私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

今日の一枚(287)

Album: Once Again
Artist: John Legend
Genres: R&B, Neo Soul

John Legend


アメリカ、オハイオ州スプリングフィールド出身のシンガーソングライター、俳優。
1978年生まれ。ペンシルベニア大学英文学科卒。
デビュー以前は本名のJohn Stephens名義で活動しており、ダブ・エレクトロ方面ではMagnetic Man,
ヒップホップ関連ではJay-ZやKanye West, そしてR&Bでは2000年代前半からトータルセールスで
3000万枚以上を売り上げたAlicia Keysのバックとしてレコーディングに参加していました。
4歳でピアノを弾き始め、7歳の頃から教会の聖歌隊で歌うようになり、
大学時代にはCounterpartsというアカペラグループを結成しています。
当時から、ヒップホップグループThe Fugeesのメンバーとして90年代末にGrammy Awardsの11部門に
ノミネートされムーヴメントを起こしたLauryn Hill(1975-)に見出され、
1200万枚を売り上げた彼女のソロアルバム、The Miseducation of Lauryn Hillに
ピアニストとして参加するなどしています。2000年には、大学のルームメイトであり、
後にKanye WestのレーベルであるG.O.O.D Musicの音楽プロデューサーとなる
Devo Springsteen(1977-)の紹介で、Devoの実の従兄弟であるKanye Westと出会うこととなります。
本作は2006年作の2nd。プロデュースは前述のDevo Springsteenが行っています。
Legendという芸名の名付け親は、Westの1stでも活躍したラッパーのJ. Ivyです。
本作のプロデュースには、Kanye Westにゆかりのある人物を始めとして、
Will.I.Am(Black Eyed Peaceのメンバー), Raphael Saadiq(Raphael Saadiqの項を参照),
Craig Street(Norah Jones, The Manhattan Transfer etc)
,Sa-Ra(Jill Scott etc), Eric Hudson(Ne-Yo, Brandy), Devo Springsteen,
Dave Tozer(Mayer Hawthrone etc),など錚々たる面子のプロデューサーを迎え、
制作が行われています。Kanye Westが関与しているとはいえ、ヒップホップ色はあまり強くなく、
1stのGet Lifted(2004)から本作にかけて、よりオールドスクールなソウルに近いサウンドと
なっていて、彼の、少しハスキーでノイズのある渋い低音の響きが美しいボーカルと
完璧に嵌っています。浮遊感のあるアレンジやエレピのフレージングは、ネオソウルに見られる
ジャジーさが出ているともいえますし、ソリッドで生々しいリズムトラックや、
有名曲をも含めた大胆なサンプリングにはヒップホップの発想が前面に出ています。
Classics Ⅳの有名曲Stormy(1970)を元ネタにしたWill.I.Amプロデュースの#1Save Roomは、
シンプルなテーマのメロディをオルガンの浮遊感ある音や、
シンセで繰り返していきながら静かに進行していきます。
サビにかけて歪んだギターが盛り上げてダイナミズムを付けています。
#2Heavenは、Monk HigginsのHeaven Only Knows(1972)からサンプリングしたコーラスの
フレーズをひたすらにループさせ、所々加工させながら流しています。お気に入り。
強調されたキックと、動きの大きいベースラインに対して、張り裂けそうな情感を湛えた
ボーカルで、自分を利用した女性への強烈な皮肉を込めた歌詞が映える#3Stereo、
Raphael Saadiqプロデュースの#4Show Meは、ブルージーで枯れた音のギターリフを中心として、
囁くような息漏れの強いファルセットのボーカルが淡々と歌い上げます。
アウトロではスムースなストリングスが入ってきてメロウに終わっていきます。
その流れで続く暖かなソウルの#5Each Day Gets Betterは、ピアノの高音が煌びやかで、
静かにホーンが鳴るモダンな音像で、各フレーズに僅かに掛かったビブラートやミドルの
柔らかくかつ豊かな響きのあるボーカルは圧巻です。後半にかけて、
ピアノを起点にして女性コーラスが前に出てきて一層グル―ヴィーになり、
クライマックスを迎えていきます。メロディーもキャッチ―で最高です。
なかなかスンゴイことになっている(外で人の見ている前で致しちまおう、と言う内容ですが…)
歌詞に気が取られてしまいますが、サウンドではそんなことはおくびにも出さない
#6P.D.A.(We Just Don't Care)は、ジャジーで饒舌なループと、力強いタッチで抑揚を
付け盛り上げるピアノと、ダンサブルなグルーブを放ちながら繊細なシンバルワークを見せる
リズムと、メロでは短く音の切られ、渋いギターソロの後で派手に前に出てくる
ベースラインもクールです。これも素晴らしく良い。
Jimi Hendrixがサポートギタリストとして参加しているThe Icemanのシングル、
(My Girl)She's a fox(1964-1966?)をこれまた大胆にサンプリングした#7Slow Danceは、
レゲエのカッティングとローファイなコーラスが60年代にタイムスリップしたかのような
雰囲気を見せています。
Norah Jonesを手掛けるCraig Streetプロデュースのシンプルなピアノバラード#8Againは、
少ないブレスで激しく歌うボーカルの後ろで、随所随所を抑えたギターのオクターブを絡めた
フレーズが存在感を放っています。ホワイトノイズのような音が僅かに入っていてこれが
浮遊感を感じさせてくれます。
エフェクトが掛けられ籠った音のボサノヴァなアコギのストロークと、
シンセベースピロピロした電子音が味付けをしつつ、途中から入ってくる暖かいコーラスや
パーカッションで複雑でどこか翳りのあるサウンドを聴かせる#9Maxine、これもお気に入り。
同じモチーフを用いたインタールードの#11Maxine's Interludeを挟んで、
Kanye West自身が作曲に参加したバラードの#12Another Againは、クリーントーンのギターの
短いリフレインを中心としてフルートやピアノがそれを膨らませていきます。
ボーカルのメロディの乗せ方はラップ的です。
低音の豊かな味わいがあり、どことなく陰鬱さを滲ませたような、しかし決して冷たくなく、
暖かみのある響きの声と言い、どの音域でもその響きを失うことなく分厚さのある巧みさと言い、
シンガーとしての能力の高さも尋常ではないですが、クラシックなソウルに根付きながら、
ヒップホップを体験した00年代初頭から続くネオソウルの潮流の中でも、
一際輝きを放つ作品だと思います。練られた詞世界のシリアスさや現実へ鋭く肉薄した感覚は、
さながら70年代のニューソウルが持っているヒリヒリとした雰囲気を持っているようです。
しかしながら、彼のボーカルはそれをあくまで優しく包むように表現していて、
すっきりと聴けてしまいます。

