私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

今日の一枚(189)

Album: Don't Let Go
Artist: Isaac Hayes
Genres: R&B, Soul, Funk

Dont Let Go


アメリカ、テネシー州コヴィントン出身のシンガーソングライター、音楽プロデューサー。
1942年生まれ。60年代には、サザン・ソウルやシカゴ・ブルースの形成に非常に重要な
役割を果たした、モータウンと双璧をなすメンフィスのレコード会社、
スタックス・レコードのプロデューサーとして、数多くのヒットソングを手掛けました。
ソロ・アーティストとしては1971年の映画"Shaft"(邦題「黒いジャガー」)の
映画音楽を制作し、サウンドトラックである同名のアルバムは全米1位となり
グラミー賞獲得に至りました。1979年作の14th。
ポリドール・レコードへの移籍後3作目のアルバムとなる本作は、
当時注目を集めつつあったディスコ・ミュージックの影響が色濃く見られ、
タイトル曲のDon't Let GoはR&B/Popチャートでトップ20にランクインしています。
長らくCD化されることのなかった本作はレア・グルーブ扱いになっていましたが、
昨年になってようやくボーナス・トラックを加えて再発に至りました。嬉しいことです。
音質も良好です。
スマッシュ・ヒットとなった#1Don't Let Goは、Derrick "baby buzzard" Galbrieth(B)の
サステインの短いスラップ・ベースのフレーズと、バック・ビートの効いたドラムスが
最小限の音数で作り出す、削ぎ落とされた、鋼のような「黒い」グルーブに、
セクシーなバリトン・ボイスのボーカルと女性コーラスまでもが
リズム楽器のように機能しています。ファンキーでゴリッゴリのパートから、
ストリングスの入った疾走感溢れるインストパートへとシームレスに、鮮やかに色を変えていきます。
#2What Does It Takeは、ジャジーなキーボードと緩いタイム感のカッティング、
シングアロングするコーラスがIsaacに負けずとも劣らぬ表現力を見せる
クワイエット・ストームなバラードです。
#3A Few More Kisses To Goは、バックを流れるストリングスとへヴィ―なリズム隊の演奏、
キーボードのループのフレーズが粘りのあるグルーブを形成しています。
#4Feverは強烈なドライブ感を演出するブラスと切れ味抜群の僅かに歪んだ音色のリズムギター、
キーボードの音作りが如何にもファンキーで思わず体が動いてしまいます。
ベースのうねり具合が堪らないです!
#5Someone Who Will Take The Place Of Youは豊かでソウルフルなボーカリゼーション
極上のスローバラードです。手数の少なくへヴィ―でためるようなドラミングと、
生き物のように怪しく蠢くベースに女性コーラスとの掛け合いが聴き所です。
#6 You Can't Hold Your Womanはアルバム未収録のシングルB面の一曲です。
スペイシーなキーボードにブルージーなギターリフが少し異色なアレンジになっています。
ダンス・ミュージックを取り入れながらも、享楽的でセルアウトな音になりすぎず、
全体を覆い尽くす重厚なグルーブと、低音の響きが豊かなボーカル、
凝ったストリングスやホーンのアレンジで玄人受けするような音像になっていると思います。
プロデューサーとして、シンガーとしての才能が如何なく発揮された、隠れた名盤と言えると思います。

Don't Let Go

What Does It Take

Fever

Someone Who Will Take The Place Of You

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  1. 2013/08/27(火) 20:31:19|
  2. Isaac Hayes
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今日の一枚(188)

Album: Crispy Park
Artist: Every Little Thing
Genres: Pops, Soft Rock

Crispy Park


1996年に結成された日本のポップスユニット。持田香織(1978~, Vo,作詞)
伊藤一朗(1967~, G,作編曲)のユニットとなっていますが、デビュー当初は
五十嵐充(Key, プロデューサー,作編曲)を含めた3人編成でした。
デビューから五十嵐脱退の2000年ころまでは、大ヒットを記録した1stEverlastingの
サウンドに代表されるような、キラキラとしたシンセのバッキングに
キャッチ―なメロを歌う持田のボーカルが人気を博していましたが、
2001年以降の作品ではバンドサウンド指向に転換していき、林真史(Key)や中村康就など
優れたスタジオミュージシャンによるアレンジと、石津隆光(Hikari)氏を初めとする
アイドルグループに楽曲提供を行っている作家の練りに練られた楽曲でソフトロック寄りの
楽曲を発表しています。
ELTについて私自身は作品を聴いたことはなかったのですが、2006年前後の作品が非常に優れている
という友人の勧めにより、初めて購入に至りました。
この時期は丁度持田が声帯ポリープの手術を行った(と言われています)後に当たり、
発声の方法が以前と変わって鼻腔の鳴りが強い発声に変化していますが、
本作の楽曲の雰囲気にこれが非常にうまく嵌っており、暖かくノスタルジックでありながら
どこか悲哀を感じさせるようで、強烈な存在感を放っています。
#1ハイファイメッセージはシンプルなリズムとクリーンのバッキングが爽やかな一曲です。
ソロの艶やかな音作りとアコギの定位感が瑞々しいです。
#2スイミーはドラマ「結婚できない男」の主題歌のマイナーなポップス。
(私がリアルタイムで見ていた数少ないドラマの一つです。最近ドラマ見てないですね…)
こういう気怠いボーカルがとてもマッチしていると思います。
端正で正確無比なドラムス(打ち込みかな)とアコギのバッキング、
キーボードの音色がちょっぴり懐かしい良曲です。高音部もこのくらいが適切だと感じます。
#3風待ち心もようは複雑な展開とベースラインの面白いよく練られた楽曲だと思います。
笠原直樹の太く抜けがよいベースと、ドラムも生で堅めのスネアがドライブ感のあるグルーブを
作り出しています。ポップなメロディの中にもジャズっぽくなったり
豪華なオーケストレーションが入ったりと聴き飽きない一曲です。名曲だと思います。
#5恋文はスローテンポのシンプルなバラードです。
90sっぽい、彼ららしい濡れたメロディでありながら、音作りはアコースティック色が強く、
アレンジのセンスが素晴らしいです。綺麗なメロディです、溜息が出ます。
持田作詞曲の#6スカーレットは、ロックらしいシンプルなリフが疾走感を生み出す
ポップロックです。ドラムスもブライトな音で、やっぱり笠原直樹(B)の音が好みです。
#7SWEET EMERGENCYは短いインスト。PHの綺麗な音がエッセンスになったハードロックなリードが
クールです。アルバムのテイスト的には少し異色かもしれません。歪みの音はかなり好みです。
#9きみの ては、デジタル色の強いリズムトラックに対照的なピアノと
アコギのリフ、そしてこの声のトーンが独特な浮遊感を感じさせます。
#11azure moonは力ないファルセットの絡んだボーカルとコーラス、
ストリングスの主張する冒頭部からドラムの入ってくる流れがクールだと思います。
ソロも一際エモーショナルで非常に整った演奏だと思います。佳曲です。
#12I MET YOUはアコギとストリングスが印象的なインスト。
無音の空間に短く響くタッチノイズの刹那的な美しさと、
伸びやかで幻想的でヨーロピアンなストリングスの対比が最高です。
#13good nightはインストの流れを踏まえたスタティックでアコースティックなテイストから始まり、
徐々に熱が入り閉鎖の強いボーカリゼーションと、メロディックなソロでクライマックスを迎える
面白いバラードです。
全体的に温かみがあるアコースティックな肌触りの楽曲が多く、
持田のボーカルに寄り添って丁寧に楽曲制作されているのが伝わってきます。
演奏も緻密で端正な中に遊び心があって、聴いていて飽きが来ません。
現代のポップスのお手本にしても良い、バランスのとれた良質な名盤だと思います。


