私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

2017年度 邦楽私的ベストアルバム10

2017年度 邦楽私的ベストアルバム10

私的名盤紹介にお越し下さっている皆様、お世話になっております。
管理人の@privategrooveです。寒くなって参りましたが皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私の方はと言いますと、今年大学を卒業し病院に就職、社会人1年目として、
医師のはしくれとして日々業務に取り組んでおります。

夜勤、休日の勤務などありますが、他の急性期病院に比較すれば、
案外、時間的に余裕のある生活をすることが出来ていると思います。

社会人として給料を頂くようになり、学生時代に比べて資金的な余裕も出てきたため、
新譜もある程度躊躇わずに購入できるようになりました。
近年の作品の面白さに、様々な点で気づくことのできた一年になったと思います。

友人が結婚したり、大学時代の仲間はそれぞれ様々な病院に就職したりと、
20代半ばという時期は、人生に様々な変化が起こり始める時期であるということを、
日々実感しています。

さらに、初めての一人暮らしが始まりまして、昨年の10月頃より試験的に開始した放送企画、
「私的名盤放送」を活動の中心に据え、Twitterでの音楽情報呟き、
日々のCD/レコード漁りを楽しんでいます。こちらも継続して活動していこうと考えておりますので、
これからも宜しくお願い致します。

さて、今年もいよいよ年末が近付いて参りました。恒例の年間ベストを記録しておこうと思います。
昨年は、医師国家試験の勉強のために記事作成が大幅に遅れてしまい、非常に反省しております。
ですので、今回は簡潔な内容に纏めて記しておこうと思います。

まずは邦楽編です。

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2017年度 邦楽私的ベストアルバム10

【総評】
音楽を楽しむ環境に関する問題は、いつの時代でも存在してきました。
音楽それ自体の非常に長い歴史を鑑みれば、録音芸術としてのポピュラー音楽は、
その長い歴史の中で、ほんの一部を占めているに過ぎません。

シートミュージックとティンパンアレイの時代、SPレコード、LPレコードの誕生、LD,
カセット、MD, CD、そして配信、ストリーミングサービスへの音楽媒体の変化、
アナログ録音(テープレコーダーとMTR)とデジタル録音(DAW)という録音方式、機材の変化は、
音楽それ自体の内容と全く無関係ではありません。

録音技術の変化は、音楽の「音韻重視」から「音響重視」への変化を支持するものでありました。
打ち込みによるドラムとそのクオンタイズ機能、DJとブレイクビーツの誕生は、
人間の身体的なリズムに変革をもたらし、
例えば黒人音楽ではニュークラシックソウル、ネオソウル以降のムーブメントの重要な役割を果たしました。
(そのビート革命の中心に居た人物の1人が、J Dillaであると考えられます。)

「人間」と「機械」の二項対立が存在し、機械の誕生とその超克を経て作られる音楽の弁証法的変化は、
人間の「身体の延長」としての機械の捉え方と共に、
音楽の歴史を振り返る際に注目するべき視座であると思います。

昨今注目されているストリーミングサービスでは、定額の料金を支払う事により、
何千万曲にも及ぶ音楽に瞬時にアクセスでき、SNSサービスなどを用いてそれを共有することが
できるようになりました。

かつては、音楽のトレンドを伝える中心的な役割を果たしていた、
オリコンとマスメディアによる力は減衰し、
今や、市井のリスナーの発信する情報に、質、量共に追い越されてしまった、
と言っても過言ではないと思います。

これからはリスナーの私たちこそがメディアの役割を兼ね、
音楽のシーンを主体的に作っていくべき時代です。

数千万の楽曲を自由自在に楽しめることは、
ポピュラー音楽の地図をポストモダン的な平面構造に変化させるものであり、
かつて、渋谷系がJPOPにおいて特異な輝きを見せていた時代には、
タワーレコード渋谷店と、宇田川町という一つの街が、
既にこの役割を果たしていました。この時代の訪れは、必然であったと私は考えています。

シミュレーショニズムの一般化も合わせて、音楽それ自体の時代性、
エスニシティは希薄化の一途をたどっています。

そして、楽曲は1曲単位で評価され、アルバムでの評価とそのレビュー、
"Rockin' On"に代表されるロックジャーナリズムに典型的な、「英雄の群像劇と音楽」という観点での
音楽評論、というようなかつて一般的であった音楽についての言説は、
既に時代遅れの感が否めないとも言えます。

クラブにおけるDJプレイが一般的なものとなった現代では、楽曲を選択する、という行為そのものが、
そのDJの個性を表していると言えるわけで、
これを逆転させれば、アルバムというものの構造、
曲順や構成はそのアーティストの表現したい音世界の全体像を表現しているという、
これまで当然のことととして認識されてきたことを再確認させてくれます。

プリンスが、グラミー賞の授賞式で、「アルバムは今でも重要だ」と述べたように、
(Albums, Remember Those? Albums still matter.
Like books and black lives, albums still matter. )

今でもアルバムは重要だと、私は思います。

2017年度、私的名盤紹介管理人が厳選した、20枚のアルバム達です。
是非、聴かれてみてください。


では、どうぞ。

Title/Artistの順に記載。

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【邦楽編】

第10位 from Zero to "F"/UNCHAIN
Genres: Rock, Mixture Rock, AOR, Soft Rock, Funk, Disco


from Zero to F500

私的名盤紹介では開設時から度々取り上げてきた京都出身の4ピースです。
ミクスチャーロック、AOR、フュージョン、ソウル、ディスコなどを自在に吸収し、
巧みなコードワークと高い演奏力で纏め上げる実力の高さ、歌/コーラスの上手さ、
ライブの安定感含め、日本のロックのメジャーシーンでは奇跡的な存在だと思っています。

3枚リリースされたカヴァーアルバムはいずれも非常に高いクオリティ、オリジナリティを感じる内容で、
カヴァー名人として有名となってきた彼らですが、これまでの楽曲の再レコーディング"10fold"と、
エレクトリック色の強かったwith timeを挟んで、本作ではAvex時代や、さらにそれ以前の
ミクスチャーロックとしての色が強かった時代へと原点回帰した内容になっています。

ハードでメロコア的なグルーブを追求したHello, Young Souls!!
ソウル色の濃かったEat The MoonやOrangeなど過去のサウンドの良いところ取りで、
さらに重みのあるグルーブに満ち満ちています。

リード曲のM1Fresherはギターの短いフレーズをサンプリングして組み合わせ、
それでリズムを作り、ドラムは4つ打ちを中心に組み合わせる新たな試みがみられます。

特にお気に入りはスムースジャズ~ブラックコンテンポラリーを感じ、
現代版「丸の内サディスティック」ともいえるM2甘い晩餐です。
躊躇わずにホーンを加えたアレンジで、ただでさえキーが高いのに加えて、
後半で転調してからも見事に歌い切るハイトーンは圧巻です。

正に文字通り原点回帰をタイトルとした
M3Back To Basic(Average White Bandを意識したタイトルでしょうか)では、
吉田昇吾のドラムはメタリックでへヴィーな音作りとなり、シンプルなフィルでも
圧倒的な存在感を放ちます。ファンキーな展開でもロックのタイム感を忘れずに
演奏する様は、後輩のBRADIOを思わせます。

リズムマシンのスクエアなリズムパターンに不穏なエレピのコードと、
ソウル的なメロディを重ねるM5Underground Loveは、Rapture周辺のアルバムに
収録されていそうなポップな一曲です。しかしツインギターで複雑に空間を作るより、
単音カッティングとコードのみでシンプルな作りとし、アシッドジャズ的なベースラインで
曲に立体感を作り上げています。このあたりのミックスの上手さが、
彼らの成熟を感じさせます。これもお気に入りです。

さらにアップテンポで星野源/恋をミクスチャーロック~パンキッシュに演奏したような
M8Flowered、巧みなコーラスワークを取り上げたM9Tomorrow、
ネオアコ~ソウルの間を行くM10What You WantはEat The Moonにありそうな一曲。

そして最後を飾るM12You & Iは、エレピとリズムマシーンに歌から始まり、
Stevie Wonder/Innervisionsに収録されているHe's Misstra Know It Allを思わせるメロディで、
海外で言えばPJ MortonやVernon Burchばりの研究の深さを感じさせます。
このStveieモチーフを中心に、徐々にリズム隊が入りフュージョン的になっていきます。これも最高。

長いキャリアのある彼らですが、安定して良質な楽曲を作り続けてくれており、
これまでのUNCHAINの総まとめ的な内容となった一枚でした。
シティポップリバイバルのブームの中で、今年はどんな音を作り上げてくれるか、楽しみです。

第9位 Bluesongs/Kashif
Genres: AOR, JPOP, Electronica, Chill Out


BlueSongs500.jpg

横浜に活動拠点を置くシティポップ~レゲエ~ポップス~AORユニット、PanPacificPlayaのギタリスト、
KASHIFのソロ1st。ギタリストとして、一十三十一やスチャダラパー、(((さらうんど)))、
G.RINA、Sugar's Campaignなどのライブに参加し頭角を現しました。

有名なところでは、00s以降密室的な音作りの中にフュージョン~AORを落とし込み、
独特の甘く滑らかな歌声でも知られる一十三十一のCity Dive(流線形のクニモンド瀧口プロデュース)で
トラック提供していることでも知られています。

現代のシティポップリバイバル、特にYMO以降、ニューウェーブムーヴメントから日本に浸透した
テクノ~ハウスの打ち込みサウンドと、シティポップやリゾートミュージック、AORを融合した音が、
ブラックコンテンポラリー方面ではG.RINA, JPOP~渋谷系方面ではSugar's Campaign,
そして坂本龍一のソロにあるような、より内省的でミニマルな路線を目指したのが本作と感じられます。

ゲストには一十三十一をボーカルに、作詞には(((さらうんど)))のイルリメを迎えています。
同名のブラックコンテンポラリーを代表するプロデューサーであり、
元BT Expressのメンバー、Kashif(Micheal Jones)からの影響もあるのか、
全体のコード感は80sソウルを中心に組み立てながら、浮遊感のあるリズムと、
彼自身による繊細なボーカルを組み合わせることで、シティポップ~チルウェイブの間を行く
独特な音世界を作り上げています。

マスタリングを担当しているのは電気グルーヴの砂原良徳で、一つ一つの音の粒立ちの良さ、
聴いていて疲れないバランスが徹底されており、特にM1Breezingでは、ギターのコードとブラッシング、
加工されたコーラスのリヴァーブ、電子音が耳を撫でる質感、
その全てが完璧なバランスで配置されています。これだけで鳥肌ものです。
この曲を聴いて思い出したのが、90年代にMISIA, 嶋野百恵, birdなどと共にJR&Bブームの一翼を
担い、その後はアンビエント、エレクトロミュージックへと接近していったACOの傑作、
absolute ego(1999)に収録されているM2悦びに咲く花のミックスでした。それに迫る完成度です。

ブラックコンテンポラリー好きな自分としては、M2On and Onが特にお気に入りです。
懐かしさのあるリズムマシンの作るスクエアなグルーブに、まろやかなシンセベース、
しかし彼のボーカルとコーラスが覆いかぶさると、途端にチルな音へと変化します。
かと思うとM3The Nightでは少しファンキーに展開し、フュージョンライクなリードギターが
絡みついて、弾き過ぎないぎりぎりのところで楽曲を盛り上げます。
クラブミュージック的な音の抜き差しを挟んで、後半に向かってErnie Isleyを思わせるような
エモーショナルなリフレインが堪りません。

