私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

私的名盤放送Spotify Playlistのご案内


いつも「私的名盤紹介」「私的名盤放送」をご覧下さっている皆様、ありがとうございます。
管理人の@privategrooveです。

近年はTwitter、そしてTweet Castingでの活動が中心となっておりますが、
LP, CD収集や音楽レビュー以外の趣味として、昨今流行している「渋ビル」
(主に1960-1970年代に建築された、意匠の凝らされた窓やファサードが特徴的なビル)のほか、
「昭和なスーパー」(1960年代からバブル時代前後に建築されたショッピングモールやスーパー)を探訪することに、
密かに嵌っておるこの頃です。

そこで、新しくTwitterのアカウントを作成致しました。題して私的名盤紹介別館=「私的名盤紹介ANNEX」です。
こちらにこれまでに撮影してきた「渋ビル」「昭和なスーパー」などを紹介しております。ぜひ、ご覧下さい。

それに加えまして、既に放送44回を重ねた「私的名盤放送」の方も、ゆっくりではありますが、徐々に試聴して下さる方が
増えてきており、嬉しい限りです。これからも、プロのFM放送の選曲やクオリティに負けぬよう、
出来るだけ多くの音楽に触れ、継続していこうと思います。

これまでに放送してきた珠玉の楽曲の中から、私も愛用しているストリーミングサービスのSpotifyから
聴くことが出来る楽曲を集めたプレイリストを作成しました。

339曲、25時間に渡るプレイリストです。シャッフルなどして適宜ご活用いただけると幸いです。
どちらかというと有名な楽曲を多めに採用しております。随時更新してまいりますので、ぜひお楽しみ下さい。

※下記のリンクから試聴することができるようになっています。Spotifyアプリケーションをお持ちの方は、
 アプリでプレイリストをフォローして頂きますと、ライブラリから聴けるようになります。

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  1. 2019/02/16(土) 21:16:17|
  2. 雑記(音楽関連)
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2018年度 私的ベストアルバム15 洋楽編

引き続いて、洋楽作品につき私的名盤紹介管理人が自信を持ってお勧めする15枚の作品たちです。
どうぞ。

【洋楽私的ベストアルバム15】
番外 Francfranc Presents RETRO ELEGANCE/Various Artists
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90年代からインテリア、雑貨販売会社として知られるFrancFrancが、店内放送用BGMとして制作したアルバムです。
基本的には90s末から00sにかけてのネオソウルやヒップホップソウルの楽曲をカバー、
アレンジし直してレコーディングしています。一部に新曲も収録したコンピレーションアルバムとなっています。
Jill Scott feat. Anthony HamiltonによるM1はレトロなヒップホップソウル、Bruno Marsのヒット曲M2、
アシッドジャズ関連ではGroove TheoryのM3, NJS世代ではZhaneのM4, TamiaのM5, その他Erykah BaduのM8など、
これでもかと名曲が詰まった素晴らしいセレクトでした。R&B入門、BGMとして楽しむにもベストな一枚でしょう。一押しです。

第15位 Resume/Moli
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ベルギー出身の19歳シンガーソングライター、トラックメイカーによる1stEP。
インディーポップ系のトラックメイカーですが、サウンドとしては近年のビートミュージック、フューチャーソウルを
基礎としながら、ポップなサウンドの楽曲が揃います。
ビートの黒さや粘りは少なくさっぱりとしていて、M1のサビは80s的なテクスチャーがあり、上物の数も少なくて聴き疲れしません。
チルなシンセのシーケンシャルなフレーズが複数組み合わされたアンビエントソウルM2,
テンポを落としたM3はわずかに訛ったリズムで、後半では徐々にエモーショナルな歌唱に変化します。
同じくファルセットのコーラスにリズムマシンの生々しい音が絡むスロウM4は、どこかインド音楽的なメロディも。
アンビエントR&Bの中にもどこか懐かしさを感じる好盤でした。

第14位 Good Company/Tone Stith
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10年以上USR&Bのトップランナーとして活躍しているChris Brownの最新作リードトラックや、
ブレイク前のDrakeを発見したことでも知られるニュージャージー出身のSSW, 音楽プロデューサーによるEP。
昨年1stを発表し、最新のサウンドのみではなく、オーセンティックなR&Bを作り出しており、
本作は特にBruno Marsが取り上げたことで再度注目を集めているニュージャックスウィング回帰な
Light Flexで注目を集めています(映画Uncle Drewのサウンドトラックに収録されています)。
滑らかで伸びやかなハイトーンが特徴的なボーカルは、90sクワイエットストームの香り漂うM1にぴったりです。
M3はメロディの譜割りは現代の流行りのパターンですが、バッキングのキラキラとしたシンセはブラコン的な音です。
スウィンギーなM4は幾度となくMichael Jacksonの名前が出てくるジャジーな一曲で、巧みなファルセットが光ります。
さらに短めのスロウM6の繊細な歌唱も素晴らしい。リヴァーブの深めに掛かったスネアと太いシンセベースの組み合わせ、
そこに声ネタを重ねて音数少なく進行していくM7は、まさに現代のクワイエットストームと言えるサウンドです。最高。

第13位 Get High/The Doggett Brothers
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UK, ノリッチ出身のソウル、ディスコユニットによる3rdフル。Carl & Greggの二人兄弟によって結成されたグループで、
今作ではアシッドジャズ~UKソウルの名盤、Set The Toneが日本でも人気の高いNate James(私的名盤紹介でも掲載済み)と、
Stevie Wonder的なソウルにSteely Dan顔負けの複雑なコード進行な楽曲で知られるようになった
Jarrod Lawsonをゲストに迎えています。マスタリングにはUK在住の邦人プロデューサー、T-Grooveが担当しています。
(T-Grooveの1stはネオブギーの名盤で、管理人も愛聴盤です)
Nate Jamesを迎えたM1は声ネタを重ね、パッドの醸し出す薄くてコズミックなコードに対して、
Stevieを思わせるボーカルが絡みます。サビはダンサブルなディスコサウンドでありながら、
チルなサウンドはそのままで最高な組み合わせ。今年のブギーの中でも特にお気に入りでした。
平たいビートとハンドクラップの組み合わせで暗く始まるM2、Jarrod LawsonによるM3は一気に生演奏テイストに変わり、
澄んだリムショットのスネア、変態的な多重コーラス、Steely Danも顔負けな精緻なストリングスが彩ります。最高。
B.Thompsonをゲストに迎えたM4はKashifを思わせるシンセのリフ(デトロイトテクノのような音色で)が特徴的なブギーです。
現代的な音色のリズムマシンでBCMのリズムパターンを再現したようなミッドM7は、
後半の単音カッティングのリフを中心としたパートがたまらない。
KING的なアンビエントソウルM9, フュージョン的なギターインストにアンビエントソウルを合わせたM10など、
AOR~ブラコンファンにもうれしい一枚。

第12位 Lost & Find/Jorja Smith
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UK、ウォルソール出身のシンガー、97年生まれ。Drake/More Lifeに2曲ゲストボーカルとして参加して注目を集め、
2018年度のCritic Choice Awardを受賞, グラミーでは最優秀新人賞を受賞しました。
Curtis Mayfieldからの影響を公言しながら、幼いころからレゲエにも触れており、
父がネオソウル系のバンドで活動していたようです。透き通ったハイトーンと柔らかい声質から、かつてのSadeを思わせます。
スウィンギーなビートがNJSを思わせながらも、オーガニックな音色で再構築したようなM1は、
ボーカルが入るとR&Bというよりは、東南アジア的なメロディや節回しがみられ、不思議な魅力があります。
M2もビートはヒップホップソウルのそれに近いグルーブで、これに冷ややかなピアノと70sソウル的なメロディを合わせます。
ヒップホップ的なループの感覚は比較的希薄な一曲です。
Diana Ross/It's Your Moveを思わせるようなピアノリフから始まるM8は、リサフランク/現代のコンピューほど
テンポは遅くなく、ヒップホップソウル的なドラムトラックに歌を載せることで構成しています。お気に入り。
美しいイギリス英語のフリースタイルをフィーチャーしたM9はいかにもネオソウルらしいループが美しい。

第11位 CITY SOUL: FUTURES- SOUL,AOR & BLUE EYED SOUL/Various Artists
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昨年最も読んだ愛読書となったのが元bmr(Black Music Review, かつては松尾潔さんも所属した、
ブラックミュージックを取り扱う専門誌で、現在はウェブ上の雑誌として生き残っています、
普段から最もよくチェックするサイトの一つです)
の編集長である小渕晃氏が編著した「シティソウルディスクガイド」でした。
そこには昨年のベストアルバムに選出したブルーペパーズの福田直木さんも著者として参加していたり、
新R&B入門など、ブラックミュージック関連の書籍を数多く執筆している林剛さんなども参加しています。
そんなシティソウルディスクガイドは重版もされ、注目を集めているようで、これで取り上げたアーティスト、
特に現代のシティソウル(ノーザンソウル、AOR, ブルーアイドソウル、フュージョン、アシッドジャズ、
ブラックコンテンポラリー、NJS, ヒップホップソウル、ネオソウル、アンビエントソウル、フューチャーソウル
などを体系的に指す新たなジャンルの定義)に注目し、
それに適合するアーティストの楽曲を集めたコンピレーションが発売されました。
この内容が素晴らしく、ベストアルバムに選出しました。
TOTO~AIRPLAY, Pagesなど直系のAORではWilliam SikstromやTomi Malm, Steely DanフォロワーのEd Motta,
Monkey House, ブラジル音楽の影響がうかがわれるLucas Arruda, Stevie Wonder的なボーカルのJeremy Passion,
UKソウル~ファンクロックのMamas GunとウェストコーストロックプロジェクトのYoung Gun Silver Fox,
もう少しベテランではSwing Out Sisterとともに日本での人気が高いWORKSHY、
フュージョン寄りのAORとして名作を数多く放ったMichael Franksなどなど、
現代のシティソウルを見事に定義した一枚となりました。
私的名盤紹介の視点は、シティソウルの概念にかなり近いと思います。
そうした意味で、この界隈からは目が離せません。書籍もマスト・バイです。

第10位 Supremacy/Derric Gobourne Jr.
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弱冠20歳にして、自らをNew Jack Singerと名乗るシンガーの1stフル。
Call You TonightのPVは、かつてのBobby Brown/Every Little Stepを思い起こさせるような演出で話題となりました。
最近、NJSリヴァイバルの楽曲が国内外で徐々に出てきています(国内ではRYUCHELL/link, dirty talk/w-indsなどは好例です)が、
そういった勢力の中でも、本作の完成度は圧倒的に高く、NJS当時の名盤群と比較しても引けを取らないと思います。
単音カッティングとブリブリとしたベースの心地いいM1から、NJS、特に初期のBobby Brownの楽曲に近しいトラックが並びます。
現代の録音ならではの分離の良さ、コーラスの心地よさ、トラックの完成度の高さ、
キャッチーさはいずれも見事なものだと思います。
M2はキャッチーなシンセのリフが素晴らしい。M4では典型的なビートに繰り返されるベースリフでミニマルな造りで。
ファルセットで繊細に歌うM5や、Michael Jackson & Rod Tempertonのような質感を見せるM7は特にお気に入りです。
Every Little Stepのリズムパターンをそのまま使ったM8、ブラジリアンなイントロのM9,
ブラックコンテンポラリー後期のサウンドに近いM10、Freddie Jacksonもびっくりの絶品クワイエットストームM11など、
BCM以降のR&B好きをときめかせてくれるサウンドを一杯に詰め込んだ一枚。