ハイファイメッセージ

スイミー

恋文

azure moon

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  1. 2013/08/27(火) 02:39:19|
  2. Every Little Thing
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今日の一枚(187)

Album: 結晶-Soul Liberation
Artist: Original Love
Genres: Pops, Acid Jazz, Soul, AOR

Soul Liberation


マルチプレーヤー、シンガーソングライターの田島貴男(1966~, 88~90はPizzicato Fiveにも在籍)を
中心として1986年に結成されたポップス・ユニット。95年からは田島のソロ・ユニットとして活動。
1992年作の2nd。80年代末から90年代半ばにかけて大きなムーヴメントとして認識されている
「渋谷系」のアーティストの筆頭格として、Pizzicato FiveやThe Flipper's Guitarとともに
名を挙げられることが多いバンドの一つです。
ソウルやファンクなど黒人音楽をベースとしながらも、ジャズや民族音楽、パンクにスカ、歌謡に
ネオアコと、アルバムごとに異なるコンセプトを打ち立てており、音楽性は多岐に渡ります。
そのどれもがポップスとして見事に昇華されており、高いレベルで良質な作品を生み出し続けている
貴重なミュージシャンの一人だと思います。
本作では当時流行していたアシッド・ジャズを積極的に取り入れ、
手数の多くハネた性急なドラミングが特徴的な宮田繁男(Dr)を初めとして、
森宣之のサックスやフルートの軽快なソロや、得意のスキャットを随所で見せる田島自身の
倍音豊かなボーカリゼーションがニューソウル風なグルーブを湛えています。
ジャングルビートのドラムスとソリッドなベースラインからうねるグルーブが
空間を占有する#1心理学はライド・シンバルの性急なビートにジャズ・ボーカルな歌メロに
ラップまで取り入れた複雑なアレンジになっています。
#2月の裏で会いましょうは、初期を代表する楽曲と言っていいと思います。
ポップなメロディに抜けの良いキーボードとサックスのソロが端正なドラミングと
井上富雄(B、サポートメンバー)のベースラインが最高にクールです。
#3ミリオン・シークレッツ・オブ・ジャズは抜けの良いウォーキング・ベースに
手数の多いドラムスと、リズム隊の上手さが際立っています。
ビブラフォンの音色がどこか淋しげで、スウィンギ―なだけでなく、ダークなグルーブを放っています。
#4スクランブルは、ピアノの疾走感あるテーマとサビの巧みなハイトーンが聴き所です。
このころの田島氏ならではの感情を抑えたトーンのボーカルが個人的には大好きです。
#5愛のサーキットは本作には珍しく歪んだリードギターのハードロックなリフが中心になり
ドラムスもジャズっぽさがありながらもへヴィ―なものになっています。
#7スキャンダルは、アシッド・ジャズ路線のダンサブルな一曲。
フルートのメランコリックなメロディと、トーンを絞った音数少なく渋いリズムギターに、
相変わらず切れ味抜群のドラムスと動きの多く面白いベースラインがコシの強いグルーブを作っています。
転調後のエモーショナルなハイトーンとスキャットで気分は最高潮に達します。屈指の名曲だと思います。
#8フェアウェル・フェアウェルは、リバーブの掛かったキーボードの音色がいい味出しています。
ソウルフルなボーカルですっきりとしたアレンジのため、ベースラインの格好良さが
はっきり伝わってきます。素晴らしいタイム感です。
#9ヴィーナスはスウィート・ソウルを匂わせるお得意なミドル・テンポのバラードという感じです。
進行も風変わりで面白いです。
とにかく田島氏の倍音が多くて豊かな声には不思議な魅力があると思います。
ELEVEN GRAFFITIなど、ソロになってからの内省的な作品も素晴らしいですが、
バンド時代の作品群のグルーブは素晴らしく得難いものだと思います。
渋谷系の中でも一番好きと言っても過言ではない、"Original" Loveの個性的な、
「オリジナル」アルバムたちはいつまでも聴き続けることと思います。

月の裏側で会いましょう

Million Secrets of Jazz

スキャンダル

フェアウェル フェアウェル

ヴィーナス

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  1. 2013/08/24(土) 21:48:29|
  2. Original Love
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今日の一枚(186)

Album: Time
Artist: 7 for 4
Genres: Progressive Rock, Progressive Metal, Fusion

Time.jpg

2001年にギタリストのWolfgang Zenkを中心として結成されたドイツのプログレッシブ・ロックバンド。
これまでに3枚のオリジナルアルバムを残している。2004年作の2nd。
元々はドイツのプログレメタルバンドの中でも古参として知られる81年結成の、Sieges Evenの
ギタリストであったWolfgang Zenk(彼自身は95年にバンドに参加)が、フュージョン色の強い楽曲
など、Sieges Even時代に発表されなかった楽曲を演奏するバンドとして結成したのが始まり。
基本的にインストゥルメンタルでテクニカル・フュージョン色の強い楽曲が多く、
メタリックな音使いは所々にみられる程度で、ファンクやジャズ、カントリーにラテン音楽と
多彩なアレンジが施されていて飽きの来ないサウンドとなっています。
リズムは勿論捻くれていますが、ギタープレイは割とクラシカルな速弾きが多い印象で、
メロディックで聴きやすい部類に入ると思います。
#17eitgeistはメロウで滑らかなギタープレイが心地よいミドルテンポ、
#2TempERAmentoは疾走感満載のとんでもない速弾きリフと、ラテンなキーボードとの掛け合いが
エモーショナルな一曲です。
#3Where Are You Nowは、女性シンガーのConny Kreitmeierが参加しており、
ポップな歌メロと分厚いギターのバッキング、ツボを押さえたフィルのドラムスがドライブ感を
与えています。
#4 7:44 amは、アコギの繊細でカントリーなソロから始まり、徐々に盛り上がっていきます。
キーボードのジャジーなフレージングと多彩な音使いが特に面白いです。展開も多いですし、
一番プログレらしいプログレな曲という感じがします。
#6Rock 'n' Rolexは本作の中でも最もメタリックな曲です。自由自在に空間を舞うような、
しかし一音一音を非常に丁寧に弾きこんだギタープレイが素晴らしい!
Klaus Engl(Dr)の軽いスネア連打やシンバルのキレの良さがフュージョンっぽい疾走感や
カタルシスを感じさせてくれます。
#7Perpetuum Mobileは、前半の、クリーンのカッティングを絡めたリフを中心としたパートと、
ベースのリフと頭がクラクラするような変拍子の応酬が印象的な後半部で二度楽しめます。
#8Time (Chapter II)は、メランコリックでクラシカルな静的な冒頭から、
ドリムシを思わせるような音使いのギター・ソロがクールな5分半ほどの長さですが
大作と言っていいと思います。
#9Flux Capacitorは如何にもテクニカル・フュージョンという感じの王道な一曲です。
どこか日本のフュージョンに近いものを感じます。シンセの音がそうなだけかもしれませんが(笑)
#10Burnt Chicken Wingsはカントリー系の恐ろしいまでの速弾きが聴けます。
陽気な狂気なギタープレイにツーバスが絡みつきメタリックになっていく展開、
その中でマイペースに弾きとおすキーボード、カオティックで最高のお気に入りです!
メタリックな熱量の高さとテクニックの中に多国籍なサウンドを包括した
現代型ジャーマン・プログレの傑作。

TempERAmento

Rock 'n' Rolex

Flux Capacitor

Burnt Chicken Wings

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  1. 2013/08/24(土) 01:35:25|
  2. 7 for 4
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今日の一枚(185)