Save Room

Heaven

Each Day Gets Better

P.D.A.(We Just Don't Care)

Maxine

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  1. 2014/04/30(水) 22:51:23|
  2. John Legend
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今日の一枚(286)

Album: Set The Tone
Artist: Nate James
Genres: R&B, Soul, Acid Jazz, AOR

Set The Tone


イギリス、サフォーク州ニューマーケット出身のシンガーソングライター。
アメリカ人の父とイギリス人の母のハーフですが、アフリカ系の混血でもあるようです。
1979年生まれ。Notoriusという5人組のヴォーカル・インストゥルメンタルグループとして、
メジャー・レーベルと契約したものの、不運にも契約破棄となり、自主制作による
デモを作っていたようで、Universal Musicに見出されたことをきっかけとして、
インディーズレーベルであるOne Two Recordsとの契約に至り、発売は独自のレーベルである
Frofunkというレーベルから全世界への発売に成功しています。2005年作の1st。
本作のリード・トラックである#4Universal, #2The Messageが日本のFM局でパワープレイの
対象となり、2度の来日公演とテレビ出演、日本のジャズ/フュージョンバンドPe'zとの共作など、
日本国内の活躍でも知られています。本作は本国イギリスでもUK R&B#11を獲得し、
国内の音楽雑誌であるMOBOの最優秀新人賞と最優秀R&Bアーティスト賞の二つに
ノミネート、12万5千枚の売り上げを記録するスマッシュ・ヒットとなりました。
ソウルとはいっても、80年代のポップス、とりわけGeorge Michaelの作るポップスに
代表されるような、ダンサブルでディスコミュージックの影響が垣間見えるサウンドであるようで、
或いはJBやP-Funkからの流れをくんだPrinceのような、またはStevie Wonderのようですらあり、
懐かしく感じられる方も多いのかもしれません。
日本でのキャッチコピーはひとりJamiroquaiということだそうですが、
クラブミュージック寄りの#4Universalゆえにそういう評価が与えられたのだと思います。
本作にはゲストとして#6Funky Loveでは新人歌手のCarmen Reeceを、
#9I'll Declineでは、アメリカの90年代を代表する女性ボーカルグループである、
En VogueのメンバーであるDawn Robinsonをゲストに迎えています。
#1Said I'd Show Youから、音質が極めてハイファイで、イントロから流れ続けるクリーントーンの
ギターリフで掴まれます。正にダンサブルでモダンなR&Bと言う感じで、暑苦しくなく、
適度な軽さのある声質と、気障な歌詞がまたクールです。ブルーアイドソウルのような
フィーリングのある声と言うべきか、Craig Davidのような弱さを内包したような優しい声、
というか…とても好みです。アウトロのシンセのフレージングも意表を突かれます。
#2The Messageは、以前私的名盤紹介で紹介したNeo AORのシンガーソングライター、
Ole Borudを思わせるような透明感のあるサウンドで、ホーンのアレンジは往年のディスコサウンド
のようでもあります。大仰なキメを連発する後半部ではアンサンブルのグルーブを楽しめる
仕様となっていて、これまた耳が気持ちいいです。
#3Get This Rightは、Stevieを意識したかのようなボーカリゼーションと、キーボードのリフを
中心としてファンキーに展開していきながら、フィリーなストリングスが時折入ってくるあたりが、
とても新鮮な感覚があるアレンジで素晴らしい。お気に入り。
チャラい歌詞で煽るように歌うアシッドジャズの#4Universalは、2番に入ってからの
ファルセット交じりな歌唱の巧みさも聴き所です。左チャンネルを流れるトレブリーな
リードギターも饒舌です。
ゲストボーカルのCarmen Reeceがコーラスメインで所々シングアロングするようにして登場する
#6Funky Loveは、ロボットボイスを取り入れつつ、ダンサブルに、しかしどこかネオソウル以降の
UKソウルっぽい暗さを湛えたトラックでこれも渋くて良い。
もろにゴスペルなコーラスと、シンプルな繰り返しのメロディで力強く歌う#7Justify Meに続いて、
#8I Don't Wanna Fightは、イントロのハーモニカのフレージングで完全にStevie Wonderと
思わせておいて、単音カッティングを絡めた、ワウの掛かったリズムギターでまた
異なった進行、展開を見せています。
Dawn Robinsonの参加した#9I'll Declineは、ディストーションの掛かったギターリフが
随所に挟まり、重いリズム隊の演奏も相まってロックグルーブのある一曲に仕上がっています。
彼女のパワフルで伸びやかなボーカルとトラックとの相性は完璧です。
さらに一際ポップになった#10Impossibleは、透き通ったコーラスや、緊張感あるフィルを弾く
曲後半のベースラインがスリリングなグルーブを生み出します。これも最高。
さらにさらにダンサブルなパターン・ミュージックの#11Can't Stopは、
どこか暗澹としたメロディと、このうねるグルーブの取り合わせに彼の個性を感じます。
「踊りつづけよう」と歌うシンプルな歌詞もカッコいいですね…これもお気に入り。
アルバム最後を飾る肉体的なファンクナンバー#12Shake Out!は、
コーラスとワウの掛かったコードカッティングという定番のフレーズに、
モータウンなベースラインでどっしりと進行していきます。
日本盤ボーナストラックとして収録されている#15Still On My Ownは、
1982年生まれのブリティッシュ・ヒップホップ界隈で活躍するラッパー、
Sway DaSafoの楽曲で、ピアノ中心のRobert Glasper的なジャジー・ヒップホップに
仕上がっています。
全編通じて綺麗なメロディーと、生々しい音像で心地良く、
ドライブミュージックにも好適なサウンドです。快作。