George Bensonのようにボーカルとのユニゾンを基本としながら、フュージョン色の強い
M4Clean Up, ニュージャックスウィングの定番なフレーズで始まるM5Desperate Coffeeでも、
敢えてスイングさせ過ぎずにスクエアでシーケンシャルなフレーズを重ねて冷ややかに仕上げています。
バリバリと歪ませたギターの音をサンプリングして散りばめたM9では、
ほぼキックとボーカルのみのパートから、Steely Dan的な緊張感あるサビを繋げるという、
これも個性的な一曲です。


第8位 ザ・ファウンダー/フィロソフィーのダンス
Genres: JPOP, idol Pop, Neo Shibuya-Kei, Disco


The Founder500

2015年に結成された日本の4人組アイドルグループ。2ndフル。
プロデューサーを務めるのはウルフルズ、Number Girl, Base Ball Bear,
相対性理論, Mrs. Green Appleなどを手掛けた加茂啓太郎で、
近年のアイドルや声優における渋谷系再評価や、ディスコ、フュージョン再興の
流れの中に居るグループとして捉えられるかと思います。

これまで私的名盤紹介でお話してきたグループとしては、解散してしまったEspeciaや、
松井寛プロデュースによる東京女子流、渋谷系としてはOriginal Loveの田島貴男による曲提供でも
知られるNegiccoなどがありますが、その中でもこの「フィロのス」のサウンドは、
より肉体的でファンキーなサウンドを指向しており、アルバムの録音状態も良好で、
非常に将来に注目したいグループです。

リードボーカルはリーダーの奥津マリリと、アイドルとしてはこれまで無かった低音の強い
ソウルフルな声質の日向ハルが目立っており、いわゆる甘いアイドルボイスの中で、
異彩を放っています。

1stアルバムのタイトルはFUNKY BUT CHICで、これは彼女たちの活動のテーマともなっています。
Chicということからも分かるように、Nile Rogers率いるディスコグループ、Chic的な
カッティングや、本作ではM11ベスト・フォーにBoz Scaggs/Lowdownのリズムパターンを取り入れたりと、
AOR, フュージョン、ディスコのエッセンスを積極的に取り入れており、
かつてのSMAPや林田健司を思わせるサウンドです。同様に、ハロー!プロジェクトに所属する
アイドル達も、ディスコ~ブラコン、ソウルに影響を受けた楽曲が散見されますが、
彼女達の楽曲はそれにフュージョン~アシッドジャズ的な編曲が目立ちます。

M1ダンス・ファウンダーは豪華なブラスとフィリーなストリングスをあしらったディスコで、
低域の多スネアとLouis Johnsonを思わせるジャリ付いたスラップベースのからむ一曲。
西海岸フュージョンなホーンのリフレインとストリングス系のシンセが懐かしい
M3はじめまして未来は、歌謡曲的な展開を上手く取り込んだ隙間のあるアレンジで素晴らしい。
ワンコードでゴリゴリと押すJBなファンクM4エポケーチャンス、
角松敏生プロデュース作品直系なイントロ~Aメロ、山下達郎を思わせるテレキャスのカッティングが
合体したM5夏のクオリアは、シティポップ~リゾートミュージック好きなら思わず唸る一曲。
手数を抑えた打ち込みドラムとベースも青山純&伊藤広規のリズム隊を研究しています。最高。

ラテンフュージョンなM6ニュー・アタラクシアや、アシッドジャズ~NJSな翳りのあるトラック
M8ミスティック・ラバーは、甘く幼いボーカルと合わせるとまた新たな味わいがあります。
シタールと細やかなキック、電子音を中心に組み立てたM10アルゴリズムの海など、
その他にもダンサブルでキャッチーなトラックが満載です。佳作。

第7位 BLUE/向井太一
Genres:R&B, Future Soul, Ambient R&B


Blue500.jpg

福岡県出身のシンガーソングライター、トラックメイカー。1992年生まれ。1stフル。
音楽活動以外にも、ファッション誌でのコラム執筆、モデル活動など行いながら、
2016年に1st EPを発表し、現代のアンビエントR&B~フューチャーソウルのサウンドを生み出しています。
まだ謎に包まれた部分の多い新人ですが、近年のJames Blake, Arca, FKA twigs,
King, Weekend, Samphaなど、チルウェイブ、チルアウトと呼ばれる、
冷ややかなシンセが特徴的なエレクトロミュージックとブラックミュージックを
融合する流れの中にある音楽性と言えると思います。

ここ2, 3年で、邦楽ロックバンドのブラックミュージック化が進んだ経緯がありますが、
その中でLucky Tapesの高橋海やyahyelのメンバーがco-produceに参加しており、
D'Angelo, J Dilla以降のDopeなグルーブが詰め込まれた一枚になっています。

最新の音と言いながらも、リード曲となるM2FLYは、80sのブギー再評価としても聴ける一曲で、
お気に入りです。曲後半でチルなシンセを配置してコード感を薄く、EDMに接近しながら、
ベースラインではスラップベースとカッティングでファンキーにするバランス感覚は、
すでに熟練したアレンジのセンスを感じさせます。

M1楽園は00s初頭の邦R&Bを思わせるメロディを使いながら、サビでは複雑に重ねられたコーラスと
シンセ、細やかなハイハットでポリリズム的に聴かせたり、
古典的なソウルフルハウスのリズムパターンとアシッドジャズ的なコードに、
James Blakeのようなか弱いファルセットを合わせたM5Great Yardも面白いです。

ラッパーのSALUをゲストに迎えたM7空はクラシックなソウルに最も近い一曲。
スムースジャズ的なM8眠らない街も、80sソウルが好きな方には堪らないです。
Donny Hathawayを思わせるエレピの弾き語りで始まるM12君にキスしても淡泊な歌唱と、
アコピのオブリガート、太いベースと合わさると、途端にモダンな音像へと変化します。

弱冠25歳のSSWとは思えぬ新旧織り交ぜたサウンドへの深い理解と、
それらを絶妙なバランスで料理し、邦楽ポップスとして聴いても成立させる才能は、本物だと思います。
今後、日本のブラックミュージック界を背負う重要な人材になるだろうと、私は思っています。傑作。

第6位 Soul Renaissance/ゴスペラーズ
Genres: R&B, New Jack Swing, Black Contemporary, JPOP


Soul Renaissance 500

早稲田大学のアカペラサークルで結成された男性5人組のコーラスグループ。15thフル。
デビューは91年のことで、彼らのヒットのきっかけとなったシングル、「永遠に」は
00年に44週間連続チャート100位以内にランクインしました。
デビューから、当時の90sUSR&Bのサウンドを積極的に吸収しながら、
当時まだアカペラグループ/コーラスグループ自体の知名度が高くなかった日本で、
初めて一般に広く認知されるようになったアーティストとも言えるかもしれません。
古くはラッツ&スター(シャネルズ)などから始まる日本のブラックミュージック受容の過程の中で、
90sから00sにかけて、最も重要な役割を担ったグループの一つ、と考えられます。

本作は、15年前の02年にリリースされたヒット作であり、「永遠に」を収録した
Soul Serenadeのリバイバルを意識して制作されています。
先行シングルのGOSWINGは、かつてのNew EditionやBlackstreet, GUY, Bobby Brownなどに代表される
ニュージャックスウィングのサウンドとイディオムを取り入れた楽曲となっています。
GOSWINGのC/WであるRecycle Loveはメンバーのうちもっともジャジーなハーモニーを好む傾向にある
酒井雄二の作曲で、多重録音を活用して、Steely Danを思わせる複雑なコードを巧みに使った、
Soul SerenadeならSlow Luvを思わせるような逸品です。

ゲストの作家には、アーケードゲーム「Dance Dance Revolution」やTVゲーム「ときめきメモリアル」
の楽曲で知られ、初期EXILEの楽曲, モーニング娘, Cuteなどハロープロジェクト系のアイドルの
アレンジャーとしても知られる平田祥一郎が加わっています。彼の筆によるシングル、
M3Dream Girlはゴスペル的なマナーを守りつつも、00s初頭~半ばの邦楽R&Bの魅力を凝縮したバラードです。

黒澤薫によるM7暁は、同じ90sでも、ニュージャック的なリズムにアシッドジャズを意識した展開を
組み合わせており、こちらもIncognitoやBNHのファンには堪らない一曲となっています。
こうしたトラックだとどうしてもリズムが強調されてしまいがちですが、
サビでは力強いコーラスを前面に押し出していて、
近年流行しているSuchmos, Nulbarich, Neighbors Complain, SIRUPなどの
アシッドジャズリバイバルとは一線を画しています。

藤井隆のオリジナルアルバムが典型的ですが、今年は「90sリバイバル」が重要なキーワードとなった
一年だと思います。ディスコ~シティポップリバイバルから、次にニュージャックスウィングの
リバイバルがやってくる、と管理人自身各所で言ってきましたが、
やはり時代は廻っているということを実感させてくれる一枚でした。傑作。

第5位 Jasmine/唾奇XSweet William
Genres: Hip Hop, Native Tongue, Beat Music


Jasmine500.jpg

ストリーミングサービスが中心となってきた世の中で、「アルバム」という概念は
非常に希薄となってきました。アルバムの概念を再構成する存在として重要なのが、
DJするという行為(楽曲を選び取って、順序のある一つのかたまりとすること)だと私は思います。
楽曲が1曲単位で評価されるのであれば、その楽曲同士を有機的に結び付けて、
ポピュラー音楽の歴史を解釈し作り上げていくには、
プロのDJのみならず、一般のリスナーがDJとなり、音楽に対して能動的に聴くという態度を
取っていくことが、大切ではないかと考えています。

DJの機材を販売するオンラインショップとして、日本で最も知られるサイト、会社である
「オタイレコード」は、管理人の住んでいる愛知県の北名古屋市に位置しています。
オタイレコードはDJ機材、オーディオ機材の販売のみならず、日本全国のビートメイカーの
No1を決める大会であるBeat Grand Prixを主宰し、若手のMCやトラックメイカーの登竜門となっています。
愛知県出身のトラックメイカー、Sweet Williamも、この2015年度大会に出演し、
その名が知られるようになります。

今作は沖縄県出身のラッパー、唾奇とタッグを組んだ1stフルで、
ATCQのようなジャジーヒップホップのみならず、Jazzanovaなどのソウルフルハウス~アンビエント、
邦楽では渋谷系のCymbalsや、ネオ渋谷系のSugar's Campaignなど、様々なジャンルからの影響を感じさせます。
ゲストには、シティポップリバイバルの流れの中で、クラブ寄りのサウンドを得意としながら、
一十三十一を思わせるようなミルキーなボーカルが特徴的なkiki vivi lilyなどを迎えています。

唾奇によるラップは、Naughtyで刺激的で攻撃的なリリックが多く、
重いビートや暗いハーモニーが似合うように感じられますが、
Sweet Williamの作るビートは、太さがありながらも非常にチルでメロディアスなもの
となっているので、2つが合わさることで、ラップの攻撃性がサウンドの中に上手く取り込まれ、
えも言われぬメロウなエロさを感じさせてくれます。

PUNPEEの1stは人口に膾炙するサウンドと言えるでしょうが、
近いうちにはこの唾奇 X Sweet Williamが作り出すサウンドが、
一般にも評価されていく日が訪れるのではないかと私は考えています。
サウンドとしては、個人的にはこちらの方が好みです。
Jヒップホップファンのみならず、渋谷系リバイバルやシティポップファンにも必聴の一枚。

第4位 NBCP/Neighbors Complain
Genres: R&B, JPOP, Disco, Funk, Acid Jazz


Neighbors Complain500

詳細は「今日の一枚(407)」に掲載済みです。
全ての邦楽ブラックミュージック好きにおすすめできる一枚。
90sアシッドジャズのファンや、80sディスコクラシック、90s邦楽R&Bなど
様々なサウンドを完全に消化し、バラエティ豊かに披露しています。
演奏力もかなり高いです。今年一番のグル―ヴィーなJPOPのアルバムです。