Album: Heaven Right Here On Earth
Artist: Natural Four
Genres: Soul, R&B

Heaven Right Here On Earth


アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコでChris Jamesを中心として
1967年に結成されたボーカル・インストゥルメンタルグループ。1975年作の3rd。
Curtis Mayfieldの所属レーベルであるCurtom Recordsから発表された本作は、
72年にメンバー・チェンジをしてからの作品となります。
僅か3枚のアルバムを発表し解散してしまった彼らですが、
紛れもないノーザン・ソウルの傑作だと思います。
シカゴ・ソウルらしい都会的で垢抜けたサウンドに、タイトで乾いた音色のリズム隊、
ジャジーなアレンジにメロディは聴きやすく、コーラスにもゴテゴテし過ぎず爽やかで
緩いグルーブを存分に味わうことができます。
プロデュースはLeroy Hutson(The Impressionsの元リード・シンガーでもあります)が
主に担当しており、過剰装飾を排した洒脱で多彩な手腕を発揮しています。
特にドラムスのタメの効いたスネアやフィルがグルーブの中核を担っているバンドと言えます。
表題曲の#1Heaven Right Here on Earthは、メロウで若干サイケデリックな色を持たせた
キーボードとコーラスに堅めのドラムスがキレのあるグルーブを創出する渋い一曲です。
アップテンポなフリー・ソウル#2Love's So Wonderfulは、個人的にも大好きな一曲です。
手数の多いドラミングとクリーンのリードギター、脱力したボーカルを
優しく包み込むようなコーラスとバックを流れるストリングスが
気分を盛り上げる最高にグル―ヴィーな名曲です。
#3Count On Meは、スロウ・テンポで甘く蕩けそうな、「甘茶ソウル」という言葉が似合う
これぞレア・グルーブと呼ぶべき良曲です。ソウルフルでエモーショナルなリードボーカルに、
澄んだトーンのカッティングやファルセット気味なコーラスが一体となって
うねるようなグルーブが全身を覆います。
#4Baby Come Onは、本盤の中でも異色なマイナーな楽曲で、メランコリックなアコギのリフと
ミックス~ヘッドヴォイスで力強く歌いきるリードボーカルが鳥肌ものの上手さです。
ベースラインも非常にソリッドで、リフレインするテーマを強く印象付けています。
#5What Do You Doは、Quinton Joseph(Dr)のタイトでへヴィ―なリズムと、
キャッチ―な歌メロとコーラスの絡みが絶妙です。
#7What's Happening Hereは、ファンキーなドラムスとキーボードのリフレインに始まり、
ゆったりとしたコーラスとワウのかかったキーボードが心地よいです。
#8While You're Awayは、導入から大仰なストリングスとコーラスが入り、
ここでもリズム隊の上手さと、派手にし過ぎないアレンジが非常にいい仕事しています。
The ImpressionsやCurtisの作品群からの影響下にあるシカゴ・ソウルの中でも、
どこかにサザン・ソウル色のあるアーシーさやジャジーさを湛えており
極上のグルーブを湛えています。
今こそ時代を超えて聴かれるべきレア・グルーブだと思います。

Heaven Right Here On Earth

Love's So Wonderful

Count On Me

Baby Come On

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  1. 2013/08/22(木) 01:04:44|
  2. Natural Four
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発声に必要な筋肉と声区の捉え方

声区を考える際には、内喉頭筋がどのように協調して運動しているかを考慮する必要があります。

発声に必要な筋肉は数多くありますが、
まずは代表的なものに関して肉眼解剖学を考えてみます。

(1) 輪状甲状筋Cricothyroid  
輪状甲状筋:声帯の緊張を担う

支配神経:上喉頭神経の外枝
起始停止:喉頭外面にあり、輪状軟骨の前外側部から起こり、甲状軟骨下縁に停止する。
作用:甲状軟骨の前方への引き下げ。これにより甲状軟骨は前方に傾き、結果として声帯ヒダは
   引き伸ばされて伸長する。

(2) 輪状披裂筋Criro-arytenoid(後、外側、横の三種類がある) 
後輪状披裂筋:声帯を開く
外側輪状披裂筋:声帯を閉じる
横輪状披裂筋:声帯の後部を閉じる

支配神経:反回神経
起始停止:後・外側輪状披裂筋:輪状軟骨の後面または外側面から起こり、
               共に披裂軟骨の筋突起に停止する。
     横輪状披裂筋:披裂軟骨の後内側面から起こり、対側の同じ部位につく。
            (左右の披裂軟骨を結ぶ)
作用:後輪状披裂筋→披裂軟骨の筋突起を後方へ引き、軟骨を外転させる。
   →左右の声帯ヒダは離れ、声門裂は開く。
    外側輪状披裂筋→披裂軟骨の筋突起を前方へ引き、軟骨を内転させる。
   →左右の声帯ヒダは接近し、声門裂は閉じる。
   横輪状披裂筋→両側の披裂軟骨を近づけ、声門裂の後部を閉じる。

(3) 披裂喉頭蓋筋Aryepiglotticus
披裂喉頭蓋筋:喉頭を上げて、舌根から喉頭までの空間を狭める。
支配神経:反回神経
起始停止:披裂軟骨の筋突起から起こり、斜めに披裂喉頭蓋ヒダを通って上行、喉頭蓋に停止。
作用:喉頭口を閉じる。喉頭を引き上げるようにすることにより、主に嚥下時に働く。

(4) 甲状披裂筋Thyro-arytenoid
甲状披裂筋:声帯の弛緩を担う

支配神経:反回神経
起始停止:甲状軟骨の正中部後面から起こって後走し、披裂軟骨前外側部に付く。
     一部は声帯靭帯から起こり、靭帯に沿って声帯ヒダの中を走り、披裂軟骨の声帯突起に停止。
作用:披裂軟骨を前方に引き、声帯ヒダを弛緩させる。声帯ヒダ前部を緊張させ、
   後部の厚みを増す。声帯ヒダの振動部分の長さ、太さを調節する。

次に、空気の共鳴が起こる共鳴腔(フォルマントの起こる原因となる声道の領域)を二つ定義します。
(1) 喉頭から舌根までの領域
(2) 舌根から唇までの領域

その上で、各声区や声の特質に対応してどのような生理現象が起こっているか、
を考察してみます。

輪状甲状筋:声帯の緊張を担う

・張力が大きくなれば周波数は高くなる、すなわち、高音時に優位に働く。
・ヘッドヴォイスを出すのには、声帯が伸長している必要がある。
 すなわち、声帯は「薄い」が、ヒダの周りの靭帯、筋を含めて振動している状態である。
・ファルセットでは、声帯ヒダ(粘膜)のみが振動している。
 すなわち、声帯は「非常に薄い」状態である。

後輪状披裂筋:声帯を開く
・ファルセットでは、声帯が開いた状態で息が当たっている。(息漏れ)

外側輪状披裂筋:声帯を閉じる
・声帯の全体を閉鎖することにより高音を発声する。
・この筋肉が上手く働かないと、高音を輪状甲状筋のみに頼り、Pull(張り上げ)の状態になる。

横輪状披裂筋:声帯の後部を閉じる
・声帯の後部だけをごく小さく開口させることにより、高音発声に使われる。
 すなわち、共鳴部分は頭蓋の側へと移行する。(ヘッドヴォイス)
 ホイッスルヴォイスなどで、特にこの筋が活用される。

披裂喉頭蓋筋:喉頭を上げて、舌根から喉頭までの空間を狭める。
・喉頭を上げると、共鳴腔(1)を小さくすることができる。結果として定常波の周波数は大きくなる。
 これにより、高音を発声することができる。(High-Larynxの状態)
・喉頭が下がった状態では、共鳴腔(2)(共鳴腔(1)より容積は小さい)で振動が起きる。
 結果として、定常波の周波数は大きくなる。
 これにより、高音を発声することができる。(ヘッドヴォイスの状態)
・(1),(2)の領域の中間とその周辺での共鳴では、2種類の共鳴が「ミックス」
 された状態が生じる。(ミックスヴォイスの状態)