Said I'd Show You

The Message

Get This Right

Funky Love

Impossible

Can't Stop

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  1. 2014/04/29(火) 02:51:01|
  2. Nate James
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水樹奈々 Supernal Liberty 発売記念握手会 参加してきました

いつも私的名盤紹介をご覧下さっている皆様、相互リンクして頂いている皆様、
Twitterにてフォローして頂いている皆様、お世話になっております。

先日、水樹奈々さんの最新アルバム(10th)Supernal Libertyのアルバムレビューを書かせて頂きましたが、
それに関連して、今日名古屋はClub Diamond Hall(旧:雲竜ホール、以前私はBonnie Pinkのツアーで
お世話になりました。かつては山下達郎がMOONGLOW発売のツアーでも使用した歴史あるホールです。)で
行われた、「水樹奈々 Supernal Liberty 発売記念握手会 名古屋3回目」
抽選の結果見事当選を果たし、参加して参りました。

先ほどTwitterでは簡単なキーワードで内容をお話ししましたが、
もう少し細かくお話ししたいと思います。

大阪、京都では後ろの列から握手という事でしたが、名古屋では逆だったため、私の順番はかなり後でした。
カラオケバックで歌うミニライブでは、ニューアルバムからR&B風のバラードFATEと、
定番の矢吹曲であるTransmigrationが掛けられました。
曲が終わった後、まさかの「回って!」コールが掛かり、勢いに任せて回らせるという快挙(名古屋3回目だけ)
を成し遂げています。
握手の準備のため、奈々さん(三嶋さん曰くちっちゃい人)不在の間は、三嶋さんの見事な「繋ぎ」と
ちょっとした質問コーナーで進んでいきました。
三嶋さん自身の歌唱による夏恋模様がライブの円盤に収録されることや、
ニューアルバムの中で最も「ミックスダウン時に音源を聴いて体が振るえた」のはVirgin Codeであったこと、
今回のツアーで名古屋が飛ばされて三重になったこと、「三重県人からしても遠い!」という観客の
反応に困った表情の三嶋さんでした。
質問ではチェリーボーイズの曲のCD化をお願いする声もありましたが、
その為にはフルコーラス録らなきゃいけないから大変、であるとか、
「奈々ちゃんは頑張り過ぎちゃう、どこまでも行ってしまうから止める役割を果たさなきゃ」と言ったような
奈々さんの体調や多忙を気遣うコメントもなさっていました。

握手自体は5,6秒くらいの短い時間でしたが、この私的名盤紹介のブログの簡単な紹介もできたので
十二分に満足です。
京都駅で見たときから2度目の間近での奈々さんでしたが、やはりとても華奢で小柄な女性でした。
近くで見ると、身にまとった衣装の美麗さや、透き通った笑顔を強く心に焼き付けております。
目を合わせて頂いて、話を聞いて下さる機会があるなんて思ってもみませんでした。
読んでいただけるかとっても気になりますが、ファンレターもお渡しできたことですし、
有難い限りです。

今までで最短の水樹奈々イベントでしたが、東京ドームや平安神宮に次ぐ素晴らしい経験ができました。

P.S. 出待ちするお客さんを無理に解散させず、粛々と、しかし優しく捌いて下さったスタッフの皆様に
   心から感謝いたします。





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関連記事
  1. 2014/04/27(日) 20:04:39|
  2. 雑記(音楽関連)
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今日の一枚(285)

Album: Industrial Zen
Artist: John Mclaughlin
Genres: Jazz, Jazz Rock, Electronica, Progressive Rock

