていた時期があり、Ruby Turnerのツアーに参加してから、
多くの仕事が舞い込んでくるようになり、サポートシンガーとしてSimply Red, Joe Cocker,
the Brand New Heavies, Babyface, Chaka Khanなどのビッグネームとの共演を果たしています。
1995年には当時UKソウル~ブラコンでヒットしていた男女デュオであるThe Affairの
Just Can't Get Enoughのレコーディングに参加しており、これもまた隠れた名盤だと思います。

翌年の1996年には初めてのシングルであるOn and Onを発売しており、順調に活動している
ように見えましたが、当時所属していたレコード会社が既にレコーディングが終わっていた
彼女の1stアルバムの発売を延期するという事態になってしまいました。

その後しばらく不遇の時代が続いた彼女は、2000年にDome Records(UKソウルを取り扱う
レーベルの中でも、70s的な古典的なソウルに影響を受けたものを多く取り上げている
レーベルで、 Lulu and Bobby Womack, Beverley Knight, Eric Roberson, Tortured Soul,
Incognito, Brenda Russell, Rahsaan Patterson, Donnie, Carleen Anderson, George Dukeなど、
私的名盤紹介で紹介して来たアーティストもかなりここからリリースしていたりします)との
契約を果たし、遂に2001年に本作をリリースすることとなります。

プロデュースはバーミンガム出身のRob Derbyshire, Paul Solomonの二人による
Full Flava, 本作の一年前にCraig David(Craig Davidの項を参照)のプロデュースを行っていた
Full Crew(2Step関連では結構名の通ったチームらしいです)などのプロデュースチームが
行っており、Erykah Baduのような90s末~00s初頭のUKソウルとはまた一味違った、ある意味90sUSR&B的な
キャッチーさや強いビート感を持たせた曲であったり、アシッドジャズ的なアプローチの
ものであったり、或いは70sから80sのパターンミュージックであったり、
ブラコンやAORの香りがする楽曲が収録されており、良い意味で当時のUKソウルの流行とは
外した、ムーディーで都会的なサウンドになっています。

#1Somebody Knows How You Feelは、フュージョン的なアコギの16分カッティングのリフと
単音カッティングに歯切れの良い打込みドラムとソウルフルなコーラスを合わせた一曲。
こういう音だと普通はホーンやストリングスを足して分厚い音にするのですが、
あくまで音数少なくモダンなR&Bに仕上がっています。最高。
グイグイと引っ張っていくような入り組んだメロディラインが如何にも90sR&Bらしい
#2Love You Yesは、背後で微かに鳴っているストリングスはフィリーでありつつ、
生々しいスネアや低音の強調されたベースラインでダークな仕上がりになっています。お気に入り。
#2と同じ流れを引き継いだサウンドの#3Keep On Doing(What I'm Doing)は、シンセの哀愁漂う
オブリガートにブラコンの名残が感じられる一曲です。
ジャジーなミディアムスロウ#4Part Time Loverは、柔らかく艶のある高音の歌唱と、
レイドバックしたリズムトラック、随所に入れられたボイスサンプルも渋い魅力があります。最高。
#5Dedicateは、スクラッチの掛けられたキックとワウを掛けたカッティングギターのバッキングが
スピード感をだしながら、ハープのような音のシンセによるドリーミーなアルペジオや
滑らかなコーラスに包み込まれます。お気に入り。
エレピによるパーカッシブなコードリフを中心としたパターンミュージック
#7Gonna Get Over Youは、サビ前に往年のディスコ的な、
大仰な展開が詰められていてニヤニヤしてしまいます。
ベースもうねっていて生っぽい肉体的なアレンジになっています。最高。
(調べてみて知ったのですがどうやら元の曲はカナダ,モントリオール出身のシンガー
France Joli(1963-)の1982年作のヒット曲ということだそうです。良いカバーです。)
再びモダンなR&Bへと戻った#8Unhappy Ever Afterは、どことなく不穏な空気を
醸し出すサビでのコーラスワークにネオソウル色を感じさせる一曲となっています。お気に入り。
和琴のような音のオブリガートがアクセントとして用いられた#9I've Had Enough、
そして#10You Know You're Wrongは牧歌的なバラードとなっている前半部から、
粘りを見せるパワフルな歌唱が圧巻な後半部にかけてブラコン風味になっていく一曲です。
残りはリミックスバージョンです。
#11は#7のDisco Mixで、よりストレートでアクの無い4つ打ちディスコナンバーになっています。
#12On And On(The Finest Soul Mix)は、フランジャーの掛かったカッティングと
重いキックの4つ打ちと#7をモダンにしたような艶消しなダンスナンバーです。

メロディアスでキャッチーなR&Bでありながら、サウンドは渋くビートの強調されたもの
となっており、ブラコン、NJSから2ステップへの時代の移り変わりを感じさせる一枚で、
絶妙なバランスのクロスオーバーとなっています。佳作。

Somebody Knows How You Feel

Gonna Get Over You

Unhappy Ever After

Love You Yes

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  1. 2015/05/22(金) 01:05:31|
  2. Beverlei Brown
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強しています。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは50,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
iPod ClassicにTEAC-HAp50またはATH-PHA31i(ポータブルヘッドフォンアンプ)を挿して聴いています。
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相当趣味が偏ってるということを
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これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
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