第9位 Au Dre/Au Dre
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オーストラリア出身の2人組R&Bユニット。近年リヴァイバルが進むニュージャックスウィングをテーマとした
作品の中でも、彼らのこのアルバムがベストと考えました。実のところ、M1のイントロのフレーズに
ノックアウトされたのが大きかったのですが。
サビ前のストリングスの使い方や、比較的シンプルなサビでも盛り上げ方が圧倒的にうまく、
最高のトラックの一つだったと思います。
後半にはフュージョン的なサックスソロまで入っており、サービスたっぷりです。
キックがビシビシと決まり、90sヒップホップソウル的なメロディが絡みつくM2は少し翳りのある一曲。
シャッフルのM3は少しSteely Dan的なジャジーなコード進行もある変化球な一曲。
さらに緊張感溢れる展開が続くモダンブギーなM4、Mint Condition/Someone To Loveのような
フレーズをテーマにしたクワイエットストームM7も堪りません。
続いてM1同様にNJS的なビートを下敷きにしたM8, M9ですが、特にM9は上物の感じはAOR的で、
独特の新鮮さがあります。ハウス的なM10もまた異色で面白いです。

第8位 AM waves/Young Gun Silver Fox
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ロンドン出身でファンクロック~ソウル、ポップロックの間を行くサウンドで日本での人気が高い
Mamas GunのAndy Plattsと、Shawn Leeの二人組による、現代にウェストコーストロック、AORを甦らせたユニットによる2ndフル。
昨年はTomi Malmの1stフルがTOTO~AIRPLAYのサウンド、David Fosterのサウンドを復活させ、本家に肉薄する
クオリティのアルバムを作り上げましたが、今年はYoung Gun Silver Foxのこれが圧倒的でした。
M1から早速繊細なコーラスが重なる、センチメンタルなウェストコーストサウンドを聴かせてくれます。
後半にはコーラスの効いたエモーショナルなギターソロも。最高。
続いてM2では人力のリズムならではの混然一体となったグルーブが楽しめます。
M3のやや強引な展開とサビの構造は完全にMichael McDonaldのそれで、歌もうまいです。
ストラトの枯れたギターソロも定番ですが、やはりいいものは良い。
さらに何重にも重ねた多重コーラスをフィーチャーしたM5は、後半でほぼ声のみのパートを設けています。
エレピ弾き語りで始まるM6はややブルーアイドソウル寄りな一曲です。少しハネた16分の刻みの作るグルーブと、
豪華なホーンが心地いいM7も素晴らしい。
鋭いホーンのオブリガートが入った重いグルーブのM9など、ジャケットの通り、夕方の海岸が似合う爽やかな一枚でした。

第7位 The Feels & The High/Midas Hutch
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オランダ人プロデューサー、FS Greenによる変名ユニットの1stフル。Midas Hutchの名前は、
おそらくBCMを代表するグループ、Midnight Star/Midas Touchをもじって付けられたのではないでしょうか。
(ちなみにMidas Touchという楽曲は山下達郎/SONORITEにも収録されています)
ゲストにはBluey Robinson, MAAD,Eva(Solangeなど), Kaleem Taylorなどが参加しています。
MAADをゲストに迎えたM1はイントロからBCM全開の打ち込みドラムスで始まりますが、あまり粘りは強くありません。
必殺の80sソウル進行を存分に使ったM2も黒過ぎずのバランスで、
サビの最後のメロディーはFinnese/Bruno Marsを思わせます。最高。
先行シングルのM3ではシンコペーションの多いベースラインとすっきりとしたボーカルの組み合わせ、キャッチーなサビと、
まさに現代版ブラックコンテンポラリーとしてアップデートされた素晴らしいトラックでした。
大仰なイントロとMidnight Star/Curiousを思わせるリズムで始まるムーディーな
M4はトークボックスのうねうねとした音と組み合わせて。最高に僕好みです。
Kashif的なフレーズのシンセをフワフワとした音色に差し替え、クラブミュージック的な展開を加えたM5,
絶品ミッドのM6も、サビまでは00s以降の複雑なメロディーで、サビでは80sソウル的な構造になっています。
特にMarの参加したクワイエットストームM10は、エッジボイスや抑揚の付いたボーカルがオーセンティックなR&Bのそれで、
最もお気に入りな一曲です。Teddy Mikeにも負けないインストブラコンなM11も最高です。
ブラコン、NJS再評価の流れの中でも、特にAOR~ブルーアイドソウル好きの日本人には
間違いなく気に入って貰えるサウンドなのではないでしょうか。

第6位 Geography/Tom Misch
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ロンドン出身のビートメイカー, SSW, ギタリストによるソロ1st。
宅録系のマルチプレーヤーとしてJordan Rakei, FKJ, Alpha Mistらとの共演ののち、遂にアルバム発表となりました。
ギタリストとしてはフュージョン的な音作りであり、リズムギターもソロも見事に弾きこなすのですが、
De La Soulとタッグを組んだM6のように、ラテンフュージョンにネオソウル的なエッセンスを加えた曲など、
ギタリストの枠に収まらない楽曲が多いです。
Lee Ritenourのカヴァーでも知られ、ジャズスタンダードとしても愛されるStevieのIsn't She Lovely
ソロギターでカバーしたM8など収録していたり、全体的に上品で良質なトラックが並びます。
今後、ほぼ確実に現代フュージョンの一翼を担う存在になっていくことでしょう。
ブギーM8では、ディスコの典型的なベースラインと流麗なテーマを組み合わせたさっぱりとした質感に仕上げています。
しかし、M1ではメロウなスムースジャズ的なギターはそのままに、J Dilla的な粘るリズムと組み合わせるあたり、
これまでにありそうでなかった個性的な才能を感じます。アシッドジャズ~ネオフィリーなM3もなかなか良いです。
レイドバックしたソウルM4は薄く流れるオルガンのようなシンセや、素朴なボーカルと合わさり、得も言われぬ淋しさを演出します。
AOR~ブルーアイドソウルのテイストが強いM11は特にお気に入りです。
アルバム全体として非常によく統一されたサウンドで、肩の力が抜けていて衒いのない作品だと思います。
世代関わらず親しみやすく、しかしギターヒーローともなりうる資質を備えた、新たな才能の成長を期待したいです。

第5位 Negro Swan/Blood Orange
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ロンドン出身のSSW, Dev Hynesによるユニット、Blood Orangeの4thフル。
Florence and the Machine, The Chemical Brothersの作品に参加、2011年からBlood Orange名義で活動しています。
プロデューサーとしてはインディーR&Bとチルウェイブ、アンビエントを融合した独特な音楽性のFKA twigsなどを
プロデュースしています。M1はD'Angelo/Black Messiahを思わせるような艶消しな質感の録音で、
暖かみのあるスモーキーなサウンドが並んでいます。最高。
かと思うと、M2では深めにリヴァーブの掛けられたボーカルとアンビエントなシンセがフィーチャーされています。
ジャジーな弾き語りM3は3部作の時代のStevie Wonderを思わせる短い一曲。
ヒップホップソウルの最も重要なプロデューサーPuff DaddyをフィーチャーしたM4は、
当時を思い起こさせるようなスネアはそのままに、穏やかなアンビエントソウルとなっています。
ASAP Rockyをゲストに迎えたM9では、ローファイなドラムトラックに、
深いリヴァーブの掛かったボーカルが歌うメロディは80sソウル的です。
シャワーの音のようなSEから始まるM10はパワフルなファルセットのリードヴォーカルをフィーチャーした一曲で、
これもレトロなサウンドのように見えますが、基本的にはループにボーカルを載せる形で作られています。
後半のドラムマシンが入ってきて、中華メロディなシンセが入ってくるパートが堪りません。
The InternetのSteve Lacy(Kendrick Lamarのプロデュースでも注目を集めています)が参加したM14は
特にミニマルなドラムループがブラコンを意識させるようなフレーズで、特にお気に入りです。
エレキ弾き語りによるM16もStevieを思わせるような節回しと、コーラスの組み合わせが切なく、また懐かしくもある一曲でした。
ヒップホップがシーンの中心となって久しいですが、歌ものとしてのR&Bの魅力を、ただ懐古的に振り返るだけでなく、
現代的なアンビエントソウルやダブ、ヒップホップソウル、BCM, モータウンまで取り込みながら、
新たな形として提示し直した、重要な作品となると思います。

第4位 Ella Mai/Ella Mai
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ロンドン出身のソウルシンガー、1994年生まれ。DJ Mustardに見出されたことがきっかけで有名となりました。
ジャマイカ系とアイルランド系の両親を持つ彼女は、Ella Fitzgeraldから名づけられたということです。
Bruno Mars(FinneseのCardi Bを迎えたリミックスは、今年のベスト・トラックの一つだと思います)の24k Magicツアーに
バックコーラスとして参加(Cardi Bが抜けた後に参加)したりと注目を浴びています。
影響を受けたアーティストとしてLauryn Hill, Chris Brown, Brandy, Destiny's Child, Alicia Keys,Mariah Careyなどを挙げており、
ソロ1stとなる本作も、BCM~90sR&B的なサウンドも収録されています。
チルなシンセのイントロから始まるM2はハンドクラップの音がクラシカルな響きです。
ネオフィリー的な翳りのあるブギーM3は難しいリズムのメロディを見事に歌いこなしていきます。
サビメロは一部独特な中華メロディです。Chris Brownをゲストに迎えたM5、John Legendをゲストに迎えたM9もありますが、
なんといってもM9のイントロが圧倒的に素晴らしい。シンバルのサスティーンの長さ、リズムマシンそのままなリズムが、
往年のブラックコンテンポラリーそのもので、しかしながらそこにヒップホップソウル的なメロディ、
アンビエントソウルのテクスチャーをも見事に取り込んだ一曲に仕上げています。
この曲のみでベストに入れようと考えました。私の理想とする現代ソウルの形だと思います。

第3位 It's About Time/Nile Rodgers & Chic
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伝説的なディスコ/ファンクユニットであるChicと、そのギタリストNile Rodgersによる26年ぶりとなるニューアルバムです。
カッティングギターという奏法そのものの革命を起こしたNile Rodgersは、ディスコミュージック再評価の
きっかけとなったDaft PunkのRandom Access Memoriesにゲストとして参加し、起爆剤となりました。
本作のリードシングルSoberはニュージャックスウィングの手法を用い、2Stepを代表するCraig Davidを起用しているあたり、
懐かしさもあります。すべての楽曲を、当時の焼き直しではなく、普遍的なダンスミュージックとして成立させ、
そのすべてを当時と変わらないパッションで演奏していて、胸が熱くなります。
リズムの面では、DJ Cassidy/Make The World Goes Roundを思わせるモダンブギーM1(Anderson Paakが共作)など、
全体的にスクエアぎみなものが多い印象です。
NaoによるMinne Liperton系のキュートなボーカルのM2,Craig Davidを迎えたM3は、
Guy/Groobe Meのサウンドを意識して作った
というだけあり、往年のニュージャックスウィングの美味しいところを取り入れながら、
トレードマークのギターバッキングと見事に組み合わせています。最高。
コーラスの音の配置や、オートチューンのケロりで音色を調節し、声ネタ的にも使ってしまうM4も面白いです。
M5のコーラスのフレーズもNJSならでは。
Dance, Dance, Danceを思い起こさせるパートに、ポップなサビが組み合わせられ、
現代的にアップデートされたM6は、ビートの重さも相まって、
ディスコ現役世代にも広く受け入れられる一曲だと思います。これもお気に入り。
Al Di Meola, David Sanbornなどへの作品参加で知られるスムースジャズ系鍵盤奏者、Philippe Saisseを
ゲストに迎えたM7も、カリカリしたカッティングをバックに、緊張感あふれるピアノソロを全開にフィーチャーしています。
しかしながら楽曲全体では非常にダンサブルで、後半にはテクニカルなカッティングソロ、ギターとボーカルのユニゾンもあり、
フュージョンファンにはたまらない一曲です。
Elton Johnをゲストに迎えたM8、Lady Gagaを迎えたM9と、後半ではコーラス、歌唱をフィーチャーして
フィリーソウル、後期モータウンの感触が強くなっています。
かつてのChicのスタイルの核となる部分はそのままに、新たなダンスミュージックとして見事に再構築した名盤といえるでしょう。