Industrial Zen


イングランド、ヨークシャー州ドンカスター出身の作曲家、ジャズ/ロックギタリスト。
1942年生まれ。元々はスタジオミュージシャンの出身で、Rolling StonesやCreamのJack Bruceらの
作品のレコーディングに参加し、ソロデビューは1969年のこととなります。
その後、Tonny Williams(Lifetime, VSOP)に見出され、彼のジャズ・ロック指向が前面に出た
バンドであるLifetimeのメンバー(他にはAllan Holdsworth, Jack Bruceもメンバーでした)
として作品に参加することになります。この時期にはJimi Hendrixとのセッションも行っており、
その音源も残されているようです。こういった鮮烈なデビューをきっかけとして、
Miles Davisのエレクトリック期の作品であるBitches Brew(1969, Miles Davisの項を参照),
In A Silent Way(1969), Live Evil(1970), On The Corner(1972), Big Fun(1974),
A Tribute to Jack Johnson(1971)といった知る人ぞ知る作品群に参加します。
その後自身のバンドであるThe Mahavishnu Orchestraを結成した彼は、メンバーとして
Jan Hammer(Key)やBilly Cobham(Dr)らを迎えて、ジャズロックやフュージョンの元祖とも言うべき
サウンド、とりわけ自身がどっぷりと浸かっていたインド音楽の影響が強く打ち出され、
ファンクやジャズのリズムやインプロビゼーションにクラシックの和声を取り入れ、
ムーグシンセサイザーやツインネックのギターやギターシンセサイザーなど機材面でも積極的に
新たなものを求め、ハードロックのような歪んだ音も巧みに取り入れた、
極めて先進的な音像の作品を作り出していきます。
他にもAl Di MeolaとPaco De Luciaとのギタートリオでの活動や、Jeff Beckや
Chic Coreaとのプロジェクトなど、その精力的な活動は衰えるところを知りません。
彼の影響を受けたギタリストは非常に多く、Pat Metheny, Steve Morse, Eric Johnson,
Mike Stern, Al Di Meola, Shawn Lane,Scott Henderson, Omar Rodriguez(Mars Volta)など、
現在も第一線で活躍する数限りないギタリストとりわけフュージョン系の速弾きギタリストの
殆どに影響を与えていると言って過言ではありません。本作はソロ名義で発売された2006年作の18th。
年齢を考えると普通はテクニック的に衰えの訪れる時期のはずなのですが…
むしろ本作はMahavishnu Orchestra活動時の全盛期を髣髴とさせる超絶プレイの応酬を
楽しむことができます。ただサウンドとしてはジャズロックと言うよりもう少し
くだけたハード・フュージョンの印象が強く、ちょうど同時期に活動していたWeather Reportの
音にかなり近いイメージを自分は持ちました。
現代に彼らが降り立ったらこういう曲をやりそうです。
Mark Mondesirのシンセの音もZawinulを意識した部分を感じます。
参加しているゲストも非常に豪華で、
Bill Evans(Sax, Lee Ritenour, Miles Davis),
Gary Husband(Dr, Jeff Beck, Quincy Jones, Mike Stern, Al Jarreau),
Mark Mondesir(Dr,Key Jeff Beck)になんとVinnie Colauta, Dennis Chambers, Eric Johnsonという
豪華絢爛なメンバーを迎えています。Vinnie Colaiutaを始めとしてJeff Beckゆかりの人物が
多いのも納得ではあります。他にも、John Coltrane Bandの一員である名ベーシスト、
Jimmy Garrisonの息子で同じくベーシストのMatthew Garrison
(1970-, Herbie Hancock, John Scofield)や、当時弱冠22歳と言う若さの
Hadrien Feraud(1984, Chick Corea, Billy Cobham, Jean-Luc Ponty, Bireli Lagrene)
という二人の若手ベーシストのプレイは極めて冴え渡っており、
この大御所達のキレッキレの演奏の中でかなり際立っている、というのも忘れてはいけません。
本作の楽曲は、彼自身と関わりのあったミュージシャンや尊敬する人物に向けた曲という
テーマで作られており、曲名にその人物名が登場してきます。
#1For Jacoはやはり、JacoになりきっているHadrien Feraudの、息の長く鬼の如く速い
パッセージを弾きこなしていく緊張感あるプレイと、Gary Husbandのキーボードが
非常に印象に残ります。Bill Evansのソプラノサックスを中心にして難解なキメを連発した後、
長いベースソロへと繋がっていきます。名曲。ジャコもきっと浮かばれるでしょう。
重厚さ満載のVinnie Colaiutaのドラムスで始まり、後半からいつも通りの変態っぷりを
発揮し手数が爆発する#2New Blues Old Bruiseは、Eric Johnson(G)のあの
どこまでも透き通ったトーンのバッキングにMclaughlinが
速弾きしまくるという夢の共演が楽しめます。エフェクトを掛けた不穏なコーラスが、
アルバムジャケットのブルーで不気味な雰囲気を醸し出します。完全なるアンビエントになって、
Zakir Hussainのタブラ(tabla, 北インドの民族楽器)の入り、Mclaughlinのフレーズも
エスニックなものが増え、本領発揮と言う感のある#3Wayne's Wayへとシームレスに移行します。
ここではリズム隊はDennis Chambers(Dr)とTony Grey(B, 上原ひろみ)に変わり、
よりプログレっぽい音へと変わっています。饒舌なシンバルワークがとにかく気持ち良いです。
キーボードのループするフレーズに合わせてスピードアップしていく展開では、
これぞデニチェンというドラミングが聴けてアドレナリンが出まくります。
サックスのフレーズはさながらMike Sternのようです。
#4Just So Only More Soは、2:40あたりからMarcus Wippersbergによる打ち込みが
非常に好みのスネア音で、キラキラとしたシンセと、次第に力強くなるBill Evansのサックスで
盛り上がっていき、激しいジャズロックを鳴らしています。テーマとなるフレーズのバックで、
Matthew Garrison(B)がこれまた多様なフレーズとノリで鋭く切り返しています。
#5To Bop Or Not To Beは、完全なるミニマルテクノのフレーズを繰り出すOtmaro Ruizのシンセが
粒だった音で迫ってきます。その後はMatthew Garisonのベースがこのリフレインを弾き、
ギターやキーボードがこれをどんどん崩してフレーズにしていきます。
間を縫うようにして極限まで音を詰め込んだDennis Chambersの鋭いドラムス、ツーバスが
徹底的な攻撃を仕掛け続ける中で、次々とソロが回されていきます。恐ろしい緊張感です。
インド出身の歌手、作曲家のShankar Mahadevan(1967-)のボーカルが入った一際インディアンな
#6Dear Dalai Lamaは、#2のコーラスが所々で入ってきて統一感を演出しています。
ほぼアカペラで進行したのち、4:00あたりから忙しないタブラが入って疾走します。
サックスソロからデニチェンの激しいドラミングを起点にしてギターソロへと交代します。
#7Senor C S.はCarlos Santanaに向けられた曲なのでしょうが本人は参加しておられません。
この曲でもHadrien Feraudがベースを弾いていますが、やはり存在感が半端ではないです。
Mclaughlinも、後半のギターソロでは本作中では珍しくメロウなフレーズを弾いています。
お気に入り。それにしてもベースが凄すぎる…
#8Mother natureは、Shankar Mahadevanの巧みに音を伸ばしたり倍音を含ませたりした
スキャットをフィーチャーした打ち込みリズムの一曲で、
シンセのリフレインするフレーズが耳に残ります。
全体的にGary Husbandのくっきりとした音色のキーボードが非常に重要な役割を果たしており、
本作のキーパーソンの一人だと思います。
インド音楽からの影響が色濃く出たフレーズやシンセの近未来的な音、
それにフュージョン的で難解な中でも軽快で疾走感のあるリズム、
それらが噛みあって現代のジャズ・ロックとも、プログレとも付かぬ世界観を生み出しています。
彼の長いキャリアの中でも最高傑作の一つだと思います。