甲状披裂筋:声帯の弛緩を担う
・チェストヴォイスでは、声帯のヒダ(粘膜)、靭帯、筋肉全体を振動させている。 
 すなわち、声帯は「厚みのある」状態である。

以上はほとんど筆者自身の考察による内容ですので、事実かどうかは限りなく怪しいです。
参考程度にご覧ください。
声楽の専門書をお読みになるのが間違いないと思います。

【参考文献】
解剖学講義 改訂3版 伊藤隆、南山堂
Netter 解剖学アトラス Frank H.Netter、南江堂

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  1. 2013/08/17(土) 22:56:08|
  2. 雑記(音楽関連)
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今日の一枚(184)

Album: Out Here On My Own
Artist: Lamont Dozier
Genres: Soul, R&B, Funk

out here on my own


アメリカ、ミシガン州デトロイト出身の作曲家、プロデューサー、シンガーソングライター。
1941年生まれ。モータウン・サウンドの生みの親ともいえる作曲家集団である
Holland=Dozier=Hollandのメンバーの一人であり、The Isley BrothersやPhil Collins、
Martha & the Vandellas, The Supremes, The Four Topsなど数多くのアーティストの
プロデュースに関わり、数え切れぬほどのヒット曲を生み出した名プロデューサーとして知られる
彼ですが、70年代半ばにチームを離れ、ソロ活動を行うようになります。
ソロ名義での1973年作。1st。彼のソロ作品の中でも、CDとしてプレスされていなかった
本作ですが、ようやくCDリリースに至りました。(2006年のことです)
彼にしては珍しく、McKinley Jacksonにプロデュースを任せ、ボーカリストとしての
魅力がフィーチャーされた作品となっています。
繊細なストリングス・アレンジと煌びやかなメロディ、ファンキーでバックビートの効いた
重心の低いグルーブ感のリズム隊と、あまり有名な盤でこそないですが、
フリー・ソウルの教科書的なグルーブを堪能できる素晴らしい一枚だと思います。
#1Breaking Out All Overは、彼のファンの間ではよく取り上げられる隠れた名曲の一つです。
冒頭から始まる軽やかなピアノループにグル―ヴィーなブラス、
Al Greenの作品を思わせるような爽やかなストリングスとカッティング、
如何にもモータウンなよく動くベースがご機嫌な最高のフリー・ソウルです。耳が気持ち良い…
セクシーな語りから始まる(こんな曲が現代にあってもいいと思います)
#2Don't Want Nobody To Come Between Usは、へヴィ―なドラミングと、ゴスペルライクな
コーラスワーク、エモーショナルでソウルフルな響きの豊かなボーカリゼーションが腰に来る
分厚いグルーブを作り出しています。ブルージーな香りがする良曲です。
スロウな#3Let Me Make Love To Youは、マイナーな進行に左チャンネルを流れる
透き通ったコーラスと、ストリングスの提示する緩やかなグルーブの中を、
切ない歌メロが心を打つ真摯でメロウなバラードです。
#4Fish Ain't Bitin'は、右チャンネルの音数が絞られたリードギターと、
後半部に掛けて力が籠っていくボーカルが素晴らしいフリー・ソウルです。
#6Take Off Your Make Upは、ファンキーなドラムスから始まり、ストリングスとギターのユニゾンや
シングアロングするコーラスライン、レイドバックして歌うボーカルのリズム感は鳥肌ものです。
#7Out Here On My Ownは枯れた音色のリードギターと、
スピード感を演出するブラス、溜めるようなドラムスと、シャウトするような
しゃがれたボーカル、そしてベースが対話しているかのような素晴らしいインタープレイを
見せてくれます。
ノーザン・ソウルの隠れた大名盤の一つだと、私は確信します。

Breaking Out All Over

Don't want nodobyto come between us

Let me make love to you

Fish Ain't Biting

Out Here On My Own

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  1. 2013/08/17(土) 00:55:58|
  2. Lamont Dozier
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  4. | コメント:0

今日の一枚(183)

Album: Slav To The Rhythm
Artist: Farmars Market
Genres: Progressive Rock, Bluegrass, Bulgarian Folk Music, Free Jazz

slav to the rhythm


1991年にノルウェー、トロンハイムで結成されたブルーグラス/フリージャズ/
プログレッシブ・ロック/メタルバンド。2012年作の5th。
基本的には、フリージャズ的なアヴァンギャルトで難解な曲展開を、クラリネット、
ブルガリアの民族音楽に影響を受けたアコースティックで温かい音で、
サックス、バンジョー、アコーディオン、バイオリン、カヴァル(東欧で用いられる民族楽器)などなど
様々な種類の楽器を用いて(どれも本当に上手いのですが)演奏するという、
なんとも奇妙奇天烈なバンドです。
曲中で次から次へと目まぐるしく空気が変化し、ある時はジャズ、ある時はブルーグラス、
果てはメタルと聴いていて飽きることがありません。
名門であるトロンハイム音楽院出身のStian Carstensen(G)や、
Jarle Vespestad(Dr)をはじめとする各パートの演奏力の高さゆえ、
どんなに複雑なリズムや調性でも、非常にまとまって聴こえてきます。
バルカン地方の音楽に特徴的な7/16, 9/16拍子といった奇数拍子の特徴的なリズム
(若干ハネて叩いている感じがさらに素晴らしい!)に、インプロ全開のギタープレイで、
とにかく演奏している本人たちが楽しそうに聴こえます。
ライブではCD音源から大幅にアレンジしたものとなるようで、笑いを誘うようなギャグ
(わざと下手くそな演奏をしたりいきなり歌いだしたり)も多分に含まれていて、
観客の心を掴んで離さないパフォーマンスも、彼らの魅力の一つと言われています。
表題曲の#1Slav To The Rhythmから全開の変態ドラミングに、
饒舌なサックス、スペイシーなキーボードのバッキング、曲後半部での高速フルピッキングによる
ユニゾンとメタリックなギターソロが、フォーキーな前半部から完全に違うものになっています。
とにかく規格外の一曲です。
#2You're The Prototypicalは、ミドルテンポでトラッドなメロディを弾きだすキーボードと、
所々で挿入されるジャジーなコーラスがアンビエントな空気感を作り出しています。
twangなクリーントーンのバッキングがグルーブの要になっています。
#4Dusty Traditionsはバラード調の一曲ですが、太いベースラインとワウのかかったカッティング、
そしてどこか歌謡的ですらあるサックスのメロディが独特のフォーキーさを感じさせます。
#5Replaceは、女性ボーカルの、ノスタルジックでお経のようなハーモニーが不気味な神々しさを湛え、
オルガンやギターのシンプルなバッキングがそれを覆う不思議な曲です。
#7Old Stuff Still Does The Trickは#5で出てきたコーラスワークを中心として
軽妙なサックスやボスッとしたタム回しがアフリカンなテイストを感じるドラミングに、
ワウが強くかかった珍妙なギターのトーンに、思わず笑ってしまいそうになります。
#9Machines Ruleは、眩暈がするような変拍子のリフに(しかもユニゾン)、
手数の多く煽るようなドラミングに、プログレッシャ―ならば誰でも
体が反応すること間違いなしの一曲です。
#11Man Is Ancient Historyは、陽気なサックスのテーマに合わせてこれまた強烈な
変拍子で乗っていく不気味で如何にも彼ららしい変態ブルーグラスに仕上がっています。
お気に入りの一曲です。
バンド内の雰囲気も楽しげですし、唯一無二の音楽性と確かなテクニックを有する
ギャグセンスに溢れた、しかし最高にクールな愛すべき変態バンドだと思います。