第3位 light showers/藤井隆
Genres: JPOP, R&B, Disco


Light Showers500

吉本興業に所属する芸人、俳優による5thフルアルバム。
90年代のNSC出身の芸人(同期には中川家、陣内智則、たむらけんじ、ケンドーコバヤシなど)
として、「よしもと新喜劇」で、いわゆる「オカマキャラ」としてその名が知られるようになります。
ダンス、歌のうまさでも知られる彼は、自信の演じるキャラ「マシュー南」の名義で楽曲を発表したり、
現在のように司会者、役者としての活動が中心となる前から、歌手としても活動を行っていました。

彼の芸風からして、自分以外の何者かに扮することによって面白さを生み出すという構造を持っており、
これはアメリカ大衆音楽における、ミンストレルショウから続く「擬装」の文化と相似形にある、
とも言うことが出来るでしょう。
(詳細は、大和田俊之さんの著作、
『アメリカ音楽史: ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』を参照されてください)

本作は個人名義での5thであり、発売に先立って発表されたYoutubeの宣伝動画が大きな話題となりました。
内容は、90年代のテレビCMのパロディーを撮影し、その出演者として藤井隆自身が様々な衣装に扮し、
BGMとしてアルバムの楽曲を当てはめていく、という斬新な試みでした。
(以下動画のリンクです)

したがって本作はコンセプトアルバムであり、90年代にヒットしたJPOPのイディオムで構成される内容
となっています。具体的には小室哲哉、浅倉大介に代表される派手なシンセサウンドと、
キャッチーなメロディの組み合わせということになりますが、楽曲によってはネオアコ~渋谷系的な
ものから、EPOの提供したM1など、モダンな音作りのものもあります、

プロデューサーには冨田謙(NONA REEVES、宇多田ヒカル、サカナクション、ORIGINAL LOVE、YUKI etc)
を迎えており、作家にもNona Reeves/西寺郷太や、渋谷系で重要な一角を担った堂島孝平、
近年の渋谷系リバイバルの中では澤部渡(スカート)、シンリズムなども作家陣に加わっています。

大仰なシンセリフとキメがダサ格好いいM3, 野宮真貴時代のPizzicato Fiveを思わせるM6,
PARCOのCM風なM7はノイジーなシンセのディスコ、Style Council的な爽やかさのあるM8など、
古き良き煌めくポップスが詰め込まれています。

しかしながら、キックやスネアの音色、フィルの細かい部分、シンセの音色は新旧織り交ぜて
選択されており、今聴いても気疲れしないミックスとなっています。
90sポップスの輝かしい時代に思いを馳せながら、あの時代からJPOPがどのような歴史をたどってきたか、
振り返るきっかけとなった一枚でした。

第2位 レトロアクティブ/ブルーペパーズ
Genres: AOR, Soft Rock, JPOP


レトロアクティブ500

一昨年度の年間ベスト(リンク)にも掲載した、管理人が最も愛聴している
邦楽シティポップ~AORユニットの1stフル。
邦楽シティポップ、ネオ渋谷系の近年の流れからすると、
90年代に冨田恵一とのタッグで独自の複雑でジャジーなポップスを作り出した
キリンジ(今年TVCMでエイリアンズが使用されたのも記憶に新しいところです)からの
影響が示唆されるユニットが多い印象です。

しかし、彼らの楽曲からはそうした後期Steely Danを源流とするサウンドよりも、
80sの邦楽シティポップ、AORからの影響が色濃く感じられます。
例えば先行シングルのC/WとなったM秋風のリグレットは松任谷由美の
No SideやVoyagerに収録されていてもおかしくないようなサウンドです。

これは、一つ一つのシンセの音作りや、最近の録音のJPOPでは見られない、
アナログなリヴァーブ感のなせる業とも考えられます。
一般的に複雑なコード進行では、ボーカルもジャズボーカル的な難解なメロディーが
選択されてしまいがちですが、彼らの楽曲はメロディもキャッチーで、
佐々木詩織や星野みちる(ex.AKB48)などのゲストボーカルを迎えることで、
彼らの狙う甘酸っぱいシティポップの魅力が最大限に引き出されています。

その最も近いところは、RCA/AIR後期からMOON期にかけての山下達郎ではないかと思います。
彼がかつてプロデュースしていたEPOのオリジナルアルバムに、
負けずとも劣らぬ出来栄えと言えるでしょう。

彼らは基本的には2人組のユニットとして活動しているのですが、
今回はスタジオミュージシャンとして
佐野康夫(Dr, aiko etc), 森俊之(Key, スガシカオ etc)らを迎えています。
佐野康夫のドラムが加わった、Mずっとのリズムは、
細やかなゴーストノートと、後半にかけてストーリー性のある盛り上げ方で、
楽曲によりモダンな印象を与えています。

メンバーの福田直木さんはTwitterでもフォローしていただいており、
「AORのクソダサい帯bot」(リンク)という面白い企画も運営されております。
日本盤ならではの時代を感じる帯コメントが満載で、
これを読み上げて楽曲を掛けるというイベントも企画されていたりと、
精力的に活動されています。

80sシティポップのファン、Jay Graydon~TOTO, David Foster参加作品に代表される
西海岸のAORがお好きな方であれば、
どなたでも、買って損しない一枚だと思います。

Jeff Porcaroがそこに居るのではないかと思えるほどの再現度のドラム、
煌めくキーボードリフ、そして時にはM10サーチライトのような
ウェストコーストロック~SDのようなサウンド、
限りなく洋楽ライクでありながらJPOPとしてのバランスを取ったメロディと、
どの面からみても、もっと売れるべき、良質なJポップの名盤です。

あの頃のサウンドをリアルタイムで楽しまれていた世代には勿論、
彼らの楽曲を入り口にして、AORの世界へと入っていくにも最適の必聴盤です。

第1位 Modern Times/PUNPEE
Genres: JHip Hop, Native Tongue, R&B


Modern Times500


1984年生まれのMC, トラックメイカー、音楽プロデューサー。東京都出身。本名は高田智央。
弟もS.L.A.C.K.の名義でMC, トラックメイカーとして活躍しています。

10年ほど前より弟のSLACKや同級生を集めたグループ、PSG名義にて活動しており、
フリースタイルラップの全国的な大会として知られるULTIMATE MC BATTLE
(筆者地元の名古屋では呂布カルマが予選王者に選ばれました)に出場したり、
ヒップホップトラック作成のために一般的に用いられるサンプラー、MPCの発売元であるAKAIの主宰する
AKAI PROFESSIONAL PRESENTS SAMPLER BATTLE GOLDFINGER's KITCHENに出場したりと、
その知名度を徐々に高めていきます。

2011年頃よりMix CDがトラックメイカー、MCの間で話題となり、
サニーデイサービスや後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)など、邦楽ロック関連のリミックスや、
加山雄三のリミックス、宇多田ヒカルの楽曲のリミックス
(光 -Ray Of Hope MIX-は日本を含む9カ国のiTunesチャートで1位)
で徐々にその名を轟かせるようになりました。

宇多田ヒカル本人出演のインターネット生放送プログラム、「30代はほどほど」
に、ラッパーのKOHHと共にゲスト出演したのは記憶に新しいところです。

今作は彼の1stフルアルバムであり、弟のSLACKをはじめとして、親交の深いISSUGI, RAU DEF,
邦人でありながらLAでの活動歴の長いBudamunk、そして大御所では
Busta Rhymes, Snoop Doggへの楽曲提供で知られるNottz(Dominick Lamb, 1977-)から提供を受けつつ、
自身のトラックも交えた大作となっています。

本作は40年後の未来から現在を振り返るというSF的なストーリーに則ったコンセプトアルバムで、
SF映画のVHSテープやフォルクスワーゲンタイプ1(現在のビートル)が描かれたジャケットからも、
レトロフューチャリズムに溢れた、コミカルなムードが全体を覆っています。

Nottzの作るビートはへヴィなものが多い印象ですが、サビはあくまでメロディアスに構成されており、
ヒップホップのコアなファンのみならず、一般的なR&B, ポップスのファンにも受け入れられる内容です。
ラップは単語数を多めに詰め込んで、それでも決して攻撃的でなく、適度な緩さのあるフロウは、
ジャジーなトラックと、同じく緩やかなフロウを特徴とする環ROYあたりとはまた異なるグルーブを生み出します。

本作がヒットしているのは、日本のポピュラー音楽が変化してきたことを示唆していると思います。
00年代初頭にR&Bのブームがあり、コーラスグループや女性ソウルシンガーなど、
日本にもUSR&Bの流行がやってきていました。はっきりとしたメロディを歌唱する、という意味で、
歌謡の一形態としてのR&Bの捉え方が、邦楽では一般的だったと言えるでしょう。

USR&Bの歴史の中で、いわゆるヒップホップソウル~ティンバランド革命以降、
R&Bとヒップホップの上下関係が完全に入れ替わってしまうと、
邦楽のヒットの中心にR&Bが取り上げられることはめっきり少なくなりました。
10年代半ばあたりから、80sソウルやディスコ(恋するフォーチュンクッキーなど)の再評価が
起こるにつれて、90sポップスとビートミュージックの融合を目指したtofubeatsのヒット、
星野源/Yellow Dancerのヒットと、ブラックミュージックとJPOPの距離は再び縮まっています。

それに加えて、宇多田ヒカルの新曲では、近年のフューチャーソウル~ファンク関連のプレーヤー
(Chris Daveなど)をメンバーとして参加させたりと、日本人の若いリスナーたちが、
再びブラックミュージックに対してコンシャスになってきていることのあらわれと考えられます。

PUNPEEの本作が評価される日本のリスナーの土壌は、非常に良質なものだと、私は思います。
これからも邦楽ブラックミュージックから目が離せません。

-------------------
私的名盤紹介の2017年度ベストアルバム、邦楽編をお届けしました。いかがでしたでしょうか。
便宜的に順位を付けていますが、どれも大切な愛聴盤となったアルバムばかりです。
この10枚に溢れてしまった作品たちは、続く「洋楽編」で記事にしようと考えています。

本年も、皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように。
本年度も、「私的名盤紹介」「私的名盤放送」を宜しくお願い致します。

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  1. 2018/01/15(月) 00:31:54|
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2017初夏 私的名盤紹介管理人のおすすめアルバムたち

お世話になっております。
私的名盤紹介管理人のSystematic Chaos(@privategroove)です。

定期的に変更しているTwitterのヘッダー画像を新たに作りましたので、いくつかアルバムを紹介しておきたいと思います。
近年の話題作から隠れた名盤をテーマに組んでいます、爽やかな夏のお供にどうぞ。

twitter header 20170617

昨年年間ベストでも紹介した宇多田ヒカル、Bruno Marsの新譜は素晴らしい完成度でした。
より内省的な側面を強めながら、多くのコラボレーション楽曲で新たな音世界を見せた宇多田、
そしてBrunoは「我々の世代のMichael Jackson再来」と言っても過言ではないアルバムで、
ニュージャックスウィングブーム=NJS再来の兆し、と僕は受け取っています。
JPOPの文脈の中で、NJSを見事に解釈し、それとは聴かせずにテクノポップのサウンドに落とし込んでいる、
Perfume/JPN(2011)もまた、10sJPOPの名盤の一つだと思います。