For Jaco

To Bop Or Not To Be


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  1. 2014/04/20(日) 22:57:06|
  2. John Mclaughlin
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今日の一枚(284)

Album: Supernal Liberty
Artist: 水樹奈々
Genres: Pops, Rock, Heavy Metal, Funk, R&B

Supernal Liberty


愛媛県新居浜市出身の歌手、声優。1980年生まれ。
2014年作の10th。本日が公式の発売日となっていますが、昨日からレコードショップでも
店頭に並んでおり、新参者のFC会員である自分も昨日手に入れて聴いております。
初回プレス盤には東名阪の3会場で行われる握手会の抽選チケットが入っています。(※)
ただ一人当たり1回しか参加できない仕様になっています。
何枚買った人がいるのか知りませんが…
遊園地を模したジャケットと「天上の自由」というタイトルには、
本作が収録された過程が反映されていると考えて、まず間違いないでしょう。
というのは、前作のリリースから本作までの間に既発のシングルがVitalizationの
1枚のみで、(名バラード、愛の星はカップリングでした)ほぼ完全新作となったから
であると思います。楽曲も、本人の予告通りほぼ全ての楽曲が異なる作家により
提供されており、多忙を極め、前作前々作と、短いレコーディング期間で
制作せざるを得なかった彼女ではありますが、10枚目の区切りともなるこの新譜に
かける思いは非常に大きいものがあったのかもしれません。
その作家陣ですが、これまで組んだことのない名前が続々と挙がっており、
おなじみの上松範康(Elements Garden)や2nd以降、特に初期のプロデュースを全面的に
行ってきた矢吹俊郎、近年提供曲の多い吉木絵里子の他に、(以下少し長くなりますが)
flumpool, 戸松遥のソロ作のアレンジャーである古川貴浩(1979-)
倖田來未やBoAなどの女性シンガーへの曲提供で知られるh-wonder(1968-, 和田弘樹),
艦隊これくしょん~艦これ~の音楽プロデュースで知られる宇佐美宏,
ハヤテのごとく!シリーズやみなみけシリーズの音楽制作を行った丸田新,
ロマンシング サ・ガシリーズ、FINAL FANTASYシリーズや聖剣伝説シリーズで
その名を知らないものはいないイトケンこと伊藤賢治(1968-),
京大卒の新進気鋭の作家として、ももいろクローバーZや私立恵比寿中学、AKB48,
SMAPなどのアイドルグループへの提供からアニメ「日常」の楽曲制作、
はたまた渋谷系界隈ではPizzicato Fiveの野宮真貴のプロデュースなどで
縦横無尽の活躍を見せる前山田健一(1980-)、
といった若く、才能のある多様な人材が投入されています。
全15曲というボリュームのある内容ながら、前作からさらに生バンドの音、
とりわけリズム隊が生演奏の曲が増えており、打ち込みポップス然とした
サウンドからは離れている傾向が続いています。
さらにサウンド面では、Hybrid Universe(2006)以降顕著になってきた、
Elements Gardenのメンバーたちによる煌びやかなストリングスのアレンジが
(以前と比べれば)影を潜めており、過剰装飾が排されてすっきりとした音になっている
印象を受けました。一方で録音の面でも飛躍的に音質が向上しており、
ベストアルバムThe Museumの頃の録音と比べると、全く別物になっています。
音域のバランスがよくて解像度も高く、ベストの音像だと思います。
アルバムのリードトラックとなった#3アパッショナート(Appassionato,
イタリア語で情熱的にの意)は水樹奈々自身による作曲で、ギターの
バッキングは完全なるメタルであったり、#6Fun Fun☆PeopleではJBマナーの(ドラムスはTower Of Powerと言うべきか)
ゴリゴリのファンクをやっていたり、或いはDreams Come Trueのヒット曲のカヴァー
#4笑顔の行方、生バイオリンのフィーチャーされたバラードの#7FATEなど、
多彩な楽曲が収録されています。では個々に見ていきます。
アルバム冒頭としてはおなじみのHibikiX上松という面子の#1Virgin Codeは、
サイバーな電子音の応酬からシンセのリフが流れて来ます。
室屋光一郎のストリングスアレンジと、SHiN(大凶作)のアグレッシブなドラムスで
疾走感たっぷりに進んでいきます。歌メロは革命デュアリズムやアヴァロンの王冠への
オマージュのようです。サビ前のタメた感じの歌唱がテクニカルで、
抑揚の付いた展開も良いです。歌の入るタイミング、キメが難しく、
いきなりライブでの再現はかなり難易度の高い曲だと思います。
強力な声門閉鎖によるハイトーンは少し鼻腔の鳴りが強いように感じます。
ピアノソロで静かに終わります。佳作。
ハウスっぽい打ち込みから始まり、歪んだギターのバッキング、
80s後半のニュージャックスウィングを思わせるような激しく抑揚の付いたストリングスが
R&Bっぽいグルーブを作り、サビではド派手なトランスになってしまう#2Guiltyは、
茅原実里のPrecious Oneを作曲した藤末樹作です。作詞の嵌め方が聴いていて面白い。これも良いです。
水樹自身による作詞作曲の#3アパッショナートは、三嶋章夫プロデューサーからの指示も
あったようで、完全なるへヴィメタルになっています。冒頭からブラストしまくりの
青山秀樹(Dr, 昨年亡くなられた日本を代表するドラマーであった青山純氏の息子)の
プレイが一番の聴き所です。軽めの音であるため、歌謡っぽい湿りのあるメロディを歌う
ボーカルを邪魔していません。
サウンドのアクセントとなるアルパを上松美香が弾いており、
ツインギターによるバッキングはさながらPanteraのようなリフで、
タッピングを絡めたフレーズも安定していて良いです。自身で作曲した初の楽曲である
SEVENを思わせるようなイディオムもあって、ファンならニヤリとさせられると思います。
インスト部のバリバリとしたサウンドでボーカルが無いのが少し淋しい気もします。
思いっきりメタルするなら、シャウト気味にブツ切りの歌詞を歌っても良かったかもしれません。
稗田隼人(G, 作曲家)のフラメンコギターがアレンジのカギを握っていて、
曲の展開や雰囲気を決定づけています。素晴らしいです。お気に入り。
Dreams Come Trueのカヴァー、稲垣潤一とのコラボレーションでも話題になった
#4笑顔の行方(1990)は、派手にブラスが入っており、ダンサブルな打ち込みのリズムで