第2位 Line By Line/Prep
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ロンドン出身の4人組ポップスユニット。2015年デビューで、Vaporwaveを思わせるようなジャケットや、
日本のシティポップ/シティソウルからの影響を感じさせる彼らは、特に日本での人気が大きいようです。
今回はPaul Jackson Jr.のほか、LA出身のファンクバンド、
Vulfpeck(彼らもJB~AWBのちょうど間を行くような、素晴らしいグルーブを残しています)が
参加していたりと、話題に富んだEPとなりました。ムーディーでキャッチーなAOR, シティソウルがたっぷりと詰まっています。
表題曲M1からVaporwaveを通して再度AORを見つめ直したような、冷ややかでグルーヴィーなシンセAORに仕上がっています。
M2はBobby Caldwellを思わせるようなコード進行でありながら、無機質で独特の淋しさに満ちています。
Misty Mauve/山下達郎などと並べて聴きたい一曲。最高。
Monsta XのShownuによるソウルフルなボーカルもあの時代を思い起こさせてくれます。
いかにもJeff Porcaroの作りそうなリズムパターンを採用したM3も、少し鼻の掛かったボーカルと合わさると、
Smooth Reunionを思わせます。
サビではMichael McDonald参加期のDoobie Brothersのよう、これも最高です。
続いてM4は少しKenny Logginsの作品にみられるような、メロディックハードロック的なリズムでありながら、
やはり冷ややかな質感があります。
Paul Jackson Jr.のカッティングがフィーチャーされ、よりレイドバックしたグルーブに生まれ変わったM5、
M6では平板な打ち込みビートとLowdownのベースラインを採用したクラブサウンド、これも面白い。
tofubeatsがソロアルバムで指向しそうなサウンドです。まさに僕の趣味全開なサウンドで満ちた一枚でした。

第1位 Hive Mind/The Internet
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LA出身のフューチャーソウル、ファンクバンド。Tyler The Creatorの結成したOdd Futureの一員でもあります。
J Dilla, D'Angelo革命以降のブラックミュージックでは、徐々にトラックメイカー1人で楽曲を作り上げるスタイルが
中心となっていますが、彼らがバンドという形式を守りながら、こうした最新のブラックミュージックを演奏していくという点では、
かつてのThe RootsやRH Factor,さらにはTony! Toni! Toné!, Mint Conditionなどから脈々と続く遺伝子を感じさせます。
ジャケット写真は90sを思わせるようなファッションに身を包んでいて、ダンサブルなサウンドへと変化しています。
アタックの強いベースリフから始まるM1でも、ネオソウル的な不穏なコーラスが絡みつきながらもファンキーに仕上げています。
Michael McDonald/I Keep Forgettin'のリズムで始まるM2も、
エレピが入ると一気に90sUKソウルのようなテクスチャーになります。最高。
Earth, Wind & Fireのインスト曲のような雰囲気を纏うM4, フェイザーの掛かったカッティングが心地よいM7,
これまた80sソウル的なカッティングのリフとファルセットのボーカルによるM9も、ループ感が強く現代的に仕上げています。
サスティーンの短いスネアが刻む平たいビートに低域の多いベースが絡むM10もメロウで素晴らしい。
TLCやSWV, Kut Klose, Xscapeなど90sガールズヒップホップソウルを思わせるようなM11,
かと思うと細かく刻まれるハイハットの切れ味鋭いファンクM12は、
後半で人力ドラムンベースをベースにしたメロウR&Bへ変化し、これも最高。
アンビエントソウルM13でも、やはりベースの存在感はしっかりとあり、
現代のブラックミュージックシーンでも異彩を放つ彼らの最高傑作と思います。

以上、遅れてしまいましたが私的名盤紹介の年間ベストでした。
邦楽ベストアルバム15
も合わせて是非、お聴きになってみてください。
今年はInstagramも合わせて開始しています、音楽以外のテーマにも取り組んでいこうと考えておりますので、ぜひどうぞ。

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  1. 2019/01/09(水) 23:05:52|
  2. 雑記(音楽関連)
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2018年度 私的ベストアルバム15 邦楽編

私的名盤紹介にいつもお越しくださっている皆様、
そして私的名盤放送をご覧くださっている皆様、お世話になっております。
管理人の@privategrooveです。

この「私的名盤紹介」を始めてから丸6年が経ち、現在メインの企画として継続しているTweet Castingの
私的名盤放送」を初めて2年余りが経ちました。はじめは中古CD, TSUTAYAでのレンタルを中心に作品を集めてきましたが、
ここ2-3年はアナログレコードで音楽を収集することが増えてきました。
聴取を巡る環境や社会の変化は、大学に入学した頃には想像だにしなかったほど大きなもので、感慨深いものがあります。

一人暮らしを始めて、自分専用のオーディオ(PMA-50& Dali Zensor1)を得られたことで、
アナログを毎日聴きたい時に聴けるようになったことは、大きかったと思います。
それだけでなく、音楽聴取の大部分はアナログとストリーミングサービス(Spotify)に置き換えられ、
CDを購入する機会は減ってきています。SpotifyとBluetoothによる組み合わせは非常に使いやすく、
オーディオシステムとカーオーディオの両者で大活躍しています。

研修医の生活にも慣れてきました。職務も3次救急病院とはいえ、比較的時間のある施設での研修であったため、
新譜、旧譜共に学生時代に負けず劣らずの数、作品を聴くことができたと思います。
しかしながら、ブログとして文章を書いていく時間を取れなくなってきたのは事実です。
一発勝負の「生放送」という形式をとることで、よりリアルタイムな情報発信を行うことができるようになった一方で、
まとまった形で音楽についての文章を残す機会が減っており、歯痒い思いもしています。

せめて年間ベストアルバムは、しっかりとした文章の形で残しておきたいと考え、
邦楽、洋楽共に15枚ずつのアルバムを選ばせて頂きました。
私的名盤紹介管理人が、自信を持ってお勧めする30枚の素晴らしい作品たちです。どうぞ。

【邦楽私的ベストアルバム15】

第15位 After The Rain/古内東子

After the Rain古内東子
90年代半ばよりフュージョン~AOR, ブルーアイドソウル的なサウンドで異彩を放ったベテランSSWのデビュー25周年作。
90年代当時はシティポップ自体が勢いを失っていつつあった時代でもあり、
その中で滑らかでグルーヴィーなサウンドを作り上げた彼女の存在は、JPOPの中でも稀有な存在だと思います。
この最新作ではプロデューサーにクニモンド瀧口(流線形など)、河野伸(ACO, Crystal Kay, 中島美嘉, ピチカート・ファイブ、
堀込高樹などを手掛け、菊地成孔のSPANK HAPPYのメンバー)を迎え、バックにはアシッドジャズを代表するバンド、
Incognitoを迎えています。かと言ってアシッドジャズ的な軽いリズムの曲は少なく、
むしろ表題曲M2のように重厚なサウンドが特徴的で、ホーンのアレンジはさながら山下達郎のようです。
M1は90年代のStrengthなどに近い彼女の得意とするタイプの楽曲だと思います。
そのほかDavid Foster的なバラードM3, Anita Bakerの楽曲に24th Street Bandのバッキングを組み合わせたような
ブラックコンテンポラリーM4はパリッとしたトーンのストラトのソロが堪りません。メロウなM6はサビのコーラスの生々しさと
テーマの美しさは圧倒的です。Ronny Jordanのようなファンキーなカッティングとクラビネットのリフで彩られるM8など、
高品位な楽曲が並んでいます。自身の得意とするサウンドを存分に発揮した、円熟の一枚です。

第14位 BLUE COMPASS/水瀬いのり
BLUE COMPASS
95年生まれの女性声優のソロ2nd。自身は水樹奈々さんのファンであることを公言しており、
水樹さんと同じくイメージカラーを青とされているようです。
1stシングルが意表を突いたジェットコースターのような曲で驚いていましたが、
水樹さんの楽曲と対比して考えると、よく理解できるような気もします。
2ndは全体として爽やかで明るい曲調のものが多く、手数の多いドラムや派手なストリングスはアニメソング的とも言えますが、
緩急の付いたバンドサウンドで、聴きやすいバランスになっていると思います。
渚のバルコニー/松田聖子のようなメロディで始まるM1, 速いテンポのポップロックでCall & Responseの要素もあるM2は、
かつてのGLAYを思わせるような懐かしいハーモニーやギターソロです。本作の白眉はM4で、
スウィンギーなイントロから分厚いホーンセクションの入ったイントロから一気に引き込まれます。
サビは80sソウル的な進行にオクターブのベースラインが絡みつき、ロングトーンもしっかりと聴ける、
しかもアニメソング的な可愛らしさもあり、上坂すみれ/ノーフューチャーバカンスとあわせて、
今年のアニメ関連楽曲でも最高の出来上がりだと思います。2番サビあとからフュージョン的なキメが連発したり、
一部ピアノのみになったり、ラストサビの前で多重コーラスを合わせたりと、編曲の細やかさも素晴らしい。
メロディとユニゾンするグロッケンとストリングスが冷ややかなM5, 弾き語りのバラードM12など、
全体的に統一感のあるサウンドで、水瀬いのり自身の個性となる音を確立したアルバムになったと思います。
有形ランペイジやTRIX関連のスタジオミュージシャンが参加していることも、彼女がいかに将来を嘱望されている
アーティストなのかを表していると思います。今後が楽しみです。

第13位 Baby Bump/Chara
Baby Bump
1968年生まれの埼玉県川口市出身のシンガー、SSWであり、YEN TOWN BANDでの小林武史との名タッグや、
ソロでのヒットは数知れないベテランですが、これまできちんと聴いたことのない方でした。
シンガーとしてはソウル/R&Bからの影響を述べており、特にPrinceに最も影響を受けたとのことです。
最新作、コンピ合わせて29枚目のアルバムとなった本作は、最先端のブラックミュージック、
フューチャーソウルやアンビエントソウル、ネオソウルのエッセンスをふんだんに取り入れた、
コズミックなサウンドの一枚になっています。ジャケット写真はかつてのErykah Baduのようです。
ベタッと一様なリズムマシンが近年のディスコリバイバルを髣髴とさせるM1に始まり、
緊張感あふれるエレピの歯切れの良いバッキングにミニマルなメロディが絡みつくファンクM2,
デトロイトテクノそのものなイントロから始まる表題曲M3は、歌が入るとEDM的なコードが目立ちます。
デジタルな質感でありながら、P-Funkの楽曲のように音の塊が混然一体としてぶつかってくるようなM5も素晴らしい。
フィリーなストリングスと生々しく太いベースラインが心地良いM7, へばりつくようなボーカルとワウの深くかかった
シンセを中心としたマシンファンクM8など、JPOPのメインフィールドで活躍してきたアーティストとは
思えぬほどの濃厚でビターなファンクが詰まっています。70sソウル直系の音でありながら、
見事にモダンな音で作り直したM11も最高。プロデュースにはLucky Tapesの高橋海や、
トラックメイカーのTENDREなどを迎えており、最高のコラボレーションとなったと思います。