You're The Prototypical

Replace

Machines Rule

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  1. 2013/08/15(木) 17:33:01|
  2. Farmers Market
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今日の一枚(182)

Album: Tank Goodness
Genres: Progressive Rock, Jazz Rock, Progressive Metal
Artist: Panzerballett

tank goodness


ドイツ、ミュンヘン出身のプログレッシブ・ロック/ジャズ・メタルバンド。2004年結成。
2012年作の5th。ずっとCDを探していたバンドの一つで、旅行中にようやく見つけることができました。
音楽性としては、いわゆるジャズ・メタルといわれる、重厚で正確無比な演奏と
プログレらしい捻くれたリズム、そしてサックスの狂気を感じるブロウが素晴らしいグルーブを
創出しています。
本作は、ジャズ・フュージョンの有名曲のカヴァーを含めて構成されています。
この傾向は他の作品にも共通していて、Weather Reportの楽曲からIron Maidenまで
幅広いジャンルのカヴァー曲を、よりアグレッシブで、テクニカルにアレンジしています。
特に作曲の担当もしているJan Zehrfeld(G)のテクニックや音作りには目を見張るものがあり、
ピッキングの正確性やリフの構成力の高さ、タイム感は卓越していると思います。
Joe Doblhofer(Rhythm G)のカッティングも気持ちよく、
ファンキーで軽い味がする筆者が大好きなタイプのギタリストです。
Sebastian Lanser(Dr)も切れ味の鋭く抜けの良いスネアの音色や、煌びやかなシンバルワーク、
そして引き出しの多い変態的なフィルの数々で緊張感のある演奏です。
原曲無視っぷりも驚くものがありますが(笑)
変拍子にポリリズムの連続ですが、メロディーはキャッチ―だったり、
リフはメタリックでノリノリになれたり、フュージョン的なサックスの軽快な演奏もあって、
飽きずに聴くことができると思います。
#1Some Skunk Funkは、知る人ぞ知るBrecker Brothersの名曲ですが、
原曲でも半端ないテクニカルな曲にもかかわらず、冒頭から頭がくらくらするほどに
リズムが弄られていて、不思議なグルーブに溢れています。
サックスは割と忠実に吹いているので、バランスは取れています。
ベースラインの動きの激しさや、バスドラム連打が疾走感を演出して最高です。
ギターソロもなぜその拍子でノレるのか全く意味不明ですが、本当にクールです。
#2Mustafari Likes Di Carnivalはオリジナル曲なのでしょうが、
ギターシンセのような音色のバッキングに、
テーマのクラシカルなメロディがよく絡んでどす黒いジャズメタルな一曲です。
コルトレーンの名曲#3Giant Stepsも、彼らの手にかかると恐ろしくへヴィ―なギターリフと、
これまた凄まじく音数の多く長いパッセージを吹きまくる激しい楽曲に変化しています。
部分を切り取って聴いたら原曲は判らないでしょう。
相変わらずHeiko Jung(B)のフレーズはベースのやることではありませんが、それがいい!
本作の中でも特にお気に入りのオリジナル曲#4Zehrfunkは、
シャキッとしたカッティングにフュージョンライクで変態なドラムス、
メロディックで歌うようなサックスの楽しいファンク・ジャズメタルという感じです。
曲構成も複雑で、せわしないギターリフやスラップでのベースソロのタイム感が気持ちいいです。
一瞬の沈黙の後、ベースとドラムでの長いソロが再開します。
デニチェンの如き手数の多さのフィルが痺れます。
#5(I've Had) The Time of My Lifeはボーカル入りの Bill Medley and Jennifer Warnesの
カヴァー(1987)です。ソウルフルでポップなボーカルをバックに、
スラッシーなリフと手数の多いドラムスが強烈なスウィング感を与えています。
#6Vulgar Display of Sauerkrautはオリジナル曲ですが、
極悪な低音のリフに、ブラックメタル並みのブラスト・ビート、
そして奇妙なまでに陽気なサックスが狂気を感じるお得意の一曲です。
#7The Ikea Traumaは、古典的なハードロックのリフと野性的なボーカルで展開する異色の楽曲です。
後半部からはインスト中心の展開となり、トレブリーで風変わりなトーンのソロが印象的です。
そして最後は何とDave Brubeckの#8Take Fiveをカヴァーしています。
静かに始まるのかと思いきや、やはりそんな仄かな期待は見事に裏切られ、
最高に変態なプログレメタルに変身します。
とにかく、本当に個性的なバンドだと思います。
凄まじいテクニックと、楽曲のアレンジ、そして音作りの良さと、
どれをとっても変態の中の真の変態と言えるバンドの一つと思います。
フュージョンとメタル好きという変態のあなたにお勧めできる快作です。

Zehrfunk

(I've Had) The Time of My Life  

Some Skunk Funk(Live)

Mustafari Likes Di Carnival(Live)

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  1. 2013/08/15(木) 02:19:20|
  2. Panzerballett
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東京旅行とコミックマーケット84

いつもお越し下さっている皆様、暖かいコメントを下さる皆様、ありがとうございます。
しばらく更新が滞っており済みません。

実は、8/10~8/12の間「コミックマーケット84」 に参戦すべく、
そして「都内の中古CDショップを漁るため」東京へと出かけておりました。

友人に数多くの猛者たちが居る中、私は初めてのコミケ参戦でした。
2日目と3日目に参加してきましたが、(東展示場で同人誌を漁っておりました。)
本当に暑かったです。死ぬかと思いました。
自分はゆとり世代らしく10時過ぎに入場列に並んだのですが、
意外とスムーズに入場できました。30分も待たなかったと思います。
それで、入場後真っ先に東へと向かい、人ごみに「おしくらまんじゅう」になりながら、
いわゆる「壁サークル」の同人誌グッズセットを4つ手に入れることができました。
10時に来たにしては、手に入った方だと思います。
友人のお使いも無事果たし、3日目は午後からのんびりと参加しました。
というわけで、戦利品を一部紹介していきます。
各サークル様のURLを貼っておきましたので、2次元に興味にある(成人の)方は、
是非ご覧ください。そして買って差し上げて下さい。
本当に可愛いと思うサークルのみ買っていますので、外れナシと個人的に筆者は思います。
いくつかは「にっこにっこブログ」でレビューする予定でおります。

TIES 新刊セット http://ties-to.sakura.ne.jp/   8/11 東シ24-b (西尾維新「物語」シリーズ)
Number 2 新刊セット http://number2-takuji.com/ 8/11 東シ-14b(俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
(↑特典ポスター最後の一人で手に入れました!)
きのこのみ 新刊セット http://www.hcdl.net/kinokonomi/ 8/11東A63(東方同人、古明地さとり)
ぱんのみみ 新刊セット http://pannomimi.net/ 8/11 東A24-b(オリジナル)
以下は新刊のみです。
Frac http://rh3.chips.jp/frac/ (東方同人)
cocotto(水沢深森) http://www.rose.ne.jp/~cocotto/ (オリジナル)
CANVAS + GARDEN http://canden.blog71.fc2.com/ (変態王子と笑わない猫。)
Unstoppable+ http://takaapa.sblo.jp/ (俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
Awareness http://awareness.web.fc2.com/ (俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
がいなもん http://www.gainamon.com/ (東方同人)
hika (イラストレーターの方だそうです。2冊目ということですが可愛いです)
https://twitter.com/hikahika44 (働く魔王さま)
七色御伽草子 http://www.77iro.net/ (東方同人)