一気に聴かせます。二番ではサウンドがよりすっきりとしたものに変化し、
ベースラインが前に出たかと思いきや、ブラスの存在が出てくると言うように
変化が付いていて飽きさせません。パワフルなロングトーンを起点にして、
コーラスの分厚さが心地良いラストサビに入って盛り上がっていく展開が良いです。
いつもよりビブラートを抑えたメロ部分と、サビでの
揺らし方の上手さは職人芸としか言いようがない見事な歌唱です。
ドラムンベースの如く、セクションごとに激しくリズムチェンジを繰り返すリズムトラックと、
ゴシックっぽい進行と普段の彼女の曲からは余り想像出来ない#5アンティークナハトムジークは、
室屋光一郎の細やかなストリングスアレンジも、ライブでどう表現されるか気になるところです。
米米Clubのギタリスト、林部直樹(G, いきものがかり、ポルノグラフィティ)の冒頭から続く、
スライドを効果的に絡めた、鬼のような16ビートのカッティングで始まるJBマナーなファンクの
#6Fun Fun★Peopleは、h-wonderによる提供の一曲で、彼はこういう曲調が得意なのでしょうか、
打ち込みによるベースラインも凄くアーティキュレーションの付いたものでグル―ヴィーです。
ドラムスはもっと黒いプレイでも良いのかもと思います。
Brecker Brothersのようなフュージョンの香りが漂うトランペットとトロンボーンの、
ミュートが効いた鋭いプレイも白眉です。それにしてもギターが良い音過ぎて…堪りません。
最高。兎にも角にも好みど真ん中の一曲です。
サビに向けて煽っていくようなボーカルワークもライブで観たいところです。
坂本竜太がこれをスラップ絡めながら弾いたりした日にはアドレナリンが全身を駆け巡るでしょう。
打ち込みR&B然としたリズムトラック(ベースはEXILEへの曲提供、中村一義のサポートなどで
知られる山口寛雄です)の#7FATEも、普段のシングルカップリングとは違ってバンドサウンドが
的確に取り込まれていて、結城貴弘のチェロや、今野均のバイオリンとこれだけでも豪華ですが、
佐藤竹善や田村ゆかりのバックバンドでも知られる黒田晃年のブルージーなアコギソロが特に
素晴らしい仕事をしておられます。これも勿論良いバラードです。
#8Vitalization-Aufwachen Form-はシングルのレビューをご覧ください。
宇佐美宏作曲の#9哀愁トワイライトは、近藤達郎のスウィンギーなピアノと太いベースライン
(角田文子さんと言う方でしょうか…とっても好みのプレイですが存じないです)で
ジャジーに進行するこれまた今までなかったような一曲です。宇佐美氏本によるギターソロも
コンパクトながらツボを押さえています。
若き作曲家丸田新の#10セツナキャパシティーは、門脇大輔のストリングスと藤間淳平の
アレンジと言う鉄壁のコンビで近年定番となった、ドラマティックな水樹ポップスを鳴らしています。
有明コロシアムでのファンクラブイベントで初披露された中野領太作のロックンロール
#11Ladyspikerは、ライブで聴いたときは余り嵌らなかったのですが、
こうしてスタジオバージョンを聴くと圧倒的にグルーブがあって素晴らしいです。
楽器類は打ち込みですがギターのバッキングは非常にリアルな音で、
言われなければわからないほどです。こういう曲もライブで今後テイクを
重ねるうちに輝くタイプの曲でしょう。渡辺格のアレンジしまくったソロが聴いてみたいです。
遠藤直弥作曲のポップロック#12Rock You Baby!は、本作の所々で演奏に参加している
作曲家、マルチプレーヤーの角田崇徳のギターベースと、近年では黒夢のライブサポートや
喜多村英梨のレコーディングでも活躍する楠瀬拓哉のパワフルなドラミングで、
ポップで切ないメロディや進行にもかかわらずダイナミックな音になっています。
コール&レスポンスが頭からあるというファンのための一曲と言う感じ、
きっとタオルを振って応援することになるのでしょう。準備しておきます。
イトケン×ヒャダインという、二人の個性が出まくった#13Million Ways=One Destinationは、
渡辺格(G)と坂本竜太(B)といういつものCherry Boysメンバーが参加しています。
まさかこの曲で弾くとは思っていませんでしたが、良いプレイです。
Aメロの歌謡感なんかはもうどう聴いても前山田の曲と言う感じです。
そのバックで存在感を示すベースラインと、弾き過ぎず限界で止めた渡辺格のギターソロも、
艶やかで何と上品な音なんでしょう。ユニゾンかましたクサいプレイも熱い。
矢吹俊郎作曲の#14僕らの未来は、なのはの曲ですと言われても分からない既視感を感じますが、
本作の中で聴くと溢れる90年代っぽい香りがアグレッシブです。
矢吹氏本人によるギターソロも待ってましたと言う感じで思う存分ピロピロしておられます。
初期の楽曲にかなり頻繁に入っていたあのソロの音を思い出します。
上松美香のアルパとボーカルのみで進んでいく#15愛の星-two heats-は、
巧みなアルペジオや滑らかな上昇下降のフレージングが耳を優しく撫で、
時にトレモロで情熱的に弾いていくプレイを堪能できます。
音域的にもリズム的にも、この曲は歌の内容に集中できる楽曲なのか、
歌唱も最高の出来だと思います。力強いヘッドヴォイスから微かにファルセットに抜けていったり、
低音での息の漏れが少しある感じ、そこから滑らかに繋いで力強くハイトーンへと向かっていく、
或いはフレーズの最後に少しエッジボイスが入って切なさを表現したり…
細かな表現の全て一つ一つが非常に丁寧で、この歌に込めた彼女の思いがそれだけ大きいもので
あることを物語っています。キャリアの中でも何度も巡り合う事はないであろう名曲だと思います。
昨日の時点でフライングゲットし聴いてはいますが、これですべてを語りつくしたかというと、
そんな感じは余りしないというのが本音です。
そして、あまりシングルを出さずに迎えた前作、今作は彼女のキャリアの大きな
ターニング・ポイントになるであろうと、強く感じていましたが、やはりそのようです。
ファンとしての評価を差し引いても、私は大成功だと感じています。
ライブの興行成績も国内トップクラスで、レコーディングに大きな資金を投入できるように
なるにつれて、どういう方向性に進んでいくか、レーベルに飼い殺しにはされないかと
一抹の不安を感じていた時期もありましたが、やはり彼女を支え続けてきた三嶋プロデューサーを
始めとするスタッフの方々は、極めて優れた見通しと審美眼を持っておられたようでした。
そして、水樹奈々という歌手は、そのどんな期待にも見事な化学反応を見せ、調和した音を作るだけの
能力を有しているという事も、改めて証明されたように感じます。
もう心配することは無くなりました。
最高傑作かもしれません。でもそんなことはどうだって良いんです。
ライブで、思いっきり弾けて楽しみたい、今はそれだけです。