第12位 M-P-C “Mentality, Physicality, Computer"/冨田ラボ
MPC.jpg
00s前半から現在に至るまで、映画音楽、ブルーアイドソウルや後期Steely Danに代表される
AORに影響を受けた複雑なコード進行と精緻な編曲、多重録音と宅録による独特なスタイルで、
JPOPにおいて特異な存在感を放つプロデューサー、冨田恵一のソロプロジェクト。6枚目のオリジナルアルバムです。
前作からは近年の邦楽ブラックミュージックの流行を取り入れたサウンドを指向するようになり、
本作でもその傾向は維持されています。過去の作品でもドラム音源をワンショットずつ自身で録音し、
くみ上げるという独特なスタイルでリズムトラックを構築していることからも、
ヒップホップのアーティストと類似点を見出すことができるかと思います。
今作では女性ラップデュオのchelmico, ジャジーヒップホップの最先端を行くKANDYTOWNのryohu,
ものんくるの吉田沙良、東京事変のメンバーでありペトロールズの長岡亮介、
ジャジーヒップホップとフューチャーソウル/ファンク、ネオソウルを混ぜ合わせたWONKの長塚健斗などが参加しています。
特にKANDYTOWNのryohuのラップに得意とする生々しいドラムスのフィルが緊張感ある
グルーブを作り出す表題曲が素晴らしい。その他WONKとのスウィンギーなネオソウルM6など収録。

第11位 Hi-Fi POPS/ORESAMA
HiFiPops.jpg
小島英也とぽんの2人組による長野県出身のJPOP, アニメソングユニットの2ndフルアルバム。
2014年に一度メジャーデビューを果たすも、レーベルとの問題によりシングル1枚でマイナーへ、
その後2017年に再デビューを果たします。トラックメイカーの小島氏はNile RodgersやEarth, Wind & Fireなど
ディスコミュージックからの影響を公言しており、そうしたサウンドをベースにして、
現代的なトラップ~フューチャーソウルのテクスチャーを取り入れたポップスという点で、
彼らのスタイルが確立されたアルバムになったと思います。白眉はTVアニメ『魔法陣グルグル』2クール目OPとなったM2で、
現代のアニメソング系ブギーの中でもとりわけ煌めくメロディ、キュートなボーカルとスリリングなストリングスの
組み合わせが必殺。ブリブリとしたスラップベースと重いビートはスクエアに、アニメファンにも聴きやすい。
その他密室的な音作りのM6も素晴らしい。

第10位 愛をあるだけ、すべて/KIRINJI
愛をあるだけ、すべて
90sから冨田恵一とのタッグで知る人ぞ知る存在となり、最近もヒット曲「エイリアンズ」がTV-CMでも使用され
息の長い活動を続けている堀込高樹、堀込泰行による兄弟シティポップ/AORユニット。
2013年に泰行氏が脱退して兄、高樹氏が中心のバンド体制へと移り変わります。
特に後期Steely Danと比較されることの多い彼らですが、テンションコード、意表を突くコード進行を中心に
語られがちだった彼らの最新作は、80sソウル、ディスコを髣髴とさせるグルーヴィーな一枚に仕上がっており、
また新境地に達した感があります。意味不明な歌詞でありながら不思議な浮遊感のあるダンサー、
M3はこれまでのキリンジ、KIRINJIにはなかった80sテイストの強い一曲で最もお気に入りです。
M1は、豪華なホーンとブリブリとした低域の多いベースライン、繰り返しの多い歌詞とファンクロックな
ギターソロが新境地です。なんとM2は4つ打ちのキックでハウス的に始まり、
Zappばりのトークボックスがフィーチャーされたダンサブルな一曲です。
アシッドジャズなコード進行とひんやりとしたエレピのバッキングが疾走感たっぷりなM4も、
ハンドクラップを入れて往年のディスコサウンドのよう。M6も意味不明な曲名ですが、
ネオソウルらしいハーモニーのコーラスと、スラップを多めに使った重いリズムが
SlaveやOhio Playersをはじめとするオハイオファンクのようで、ねっとりとした質感です。
これも素晴らしい。どこかで聴いたタイトルのM7はEDMのようなイントロとブラコンなサビが面白い組み合わせです。
まさに、新たなる邦楽レアグルーブな一枚。

第9位 THE ASHTRAY/Suchmos
The Ashtray
神奈川県出身の男性6人組ロックバンド。Louis Armstrongから命名したというバンド名ですが、
1stフルは主にUKの90sアシッドジャズを基礎としながら、それよりもさらに重厚なリズムで、
ロック/ポップスファンにも訴求力のあるキャッチーさで再構築しており、2018年度の紅白歌合戦にも出場するなど、
年代問わず注目を集めているバンドです。ボーカリストのYONCEは、姉の聴いていたMISIA, TLCといった
R&B系シンガーに幼少期から関心を持って居たようで、ロックバンドの形式をとりながらも、
ボーカルのタイム感はR&Bシンガー的なものを感じます。かつてはNirvana, Michelle Gun Elephantなど
オルタナティブロック、グランジなどをレパートリーとするコピーバンドを組んでいたこともあり、
2ndフルはロック然としたジャリ付いたサウンドが多めでした。本作は初のミニアルバム形式で、
ブラックミュージック寄りのサウンドが多くなっています。特にM3Fruitsはブラックコンテンポラリー色の強い一曲で、
スモーキーな編曲と合わさり、新境地に達しています。

第8位 dressing/Lucky Tapes
dressing.jpg
高橋海、田口恵人、高橋健介による3人組のロックバンドのメジャー1st。
デビュー当時から、とても邦人とは思えないシャープなドラムスや、ネオソウル以降のコード感を纏いながら、
AOR~ブルーアイドソウルファンにも堪らないキャッチーさもある円熟したバンドでしたが、
メジャーデビューに際してCharaや韻シストのBASIをゲストに迎え、多彩な音楽性を見せています。
それに伴い、フロントマンの高橋海の趣味が前面に出たアルバムにもなっていると思います。
先行シングルのブギーM1は滑らかなホーンとモータウン的な温かみのあるキャッチーなイントロが素晴らしい。
M2は星野源も参照したCurtis MayfieldやIsley Brothersの香りがします。鋭いキメもたまらない。
M4は不穏なホーンのループを中心としたヒップホップ以降のテイストとポップなサビの組み合わせが最高。
Charaをゲストに迎えたM8はラップに挑戦した後半部が特徴的です。アルバムを出すたびに成長を続けています。良作。

第7位 TVアニメ「スロウスタート」キャラクターソングアルバム「Step by Step」/V.A.
TVアニメ「スロウスタート」キャラクターソングアルバムStep by Step
芳文社の『まんがタイムきらら』で、2013年から連載している4コマ漫画シリーズ「スロウスタート」のTVアニメで、
2018年1月~3月にかけて放送された同作品のキャラクターソングアルバムを選びました。
キャラソンアルバムということで、声優さんを各楽曲のボーカルに据えながら、
プロデューサーはROUND TABLEのほか花澤香菜のプロデューサーとしても知られる北川勝利が担当しています。
7曲収録のミニアルバムですが、北川氏が花澤香菜のプロデュースで作り上げてきた華やかで
ヨーロピアンな香りのあるポップス、Burt Bcharachのような構築された編曲のオールディーズ、
AOR~ブルーアイドソウル、アシッドジャズ、あの頃の渋谷系の音などが見事に混ざり合った高品位な楽曲が揃います。
花澤香菜/恋する惑星での手法をふんだんに使ったM1, アシッドジャズ期のOriginal Loveを思わせるようなM2,
細やかな多重コーラスとストリングスの組み合わせによるヨーロピアンなM4,
沼倉愛美の翳りのあるボーカルと美麗なストリングスがかみ合うジャジーなバラードM5など、
いずれもキャッチーな楽曲が揃います。

第6位 平成/折坂悠太
平成
鳥取県出身のSSW, 平成元年生まれ。ロシア、イランで幼少期を過ごし、2014年から自主制作でアルバムを出しますが、
今年になり突如としてフジロックやライジングサンに出演するなど注目が集まっています。
詳細不明な経歴の彼ですが、明らかに非アメリカ非イギリス的な、例えば中近東的な、
東南アジア的なテイストのある旋律やハーモニーに、日本の民謡のようでもあり、
またブルース的でもある独特の撚れたボーカルが絡みつく、独自の音世界を確立しています。
彼の1stフルとなる今作では、ワールドミュージックを指向していたころのOriginal Loveのようなサウンドに
朗々としたボーカルがとても新人とは思えないM1, スウィングジャズなリズムに民謡的なメロディをビブラートなしで
語るように歌うM2, 個人的にはとりわけファンキーでグルーヴィーなM6がお気に入りです。

第5位 LIBIYAN GLASS/UNCHAIN
LIBIYAN GLASS
京都出身の4ピースロックバンドであり、管理人自身、学生時代から毎年ライブに通っている彼らの最新作は、
70s-80sソウル、ファンクロック、00sのミクスチャーロックを中心としながらも、
さらにその表現の幅が広くなった一枚となりました。彼らの楽曲の中でも特にメロディの難度が高いM1は
パッドの音を効果的に用いたイントロがこれまでになかったパターンです。
アップテンポでかつてのAVEX時代に近いM2も、演奏の練度が高まり、リズム隊の重さが増しています。
LAでのリレコーディングの経験が大きく作用しているのだろうと思います。
カッティングがカギを握る80sソウル的な、レイドバックしたミドルM3、シカゴソウルのリズムのM5は
徐々に音数を増やしていくクラブミュージック的な造りと、巧みなファルセットのコーラスをフィーチャーしています。
英語詞によるM7も8分のエレピのリフを基本としながらも16分のノリを上手くミックスし、
ソウルなサビメロをロックに聴かせてしまうのが彼らの才能といえるでしょう。
最後を飾るM12はロックバンドの範疇を出て、極限までStevie Wonderの楽曲に肉薄しています。

第4位 RUN/tofubeats
RUN.jpg
神戸市出身、関西学院大学経済学部卒のトラックメイカー、プロデューサー、90年生まれ。
ハードオフやブックオフで手に入れたCDやLPを用いながらトラックメイキングし、
JPOPのリミックスでその名が知られるようになり、遂には彼自身の憧れである森高千里やBONNIE PINKとも共演したりと、
今や日本のゆとり世代を代表する売れっ子となりました。彼自身のYoutubeチャンネルでは、
ハードオフで1000円の予算で買いそろえたLPを用いて1時間の時間制限付きでトラックを作るという
「Hard Off Beats!」という企画を運営しており、自身の親友を多く集めてワイワイと楽しむ様子を見ていると心が温まります。
これまでのソロ作ではオートチューンを深くかけたボーカルと、90sJPOPや渋谷系、
ニューミュージックを思わせるポップな作風でしたが、前作からはフィルターハウスやデトロイトテクノなど、
彼が影響を受けてきた電子音楽を徐々に前面に出すようになりました。
そして今作では遂にオートチューンを一部外しており、生の声でのボーカルが聴けたり、
インストの4つ打ちテクノ、ハウスの楽曲も収録されました。特にお気に入りはM4で、
Kashifのブラコンサウンドをアップテンポにし、現代的にブラッシュアップされた見事なブギーです。
細やかなドラムンベースを合わせたポップスM3も、彼のトレードマークとなるサウンドながら、リズムは攻めた作りです。