D'Angello以降のネオソウル、オーガニックソウル、そしてRobert GlasperやKendrick Lamar, Chance The Rapper以降の
ヒップホップ+フュージョン/ジャズロックのサウンドは流行真っ只中であり、
Jordan RakeiはかつてのWeather Reportを思わせるようなサウンド、
プロデューサーのAnderson PaakはそれをSSW的な視点から纏め上げた佳作でした。
Cameron Gravesはそうしたジャズロックのサウンドにメタル~プログレ的なエッセンスを加え、
テクニカルフュージョンとジャズロックの間として、緊張感溢れるアンサンブルを楽しむことができます。
テクニカル系のプログレメタルは、近年Djentと呼ばれる、低音チューニングした多弦ギターによる複雑なギターリフを
中心とした楽曲に置き換えられていましたが、Thank You Scientistは、かつてのDream Theater的な
様式美なサウンドをさらにポップロックへと寄せた好内容で、今後に期待できるバンドです。

邦楽では渋谷系ブーム再来、Suchmosに代表されるアシッドジャズもトレンドとなり、
そこにネオソウル、ヒップホップ+ジャズのサウンドが加わった、新たなグルーブの解釈が共有されています。
Nao Yoshida/Truthは、Jill Scottのようなオーガニックソウルにそういったエッセンスを加え、
Chaka Khanも顔負けの堅い演奏と緻密な編曲によって、邦楽ブラックミュージックに新たな傑作を生み出しました。
冨田恵一の新作は昨年度のベストでも紹介しています。

アニメ音楽は今や邦楽ポップスのメインストリームとも言える売り上げを記録しており、
そこには多くの優れたスタジオミュージシャンやプロデューサーが投入されています。
そして小沢健二の活動再開や、Sing Like Talkingの再結成以降の活躍に代表されるように、
90sポップスと渋谷系の再評価が近年のJPOPのトレンドとなっています。

花澤香菜は渋谷系後期にRound Tableとしてネオアコースティック~シンセファンク、JPOP界隈で
密かな人気を博していた北川勝利をプロデューサーに迎え、現在の渋谷系再評価の中で重要な役割を果たしています。
前作では70s-80s初頭のアメリカ西海岸のフュージョンをテーマとしたサウンドで、
今回はロンドンレコーディングによるUKロック~ソウルからエレクトロファンク、モータウンまで
幅の広く、シックな音作りでゆったりと聴けるアルバムに仕上がっています。

歌謡ロック~メロディックハードコアとしてのアニメソングは、LiSAにその完成形を見ることが出来ます。
UNISON SUQUARE GARDENの田淵智也など、邦楽ポップロックの優れた人材による美しいメロディーと、
若手スタジオミュージシャンのタイトでパワフルなグルーブに満ち満ちていて、
瑞々しく、ハリのあるハイトーンボーカルは何物にも代えがたい魅力があります。
邦楽ポップロック~ガールズロックのトップランナーとして、
Girl's Dead Monster時代から現在に至る過程の中で年々成長を見せています。

Bruno Mars/Finesseでニュージャックスウィング=NJSが再注目を浴びており、
Cool Notes, Toni*3のような90sのNJSも取り揃えました。
90sは宇多田ヒカルやMISIAの1stに代表されるように、邦楽ポップスにもR&Bが大々的に取り入れられた時代でした。
そうした中で、倉木麻衣の初期作品に楽曲提供した石黒洋子のソロプロジェクト、
Yoko Blaqstoneの2005年のフルアルバムは、是非とも聴いておきたい一枚です。

ディスコ再評価の流れでは、現代ブルーアイドソウルの旗手として知られるMayer Hawthrone,
R&B~ヒップホップ系トラックメイカーとして知られるJake OneのTuxedoは、
EWF的な80s当時のディスコに、現代的な音色シンセやマシンドラムを加えた佳作。

Remy Shandのモータウンからの2002年作は、
Mayer Hatrheoneからの流れで聴いて頂きたいブルーアイドソウルの隠れた名盤。
Marvin Gaye的なスケールの大きいトラックからStevie的なジャジーなトラックまで飽きさせず、
柔らかいファルセットと太いチェストヴォイスで巧みなボーカルワークを楽しめます。
2002年というネオソウル全盛の時代に発売されているにもかかわらず、
70sソウルの影響が色濃い本作は非常に貴重な存在であり、
滑らかで聴きやすいトラック、美しいメロディーでAORファンにも十分に楽しめる一枚。

シティポップ~AORは、渋谷系を形成する下地となった音楽であり、そのクラシックスとして、
大瀧詠一や山下達郎、松任谷由実などの職人的な要素が強いポップスも参照しておきたいところです。
山下達郎との関わりが非常に強いグループとしてEPOは見逃せません。
ギターフュージョンとしては、近年アイドル東京女子流のレコーディングにも参加した
土方隆行(SMAP, 角松敏生, 竹内まりや、佐藤博 etc)のソロアルバム、81年作は、
Brecker Brothersに勝るとも劣らぬ引き締まったグルーブを楽しむことができます。

ディスコ以降、ブラックコンテンポラリーとして、打ち込みを中心とした滑らかなで都会的なバラードや、
シンセファンクが人気を博しました。NJS以降、ビートとグルーブがボーカルにおいて重視されていく直前、
90sにソウルシンガーとして活躍したGerald Levertの家族グループ、Levertの86年作は、
M1などクワイエットストームと呼ばれるブラックコンテンポラリーの名盤の一つです。

そういった流れを汲んだONIGAWARAの諸作には、
Emotionsなどのディスコクラシックや、Whitney Houstonの初期作品のような透明感溢れるブラコンが
収録されていて、こちらも目が離せないグループです。

ファンク~ディスコ/ハウス~NJS~ヒップホップソウル/ヒップホップの流れの中で、
さらにリズム中心、ループ中心の作曲へと向かっていった
00s以降のブラックミュージックは、デスクトップミュージックとの相性が非常によく、
tofubeatsは邦人のビートメイカーとして、現在最も話題となっている人だと思います。
BOOK OFF/HARD OFFでCDを掘り起こし、そこから新たなポップスを構築していくスタイルは、
かつての「渋谷系のレアグルーブ評価の構造」と相似形を見せています。

チルアウト的なエレクトロサウンドから80sAORやディスコにアプローチした作品は、
Vaporwaveなどと呼ばれ、日本でもBreakbotやマクロスMACROSS 82-99, Saint Pepsi(Skylar Spence)
(彼らの楽曲にも山下達郎の楽曲(SPARKLE, Love Talkinなど)がよくサンプリングされています)
などが知られています。そうした中では、Jeff Porcaro的な16ビートシャッフルや
甘く危険な香り/山下達郎的なリズムを取り入れたPrepのEPが今年非常に面白い一枚です。涼しげで幻想的な気分に浸れます。

山下達郎の遺伝子を色濃く受け継ぎ、優れたリゾートミュージックを多く遺したベテラン角松敏生も、
今年になり活動が活発化しています。1stのリイシューと、ギターインストアルバムのSea Is A Ladyのリイシューが
行われ、山本真央樹(Dr,DIMENSION, 花澤香菜, やなぎなぎetc)など若手の優れたスタジオミュージシャンを起用し、
元のヴァージョンに勝るとも劣らぬ出来上がりとなっています。朗々としたボーカルも円熟味を増しています。

角松敏生や、オメガドライブの全盛期、Sing Like Talkingを思わせるような、リゾートミュージックの隠れた名グループ、
One Step Communicate(1996)は、角松敏生をバックアップした青木智仁(B),鳥山雄司(G)などがゲストで参加しており、
煌めくシンセサウンドと爽やかなハイトーンボーカルが堪りません。M2では鳥山雄司が弾きまくっています。
同様に、AOR不遇の時代であった90sにおいて輝きを放ったSSW, 東野純直の1st(1993)は、90sポップスらしい
美しいメロディーとシンプルなアレンジでありながらシティ感もあって、これも隠れた名盤と言えます。

Michael McDonaldとKenny LogginsというAORの伝説的なシンガー2人をゲストに迎えた
テクニカル系ベーシスト~プロデューサーのThundercat/Drunkは、
ネオソウル以降ブラックと上述のシティポップ~AOR/フュージョンのサウンドを
極めて高いレベルで融合しており、「時代の求める名盤」といった感のある一枚でした。

いかがでしょうか、皆様の「気になる一枚」は見つかりましたでしょうか。
一部の紹介となってしまいましたが、管理人の「今聴いている」アルバムたちでした。

これから暑くなってきます。熱中症などお気をつけて下さい。
皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように。

PR
#私的名盤放送もこれから宜しくお願い致します。

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  1. 2017/06/17(土) 18:38:18|
  2. 雑記(音楽関連)
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【特集記事】UNCHAINが好きな人にお勧めする楽曲・アーティストたち

【特集記事】UNCHAINが好きな人にお勧めする楽曲・アーティストたち

いつも私的名盤紹介にお越し下さっている皆様、お世話になっております。

管理人の@privategrooveです。昨年の年間ベストを更新して以来、
記事を書けずにおりました。まだまだ半人前、1/3人前位ではありますが、
研修医としての仕事が始まりまして、余裕がない状態が続いておりますので、
もうしばらく更新はゆっくりになるかと思います。

さて、今回の記事では、以前よりTwitterでも話題に上っておりました、
私の大好きな京都出身の4ピースロックバンド、UNCHAINの特集記事を
お送りしたいと思います。次回からは久々に通常のディスクレビューを
お届けできる予定ですので、ご期待下さい。

これまでのレビューはUNCHAINの項を参照して下さい。
彼らのサウンドは、ブラックミュージック、とりわけファンクやディスコ、
モータウン的なノーザンソウルからの影響が強く、
それに加えてAORやブルーアイドソウル、フュージョンやスムースジャズからの影響が
見られ、ここ2, 3年の邦楽でのブラックミュージックブームの、
先駆け的な存在であったと考えることも出来ると思います。

彼らはバンドとしての活動歴が長く、英語詞中心のミクスチャーロック色が
強かったインディー時代、充実した演奏とサウンドにも拘わらず、
売り上げでは中々振るわなかったAvex時代、そしてインディーに戻り、
カヴァーアルバム(椎名林檎/丸の内サディスティック)のヒットをきっかけに売り上げ、
知名度を伸ばしていった時期と、様々にサウンドを変えていきながら、ハイクオリティな
オリジナルアルバムを発表し続けています。

検索などでこの私的名盤紹介にお越し下さった方であれば、どなたにでも勧められる、
平たく言えば「最高にお洒落で、演奏も歌も上手い邦ロックバンド」と言えると思います。
特に、リードボーカル/ギターを務める谷川正憲の声は、デビュー当初から
Stevie Wondeに喩えられ、その他のメンバーのコーラスのクオリティも、
ロックバンドとは思えないほどに高いと言えるため、ロックファンというよりは、
ポップスのファンにとってみても、非常に魅力あるバンドと言えるでしょう。

そして、もう一点申し上げるのであれば、カヴァーアルバムでの選曲と、
リハーモナイズなど編曲のセンスが非常に高いことも、彼らの重要な特徴です。

カヴァーアルバムシリーズであるLove &Groove Delvery Vol.1-3では、
洋楽ではAOR~ウェストコーストロックの名曲、The Doobie Brothers/What A Fool
Believes、ディスコクラシックとして有名なThe Emotios/Best Of My Love,
Stevie Wonder/Don’t You Worry ’Bout a Thing, Donny Hathaway/This Christmas
など70s-80sにかけてのブラックミュージックの名曲を中心に、
90sではアシッドジャズの名曲、Jamiroquai/Virtual Insanity、
邦楽ではキリンジ/エイリアンズ、岡村靖幸/Super Girl, 宇多田ヒカル/Automaticなど、
彼らの世代ど真ん中な邦楽AORやR&Bを中心に、山下達郎/Ride On Timeや,
近年の作品ではファンクバンドのレキシ、90s邦楽ロックバンドとして
隠れた人気のあるMoon ChildのEscapeなど、様々な楽曲を、
ある程度の統一感を持たせながら取り上げています。