※握手券ですが、何と高倍率を潜り抜け、当選を果たすことができました。
 大変光栄に思っております。これからも、私的名盤紹介は水樹さんを全力で応援して参ります。

アパッショナート

Fun Fun ★ People [Live]

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  1. 2014/04/16(水) 23:47:59|
  2. 水樹奈々
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今日の一枚(283)

Album: Nathan East
Artist: Nathan East
Genres: Fusion, Jazz, Pops

Nathan East


アメリカ、ペンシルバニア州フィラデルフィア出身のベーシスト、ヴォーカリスト。
1955年生まれ。ジャズ、フュージョン系のプレーヤーではありますが、
活動の範囲はポップス、ソフトロック、ブルースロック、エレクトロニカと極めて広く、
1970年代初頭から現在に至るまで参加、提供、アレンジした作品の数は膨大で、
洋楽ポップスで彼の演奏に触れたことのない人は居ないといって間違いないと思います。
これまで関わってきたアーティストは有名どころだけでもBarry White, Anita Baker,
Babyface, B.B. King, Eric Clapton, George Harrison, Elton John, Michael Jackson,
Stevie Wonder, Sting, Quincy Jones, Al Jarreau, Kenny Loggins, The Manhattan Transfer,
Herbie Hancock, Daft Punkなどジャンル新旧を問わないもので、ライブサポートでも
Fourplay, TOTO, David Sanborn, Kenny Loggins, Daft Punk, Paul Gilbert, Steve Gaddなど、
数多くのアーティストと関わり、Fourplayでは巧みなボーカルも披露しています。
Eric Claptonのバッキングとして認知しておられる方も多いのかもしれませんが、
基本的にはテクニカルなプレイと言うよりは2フィンガーので安定性の極めて高い落ち着いた
プレイの印象が強く、シンプルなフレーズの中で細やかにアクセントを付けていきながら、
きっちりとした、しかし非常に歌心のあるプレイをする方だと思います。
機材は自身のシグネイチャーモデルであるYAMAHAの5弦ベースであるBB-NE2、
或いはFoderaやMusic Manのベースも必要に応じて使っているようです。
値段としては35万円程度で手に入るものですが、ノイズレスピックアップを搭載した
スルーネック、アルダーバックメイプルトップ、各弦独立のブリッジが搭載された、
モダンでバランスのとれた一本で、ジャンルを問わず使えるモデルのようです。
長いキャリアと抜群の知名度がある中で、今年発表(2014)された今作が初めてのソロ名義での
作品というのは大変意外な感じがします。やはりアンサンブルの中で生きてきた
ベーシストなのでしょう。本作には、茶目っ気のある人物で、共演者からの信頼も厚い彼が
これまで関わってきた縁の深いミュージシャンが多く参加しており、Eric Clapton,
,Michael McDonald, Bob James(Piano), Ray Parker Jr.(G), Tom Scott(Sax), Vinnie Colaiuta(Dr),
Greg Phillinganes(Key), David Paich(Key, TOTO)など、
知る人ぞ知るメンバーがズラリと揃った贅沢な作品となっています。
Fourplayの1st(1991)に収録されていた#1 101Eastboundは、彼自身による柔らかいファルセットの
コーラスに、鋭いMichael Thompson(G)のカッティング、Ray Parker Jr.(G)の独特なまろやかな
音色のリードギターで、後半からはスラップも入ってラウドになっていきます。
本作レコーディング後の昨年末に亡くなった、ドラマーのRicky Lawsonの作る肉体的なグルーブで、
よりファンキーに仕上がっています。最高。自身の兄弟であるMarcel Eastとの共作。
金属っぽい鳴りを感じるベースのトーンは如何にも彼らしいです。
Stevie Wonder/Songs In The Key Of Life(1976)収録の名曲#2Sir Dukeでは、
ホーンはTom Scottによるアレンジが行われています。勿論コーラスは自身によるもので、