第3位 JUNCTION/早見沙織
JUNCTION.jpg
東京都出身、早稲田大学出身の女性声優による2ndフル。幼少期からジャズボーカルで鍛え上げた
音感とピアノのスキルも合わせて、声優としての実力もさることながら、
キャラクターソングなどでの歌唱にも定評がありました。一昨年、遂にソロ1stアルバムを発売し、
今作では竹内まりやをゲストに迎えたM13などあるものの、かなり大部分の曲を自分で作詞作曲しています。
それだけでも恐るべきことですが、楽曲ごとにボーカルの表現を様々に変えながら、
ある時はビブラートバリバリに張り上げたかと思うと、キュートでポップにも歌えますし、艶やかで滑らかなトーンも出せており、
変幻自在の表現力を見せつけます。正確性、リズム、グルーブに対する解釈、トーン、ビブラート、声の立ち上がり、
全てにおいてボーカリストとしてトップクラスの実力であることを、本作を聴いて確信しました。
アメリカンロックなM1もサビでは少しトリッキーな構造になります。
アシッドジャズM2ではBrecker Brothersのような鋭いホーンが入り、アンニュイな表現が堪りません。
歌謡曲的なメロディにミクスチャーロックなテイストを混ぜたM3, 昭和歌謡のM3,
北園みなみ~Lampを思わせるネオ渋谷系なイントロ、クラビネットのファンキーなバッキングと
ソウル色の強いM8も素晴らしい。多重コーラスから始まりファンキーなカッティングが入ったフュージョン的な構造で、
アンビエントなタッチのボーカルが組み合わさる不思議なM9も良いです。
エレキギターの弾き語りM10ではディーバ的な伸びやかで艶やかなトーンで歌い上げます。
竹内まりやによるM13は、Denim以降の近年の作風に近い、スケールの大きなバラードで、
リヴァーブ感が80sの山下達郎の諸作に近く、暖かみのある音です。
すでに2ndアルバムにしてこれほどの完成度を見せる彼女、これからどこまで成長していくか、本当に楽しみです。
アニメソングファンというよりは、90JPOP, 渋谷系、AOR、アシッドジャズなどあらゆるポップスファンに訴えかける名盤。

第2位 初恋/宇多田ヒカル
初恋
活動再開し2枚目となった本作は、1stのタイトルを思い出させます。
サウンド的には最新のブラックミュージックを中心としながらも、独特の日本語詞と譜割り、
生々しいコーラスなどはそのままに、内省的で暗い中にも、どこか暖かさや慈愛を感じる音世界を作り上げます。
M1は4つ打ちのキックから始まるイントロ、シンセリードの質感などはエレクトロな印象が強いですが、
自身の声以外のコーラスを加えていたり、Chris Dave(Ds, Robert Glasperバンドのほか、
Adeleなどジャズフィールドを超えて活躍、かつてはMint Conditionにも所属していました)、
Sylvester Earl Harvin(Ds), Reuben James(Key, Sam Smithなど)などを
迎えており、生演奏の占める比率が大きくなりました。
ピアノ弾き語りで始まるM2も、白玉はシンプルなリズムですが、
"ai"の音で絶妙に韻を踏んだ歌詞と、歌それ自体でグルーブを見事に作り出しています。
サビ前にかけてヘヴィーなドラムス、豪華なホーンとフィリーソウルのようなストリングスが加わります。
しかしながら、あくまで音は密室的な暗さを残しており、レコーディングの妙を感じさせます。
曲後半では80sスムースジャズ的な進行もあり、シティソウル好きとしても最高です。
続くM3でも、シンプルなピアノ伴奏と、日本語詞の作るリズムでハネたグルーブを作り出しており、驚かされます。
このトラックに対してこのリズムのメロディをはめ込もうという発想自体、常人にはとても思いつかないものです。
Kingdom Hearts ⅢのテーマソングとなったM4は、J Dilla的な訛りのあるリズムを完璧に歌いこなしながら、
シルキーで暗いストリングスが彩ります。サビの部分でのコーラスの質感はFinal Distanceを思い出させます。
キメの部分、ラストではジャストなタイムに戻ります。このテクニックは恐ろしい。
緩い16ビートのリズムパターンで、ダークな雰囲気はそのままにグルーヴィーに仕上げたM5は、
後半にかけてこれまでの彼女の楽曲の中でも最も生々しい演奏となっています。
UK出身のMC, JevonのラップをフィーチャーしたM6は、あまりにも悲しいテーマを取り上げた一曲で、
椎名林檎を思わせる歌詞が印象的です。後半はほぼラップのみで構成され、
ラップのフロウはChildish Gumbinoのような流行のそれよりも、90sNative Tongueに近しいもののように感じられます。
アウトロに少しTimberland的なSEも加えます。
そのほか、リズムマシンの音をそのまま使った生々しいリズムトラックにパイプオルガンを乗せ、
ボイスサンプルをコーラス代わりに使うという組み合わせが面白いM9,
そして個人的には最もJPOPらしい構造のM10がお気に入りです。
M10のようなポップスでも、これまでより滑らかなドラムトラックが入っていて、人力なサウンドを指向しています。
ポエトリーリーディング的な歌い方を取り入れた重厚なM11では、繰り返されるフレーズが念仏を思わせるようです。
ラストを飾るM12も太い低域のベースが非常にメロディアスで、かつてのChaka Khanのバッキングをしていた頃の
Anthony Jacksonに近いプレイです。最新のトラップやヒップホップのサウンドに媚びすぎることなく、
かつ、「バンドミュージックとしての宇多田ヒカル」という新たな側面を見せた最新作は、やはり傑作でした。

第1位 POP VIRUS/星野源
POP VIRUS
前作Yellow Dancerで70s-80sソウルへの憧憬を如何なく発揮しながら、独特な中華メロディやストリングスのオブリガートなど、
独自のサウンドを確立した感のある星野源の最新作を1位に選びました。
今作ではリードトラックにMPCプレーヤーとして活躍するSTUTS(ソロアルバムも素晴らしい出来でした、
惜しくも今回は選外、PUNPEE/夜を使い果たしてやCHEMISTRYとの共演でも知られる)、
河村智康(Ds, 椎名林檎、桑田佳祐、松任谷由実など)、玉田豊夢(Ds,レキシ、aiko, いきものがかり、ポルノグラフィティなど)、
ハマオカモト(B, OKAMOTO’s), 石橋英子(Key), 長岡亮介(G, ペトロールズ、東京事変)、山下達郎(Chorus, M7)、
伊賀航(B, 細野晴臣、鈴木慶一)などが参加しています。山下達郎とは「ラジオの日」で対談したことが関係しているようです。
STUTSによるスウィンギーなビートで、サビのテーマになるメロディはかつてのSMAP/どんないいことを思わせるようで、
90sポップスの煌めきを現代風のサウンドで楽しめます。大ヒットドラマのテーマとなりダンスが話題になったM2は
細野晴臣風の中華メロディなストリングスのイントロが印象的です。
M3はハマオカモトのベースをフィーチャーしたソウルですが、Jackson 5/I Want You Backを思わせるようなサウンドで、
まさに得意とするところです。お気に入り。80sソウル進行を取り入れたM4は美麗なストリングスがフィリーソウルのよう。
M5もハンドクラップの特徴的な、細やかなリズムが存分に楽しめます。
山下達郎のコーラスをネオソウル風の楽曲に組み合わせるという驚くべき組み合わせなM7は、
密室的なサウンドと合わさって異彩を放ちます。冒頭でTR808のカウベルや太いリズムが鳴るM8は
弾き語りを中心とした心温まる一曲。ブーミーなシンセベースとドラムンベースが組み合わさったM10,
かなりテンポの速いスネア連打が難度の高いM11もNHKドラマのテーマソングとなりました。
恋にもつながるストリングスのテーマが再度出てきますが、後半でSTUTSのビートがフィーチャーされます。
AOR的なコード進行のクワイエットストームM13は本作で一番のお気に入りです。TR808でSTUTSが彩るビートが合わさると、
かつてのIsley Brothersのようなメロウさで、Yellow Dancerに収録されたSnow Menと合わせて
BCM(ブラックコンテンポラリー)好きには堪りません。
これほどのサウンドの独自性、演奏、編曲が完璧にかみ合ったポップスが、
日本で大衆に受け入れられていることは、どれほど喜ばしいことでしょうか。
彼のルーツにあるブラックミュージックが、さらに日本人に深く、広く愛されることを願いたいと思います。

私的名盤紹介、年間ベスト、ひとまずは邦楽編をお送りしました。
いかがでしたでしょうか。
今年(もう年を越してしまいましたが)もメロディの美しさ、聴きやすさがありながら高品位な編曲や、
僕の愛する70-80sサウンドを的確に取り入れた、宝石のようなJPOPが多数生まれました。

次は洋楽編です。ご期待下さい。

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  1. 2019/01/01(火) 19:08:22|
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名古屋新栄「ラジオデイズ・レコード」様からメッセージを頂きました!

いつも私的名盤紹介をご覧下さっている皆様、
私的名盤放送を視聴して下さっている皆様、
お世話になっております。

管理人の@privategrooveです。久々の雑記となりますが、
少し前に、名古屋市の歓楽街である中区新栄にあります「ラジオデイズ・レコード」様より、
メッセージを頂きましたので、少し宣伝させて頂きます。

私が2012年より編集している「名古屋 中古レコード・CDショップファイル」は、
私的名盤紹介のメインコンテンツの一つとして、様々な方に見て頂いております。
思い出の深いサウンドベイ上前津店や、楽Ya本店などの閉店が相次ぐ中で、
新たな店舗が誕生したことは、いちレコードショップファンとして大変嬉しいことですし、
またレコードショップの方からコンタクトを頂けることは大変光栄なことと思っております。

店主の山田様より、運営されているブログの情報を頂きましたので、掲載いたします。
(リンク集にも追加しています)
村上春樹氏や松尾潔氏など、ジャズやソウルに詳しい方の著作や雑誌記事などの紹介、
名盤の紹介が読みやすく書かれています。通販も行っておられますので、ぜひ一度ご覧ください。

Radio Days Record (https://radiodaysrecords.blogspot.com/)

また、話題は変わりますが、
今月に入りまして私的名盤紹介は閲覧者数7万人を突破いたしました。ありがとうございます。

また、昨年10月より開始しました私的名盤放送は視聴者数1200人を数えております。
70s末-80sのグル―ヴィーなサウンドを中心に、「サンデーソングブック」に負けない濃い内容を目指して制作いたします。

昨年より放送企画が中心となり、レビューはご無沙汰ですが、時間を見つけて再開していきたく考えております。
新入荷のLP/CDについては、Twitterでその都度アップしておりますので
New Arrivalsをご覧ください。