それらの楽曲の換骨奪胎が非常に上手く、彼らの懐の深さを感じさせます。

そういったわけで、元々UNCHAINがお好きなファンの方には、
「UNCHAINに似てるバンド、アーティスト」
「UNCHAINが影響を受け/与えている(と思われる、類似している部分のある)アーティスト」

の紹介として、この記事が役に立てば、これほど嬉しいことはありません。
厳密な意味で似ている、というよりは、UNCHAINの音楽の背景にあると想定できる
音楽を中心に纏めておりますので、その点はご容赦ください。

そしてUNCHAINを聴いたことのない方には、これを「逆引き辞典」として頂いて、
彼らのアルバムを聴いたり、ツアーに参加(名古屋のツアーには大抵行っております)して
頂ければ、と思っております。

では、どうぞ。
(この記事を「出発点」とできるよう、メジャーどころを多めに、一部はマイナーどころの
バランスとしました。また、既にカヴァーアルバムに収録されているアーティストは、
原則として除いています。
)

他にも思いつくアーティストなどいましたら、是非コメント欄やTwitterなどに書き込んで頂けると嬉しいです。
私も引き続き「掘り」続けていくつもりです。

【洋楽編】
①90sのUKソウル、アシッドジャズ~ネオアコースティック
Jamiroquai/Virtual Insanityのカヴァーがカヴァーアルバムに収録されています。
80sソウル~スムースジャズの定番の展開に、ジャズファンクからの流れをくむ
クラブジャズ的な軽いリズムがよく合っています。
それに加え、編曲上ソウルからの影響を強く感じられるポップスを幾つか挙げておきます。
●The Brand New Heavies

●Incognito

●Raw Stylus

●Workshy

●Samuel Purdey

●Swing Out Sister

②70sから80sにかけてのソウル~ディスコ
ディスコミュージックの、ミニマルでかつ削ぎ落とされたリズムパターン、ループ性の強い
コード進行は、彼らの楽曲に多く取り入れられています。
ファンク系のリズムでも、James Brown的なリズムと言うよりは、
より白人的なタイムの構築が多いように見受けられます。
●Average White Band

●Sly & The Family Stone

●Luther Vandross

●Maze feat. Frankie Beverly

●Remy Shand

③AOR, フュージョン
邦楽AORのカヴァーでは山下達郎、キリンジなどを過去のアルバムに収録していますが、
その同時代のアメリカのAOR、フュージョンにもUNCHAINが知らず知らずのうちに
影響されているであろう楽曲が多く見つけられます。
ギターソロは、初期の曲ではフュージョン的なフレーズが散見され、
フュージョン系ギタリストのオリジナルアルバムはチェックしておきたいところです。
ハードロック的なドラマティックな展開の曲は多くありませんが、
その中でもKenny LogginsのソロはAORとしての雰囲気を保ちながら、
高い熱量を感じさせるボーカルに、影響を感じ取れます。
●Bobby Caldwell

●Hiram Bullock

●Larsen Feiten Band

●Larry Carlton

●Grover Washington Jr

●TOTO

●Pages

●Kenny Loggins

●George Benson

④ディスコミュージック、ファンク
近年のDaft PunkやTuxedoに代表されるディスコミュージック再評価の流れの中で、
過去のディスコクラシックスを復習しておくことは、
UNCHAINの「踊れる曲のレシピ」を理解する最も簡単な近道と言えるでしょう。
●Cheryl Lynn

●Diana Ross

●Jocelyn Brown

●Tuxedo

●Prince

●Earth, Wind & Fire

⑤ポップロック、オルタナティブロック、ウェストコーストロック、フォークロック
ロックバンドとしてのUNCHAINを考える場合、リズム面ではファンクロックからの
影響を感じ取れますし、リードギターのテクニカルさ、リズムギターのカッティングの
心地良さはExtremeと比較することもできると思います。
その他、Maroon 5のカヴァーがあることからも、ブラックの影響が濃いロックバンドも
この項の中に入れておきます。日本で「ミクスチャーロック」と言われるバンドが
それに当たります。
そうしたバンドの背景にあるのは、70sのウェストコーストロックであり、
カヴァーアルバムではDobbie Brothersのカヴァーも収録されています。
さらに遡れば60sのUKロックやブルーアイドソウル、フォークロックへと繋がっていきます。
●Richie Kotzen

●Extreme

●The Zombies

●The Rascals

●5th Avenue Band

●kokomo

●Hall & Oates

●Mamas Gun

●Mutemath

●ikkubaru

●Young gun silver fox

●Wagner Love

⑥アメリカンプログレハード、ハードロック(に近いAOR)
ハイトーンを得意とする谷川正憲の巧みなボーカルとキャッチーなメロディーは、
Journeyのカヴァーをカヴァーアルバムに収録しているところからも分かるように、
ハードロック的なドラマティックさを楽曲に加えています。
●Boston

●David Roberts

●Dweyne Ford

●Lionville

⑦ニューソウル、モータウン、フィラデルフィアソウル
アルバム”Eat The Moon”は、過去最も多くのゲストを招いて制作されており、
(昨年コラボレーションアルバムも発表していますが)
タイトなリズムや複雑なツインギターの絡みはそのままに、
サウンド面ではソウル色の最も濃い一枚であったと言えるでしょう。
その背景にはStevieやDonny Hathaway、そしてMarvin Gayeなど、
ソウルの偉人たちの音があると言えますし、そういった楽曲は今でも色褪せぬ魅力を放ち続けています。
●Al Green

●Marvin Gaye & Tammi Terrell

●Four Tops

●Timothy Wilson

●Aretha Franklin

●Curtis Mayfield

●Leroy Hutson

●Leon Ware

●Eugene Record

【邦楽編】
①Jポップ、渋谷系、ネオアコースティック
椎名林檎や岡村靖幸、久保田利伸、キリンジ、米米Clubのカヴァーなどから分かるように、UNCHAINのメンバーにとって渋谷系前後の邦楽ポップスは、彼らの世代を考えても
非常に親しみ深い存在であったことでしょう。
90s後半から00sにかけてのJPOPを中心に選んでみました。
●Bonnie Pink

●朝日美穂

●SMAP

●Original Love

●Sing Like Talking

●Flying Kids

●Skoop On Somebody

●堂島孝平

●中田裕二

●平田志穂子(TVゲーム『ペルソナ4』OST)

②90s以降の邦楽ロック、ミクスチャーロック、ブラスロック、ファンクロック
デビュー後、初期はミクスチャーロックの文脈で捉えられていた印象がある彼らですが、
10年ほど前から表舞台に出始めたメロディックハードコア系のバンドで、
ブラックからの影響が濃いもの、現在でも活躍するファンクロック系のバンドなどを取り上げてみます。非常に演奏力の高いバンドが多いです。
UNCHAINとは兄弟的存在ともいえる、BRADIOもこのカテゴリーに入れておきます。
●ala

●the band apart

●Ivory7 Chord

●ACIDMAN

●BRADIO

●Scoobie Do

●Surface

●lego big morl

●Awesome city club

●Lucky Tapes

●Nona Reeves

●Keishi Tanaka

●Suchmos

③90s末以降の邦楽R&B, ソウル、アシッドジャズ、ファンク
宇多田ヒカル/Automaticのカヴァーから考えて、90s末のR&Bも彼らの重要な栄養分に
なっていることが想像されます。小室哲哉サウンドがその中心にあったJPOPが、
変化を迎えることになる激動の時代であり、彼らはその波を多感な時期に経験しているはずです。同時期にはアシッドジャズも邦楽に取り入れられ、アンダーグラウンドな
人気を博していたようです。
●Escalators

●ICE

●Phones

●スガシカオ

●MISIA

●Rammells

●森広隆

●DANCE☆MAN


④ニューミュージック、シティポップス、邦楽AOR、邦楽フュージョン
UNCHAINのメンバーが直接的に影響を受けてきたであろう90年代の渋谷系/JPOPの
背景には、アメリカンポップスを独自の形で消化し、邦楽ポップスとして育て上げてきた
ニューミュージック世代の活躍が背景にありました。
その同時代的には、インストゥルメンタルロック/ポップとしてのフュージョンブームが
あり、邦楽フュージョンのキャッチーさ、シンセの音の煌めきと緊張感あるキメも、
彼らのサウンドの中に息づいています。
●Casiopea

●ブレッド&バター

●安部恭弘

●松任谷由実


●竹内まりや

●Char

●ハイファイセット

●EPO

●角松敏生

●国分友里恵

●スペクトラム



しかしこうして並べてみますと、「単純に自分の好きな曲を並べただけ」のように
なってしまいましたが、それほどにUNCHAINのルーツとなっているであろう音が、
自分の好きなサウンドの核にあるものに近い、ということだと思います。

好きなアーティストが居たら、そのルーツをたどってみるという方法は、
新たな音楽との出会い方として、最も効率的で、かつ奥深いやり方だと思います。
皆様方が、ご自分の好きな音楽を辿って、さらに深く、音楽を楽しまれることを願うばかりです。ではまた。

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  1. 2017/05/03(水) 15:58:42|
  2. 雑記(音楽関連)
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2016年度 洋楽私的ベストアルバム9+番外編

2016年度 洋楽私的ベストアルバム9
 
私的名盤紹介にお越し下さっている皆様、お世話になっております。
医師国家試験も片付きまして、近々研修のためのオリエンテーションが始まろうとしております。
休み中も旅行に行ったり新生活の準備をしたりと、思ったよりも忙しい毎日が続いておりまして、
更新が遅い状態が続き申し訳ありません。

では、引き続き張り切って洋楽編と番外編をお届けしたいと思います。
近年のフューチャーソウル/フュージョンとブルーアイドソウル/AORを
中心にしたラインナップとなっております。自信を持ってお勧めする9枚です。

どうぞ。

【作品一覧】
①Malibu/Anderson .Paak [Neo Soul, R&B]
②Still Waters/Breakbot[Chill Out, Disco, House, Techno]
③Stranger Heads Prevail /Thank You Scientist[Hard Rock, Progressive Metal]
④24k Magic/Bruno Mars[R&B, Black Contemporary, New Jack Swing]
⑤Yes Lawd! /NxWorries[Soul, R&B, Hip Hop]
⑥CWF/Peter Friestedt(feat. Bill Champlin, Joseph Williams)[AOR, Melodic Hard Rock]
⑦We Are King/King[Chill Out, R&B, Electronica]
⑧Velvet Portraits/Terrace Martin[R&B, Soul]
⑨Only You/Soweco[Blue Eyed Soul, AOR, Pops]


プレゼンテーション1 800

順位表1

【総評】
ブラックミュージック関連では、MJから80s末のブラックコンテンポラリー的な、
ギラギラとしたアレンジに90s的なメロディーの載った、ダンサブルでポップなR&Bとして、
近年稀に見る傑作であったBruno Marsの3rd④は、新たなポップスターの誕生を感じさせてくれます。
大衆にもマニアにも訴求力のある、昨年一番のアルバムだったように思います。
ハワイ出身のBrunoは山下達郎のファンでもあり、
来日の際にはOn The Street Cornerのアナログ盤を探していたということだそうです。

ネオソウルムーブメント以降のソウル、Dr.Dre以降のヒップホップからの影響を感じさせながらも、
Stevie Wonderの全盛期の傑作群を思わせる、ポップでタイムレスな魅力を放つ、Anderson Paakの4thソロ①は、
私にとってはD’Angello以上ともいえる衝撃を与えてくれた一枚でした。
このソロアルバムや、プロデューサーのKnxwledge(1988-, Glen Earl Boothe)とタッグを組んだNxWorries名義の⑤など、
Robert Glasper的なジャズ~ヒップホップなサウンドと、モータウンやスタックスのニューソウルから続いてきた
歌唱音楽としてのR&B/ソウルのサウンドが、高いレベルで融合したアルバムが徐々に出現するようになりました。