という感じでございます。(一部ですが)
一方、ここからが本題でございます。
都内では、新宿、渋谷にある中古屋さんを中心に、中古CDを買ってきました。
こんなラインナップです。
プログレ関連は、割とマニアックな選盤かと思います。
吉田美奈子のオリジナルも、割と安価に手に入ったので嬉しく思っております。

Heavy Metal
Liquid Tension Experiment 2, Liquid Tension Experiment, 1999
The Perfect Element, Pain Of Salvation, 2000
Ghost Reveries, Opeth, 2005
The Gathering, Testament, 1999
円游律, FENCE OF DEFENSE, 2008

AOR
Twilight Zone, 吉田美奈子, 1977
Flapper, 吉田美奈子, 1976
愛は思うまま, 吉田美奈子, 1978
Monsters In Town, 吉田美奈子, 1981
Pages, Pages, 1978

R&B
A Strange Arrangement, Mayer Hawthorne, 2009
How Do You Do, Mayer Hawthorne, 2011
Stone Rollin', Raphael Saadiq, 2011
My Thing, Tuomo, 2007
Reaches Out For You, Tuomo, 2009

Funk
Buzz Feiten & The Whirlies, Buzz Feiten, 2000

Soul
Shaft, Isaac Hayes, 1971
U-Turn, Isaac Hayes, 1986
Don’t Let Go, Isaac Hayes, 1979
Black Stabbers, O’ Jays, 1972
Family Reunion, O’ Jays, 1975
Heaven Right Here On Earth, Natural Four, 1974
Love & Beauty, Lamont Dozier, 1974
Out Here On My Own, Lamont Dozier, 1973
People Get Ready, The Impressions, 1965
Help Us Spread The Message, Mighty Ryeders, 1978



Jazz
白木秀雄、白木秀雄, 1958

Fusion
Electric Rendezvous, Al Di Meola, 1982
Mythology, Derek Sherinian, 2004
Gentle Hearts, 櫻井哲夫, 2001
Palace in the sky, Prism, 2011
Prism, Prism, 1977

Progressive Rock
Time, 7 for 4, 2004 (German)
4th, D.F.A, 2008 (Italian)
Slav To The Rhythm, Farmers Market, 2012 (Norwegian)
Tank Goodness, Panzerballet, 2012 (German)
Move, Freak Kitchen, 2002 (Swedish)
Quantum, Planet X, 2007 (American)
Sound Of Contact, Dimensionaut, 2013(British)
包 bao, 四人囃子, 1978(Japanese)

Jazz Rock, Free Jazz
Dedicated To You, But You Weren’t Listening, The Keith Tippett Group, 1971


というわけで、かなり自己満足な記事になってしまいましたが、
以上の作品の中からも、今後レビューしてまいります。
今回主に回ってきたのは、(一部)
(1) 新宿Disk Union (プログレッシブ・ロック館、ソウル/ブルース館、ジャズ館など)
(2) レコファン渋谷BEAM店
(3) タワーレコード渋谷店
です。 








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関連記事
  1. 2013/08/15(木) 01:06:15|
  2. 雑記
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今日の一枚(181)

Album: Relentless, Reckless Forever
Artist: Children Of Bodom
Genres: Melodic Death Metal

Relentless, Reckless Forever


フィンランド、ウーシマー州エスポー出身のメロディック・デスメタルバンド。1993年結成。
2011年作の7th。クラシカルでオーセンティックな北欧メタルを基礎として、
Alexi "Wildchild" Laiho(Vo)のデスヴォイスとタイトな演奏で、
荒々しいリフ展開と、キャッチ―で透明感のあるメロディ、
グル―ヴィーなベースラインと綺麗に歪んだ高音寄りのスクリームと、聴きやすくて楽しい良作を
生み出し続けています。今作も前作までと同じで多く路線変更したわけではないですが、
全体的に音の密度が高く、アレンジも分離が良くてごちゃごちゃしていないため、
よりギターリフの疾走感やメロディックさが際立って、ピロピロキーボードとギターの火が付くような
息つく間もないバトル、というよりはギター・オリエンテッドなスラッシュ・メタルの色が強い、
重心の低いグルーヴが素晴らしいです。
あまりにもポップすぎたりキラキラとし過ぎた音作りよりも、
こういった低音域の強い響くようなサウンドやグルーブ感も、チルボドの演奏力を考えれば
合っていると思いますし、この路線は誤りではなかったと思います。
#1Not My Funeralからノリノリで、ブラストというよりは重く疾走している感じです。
メロディは哀愁漂う如何にも北欧テイストなものになっています。
#2Shovel Knockoutは極悪なベースラインからブラストでパワフルに叩きまくりのドラムスが
聴き所でしょう。凶悪でありながら端正でシングアロングなスクリームがクールです。
ギターソロもメロディックでクサクサですね。良い曲です。盛り上がります。
#3Roundtrip to Hell and Backはミドルテンポのへヴィ―なタム回しと
大仰なシンセのバッキングが心地いい楽曲ですが、ライブで激しく叫べる箇所もあって良いですね。
ギターソロもエモーショナルで弾きすぎず完璧です。
へヴィ―なグルーブに満ちたドラムスとロングシャウトから始まる表題曲
#5Relentless Reckless Foreverは、スラッシーなリフとクラシカルなキーボードとの
ユニゾンが堪りません!
#6Uglyはツーバスドコドコしまくりのリズムにロングトーンの多いボーカルは本盤の中でも
一番難度の高いものと思われます。
タメのありメリハリのついたリズムの#7Cry of the Nihilistは、テクニカルなリフ、
ギターソロも良いですがその前のフィルが本当に格好良いですね。
#8Was It Worth It?はお馴染みのキーボードとギターの熱いソロバトルが聴きどころです。
今回のギターソロはハードロックっぽくブルージーで渋いです。
#9Northpole Throwdownは、キーボードのリフや刻みまくりのリズムギター、
ピックスクラッチや派手なアーム奏法など、典型的なメタル・ギターの激しい演奏がクールな
モダン・へヴィネスな一曲です。
疾走曲もそうでない曲も、それぞれに練られたリフとリズムワーク、メロディに
安定感抜群のボーカルで非常に高品位に、キャッチ―にまとまっています。
キャリア20年にもなる彼らの作品は、作風の変化も含めて、
いつでも安心して聴くことができます。本当に貴重な存在です。

Not My Funeral

Shovel Knockout

Roundtrip to Hell and Back

Ugly

Northpole Throwdown

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  1. 2013/08/05(月) 23:10:19|
  2. Children Of Bodom
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  4. | コメント:0

今日の一枚(180)