暑い日が続きます、どうか体調にお気をつけてお過ごしください。
今後とも私的名盤紹介/私的名盤放送を宜しくお願い致します。

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  1. 2018/07/25(水) 11:37:05|
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2017年度 邦楽私的ベストアルバム10

2017年度 邦楽私的ベストアルバム10

私的名盤紹介にお越し下さっている皆様、お世話になっております。
管理人の@privategrooveです。寒くなって参りましたが皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私の方はと言いますと、今年大学を卒業し病院に就職、社会人1年目として、
医師のはしくれとして日々業務に取り組んでおります。

夜勤、休日の勤務などありますが、他の急性期病院に比較すれば、
案外、時間的に余裕のある生活をすることが出来ていると思います。

社会人として給料を頂くようになり、学生時代に比べて資金的な余裕も出てきたため、
新譜もある程度躊躇わずに購入できるようになりました。
近年の作品の面白さに、様々な点で気づくことのできた一年になったと思います。

友人が結婚したり、大学時代の仲間はそれぞれ様々な病院に就職したりと、
20代半ばという時期は、人生に様々な変化が起こり始める時期であるということを、
日々実感しています。

さらに、初めての一人暮らしが始まりまして、昨年の10月頃より試験的に開始した放送企画、
「私的名盤放送」を活動の中心に据え、Twitterでの音楽情報呟き、
日々のCD/レコード漁りを楽しんでいます。こちらも継続して活動していこうと考えておりますので、
これからも宜しくお願い致します。

さて、今年もいよいよ年末が近付いて参りました。恒例の年間ベストを記録しておこうと思います。
昨年は、医師国家試験の勉強のために記事作成が大幅に遅れてしまい、非常に反省しております。
ですので、今回は簡潔な内容に纏めて記しておこうと思います。

まずは邦楽編です。

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2017年度 邦楽私的ベストアルバム10

【総評】
音楽を楽しむ環境に関する問題は、いつの時代でも存在してきました。
音楽それ自体の非常に長い歴史を鑑みれば、録音芸術としてのポピュラー音楽は、
その長い歴史の中で、ほんの一部を占めているに過ぎません。

シートミュージックとティンパンアレイの時代、SPレコード、LPレコードの誕生、LD,
カセット、MD, CD、そして配信、ストリーミングサービスへの音楽媒体の変化、
アナログ録音(テープレコーダーとMTR)とデジタル録音(DAW)という録音方式、機材の変化は、
音楽それ自体の内容と全く無関係ではありません。

録音技術の変化は、音楽の「音韻重視」から「音響重視」への変化を支持するものでありました。
打ち込みによるドラムとそのクオンタイズ機能、DJとブレイクビーツの誕生は、
人間の身体的なリズムに変革をもたらし、
例えば黒人音楽ではニュークラシックソウル、ネオソウル以降のムーブメントの重要な役割を果たしました。
(そのビート革命の中心に居た人物の1人が、J Dillaであると考えられます。)

「人間」と「機械」の二項対立が存在し、機械の誕生とその超克を経て作られる音楽の弁証法的変化は、
人間の「身体の延長」としての機械の捉え方と共に、
音楽の歴史を振り返る際に注目するべき視座であると思います。

昨今注目されているストリーミングサービスでは、定額の料金を支払う事により、
何千万曲にも及ぶ音楽に瞬時にアクセスでき、SNSサービスなどを用いてそれを共有することが
できるようになりました。

かつては、音楽のトレンドを伝える中心的な役割を果たしていた、
オリコンとマスメディアによる力は減衰し、
今や、市井のリスナーの発信する情報に、質、量共に追い越されてしまった、
と言っても過言ではないと思います。

これからはリスナーの私たちこそがメディアの役割を兼ね、
音楽のシーンを主体的に作っていくべき時代です。

数千万の楽曲を自由自在に楽しめることは、
ポピュラー音楽の地図をポストモダン的な平面構造に変化させるものであり、
かつて、渋谷系がJPOPにおいて特異な輝きを見せていた時代には、
タワーレコード渋谷店と、宇田川町という一つの街が、
既にこの役割を果たしていました。この時代の訪れは、必然であったと私は考えています。

シミュレーショニズムの一般化も合わせて、音楽それ自体の時代性、
エスニシティは希薄化の一途をたどっています。

そして、楽曲は1曲単位で評価され、アルバムでの評価とそのレビュー、
"Rockin' On"に代表されるロックジャーナリズムに典型的な、「英雄の群像劇と音楽」という観点での
音楽評論、というようなかつて一般的であった音楽についての言説は、
既に時代遅れの感が否めないとも言えます。

クラブにおけるDJプレイが一般的なものとなった現代では、楽曲を選択する、という行為そのものが、
そのDJの個性を表していると言えるわけで、
これを逆転させれば、アルバムというものの構造、
曲順や構成はそのアーティストの表現したい音世界の全体像を表現しているという、
これまで当然のことととして認識されてきたことを再確認させてくれます。

プリンスが、グラミー賞の授賞式で、「アルバムは今でも重要だ」と述べたように、
(Albums, Remember Those? Albums still matter.
Like books and black lives, albums still matter. )

今でもアルバムは重要だと、私は思います。

2017年度、私的名盤紹介管理人が厳選した、20枚のアルバム達です。
是非、聴かれてみてください。


では、どうぞ。

Title/Artistの順に記載。

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【邦楽編】

第10位 from Zero to "F"/UNCHAIN
Genres: Rock, Mixture Rock, AOR, Soft Rock, Funk, Disco


from Zero to F500

私的名盤紹介では開設時から度々取り上げてきた京都出身の4ピースです。
ミクスチャーロック、AOR、フュージョン、ソウル、ディスコなどを自在に吸収し、
巧みなコードワークと高い演奏力で纏め上げる実力の高さ、歌/コーラスの上手さ、
ライブの安定感含め、日本のロックのメジャーシーンでは奇跡的な存在だと思っています。

3枚リリースされたカヴァーアルバムはいずれも非常に高いクオリティ、オリジナリティを感じる内容で、
カヴァー名人として有名となってきた彼らですが、これまでの楽曲の再レコーディング"10fold"と、
エレクトリック色の強かったwith timeを挟んで、本作ではAvex時代や、さらにそれ以前の
ミクスチャーロックとしての色が強かった時代へと原点回帰した内容になっています。

ハードでメロコア的なグルーブを追求したHello, Young Souls!!
ソウル色の濃かったEat The MoonやOrangeなど過去のサウンドの良いところ取りで、
さらに重みのあるグルーブに満ち満ちています。

リード曲のM1Fresherはギターの短いフレーズをサンプリングして組み合わせ、
それでリズムを作り、ドラムは4つ打ちを中心に組み合わせる新たな試みがみられます。

特にお気に入りはスムースジャズ~ブラックコンテンポラリーを感じ、
現代版「丸の内サディスティック」ともいえるM2甘い晩餐です。
躊躇わずにホーンを加えたアレンジで、ただでさえキーが高いのに加えて、
後半で転調してからも見事に歌い切るハイトーンは圧巻です。

正に文字通り原点回帰をタイトルとした
M3Back To Basic(Average White Bandを意識したタイトルでしょうか)では、
吉田昇吾のドラムはメタリックでへヴィーな音作りとなり、シンプルなフィルでも
圧倒的な存在感を放ちます。ファンキーな展開でもロックのタイム感を忘れずに
演奏する様は、後輩のBRADIOを思わせます。

リズムマシンのスクエアなリズムパターンに不穏なエレピのコードと、
ソウル的なメロディを重ねるM5Underground Loveは、Rapture周辺のアルバムに
収録されていそうなポップな一曲です。しかしツインギターで複雑に空間を作るより、
単音カッティングとコードのみでシンプルな作りとし、アシッドジャズ的なベースラインで
曲に立体感を作り上げています。このあたりのミックスの上手さが、
彼らの成熟を感じさせます。これもお気に入りです。

さらにアップテンポで星野源/恋をミクスチャーロック~パンキッシュに演奏したような
M8Flowered、巧みなコーラスワークを取り上げたM9Tomorrow、
ネオアコ~ソウルの間を行くM10What You WantはEat The Moonにありそうな一曲。

そして最後を飾るM12You & Iは、エレピとリズムマシーンに歌から始まり、
Stevie Wonder/Innervisionsに収録されているHe's Misstra Know It Allを思わせるメロディで、
海外で言えばPJ MortonやVernon Burchばりの研究の深さを感じさせます。
このStveieモチーフを中心に、徐々にリズム隊が入りフュージョン的になっていきます。これも最高。

長いキャリアのある彼らですが、安定して良質な楽曲を作り続けてくれており、
これまでのUNCHAINの総まとめ的な内容となった一枚でした。
シティポップリバイバルのブームの中で、今年はどんな音を作り上げてくれるか、楽しみです。

第9位 Bluesongs/Kashif
Genres: AOR, JPOP, Electronica, Chill Out


BlueSongs500.jpg

横浜に活動拠点を置くシティポップ~レゲエ~ポップス~AORユニット、PanPacificPlayaのギタリスト、
KASHIFのソロ1st。ギタリストとして、一十三十一やスチャダラパー、(((さらうんど)))、
G.RINA、Sugar's Campaignなどのライブに参加し頭角を現しました。

有名なところでは、00s以降密室的な音作りの中にフュージョン~AORを落とし込み、
独特の甘く滑らかな歌声でも知られる一十三十一のCity Dive(流線形のクニモンド瀧口プロデュース)で
トラック提供していることでも知られています。

現代のシティポップリバイバル、特にYMO以降、ニューウェーブムーヴメントから日本に浸透した
テクノ~ハウスの打ち込みサウンドと、シティポップやリゾートミュージック、AORを融合した音が、
ブラックコンテンポラリー方面ではG.RINA, JPOP~渋谷系方面ではSugar's Campaign,
そして坂本龍一のソロにあるような、より内省的でミニマルな路線を目指したのが本作と感じられます。

ゲストには一十三十一をボーカルに、作詞には(((さらうんど)))のイルリメを迎えています。
同名のブラックコンテンポラリーを代表するプロデューサーであり、
元BT Expressのメンバー、Kashif(Micheal Jones)からの影響もあるのか、
全体のコード感は80sソウルを中心に組み立てながら、浮遊感のあるリズムと、
彼自身による繊細なボーカルを組み合わせることで、シティポップ~チルウェイブの間を行く
独特な音世界を作り上げています。

マスタリングを担当しているのは電気グルーヴの砂原良徳で、一つ一つの音の粒立ちの良さ、
聴いていて疲れないバランスが徹底されており、特にM1Breezingでは、ギターのコードとブラッシング、
加工されたコーラスのリヴァーブ、電子音が耳を撫でる質感、
その全てが完璧なバランスで配置されています。これだけで鳥肌ものです。
この曲を聴いて思い出したのが、90年代にMISIA, 嶋野百恵, birdなどと共にJR&Bブームの一翼を
担い、その後はアンビエント、エレクトロミュージックへと接近していったACOの傑作、
absolute ego(1999)に収録されているM2悦びに咲く花のミックスでした。それに迫る完成度です。

ブラックコンテンポラリー好きな自分としては、M2On and Onが特にお気に入りです。
懐かしさのあるリズムマシンの作るスクエアなグルーブに、まろやかなシンセベース、
しかし彼のボーカルとコーラスが覆いかぶさると、途端にチルな音へと変化します。
かと思うとM3The Nightでは少しファンキーに展開し、フュージョンライクなリードギターが
絡みついて、弾き過ぎないぎりぎりのところで楽曲を盛り上げます。
クラブミュージック的な音の抜き差しを挟んで、後半に向かってErnie Isleyを思わせるような
エモーショナルなリフレインが堪りません。