ビートミュージック然としたエレクトロミュージックとしての魅力を放つChance The Rapper、
90sのNative Tounge的なヒップホップや、はたまた80s的なスムースジャズ(M2)やフュージョン(M11)からの
影響が強く感じられるTerrace Martin⑧なども加えて、
新たなブラックミュージックの潮流を確かに感じることが出来たと思います。

ディスコ~ハウス、チルアウト関連では、フランス出身のBreakbot②が、
冷ややかで中毒性のあるサウンドを聴かせています。M6など古典的なディスコの構成をしたフックの曲でも、
シンセの音色などは現代的で、そのバランスが素晴らしいです。
同じくチルアウト的なシンセの音色が印象的なR&Bでは、女性3人組のKing⑦も良作だったと思います。
フューチャーソウルの定番なハーモニーとプログレ的な展開が、ありそうでなかったM11など、
頽廃的で浮遊感のあるサウンドで独特な魅力を放っています。
ネオAORやブルーアイドソウルの流れとしては、LA Projectと題して、
AOR不遇の時代であった00sに作品をリリースしたスウェーデン出身のギタリスト/プロデューサー、
Peter FriestedtによるユニットCWF(Bill Champlin, Joseph Williamsという豪華すぎるユニットです!)⑥が、
後期TOTOを思わせるような、古き良きアメリカンプログレハード~AORを存分に楽しめる一枚をドロップしています。
Michael McDonald在籍時のDoobie Brothers的なブルーアイドソウルや、
1st, 2ndの頃のTOTOのようなムーディーなAOR、Incognitoなどアシッドジャズの影響を強く感じる、
こちらもスウェーデン出身のバンド、Soweco⑨など、やはりネオAORの流れは北欧を
中心として盛り上がりを見せているようです。

少し毛色の異なるアルバムでは、King Crimsonの影響が色濃く見受けられながらも、
モダンで聴きやすいプログレメタルに仕上げたThank You Scientist③は、フォロワーの方にご推薦頂きました。
最近のプログレメタルでは、Animals As LeadersやProtest The Hero, Peripheryに代表されるような
Djentのリズム遊び的な展開と、複雑で艶消しなディストーションサウンドが流行していたと思います。
しかしながら、彼らの楽曲は非常にメロディアスでドラマティックな展開に満ち満ちていて、
かつてのDream Theaterを思わせる緻密なアンサンブルと、ホーンやストリングスを加えた多様なアレンジで、
極めて懐の深い一枚に仕上がっています。

Salvatore Marranoのボーカルも繊細で表現力に富んでいて、
M4など鋭いカッティングが心地良いファンク的なグルーブを見せる曲もあったり、
オブリガートのフレーズに民族音楽的なエッセンスを取り入れたりと、多彩な魅力を放っているバンドだと思います。傑作。

一昨年に引き続き、ブラックミュージック界隈では面白いアルバムが湯水のように出現し、
ネオAORの流れも定着してきた現状で、新譜を聴くのが楽しくて仕方ない状態が続いていることは、
本当に幸福なことだと思っております。

今年度はヒップホップ以降のブラックミュージックの深い学習と、
ヘヴィメタル~プログレでも新たなアルバムを発掘していきたく思っております。
ニューウェーブから続くオルタナティブロックや、プログレなど、
今までよりも深く追究していきたい音楽も数多くありますので、ブログのコメント欄やTwitterなどで、
皆様方からご教授頂けること、意見交換できますことを楽しみに致しております。

では、最後におまけ、番外編をどうぞ。

【番外編】(18枚に次いで聴いたアルバム達です)
①Awesome City Tracks 3/Awesome City Club[Pop Rock, Disco, AOR]
②The Still Life/平井堅[Pops, R&B]
③Love & Vice/Suchmos[Acid Jazz]
④Cloak/Jordan Rakei[Hip Hop, Neo Soul, Fusion]
⑤Paradigm Shift/Michael Janisch[Jazz Rock, Fusion]
⑥20世紀の逆襲/上坂すみれ[Pops, 歌謡曲, Disco, HR/HM, Alternative Rock]
⑦Zama City Making 35/Hi’ Spec [Japanese Hip Hop, Native Tounge]
⑧with time/UNCHAIN[Japanese Rock, AOR, Soul]
⑨I Will Be Waiting/William Sikström[AOR, Blue Eyed Soul]

プレゼンテーション2 800

シティポップ系のバンドからハイペースでリリースを続けているAwesome City Club①の3rdです。
1st, 2ndよりもさらにダンサブルでシンセの音の分厚いディスコ路線へと移っています。
キャッチーなメロディ連発の佳作。
久々の新譜となった平井堅②は、Pop Star以降のJPOP路線、バラードを中心とする楽曲たちから、
M1のようなかつての2 Step系R&Bも収録されていて、古くからのファンには嬉しいバランスの一枚でした。
ホンダのクロスオーバーSUV「ヴェゼル」のCMなどで一躍有名となったアシッドジャズバンド、
Suchmosのフル③は、Jamiroquaiのサウンドと比較されることが多いようですが、
楽曲によってはジャリジャリとした歪みのギターを中心として組み立てた
オルタナティブロック色の強い曲もあり、リズム隊の音は低域が太く重さがあって、個性が際立っています。
ファンクバンドがクラブミュージック的なアプローチをしているのではなく、
あくまでもロックバンドとしての形態、音作りにこだわりを持って居ることを感じさせます。
YONCEのボーカルの艶っぽさやか弱いファルセットも重要な魅力の一つになっています。
Hiatus Kaiyote系統のフューチャーソウル系SSW,
Jordan Rakei④の16年作はRichard Spavenのドラムスが素晴らしいです。
初期WRのような、ジャズロック的な混沌とした空気を残したMichael Janisch⑤、
歌謡メタルからディスコ、ニューウェイブ、テクノ、軍歌など、
さらに多種多様なサウンドが炸裂する個性満載な上坂すみれのソロ⑥。
SIMI LABのビートメイカーであるHi'Specのソロアルバム⑦はジャジーヒップホップで、
J Dilla, ネオソウル以降の粘り付くような、ドープなグルーブに満ちている。
ソウル/AORの影響が強い京都出身の4ピース、UNCHAINのニューアルバム⑧は、
M3などエレクトロな編曲にチャレンジした新境地な一枚。リメイクアルバムで見せたすっきりとしたアンサンブルへ。
そしてスウェーデン勢のネオAORでもう一人、William Sikström⑨のソロは、
宅録感満載な一枚で、PagesやDavid Robertsのカヴァーが収録されていることからも分かる通り、
Jay Graydonや彼のプロデュースしたAl Jarreau(ご冥福をお祈りいたします)のソロアルバムを思わせます。
Ole Borudに続く北欧AORの新たなシーンを作り出してくれそうで、今後が楽しみ。

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  1. 2017/04/01(土) 22:10:11|
  2. 雑記(音楽関連)
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2016年度 邦楽私的ベストアルバム9

私的名盤紹介にお越し下さっている皆様、お世話になっております。
管理人のSystematic Chaos(@privategroove)です。

2016年もいよいよ終わりが近付いて参りました。
年末にはSMAPの解散報道もあり、訃報としてはGeorge MichaelやMaurice White, ELPのKeith Emerson、
そしてPrince、David Bowieというあまりにも偉大な2人、
邦人では私の大好きだったギタリストの松原正樹さんや村田和人さんなど、多くの優れた才能を失った一年でありました。

自分にとってはMichael JacksonやStevie Wonderと共に、
最も幼少期から聴かされてきたEarth, Wind & Fireや、Wham!への思いは並々ならぬものがありましたし、
SMAPの初期の音楽は、自分の中での邦楽ポップスの評価軸の中心にある、血肉化したサウンドでした。

彼らのステージを見たり、新譜を聴くことはもう出来ない訳ですが、
その優れた作品群はアルバムや映像作品という形で、これからも聴かれ続けていきます。
音楽に限らず言えることだと思いますが、大衆文化/芸術の一部としての音楽は、
その人の人生の様々な場面と共に記憶されていくもので、
その人の思い出の一部として生きていくものです。
山下達郎はかつて、「自分の作った音楽は世に出た瞬間から自分のものではなくなる」
という発言をしていましたが、とても端的に、そのことを表現していると思います。

最近、手に取ることが出来る形で音楽を所有することの意味を考える機会が多くなりました。
CDの売り上げは落ちていく一方で、LPの生産量が上向きとなっているとのことですが、
音楽をパッケージの形で所有する、という行為は、音楽を自分の一部として
「所有する」「内面化する」行為であるとも言えると思います。

そうした内面化、収集することと分類することによる個性化の過程は、
音楽の制作態度としてはDJ的と考えることができ、
この構造は90sの日本の「渋谷系」の文化の中にモデルを見ることができます。

サンプリングが極端な例ですが、録音技術の発達に伴って、
「ある時代の音楽の特徴、テクスチャーを、意図的に取り込む」といった行為のハードルが年々下がって来ています。
そのことは、文化の時代、地域による隔たりを無くし、全ての音韻/音響情報が同一平面上に並べられることを意味します。
(こうした流れは、インターネットの普及なども含め、ポストモダン的な発想と類似している、と言えるのかもしれません)

戦後、ロック、ポップス、ジャズをはじめとする大衆音楽の中心となる流れは、
アメリカの(特に黒人の)音楽をルーツとして形成されてきました。
録音技術とスタジオ文化の成立、マスメディアの発達に伴う音楽の、他の芸術からの分離は、
特に日本ではこの戦後から60年代、70年代に掛けて確立していきました。
この、いわばポピュラー音楽が大衆文化の中で特別な位置を占めていた時代には、
過去の音楽と、コンテンポラリーな音楽の相対化は比較的明確に行われ、
その繰り返しで様々な派生を生み出してきました。

ところが、過去の音楽の特徴を取り入れて再構築する、というシミュレーショニズムが、
もはや当然の行為として認識され始めると、音楽的なオリジナルとは何か、何が優れているのかという価値観は、
これまで以上に細分化されていきます。
このことは、(パッケージメディアの衰退、経済的な問題、インターネット普及による娯楽の無料化、多様化などを考慮しても)
日本のヒットチャートの現状と無関係ではないと思います。

本来は音楽に優劣などあるはずもなく、個人に合うか合わないかの問題なのですが、
この状態は音楽の、マニアの私物化を助長してしまうおそれがあります。
音楽を検索し見つけ出すだけの労力を支払い、パッケージを購入する人はほんの一部で、
多くの人は「その時代のコンテンポラリーな優れた作品」に触れることが難しい状態となってしまいます。

つまりこの構造は、我々リスナーにも大きな影響を及ぼしているのです。
「無数に生み出され、瞬間のうちにアーカイブされ、キュレーションされていく音楽の中から、
何を、どのように選び取るのか」という命題を真剣に考えていくことが、
これからの音楽を見渡していくうえで必要な行為となっていくということでもあります。

かつては、ラジオやTVなどのマスメディアがその役割を果たしてきましたが、
私自身Twitterやブログで情報を(大した情報でもないのですが)発信しているように、
今では無数の情報発信源があり、それを自分で選び取ることが出来るようになりました。
そうした意味で、私たちの世代は恵まれていると考えることも出来ると思います。

自分が歳を取った時、今棚に収められているCD/LP達を手に取り、振り返る日が今から楽しみです。
そして、10年後、20年後の日本の、世界の(自分の場合は主にアメリカですが)音楽がどのようになっているか、
想像するだけでわくわくしています。
音楽は、いつも私たちの人生と共にあります。