Album: Where Does This Door Go
Artist: Mayer Hawthorne
Genres: Neo Soul, AOR

Where Does This Door Go


アメリカ、ミシガン州アナーバー出身で、現在はLAに拠点を置くシンガーソングライター、
Hip-Hop DJ, 音楽プロデューサー、マルチプレーヤー。1979年生まれ。2013年作の4th。
Curtis MayfieldやIsaac Hayes、Lamont Dozierなどのソングライティングや、
特にアレンジ面でもに強い影響を受けた(この辺は山達とかなり被っていますね)
ソウルフルな曲展開に、Steely Danのようなジャジーなコードワークや複雑なコーラス、
そしてダンス・ミュージック的な打ち込みのリズムやシンセの電子音も取り入れたような、
非常に独創的な音楽性を有しています。
前作のHow Do You Doの方は、60s~70s的なソウルのマターをかなり忠実に踏襲した
スウィート・ソウルっぽい音楽性でしたが、本作はそこからよりモダンな音色になり、
AOR色やクラブミュージック色、ヒップホップ色の強い作品となっています。
#1Ploblematizationは短いインストのスキット。
#2Back Seat Loverは本作の中でも特にお気に入りの一曲です。
いかにもSteely Danなコーラスワークとフュージョンライクな軽いドラムスに
枯れた音色のギターが心地よいです。曲後半部でのソロもジャジーで素晴らしい!
#3The Innocentは、一転して性急で機械的なビートに良く動くベースラインが絡みつき
ダンサブルでポップに仕上がっています。
#5The Only Oneは、Maroon5を思わせるようなピアノループから始まり、
Motown的な音色のブラスが随所で入ってきたり、スクラッチやボイスチェンジャーが入ったりと
色々な試みが行われており聴き飽きません。サビのコーラスの複雑さも勿論良いです。
#6Wine Glass Womanは、クリーン・トーンでのカッティングと、ソリッドなリードギターと
ミニマルなビートと太いベースをバックにして、ファルセットの儚い歌唱がドリーミーな佳曲です。
低音の強調されたゴリゴリとした展開から、シンセや女性コーラスで一気にポップになっていく
#7Her Favorite Songも洒脱で格好いいですね。
一転してヒップ・ホップ色の強い#8Crimeは、ジャジーでスウィート・ソウルのテイストを残したまま
モダンでコシの強い、艶消しなグルーヴを鳴らしています。後半部のラップが最高にクールです!
#9Reach Out Childは、マイナーでノスタルジックなコード進行に
AOR色を感じるスムースなコーラスとタイトなリズム隊が噛みあうグル―ヴィーなポップス。
ここでもリードギターのブルージーなプレイがいい味出しています。
表題曲の#11Where Does This Door Goは、これまでの彼の作風に近い
オールド・ソウルテイスト満載の一曲です。この曲もベースラインがモータウン・ミュージックを
髣髴とさせます。ストリングスのアレンジもさながらカーティスの楽曲のような爽やかな美しさです。
#12Robot Loveはダンサブルでファンキーなリズムにピコピコしたキーボードと
セクシーなボーカルがフロアを盛り上げる渋いダンス・ナンバーです。
#13The Stars Are Oursは、ロック色の強いドライブ感のあるドラムスとうねるベース、
僅かに歪んだトレブリーなリードギターに、
ソウルフルなコーラスが鮮やかな対比をなしている異色な一曲です。
シンセのリフも疾走感を与えています。
ソウル、ソフト・ロック、ダンス・ミュージックそれぞれのエッセンスを見事に織り交ぜ、
ポップで聴きやすいメロディと凝ったコード進行、
緻密なコーラスや、ブラストストリングスのアレンジでモダンに纏め上げるセンスは確かなもので、
これからの活躍にも本当に期待しているソングライターの一人です。

Back Seat Lover

The Innocent

The Only One

Wineglass Woman

Reach Out Richard

Where Does This Door Go

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  1. 2013/08/04(日) 20:42:32|
  2. Mayer Hawthorne
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今日の一枚(179)

Album: Take 6 Greatest Hits
Artist: Take 6
Genres: Gospel, R&B, Soul

greatest hits


アメリカ、アラバマ州出身のアカペラ/ゴスペル・グループ。1987年結成。
幾度もグラミー賞を受賞した米国を代表するコーラス・グループ。(1990,1991,1992,1995,1998,2003年)
基本的には6人のメンバーの声のみで演奏されるアカペラ形式の楽曲が多くを占めますが、
リズムトラックを打ち込んだR&Bテイストの楽曲や、有名曲のアカペラ・アレンジ、
宗教音楽色の強い教会音楽を取り上げたりと、多彩な楽曲を複雑でよく練られたハーモニーで聴けます。
メンバー各々のテクニックの高さは史上最強レベルと言って差し支えないでしょう。
正確なピッチやリズムは勿論のこと、6人のグループだからこそできる複雑なコード進行や
ベースライン、メロディのフェイクやアドリブ、リズムへのノリやトーン・コントロール、
どれを取っても非常に緻密で非の打ちどころが無いと思います。
本作は1999年作のベスト・アルバムで、98年の6th, So Coolまでの楽曲が収録されていますが、
#7The Best Stuff In The World Today Cafeのように新曲も含まれており、
美味しいところはほとんど含まれていますので、飽きのこない1枚かと思います。
#1I L-O-V-E Uから、驚嘆するほどの分厚いハーモニーの応酬を楽しめます。
特にベースラインの太さや中音域の音の密度の高さに圧倒されること間違いなしです。
#2Destinyは、アフリカンなパーカッションに始まり、
サビにかけて一気にポップになっていく展開が最高にクールです。
サビのメロディ部分も複雑にハーモニーがつけられていてグル―ヴィーです。
ストリングスから始まるCeCe Winansとのコラボレーション#3One And The Same、
#4Fly Awayは、すっきりとした和音構成の前半部から、リズムの強調された後半部との鮮やかな
対比が印象的です。#6Biggest Part Of MeはLA出身のプログレッシブ・ロック/ソフト・ロック
バンドであるAmbrosiaのカヴァーで、むしろ彼らのバージョンの方がよく知られているかもしれません。
ハリのあり、どこまでも突き抜けるようなハイトーンの連続と、
ジャジーなコーラスが素晴らしいお気に入りの一曲です。
初期の作品である#8Setembroは、歌詞のないインストで、スタティックでメロウなバラードです。
Herbie Hancock(Key)がゲストとして参加しています。
#10Oh Thou That Tellest Good Tidings to Zionは、ヘンデルのメサイアから取り上げられた
一曲です。ゲスト・ボーカルとしてStevie Wonderが参加しており、
気合入りまくりのパワフルなボーカリゼーションで魅せてくれます。
彼のソロ作品を含めて考えても、最高レベルの歌唱の一つだと思います。必聴です。
#11U Turnは、ジャズ/フュージョン系ピアニストのJoe Sampleの楽曲ですが、
スラップの印象的な、ファンキーでパーカッシブなベースラインに
煌びやかなシンバル・レガートのドラムスのタイトなリズムの間を、
自由に駆け抜ける饒舌で抜けの良くスペイシーなキーボードが素晴らしい!
ここまで来ると完全なAORという感じですが、私はこういう曲も大好きです。
#12Spread Loveは数多くの彼らの作品の中でも特に有名な曲の一つです。
Take 6のハーモニーの多彩さ、優れたテクニックの魅力が凝縮された一曲です。
#13So Much 2 Sayは、アルバムの表題曲で、1分ちょっとの短い曲ですが、
凄まじいまでのテンポの速さの中に、頭がくらくらするほどの強靭なグルーヴが宿っています。
Take 6は、男性のボーカル・グループとして、間違いなくその頂点に位置していると、私は思います。
アカペラに興味を持ったのも、彼らの作品を聴いてからでした。
そういった意味でも、私にとって特別な思い入れがあるアーティストです。永遠の教科書です。

I L-O-V-E U

Biggest Part Of Me

Setembro

Oh thou that tellest good tidings to zion

U Turn

Spred Love

So Much 2 Say(Live)

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  1. 2013/08/03(土) 23:45:03|
  2. Take 6
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今日の一枚(178)