George Bensonのようにボーカルとのユニゾンを基本としながら、フュージョン色の強い
M4Clean Up, ニュージャックスウィングの定番なフレーズで始まるM5Desperate Coffeeでも、
敢えてスイングさせ過ぎずにスクエアでシーケンシャルなフレーズを重ねて冷ややかに仕上げています。
バリバリと歪ませたギターの音をサンプリングして散りばめたM9では、
ほぼキックとボーカルのみのパートから、Steely Dan的な緊張感あるサビを繋げるという、
これも個性的な一曲です。


第8位 ザ・ファウンダー/フィロソフィーのダンス
Genres: JPOP, idol Pop, Neo Shibuya-Kei, Disco


The Founder500

2015年に結成された日本の4人組アイドルグループ。2ndフル。
プロデューサーを務めるのはウルフルズ、Number Girl, Base Ball Bear,
相対性理論, Mrs. Green Appleなどを手掛けた加茂啓太郎で、
近年のアイドルや声優における渋谷系再評価や、ディスコ、フュージョン再興の
流れの中に居るグループとして捉えられるかと思います。

これまで私的名盤紹介でお話してきたグループとしては、解散してしまったEspeciaや、
松井寛プロデュースによる東京女子流、渋谷系としてはOriginal Loveの田島貴男による曲提供でも
知られるNegiccoなどがありますが、その中でもこの「フィロのス」のサウンドは、
より肉体的でファンキーなサウンドを指向しており、アルバムの録音状態も良好で、
非常に将来に注目したいグループです。

リードボーカルはリーダーの奥津マリリと、アイドルとしてはこれまで無かった低音の強い
ソウルフルな声質の日向ハルが目立っており、いわゆる甘いアイドルボイスの中で、
異彩を放っています。

1stアルバムのタイトルはFUNKY BUT CHICで、これは彼女たちの活動のテーマともなっています。
Chicということからも分かるように、Nile Rogers率いるディスコグループ、Chic的な
カッティングや、本作ではM11ベスト・フォーにBoz Scaggs/Lowdownのリズムパターンを取り入れたりと、
AOR, フュージョン、ディスコのエッセンスを積極的に取り入れており、
かつてのSMAPや林田健司を思わせるサウンドです。同様に、ハロー!プロジェクトに所属する
アイドル達も、ディスコ~ブラコン、ソウルに影響を受けた楽曲が散見されますが、
彼女達の楽曲はそれにフュージョン~アシッドジャズ的な編曲が目立ちます。

M1ダンス・ファウンダーは豪華なブラスとフィリーなストリングスをあしらったディスコで、
低域の多スネアとLouis Johnsonを思わせるジャリ付いたスラップベースのからむ一曲。
西海岸フュージョンなホーンのリフレインとストリングス系のシンセが懐かしい
M3はじめまして未来は、歌謡曲的な展開を上手く取り込んだ隙間のあるアレンジで素晴らしい。
ワンコードでゴリゴリと押すJBなファンクM4エポケーチャンス、
角松敏生プロデュース作品直系なイントロ~Aメロ、山下達郎を思わせるテレキャスのカッティングが
合体したM5夏のクオリアは、シティポップ~リゾートミュージック好きなら思わず唸る一曲。
手数を抑えた打ち込みドラムとベースも青山純&伊藤広規のリズム隊を研究しています。最高。

ラテンフュージョンなM6ニュー・アタラクシアや、アシッドジャズ~NJSな翳りのあるトラック
M8ミスティック・ラバーは、甘く幼いボーカルと合わせるとまた新たな味わいがあります。
シタールと細やかなキック、電子音を中心に組み立てたM10アルゴリズムの海など、
その他にもダンサブルでキャッチーなトラックが満載です。佳作。

第7位 BLUE/向井太一
Genres:R&B, Future Soul, Ambient R&B


Blue500.jpg

福岡県出身のシンガーソングライター、トラックメイカー。1992年生まれ。1stフル。
音楽活動以外にも、ファッション誌でのコラム執筆、モデル活動など行いながら、
2016年に1st EPを発表し、現代のアンビエントR&B~フューチャーソウルのサウンドを生み出しています。
まだ謎に包まれた部分の多い新人ですが、近年のJames Blake, Arca, FKA twigs,
King, Weekend, Samphaなど、チルウェイブ、チルアウトと呼ばれる、
冷ややかなシンセが特徴的なエレクトロミュージックとブラックミュージックを
融合する流れの中にある音楽性と言えると思います。

ここ2, 3年で、邦楽ロックバンドのブラックミュージック化が進んだ経緯がありますが、
その中でLucky Tapesの高橋海やyahyelのメンバーがco-produceに参加しており、
D'Angelo, J Dilla以降のDopeなグルーブが詰め込まれた一枚になっています。

最新の音と言いながらも、リード曲となるM2FLYは、80sのブギー再評価としても聴ける一曲で、
お気に入りです。曲後半でチルなシンセを配置してコード感を薄く、EDMに接近しながら、
ベースラインではスラップベースとカッティングでファンキーにするバランス感覚は、
すでに熟練したアレンジのセンスを感じさせます。

M1楽園は00s初頭の邦R&Bを思わせるメロディを使いながら、サビでは複雑に重ねられたコーラスと
シンセ、細やかなハイハットでポリリズム的に聴かせたり、
古典的なソウルフルハウスのリズムパターンとアシッドジャズ的なコードに、
James Blakeのようなか弱いファルセットを合わせたM5Great Yardも面白いです。

ラッパーのSALUをゲストに迎えたM7空はクラシックなソウルに最も近い一曲。
スムースジャズ的なM8眠らない街も、80sソウルが好きな方には堪らないです。
Donny Hathawayを思わせるエレピの弾き語りで始まるM12君にキスしても淡泊な歌唱と、
アコピのオブリガート、太いベースと合わさると、途端にモダンな音像へと変化します。

弱冠25歳のSSWとは思えぬ新旧織り交ぜたサウンドへの深い理解と、
それらを絶妙なバランスで料理し、邦楽ポップスとして聴いても成立させる才能は、本物だと思います。
今後、日本のブラックミュージック界を背負う重要な人材になるだろうと、私は思っています。傑作。

第6位 Soul Renaissance/ゴスペラーズ
Genres: R&B, New Jack Swing, Black Contemporary, JPOP


Soul Renaissance 500

早稲田大学のアカペラサークルで結成された男性5人組のコーラスグループ。15thフル。
デビューは91年のことで、彼らのヒットのきっかけとなったシングル、「永遠に」は
00年に44週間連続チャート100位以内にランクインしました。
デビューから、当時の90sUSR&Bのサウンドを積極的に吸収しながら、
当時まだアカペラグループ/コーラスグループ自体の知名度が高くなかった日本で、
初めて一般に広く認知されるようになったアーティストとも言えるかもしれません。
古くはラッツ&スター(シャネルズ)などから始まる日本のブラックミュージック受容の過程の中で、
90sから00sにかけて、最も重要な役割を担ったグループの一つ、と考えられます。

本作は、15年前の02年にリリースされたヒット作であり、「永遠に」を収録した
Soul Serenadeのリバイバルを意識して制作されています。
先行シングルのGOSWINGは、かつてのNew EditionやBlackstreet, GUY, Bobby Brownなどに代表される
ニュージャックスウィングのサウンドとイディオムを取り入れた楽曲となっています。
GOSWINGのC/WであるRecycle Loveはメンバーのうちもっともジャジーなハーモニーを好む傾向にある
酒井雄二の作曲で、多重録音を活用して、Steely Danを思わせる複雑なコードを巧みに使った、
Soul SerenadeならSlow Luvを思わせるような逸品です。

ゲストの作家には、アーケードゲーム「Dance Dance Revolution」やTVゲーム「ときめきメモリアル」
の楽曲で知られ、初期EXILEの楽曲, モーニング娘, Cuteなどハロープロジェクト系のアイドルの
アレンジャーとしても知られる平田祥一郎が加わっています。彼の筆によるシングル、
M3Dream Girlはゴスペル的なマナーを守りつつも、00s初頭~半ばの邦楽R&Bの魅力を凝縮したバラードです。

黒澤薫によるM7暁は、同じ90sでも、ニュージャック的なリズムにアシッドジャズを意識した展開を
組み合わせており、こちらもIncognitoやBNHのファンには堪らない一曲となっています。
こうしたトラックだとどうしてもリズムが強調されてしまいがちですが、
サビでは力強いコーラスを前面に押し出していて、
近年流行しているSuchmos, Nulbarich, Neighbors Complain, SIRUPなどの
アシッドジャズリバイバルとは一線を画しています。

藤井隆のオリジナルアルバムが典型的ですが、今年は「90sリバイバル」が重要なキーワードとなった
一年だと思います。ディスコ~シティポップリバイバルから、次にニュージャックスウィングの
リバイバルがやってくる、と管理人自身各所で言ってきましたが、
やはり時代は廻っているということを実感させてくれる一枚でした。傑作。

第5位 Jasmine/唾奇XSweet William
Genres: Hip Hop, Native Tongue, Beat Music


Jasmine500.jpg

ストリーミングサービスが中心となってきた世の中で、「アルバム」という概念は
非常に希薄となってきました。アルバムの概念を再構成する存在として重要なのが、
DJするという行為(楽曲を選び取って、順序のある一つのかたまりとすること)だと私は思います。
楽曲が1曲単位で評価されるのであれば、その楽曲同士を有機的に結び付けて、
ポピュラー音楽の歴史を解釈し作り上げていくには、
プロのDJのみならず、一般のリスナーがDJとなり、音楽に対して能動的に聴くという態度を
取っていくことが、大切ではないかと考えています。

DJの機材を販売するオンラインショップとして、日本で最も知られるサイト、会社である
「オタイレコード」は、管理人の住んでいる愛知県の北名古屋市に位置しています。
オタイレコードはDJ機材、オーディオ機材の販売のみならず、日本全国のビートメイカーの
No1を決める大会であるBeat Grand Prixを主宰し、若手のMCやトラックメイカーの登竜門となっています。
愛知県出身のトラックメイカー、Sweet Williamも、この2015年度大会に出演し、
その名が知られるようになります。

今作は沖縄県出身のラッパー、唾奇とタッグを組んだ1stフルで、
ATCQのようなジャジーヒップホップのみならず、Jazzanovaなどのソウルフルハウス~アンビエント、
邦楽では渋谷系のCymbalsや、ネオ渋谷系のSugar's Campaignなど、様々なジャンルからの影響を感じさせます。
ゲストには、シティポップリバイバルの流れの中で、クラブ寄りのサウンドを得意としながら、
一十三十一を思わせるようなミルキーなボーカルが特徴的なkiki vivi lilyなどを迎えています。

唾奇によるラップは、Naughtyで刺激的で攻撃的なリリックが多く、
重いビートや暗いハーモニーが似合うように感じられますが、
Sweet Williamの作るビートは、太さがありながらも非常にチルでメロディアスなもの
となっているので、2つが合わさることで、ラップの攻撃性がサウンドの中に上手く取り込まれ、
えも言われぬメロウなエロさを感じさせてくれます。