前置きが長くなってしまいましたが、
ここからは2016年度のベストアルバムをご紹介したいと思います。
医師国家試験が迫る中、時間的にも余裕がない状態ですので、
ランキング形式ではなく、総評という形を取らせて頂きます。
邦楽、洋楽でそれぞれ9枚ずつを選出させて頂きました。
では、どうぞ。
(今回の記事ではまず邦楽の9枚のみを掲載しております。洋楽につきましては鋭意執筆中ですのでご期待下さい。)



2016年度 邦楽私的ベストアルバム9

【作品一覧】
①good morning/藤原さくら[Pops, Country, Jazz Vocal]
②Neogene Creation/水樹奈々[Pops, Heavy Metal, Pop Rock, Symphonic Rock]
③SUPERFINE/冨田ラボ[Neo Soul, R&B, Hip Hop, Fusion, AOR ]
④What's A Trunk?/ Keishi Tanaka[Pops, AOR, Soul, Fusion]
⑤Fantome/宇多田ヒカル[Pops, R&B]
⑥Sphere/WONK[Fusion, Jazz, Neo Soul]
⑦The Last/スガシカオ[Funk, Pops, AOR]
⑧formula/Cicada[R&B, Hip Hop, Acid Jazz, Funk, Ambient]
⑨4YU/さかいゆう[Pops, AOR, Soul, R&B]


New Image5

順位表1


【総評】
音楽のトレンドの変化は、世代の入れ替わりの周期に合わせて変化していくと私は考えており、
「ゆとり世代」と表現される私たちは、歌謡曲から邦楽ポップスが誕生してきた世代の子供たちが多いのではないでしょうか。

私の両親はいわゆるバブル世代で、幼少期に親しんだ音楽の多くは洋楽、
特にAORやブルーアイドソウル、ファンク、ジャズ/フュージョン、ディスコミュージックなどの
黒人音楽に強い影響を受けたものでした。

そして、70s後半から80sにかけて、いわゆるニューミュージックの誕生を担ってきた世代は、
「時代の流行の音(≒アメリカ/イギリスのポピュラー音楽)をいち早く発見し、
そのエッセンスとなる部分を厳選して取り入れ、自分のものとして昇華する」という能力において、
非常に秀でていたのだと思います。
しかし、当時のアイドルソングの多くや、チャートで上位を占める音楽は、歌謡曲/演歌の影響が色濃く残っており、
そうしたニューミュージックの存在は、若者に支持される傍流としての存在に留まっていたようですが。

そして、ここ数年間の邦楽ポップスやロックを聴いていて感じるのは、
私とほぼ同世代のミュージシャン達が、この「ニューミュージック世代的なセンス」を
根底に持って居るのではないか、ということです。

この分かり易い例としては、去年のベストアルバムで掲載したceroのObsucure Rideがあるでしょう。
DやKendrick Lamarなど、ブラックミュージックの最近の流行の音を、ほぼリアルタイムで取り入れながらも、
邦楽ポップスらしい美しいメロディや、彼らならではのルーズなグルーブ感と合わせて、独自の音楽に「昇華」させていました。
重要なことは、このサウンドの「換骨奪胎」の上手さということにあり、
レアグルーブ再評価の時代に陥りがちであった、発掘してそれで終わり、ということに繋げないことです。
しかし、何度も強調していますように、「新しい」音楽だけが良いもので、
伝統的なものを生み出すことは無価値だ、と言っているのでは断じてありません。

とにかく、長い間邦楽ポップスに興奮できていなかった私にとっては、
ここ数年間、優れた才能が次々と出現し、それがほかならぬ同世代の方々であることを心から誇りに思っていますし、
新譜を聴くのが楽しくて仕方がありません。

少し長くなりましたが、選出した作品についてです。
これだけ新しい邦楽ポップスの傾向についてお話しておきながら、
ベテランの作品が多いのはどうかご容赦頂ければと思います。


弱冠20歳にして、圧倒的な円熟味を見せる藤原さくらの1st①は、
Norah Jones的なジャズボーカルの素朴さ、フォーキーな暖かみのあるサウンドだけでなく、
楽曲によって共鳴の量や位置、フレーズの後ろの調節の上手さなど、
歌をコントロールする能力が非常に高い印象を受けました。
トラックとしてはM4 maybe maybeがお気に入りです。フックの美しさはウェストコースト的で、
テンポ以上のドライブ感があります。JPOPという視点では、これが今年の最高傑作なのではないでしょうか。
あまりにも若く、とんでもない才能が出現してきたという印象です。これからの活躍がとても楽しみです。

新譜が出る度にレビューしており、FCにも所属している水樹奈々②は、
甲子園でのライブ(参加してきました、雨が凄かったです)で披露された、
M2STAND UP!のために制作を決めたということだそうで、前作から短い期間でのリリースとなりました。
生演奏によるトラックが増えており、定番となりつつある佐野康夫(Dr), 須永和弘(B)のリズム隊や、
玉田豊夢(Dr), 山本陽介(G ex OLDCODEX), 青山秀樹(Dr, 青山純の長男, Babymetal, Jam Projectなど),
増崎孝司(G), 種子田健(B)など、若手から脂の乗り切った中堅~ベテランまで、
優れたスタジオミュージシャンが数多く参加しています。

M2などクリアなアンサンブルの曲、M1からバラードを持ってくるなど、
JPOPのアルバムとしての作りへと変化を感じます。
M1でも門脇大輔のストリングスは音数を絞り込んでいて、サビ前など重要なところで
ポイントを突いたフレーズを連発していて、素晴らしい働きを見せています。
玉田豊夢の反響の少なく低音の豊かなドラムスと、ベースの音量も大きめにミックスされているため、
重厚なグルーブを意識してアレンジされています。
こうした傾向も今までの彼女の楽曲では見られにくいものでした。
M2の声の明るさやファルセットの伸びのよさ、力強いチェストとの使い分けと、
水樹奈々のボーカルの上手さやリズムに対する抜群の安定感が際立っています。
ブラスアレンジを前面に出し、タムを絡めたリズムパターンでサンバを取り入れたイントロが印象的な
高速フュージョンのM5は、Next Arcadiaの頃から続くElements Gardenらしいゴージャスな編曲の一曲です。
リズムチェンジの多さやキメの難しさなど、ライブでの再現が楽しみで仕方ない曲です。
吉木絵里子作曲のM7は、純潔パラドックスから続く東洋的なメロディを中心に構成されますが、
こういう曲もアコースティックで、レイドバックしたアレンジで聴いてみたいというのが私の思いです。
M8のような音域のバラードも、以前より多重録音のコーラスを多用したアレンジで、
メインのボーカルに対して2声でのハモりを随所に置いているのが変化を感じます。
しかし、高音を張ったりビブラートが炸裂するラストサビの直前では、
12, 13年前のALIVE & KICKIN’の頃のような、透明感を失わない無垢なトーンになっていて、切なさを感じさせてくれます。
かといって、矢吹敏郎Pro時代の面影を強く残す展開のM12や、
適度にアイドルポップスの頃の可愛らしさを意識したボーカルが聴けるM13では、
1stや2ndの、打ち込みポップスの頃よりも厚みのある端正なグルーブがあってグレードアップしています。
ファンならば正視できないであろうPVが強烈な!!M15を聴いていると、
もうそろそろ、奈々さんも私生活で幸せになっていくのだろう、という気持ちになります。
ライブであってもメディアに出る際にも、如何なる時にも一貫した態度で真摯にファンに向き合う水樹奈々は、
プロフェッショナルの中のプロフェッショナルなのだな、と今一度噛みしめています。

予想通り!物凄く長くなってしまいましたので、ここから巻きで参ります。

アレンジャー/プロデューサーとしてキリンジ、MISIA, 中島美嘉、平井堅、椎名林檎、
bird,Bonnie Pink, Crystal Kay, 坂本真綾など数え切れないほどのアーティストをヒットへと導いた、
冨田恵一のソロプロジェクトである、冨田ラボ③の5th
正に前書きで延々とお話しした、ヒップホップソウル/ネオソウル以降の「現代のブラックミュージック」を
担うアーティストを多数迎えた、彼としては珍しくアグレッシブな一枚に仕上がっています。
SuchmosのYONCE, ceroの髙城晶平、never young beachの安部勇磨、水曜日のカンパネラのコムアイなど、
それぞれのルーツに近しいと思われるものを挙げていけば、
90sのアシッドジャズ、DやRobert Glasper, Hiatus Kaiyoteに代表されるネオソウル以降のブラック、
はっぴいえんどなどの日本のニューミュージック、チルアウトやチルウェイブ、アンビエントなどの電子音楽、
ということになると思います。
様々なバックグラウンドを有する若手を、冨田恵一ならではのサウンドで、多彩な楽曲に仕立て直しています。
M1ではラップ的な譜割りにメロディを載せた作りであったり、
M9ではモダンなリズムパターンの太いシンセファンクに、MJ的な80sなボーカルを組み合わせたり、
また藤原さくら参加のM6はフォーキーでこじんまりとしたリズム隊とアコギに、
室内楽的なオーケストラの密室間のある音とジャジーなハーモニーを組み合わせた鉄板のパターンです。
坂本真綾参加のM4では、YMO譲りなシンセの中華メロディと透明なボーカルの組み合わせで、
幻想的な一曲に仕上げています。キリンジの堀込高樹による歌詞の、
複雑な感情を描き出す歌詞の懐の深さも素晴らしいです。
サビのコード進行やコーラスワークは、冨田恵一の得意とするメロウなサウンドで、AOR色の強い一曲。
The InternetやLove Experimentのような、パターンミュージック~フューチャーファンクのテイストが強くビートの強いM7は、
緊張感のあるファンキーなアンサンブルを堪能できます。
滑らかで優しくも、強い芯のある城戸あき子のボーカルは、この曲を適度にJPOPに昇華させる役割を果たしています。
現在の邦楽ブラックミュージックのトレンドを、最も洗練された、聴きやすい形で提供し、
かつヒリヒリとした緊張感を失わずに組み立てる冨田恵一の技量には本当に感動させられます。

ソウルやスカの影響が色濃かった邦楽ロックバンド、riddim saunterのVo/Gであり、
現在はSSWとしてソロ活動をしているKeishi Tanaka④の3rdフルアルバム
バンド時代はアコースティックサウンドを中心として、疾走感のあるメロディックハードコアに仕上げており、
モータウン的なフレージングが散見されるベースラインや滑らかなストリングスで豪華な音に仕上げていました。
今作は、ゲストにクラブジャズ~フュージョンバンドのfox capture planを迎えた緊張感あふれるキメが堪らない複雑なM7や、
ブラスロック~ソウルですっきりとしたバランスのM1、
歌謡的なメロディとソウルフルなコーラス、スカ的なホーンを合わせたM2、
朗々とした中高音のロングトーンが伸びるレゲエのリズムパターンとジャジーなハーモニーを合わせたM5など、
様々なスタイルのAORを楽しめます。フィリーソウル的なストリングスとキメの多いフュージョン寄りのリズムパターンで、
元々ロックバンドのフロントマンらしいスピード感のあるトラックに仕上がっているM10が白眉です。
ファルセットの表現など、ボーカル面での成長も楽しみです。
元ロックバンドのフロントマンということでは、椿屋四重奏の中田裕二がソロで優れた
歌謡~ニューミュージック寄りのシティポップを作り出しているように、彼もまた注目していきたいです。