同人誌とゲームと音楽のにっこにっこブログ」への書下ろし 

Album: claire
Artist: 花澤香菜
Genres: Pops

clarie.jpg


日本、東京都出身の声優、歌手。1989年生まれ。2012年2月に歌手デビュー。
2013年作の1st。声優として数多くの優れた作品にかかわってきた彼女ですが、
歌手としてはまだキャリアも浅く音域やテクニックに長けているというわけではありませんが、
その柔らかく倍音の多い声質を最大限に活用した曲作りが行われていて、
とても魅力的な作品に仕上がっています。
本作も、彼女の熱烈なファンである友人の方から薦められて聴くに至りました。
まず注目すべきは、フレンチ・ポップスに影響を強く受けたような
「ネオ・アコースティック」テイストの楽曲が大半を占めているということでしょう。
言い方を変えれば、90sのリバイバルとも言えますし、「ネオ渋谷系」の作品と紹介しても、
違和感はそれほどないかと思います。
作家陣も、神前暁などのアニメ・ソング界隈で名の通った作家の他に、
沖井礼二、カジヒデキ、北川勝利(アレンジでも参加,Round Table)といった
渋谷系/ネオアコを代表する作家陣が楽曲制作に関わっています。
ただ、渋谷系とは言っても、上に挙げた作家たちがムーヴメントのちょうど終わりを告げるころ
(具体的には96~99年ごろかと思われます)にデビューしていることを考慮すれば、
渋谷系の遺伝子を受け継いだ現代のポップス、すなわち00年代の、
アンチテーゼとしての「シンガーソングライター的」なポップス
と対極にある90年代の「座付き作家的」ポップスの、10年代への応答と捉えることもできます。
アレンジも非常に緻密でモダンな音像であるため、90s的な部分を持ちながらも現代のポップスのアルバム
としてそれほど古臭さを感じることなくすんなり聴けると思います。
#1青い鳥は、繊細な高音を鳴らすストリングスにSEとして随所に取り入れられる鐘の音が、
ポップなメロディを歌う線の細く脱力したボーカルと非常に上手くバランスが取れています。
#2Just The Way You Areは、ハネたリズムトラックと、R&B的なシンセのリフワークがキャッチ―で
お気に入りの一曲です。スラップベースを配した太いベースラインや、
耳元で囁いているようなコーラスの定位もこの楽曲に理想的で素晴らしいアレンジだと思います。
#3初恋ノオトは、ソフト・ロックっぽいブラスの使い方と機械的なリズムが好対照をなしていて
洒脱なポップスになっています。
曲展開自体はよくあるものですが、やはりコーラスのミックスは鳥肌ものです。
#4ライブラリーで恋をして! は聴いた瞬間にカジヒデキとわかるコード進行の
アップテンポで爽やかな一曲ですね。アコギのストロークが流れ続けるバックで
多彩な音作りのシンセが曲を盛り上げています。
#5星空☆ディスティネーションは一転して90sとはいっても歌謡的な展開をきっちり守った
打ち込みアイドル・ポップス然とした良曲です。得意のウィスパー・ボイスを活用した
ボーカリゼーション、リズムを印象付けるコード・カッティングも重要な役割を果たしています。
#7melodyは抜けの良くファンキーなベースラインとチャキチャキとしたカッティング、
打ち込みのリズムが印象的な異色な一曲です。ダンサブルでクールなトラックと、アンニュイに
悪戯っぽく歌うボーカルが魅力的です。
#10シグナルは恋ゴコロはスウィンギ―なリズムに絡みつくブラスと染み込むようなコーラスワークで
聴かせるグル―ヴィーなポップス。
#11新しい世界の歌は手数の多い軽めのドラムスと、速いテンポで刻むピアノのリフが
疾走感を作り出しています。
#12眠るサカナは、アンビエントに散りばめられた電子音が空間的な広がりを感じるグルーブを定位する
マイナーなポップス。スネアのいかにも打ち込み然とした音色が楽曲全体に説得力を与えています。
#14happy endingsはアニメ「絶園のテンペスト」のエンディング曲として作られた曲ですが、
アレンジのおかげでそれほどアニメソング色は強くないです。サビの歌謡曲らしいメロは結構好きです。
ジャジーなピアノソロ・ホルンソロもいい仕事しています。
(本作の中では一番アニソン的と言っていいですが)
本盤に限らず、声優個人名義のアルバムは作家指向の強い作品が多く、
しかも作家はある程度自由が約束された状態で楽曲制作に打ち込めるため、
(特にアレンジ面で)思いのほか気合が入った作品になることもしばしばあります。
彼女に適切な作家たちを合わせたプロデューサーの技量に、
そして期待に見事に、軽やかに答えて見せた花澤さんの素晴らしい才能は、とても得難いものに違いない、
と私は思います。

初恋ノオト

星空☆ディスティネーション

新しい世界の歌

眠るサカナ

happy endings

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関連記事
  1. 2013/08/03(土) 00:13:49|
  2. 花澤香菜
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今日の一枚(177)

Album: Time For Love
Artist: Freddie Jackson
Genres: R&B, Soul

Time For Love


ニューヨーク・ハーレム出身のソウル/ゴスペル・シンガー。1956年生まれ。
1992年作の5th。80s後半から90s始めごろにRock Me Tonight (For Old Times Sake),
Jam Tonight, Do Me Again,You Are My Ladyなどのヒット曲を次々に生み出し、
Grammy AwardにもBest New Artist(1985)とBest Rhythm & Blues Vocal Performance(1985)に
ノミネート、1988年には American Music AwardのFavorite Soul,Rhythm & Blues Single
にNice 'N' Slowが見事選ばれています。
いわゆる「ブラック・コンテンポラリー」の範疇のミュージシャンとして名の挙がることの多い
人物かと思います。(現代でいうところの「クワイエット・ストーム」とか「ネオ・ソウル」
に近い音楽性と考えたほうが適切かもしれません。)
幼いころから教会でゴスペルに触れ、鍛えられてきた非常に正確なピッチ感と、
卓越したボーカル・テクニックには今聴いても目を見張るものがあります。
如何にも80s後半から90s始めを髣髴とさせるシンセサウンドの中にも、
本作はネオ・ソウル的な音使いとトラックが多く落ち着いた音という感じです。
#1I Could Use A Little Love (Right Now)はへヴィ―なドラムスと多重録音による
分厚いコーラス・ワークにキャッチ―なシンセのリフが絡みつき、耽美的なグルーブを作り出します。
#2Time For Love Tonightは、後半部のファンク・ロック的な、
エモーショナルなギター・ソロが印象的な特にお気に入りの一曲です。
#3Chivalryは、打ち込みの無機質なリズムと、うねるベースライン、
右チャンネルを流れるワウの掛かったリフがファンキーでアップ・テンポな一曲です。
Ronald Isleyを思わせるような繊細でメロウなファルセットとフィルの多いドラムス
がクールで都会的な#4Troubleも素晴らしい!
シンセのキャッツチーなリフに始まる#5Can I Touch Youは疾走感のあるリズム・トラックと
モダンなR&Bのソリッドな音像と、温かみのあるコーラス・ワークがタイトなグルーヴを作り出しています。
#7Will You Be Thereは、スロウ・バラードで、張りのあるミドルヴォイスのブリッジ部分での
歌唱が素晴らしいピッチ感で力強く完璧です。
#8Come With Me Tonightは、バックビートの効いた打ち込みのリズムに、多彩な音色のシンセ、
ジャジーなボーカリゼーション、複雑なコーラスワークでシンプルにクールな一曲に仕上がっています。
1975年の Gamble & Huffの楽曲のカヴァーである#10Me And Mrs. Jonesにおける
ロングトーンの力強さや艶のありつつも嫌味さがないストレートなボーカリゼーションは、
彼の長いキャリアの中でも屈指の名曲の一つだと思います。
D'Atra Hicksとのデュエット#11Live My Life Without Youは、
バックを流れる柔らかなシンセのバッキングと、緻密なハーモニーがスムースな良曲です。
中音域での発声の滑らかさや安定した声量、ピッチ感と、
どの点から見ても非常に優れたボーカリストだと思います。

I could use a Little Love Right Now

Trouble

Will You Be There

Me and Mrs. Jones

Live My Life Without You

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  1. 2013/08/01(木) 22:25:55|
  2. Freddie Jackson
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プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
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