PUNPEEの1stは人口に膾炙するサウンドと言えるでしょうが、
近いうちにはこの唾奇 X Sweet Williamが作り出すサウンドが、
一般にも評価されていく日が訪れるのではないかと私は考えています。
サウンドとしては、個人的にはこちらの方が好みです。
Jヒップホップファンのみならず、渋谷系リバイバルやシティポップファンにも必聴の一枚。

第4位 NBCP/Neighbors Complain
Genres: R&B, JPOP, Disco, Funk, Acid Jazz


Neighbors Complain500

詳細は「今日の一枚(407)」に掲載済みです。
全ての邦楽ブラックミュージック好きにおすすめできる一枚。
90sアシッドジャズのファンや、80sディスコクラシック、90s邦楽R&Bなど
様々なサウンドを完全に消化し、バラエティ豊かに披露しています。
演奏力もかなり高いです。今年一番のグル―ヴィーなJPOPのアルバムです。

第3位 light showers/藤井隆
Genres: JPOP, R&B, Disco


Light Showers500

吉本興業に所属する芸人、俳優による5thフルアルバム。
90年代のNSC出身の芸人(同期には中川家、陣内智則、たむらけんじ、ケンドーコバヤシなど)
として、「よしもと新喜劇」で、いわゆる「オカマキャラ」としてその名が知られるようになります。
ダンス、歌のうまさでも知られる彼は、自信の演じるキャラ「マシュー南」の名義で楽曲を発表したり、
現在のように司会者、役者としての活動が中心となる前から、歌手としても活動を行っていました。

彼の芸風からして、自分以外の何者かに扮することによって面白さを生み出すという構造を持っており、
これはアメリカ大衆音楽における、ミンストレルショウから続く「擬装」の文化と相似形にある、
とも言うことが出来るでしょう。
(詳細は、大和田俊之さんの著作、
『アメリカ音楽史: ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』を参照されてください)

本作は個人名義での5thであり、発売に先立って発表されたYoutubeの宣伝動画が大きな話題となりました。
内容は、90年代のテレビCMのパロディーを撮影し、その出演者として藤井隆自身が様々な衣装に扮し、
BGMとしてアルバムの楽曲を当てはめていく、という斬新な試みでした。
(以下動画のリンクです)

したがって本作はコンセプトアルバムであり、90年代にヒットしたJPOPのイディオムで構成される内容
となっています。具体的には小室哲哉、浅倉大介に代表される派手なシンセサウンドと、
キャッチーなメロディの組み合わせということになりますが、楽曲によってはネオアコ~渋谷系的な
ものから、EPOの提供したM1など、モダンな音作りのものもあります、

プロデューサーには冨田謙(NONA REEVES、宇多田ヒカル、サカナクション、ORIGINAL LOVE、YUKI etc)
を迎えており、作家にもNona Reeves/西寺郷太や、渋谷系で重要な一角を担った堂島孝平、
近年の渋谷系リバイバルの中では澤部渡(スカート)、シンリズムなども作家陣に加わっています。

大仰なシンセリフとキメがダサ格好いいM3, 野宮真貴時代のPizzicato Fiveを思わせるM6,
PARCOのCM風なM7はノイジーなシンセのディスコ、Style Council的な爽やかさのあるM8など、
古き良き煌めくポップスが詰め込まれています。

しかしながら、キックやスネアの音色、フィルの細かい部分、シンセの音色は新旧織り交ぜて
選択されており、今聴いても気疲れしないミックスとなっています。
90sポップスの輝かしい時代に思いを馳せながら、あの時代からJPOPがどのような歴史をたどってきたか、
振り返るきっかけとなった一枚でした。

第2位 レトロアクティブ/ブルーペパーズ
Genres: AOR, Soft Rock, JPOP


レトロアクティブ500

一昨年度の年間ベスト(リンク)にも掲載した、管理人が最も愛聴している
邦楽シティポップ~AORユニットの1stフル。
邦楽シティポップ、ネオ渋谷系の近年の流れからすると、
90年代に冨田恵一とのタッグで独自の複雑でジャジーなポップスを作り出した
キリンジ(今年TVCMでエイリアンズが使用されたのも記憶に新しいところです)からの
影響が示唆されるユニットが多い印象です。

しかし、彼らの楽曲からはそうした後期Steely Danを源流とするサウンドよりも、
80sの邦楽シティポップ、AORからの影響が色濃く感じられます。
例えば先行シングルのC/WとなったM秋風のリグレットは松任谷由美の
No SideやVoyagerに収録されていてもおかしくないようなサウンドです。

これは、一つ一つのシンセの音作りや、最近の録音のJPOPでは見られない、
アナログなリヴァーブ感のなせる業とも考えられます。
一般的に複雑なコード進行では、ボーカルもジャズボーカル的な難解なメロディーが
選択されてしまいがちですが、彼らの楽曲はメロディもキャッチーで、
佐々木詩織や星野みちる(ex.AKB48)などのゲストボーカルを迎えることで、
彼らの狙う甘酸っぱいシティポップの魅力が最大限に引き出されています。

その最も近いところは、RCA/AIR後期からMOON期にかけての山下達郎ではないかと思います。
彼がかつてプロデュースしていたEPOのオリジナルアルバムに、
負けずとも劣らぬ出来栄えと言えるでしょう。

彼らは基本的には2人組のユニットとして活動しているのですが、
今回はスタジオミュージシャンとして
佐野康夫(Dr, aiko etc), 森俊之(Key, スガシカオ etc)らを迎えています。
佐野康夫のドラムが加わった、Mずっとのリズムは、
細やかなゴーストノートと、後半にかけてストーリー性のある盛り上げ方で、
楽曲によりモダンな印象を与えています。

メンバーの福田直木さんはTwitterでもフォローしていただいており、
「AORのクソダサい帯bot」(リンク)という面白い企画も運営されております。
日本盤ならではの時代を感じる帯コメントが満載で、
これを読み上げて楽曲を掛けるというイベントも企画されていたりと、
精力的に活動されています。

80sシティポップのファン、Jay Graydon~TOTO, David Foster参加作品に代表される
西海岸のAORがお好きな方であれば、
どなたでも、買って損しない一枚だと思います。

Jeff Porcaroがそこに居るのではないかと思えるほどの再現度のドラム、
煌めくキーボードリフ、そして時にはM10サーチライトのような
ウェストコーストロック~SDのようなサウンド、
限りなく洋楽ライクでありながらJPOPとしてのバランスを取ったメロディと、
どの面からみても、もっと売れるべき、良質なJポップの名盤です。

あの頃のサウンドをリアルタイムで楽しまれていた世代には勿論、
彼らの楽曲を入り口にして、AORの世界へと入っていくにも最適の必聴盤です。

第1位 Modern Times/PUNPEE
Genres: JHip Hop, Native Tongue, R&B


Modern Times500


1984年生まれのMC, トラックメイカー、音楽プロデューサー。東京都出身。本名は高田智央。
弟もS.L.A.C.K.の名義でMC, トラックメイカーとして活躍しています。

10年ほど前より弟のSLACKや同級生を集めたグループ、PSG名義にて活動しており、
フリースタイルラップの全国的な大会として知られるULTIMATE MC BATTLE
(筆者地元の名古屋では呂布カルマが予選王者に選ばれました)に出場したり、
ヒップホップトラック作成のために一般的に用いられるサンプラー、MPCの発売元であるAKAIの主宰する
AKAI PROFESSIONAL PRESENTS SAMPLER BATTLE GOLDFINGER's KITCHENに出場したりと、
その知名度を徐々に高めていきます。

2011年頃よりMix CDがトラックメイカー、MCの間で話題となり、
サニーデイサービスや後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)など、邦楽ロック関連のリミックスや、
加山雄三のリミックス、宇多田ヒカルの楽曲のリミックス
(光 -Ray Of Hope MIX-は日本を含む9カ国のiTunesチャートで1位)
で徐々にその名を轟かせるようになりました。

宇多田ヒカル本人出演のインターネット生放送プログラム、「30代はほどほど」
に、ラッパーのKOHHと共にゲスト出演したのは記憶に新しいところです。

今作は彼の1stフルアルバムであり、弟のSLACKをはじめとして、親交の深いISSUGI, RAU DEF,
邦人でありながらLAでの活動歴の長いBudamunk、そして大御所では
Busta Rhymes, Snoop Doggへの楽曲提供で知られるNottz(Dominick Lamb, 1977-)から提供を受けつつ、
自身のトラックも交えた大作となっています。

本作は40年後の未来から現在を振り返るというSF的なストーリーに則ったコンセプトアルバムで、
SF映画のVHSテープやフォルクスワーゲンタイプ1(現在のビートル)が描かれたジャケットからも、
レトロフューチャリズムに溢れた、コミカルなムードが全体を覆っています。

Nottzの作るビートはへヴィなものが多い印象ですが、サビはあくまでメロディアスに構成されており、
ヒップホップのコアなファンのみならず、一般的なR&B, ポップスのファンにも受け入れられる内容です。
ラップは単語数を多めに詰め込んで、それでも決して攻撃的でなく、適度な緩さのあるフロウは、
ジャジーなトラックと、同じく緩やかなフロウを特徴とする環ROYあたりとはまた異なるグルーブを生み出します。

本作がヒットしているのは、日本のポピュラー音楽が変化してきたことを示唆していると思います。
00年代初頭にR&Bのブームがあり、コーラスグループや女性ソウルシンガーなど、
日本にもUSR&Bの流行がやってきていました。はっきりとしたメロディを歌唱する、という意味で、
歌謡の一形態としてのR&Bの捉え方が、邦楽では一般的だったと言えるでしょう。

USR&Bの歴史の中で、いわゆるヒップホップソウル~ティンバランド革命以降、
R&Bとヒップホップの上下関係が完全に入れ替わってしまうと、
邦楽のヒットの中心にR&Bが取り上げられることはめっきり少なくなりました。
10年代半ばあたりから、80sソウルやディスコ(恋するフォーチュンクッキーなど)の再評価が
起こるにつれて、90sポップスとビートミュージックの融合を目指したtofubeatsのヒット、
星野源/Yellow Dancerのヒットと、ブラックミュージックとJPOPの距離は再び縮まっています。

それに加えて、宇多田ヒカルの新曲では、近年のフューチャーソウル~ファンク関連のプレーヤー
(Chris Daveなど)をメンバーとして参加させたりと、日本人の若いリスナーたちが、
再びブラックミュージックに対してコンシャスになってきていることのあらわれと考えられます。

PUNPEEの本作が評価される日本のリスナーの土壌は、非常に良質なものだと、私は思います。
これからも邦楽ブラックミュージックから目が離せません。

-------------------
私的名盤紹介の2017年度ベストアルバム、邦楽編をお届けしました。いかがでしたでしょうか。
便宜的に順位を付けていますが、どれも大切な愛聴盤となったアルバムばかりです。
この10枚に溢れてしまった作品たちは、続く「洋楽編」で記事にしようと考えています。

本年も、皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように。
本年度も、「私的名盤紹介」「私的名盤放送」を宜しくお願い致します。

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  1. 2018/01/15(月) 00:31:54|
  2. 雑記(音楽関連)
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プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
※当ブログはリンクフリーです。
コメント下さると励みになります。
下さったら嬉しいです。
※Twitterもやっております。
アカウント名はprivategrooveです。
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※放送企画として「私的名盤放送」というラジオを配信しております。
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