オリジナルアルバムとしては実に8年ぶりとなる宇多田ヒカルの6thフル⑤は、
前作のHEART STATIONで自身による作詞作曲&編曲を務めた流れが踏襲されており、
さらに内省的な空気が強く漂う一枚になっています。
これまでの作品には少なかったゲストも多く迎えており、古くからの友人でもある椎名林檎や、
音楽レーベルTokyo Recordingsの代表を務めているR&B系シンガー/プロデューサーの
小袋成彬(1991-, 柴咲コウ、Keishi Tanaka, OKAMOTO’s,水曜日のカンパネラ, Lucky Tapesなど)、
新進気鋭のヒップホップMCであり、国内勢では5lackやZeebraなど、
海外勢では昨年新譜を出したFrank Oceanなど客演の多い KOHH(千葉雄喜, 1990-)が参加しています。
1stの頃のジャジーなNJS~ヒップホップソウル+JPOPのサウンドは影を潜め、
ブラック色の強いM6などでも、ラップ的なメロディーで細かくグルーブを規定していく作りになっている点など、
モダンにアップデートされている感があります。

M1は艶消しなアレンジでありつつ、EDM的なサステインの短いシンセのリフを配置して、
短いメロディーを積み重ねてトリッキーな作りになっています。新傾向の音だったといえるでしょう。
椎名林檎とのデュエットM4は、リズムでの遊びは少なくメロウな一曲で、
歌詞やPVから察するに禁断の愛というのがテーマになっているようです。
母である藤圭子への思いを歌詞にしたM3は、弾き語りを中心として後半からリズム隊が入ってくるシンプルな構成、
シンプルなコード進行にして、過去のLettersの歌詞と対応するような内容となっています。
M7に関してもそうですが、意表を突いたアプローチはゲストを迎えた曲で行い、
それ以外の曲に関しては、複雑にし過ぎずに、より日本語を際立たせようという傾向が強く感じられます。

モノクロで敢えてピントをずらして撮影したジャケットが「喪」を感じさせるように、
それと対応して彼女のサウンドは暗く、深い音となり、その暗さがこのアルバムの根底に流れているように感じられます。
そうしたサウンドをバックにすることで、曲ごとに異なる様々なテーマを歌ったとしても、
そのテーマの実態、現実の姿に迫り(=フォーク的なアプローチ)過ぎることなく、
あくまでも実体のない虚像(=Fantome)を描き出すことによる、
逆説的な説得力が楽曲に生じてくるのであろう、と私は思います。
彼女の哲学はより深く内省的なものとなり、一般的な日常を手に入れることにより、
さらに普遍性を手に入れつつあるという点で、表現者としてさらに一つ、高みへと昇っていったのだということを、
このアルバムを聴いて強く感じました。

Robert Glasper以降の、ジャズとヒップホップ~ネオソウルのクロスオーバーを主眼としたバンドとして、
Hiatus Kaiyoteにも迫る高い演奏力とJ Dilla的なヒップホップのエッセンスが詰まった
トラックメイキングで徐々にその名を知られつつあるWONK⑥の1stフル
ゲストには山下洋輔や渡辺香津美との共演、日野皓正Special Quintetのメンバーとしても活動し、
バークレーに留学していたジャズドラマーの石若駿(1992-)を迎えています。
トラックは打ち込みによるデモをドラマーのHikaru ARATAが作り、
それを元にリハーモナイズしたり生演奏に組み立て直すという形を取っているため、
リズムの主張が強く、ベースの音は低域の厚いトーンになっています。
これからの活躍に期待したいグループですが、エレクトリック期のマイルスが好きなメンバーの
嗜好をより反映したような、ジャズロック的なアプローチの作品を期待したいところです。

続いてベテラン勢では私がリアルタイムでファンであり続けているスガシカオ⑦の10thフルです。
ここ5, 6年はリリースが滞りがちだった彼ですが、
今作では原点回帰としての初期のサウンド=CloverやFamilyの頃の様な、
ヒリヒリとした倒錯的なエロティシズムとフェティシズムに満ちた歌詞世界と、
SmileやTimeの頃のポップさとAverage White Bandのようなフュージョン寄りのファンキーなグルーブが
絶妙に入り混じった上質なJPOP時代のサウンドがバランスよくブレンドされた一枚。
小林武史Proによる繊細で作りこまれたアレンジも、過度にスムースな音にはなっていませんし、
前作、前々作のファンク~ファンクロック路線よりもポップに仕上がっています。
マルチプレーヤーでもある本人が多くのパートをこなしていますが、
スタジオミュージシャンとしてはRIZEの金子ノブアキ(Dr)、玉田豊夢(Dr),
彼のツアーメンバーであるFamily Sugarの一員であった森俊之(Key)、
沼澤尚(Dr, Sing Like Talking, Theater Brook, 臼井ミトンなど) ,松原秀樹(B)や、
坂本竜太(B, 水樹奈々)、屋敷豪太(Dr, Simply Redなど)などが参加しています。
アコギ弾き語りで始まるM1は、後半に向かうにつれて音が分厚くなっていき、
小林武史の得意とする編曲でゴージャスに始まります。
AOR路線のジャジーなM4や、Funkadelicに収録されていそうな
ゴリゴリでダンサブルなファンクM5がお気に入りです。
M7の歌詞はまさに、初期のスガシカオの「汚さと生臭さ」で満ち満ちいて、
誰にも気づかれずに深夜一人で聴きたくなるような仕上がりです。
決して奇を衒ったことをせず、これまでのスタイルを再構築してバランスよく作り上げているという点で、
そのサウンドや歌詞の「いびつな部分をきれいに纏め直している」という、
奇妙で、最高にポップでドロドロとした一枚。
僕たちの待っていたスガシカオが遂に帰ってきた、そう言えるようなアルバムだと思います。

引き続いてブラックミュージック系の若手ではCicada⑧のメジャーで発売された2ndフル
を挙げたいと思います。
2012年に都内で結成されたヒップホップ~エレクトロ/アンビエント~アシッドジャズ系の
サウンドを作り出す4人組バンドで、城戸あき子の甘く無機質なボーカルは90s後半から00s初頭にかけてのR&B,
とりわけbirdやACOを思わせるようなテイストがあり、
近年流行のブラックミュージック(フューチャーソウル/ファンクと呼ばれたりします)をそのまま追っているというよりは、
よりアンビエントやドラムンベース的な電子音楽からのアプローチを生演奏に落とし込んでいるような印象があります。
M9のようにThe RootsのQuestloveが得意とするようなブレイクビーツのパターンとチルなシンセを組み合わせたり、
M2, M11のようにラップを中心とした90s的なレイドバックしたグルーブがそのサウンドの中核にあります。
M5はスクエアなハットとクリスピーなスネアが印象的なリズムパターンとエレピのループを組み合わせて、
極めてミニマルな構造を中心に作られていますが、サビはスムースジャズ~AORな構造になっていて最高。
ボーカルにはオートチューンを強めに掛けてケロらせることで、
ローファイなシンセやサンプリングのストリングスとのマッチングを良くする手法が用いられていて、
これもボーカリストの声質を上手く利用しています。一聴するとボーカロイド的にも聞こえますし、
昨年ベストアルバムの中で紹介したtofubeatsと(あちらがアイドルポップスを基礎として作っている部分で大きく異なりますが)
編曲の方向性は近いと思います。ボイスサンプルのピッチを弄ってリードシンセ的に活用したM12は、
Escalatorsを髣髴させる軽快なアシッドジャズですが、盛り上げ方が非常に上手く、
楽器の抜き差しで展開を作っていくクラブミュージック的な手法が根幹にある所が、
suchmosとの決定的な違いとなっています。
ポエトリーリーディングに近いフロウとポップなフックとコーラスを合わせて野望を語るM13を聴いて、
「上質な音楽をドロップするニューフェイス」を、同世代の私もしっかりと掘り起こしていきたいと思います。佳作。

もう一枚、メジャー系のJPOPではさかいゆう⑨の4thフルです。
先ほど述べたスガシカオ(かつて所属していました)やスキマスイッチ、秦基博など、
オーガスタ所属のSSWには良質なポップスを作る職人的な人が多いイメージですが、
その中でもさかいゆうはモータウンやフィリーソウル、ディスコなどブラックからの影響が最も濃いSSWの一人だと思います。
伸びやかで癖のないハイトーンやキラキラとしたファルセットなど、歌の魅力もずば抜けていると思います。
今作ではプロデューサーに蔦谷好位置(1976-, YUKI, Superfly, 平井堅、いきものがかり、JUJU, back number, 三森すずこなど)
を迎えています。芳醇な生のホーンとフュージョン的な展開、
モダンなR&Bの打ち込みビートに、自身によるアコピのソロをフィーチャーしたM1から圧倒的に難しいメロディの連発です。
ホイッスルボイスを自在に操るアウトロのフェイクは凄まじい。
80s的なグルーブとパワフルなハイトーンが堪らないM2は、
あらきゆうこ(Dr, コーネリアス、くるり、スガシカオ、秦基博など)の端正な16ビート、
タムの絡んだフィルがグルーブの肝になっています。
M3は3ピースで8ビートのピアノロック、M4は4ビートで石若駿(Dr), 種子田健(B)のリズム隊を迎えての
ライブ感満載な曲が続きます。Super Butter Dogの竹内朋康のギターをフィーチャーしたM5、
Nona Reevesの西寺郷太が作詞、編曲にはAvec Avec(chay, 牧野由依、三浦大知など)を迎えた打ち込みポップスM6も、
非常に音数を絞ったシンプルな作りにもかかわらずアルバムの中で異彩を放っています。
今作の中で最もフュージョン的なキメが多く不協和度の高いサビで掴むM8、
田中義人(bird, Mondo Grosso, スガシカオ、塩谷哲グループ、中島美嘉など)と
石成正人(平井堅、久保田利伸、スキマスイッチ、JUJU、古内東子など)のツインギターをフィーチャーしたM10は,
Earl Klughも顔負けなアウトロが鳥肌もの。
最後を飾るM12は蔦谷好位置による滑らかでドラマティックなストリングス、松原秀樹(B), 玉田豊夢(Dr)の
へヴィーなリズム隊が合わさったバラードで、ソウルフルないきものがかりといった感触。
現代のJPOPとしてすべての面で最高レベルの完成度とバランスを保った一枚だと思います。傑作。

ボーナスディスクはこれまでに収録されたカバー曲集となっています。
MISIAのつつみ込むようにではエレピでの弾き語りでファルセットの巧みさが楽しめ、
Original Loveの接吻のカヴァーでは田島貴男の太く響くチェストボイスとはまた一味違った甘いトーンがよく合っています。
山下達郎のPaper Dollではカッティングのリフをエレピで、
グルーブはPoppin Timeセッションに近いジャジーな解釈で演奏されています。
同曲はBillboardでのライブ(2015.09.12)を収録したものですが、Go Ahead!の頃の達郎のバックを務めていた
岡沢章(B)のベースソロに、田中義人(G)のギターソロも聴くことが出来ます。
そのほか、槇原敬之/遠く遠くでは村上秀一(Dr)が参加していたりと、
とてもボーナスディスクとは思えない高い水準の曲ばかりです。是非とも初回盤を手に入れて下さい。 

~【2016年度 洋楽私的ベストアルバム9+番外編】に続く~

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  1. 2017/02/17(金) 21:43:03|
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プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
※当ブログはリンクフリーです。
コメント下さると励みになります。
下さったら嬉しいです。
※Twitterもやっております。
アカウント名はprivategrooveです。
https://twitter.com/privategroove
こちらでもおすすめの音楽など情報を流しております!
フォロー下さると嬉しいです。
可能な限りフォローバック、コメントしに参ります。
※放送企画として「私的名盤放送」というラジオを配信しております。
ツイートキャスティングホームページをご覧下さい。不定期に配信、Twitterにて情報を呟いております。ハッシュタグは「#私的名盤放送」です。宜しくお願い致します。
http://twitcasting.tv/privategroove

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