#1とほぼ同じメンバーによる録音。こちらにもJeff Babko(Key)のRhodesっぽい音のロングソロ
が入っています。Pat Methenyの#3Letter From Homeは、Nashville Recording Orchestraを
迎えた壮大な生演奏が行われています。録音も素晴らしく良い。
Michael McDonaldの参加したVan Morrisonのジャジー路線の一曲#4Moondanceは、
Vinnie Colaiutaのキレッキレなドラミングと、これまた鋭いホーン、
ファンキーなGreg Phillinganesのキーボードに対して、前に出過ぎずにどっしりとしたベース…
パワフルなシャウトも完璧に決まっています。お気に入り。
Michael McDonaldのソロ1st(1984, 詳細はMichael McDonaldの項を参照)から
#5I Can Let Go Nowは、グラミー受賞歴もあるシンガーソングライターのSara Bareilles(1979-)が
ボーカルを取っています。ピアノ弾き語りにベースとストリングスを加えた短めのバラードで、
しっとりと歌い上げます。歌のバックでの上手さは、控えめながら文句なしです。
Byron Chambersの加工されたボーカルが中心となった、ファンキーでブライトなグルーブがある
#6Daft Funkは、Nathan EastとMichael Thompsonの共作で、より一層肉体的で楽しげな
ベースプレイ、カッティングのリフを堪能できます。お気に入り。
FourplayのギタリストChuck Loeb作曲の#7Sevenateは、Richard Bonaのソロに出てきそうな
耳に優しいコーラスワークと、それよりは大分タイトなフュージョンの色の強いリズム、
Loeb自身によるエモーショナルなギターソロの絶妙な盛り上がり具合は見事です。
Steve WinwoodとEric ClaptonのバンドであるBlind Face名義での一曲
#8Can't Find My Way Homeは、ギターでEric Clapton本人が参加し、あのいつもの調子で渋い
ギターソロを決めてくれています。
Bob Jamesの#9Moodswingでは、Bob Jamesのピアノとアップライトベースにストリングスを絡めた
静的な一曲です。二人の間合いの完璧さや、弦の擦れるノイズの音が手に汗握ります。
こちらもStevie Wonderの#10Overjoyedは、本人がハーモニカで参加しています。
微かに鳴るパーカッション、煌びやかなアコギのバッキング、柔らかくスムースなシンセの音を
バックにして生々しく展開していきます。
余りにも有名な#11Yesterday(1965, The Beatles)は、彼の息子であるNoah Eastがピアノを
弾いており、ベースと歌だけと言う極めてシンプルなアレンジです。良いに決まってます。
日本盤のみに収録された小田和正(レコーディングに参加)書き下ろしの#12Finally Homeは、
ブレスリ―で囁くようなボーカリストとしての彼の魅力が凝縮されています。
綺麗なポップスですが、バックのピアノのフレーズにはジャズがあって、
ノスタルジックな曲調の中でこれがまた良い味付けです。お気に入り。
TOTOのDavid Paichが参加した#13Madiba(Nelson Manderaの愛称)は、
キメを繰り返しながら進行していくパートの気持ちよさ、その後のスキャットを入れて
アフリカンに展開していく流れが最高に好みです。グルーブも端正でありながら遊んでいて、
珍しくトレモロしたりスラップしたりとベースソロもノリノリです。
途中からオペラばりの荘厳なコーラスがあってまたRicky Lawsonのシンバルの切れ味と言い、
全てが最初から最後までキレッキレですね。堪らん。
日本盤でのボーナストラックであるWes Montgomeryの#16Four On Sixは、
少し録音は悪いですが彼の本来のプレイを楽しめる内容です。
ピアノとベースの長いリフレインを起点として攻撃を仕掛けていくドラムス、
音数の多いChuck Loebのギター、ずっしりとして微動だにしないウォーキングベースの
アンサンブルの雰囲気を掴むには十分すぎるおまけです。
曲数も多く多彩で、さらに個性の強いゲストが参加している本作ですが、どの曲のバンド編成も演奏も、
その曲に最適なアレンジとなるように完璧に計算されており、
ベースの音も少し大きめのミックスではあるものの決して主張しすぎず、
アンサンブル全体で一気に心地良く聴かせています。真に経験に裏打ちされた実力は底知れません。
大人のための、極上のポピュラーミュージックに仕上がっています。紛れもない傑作。

101 Eastbound

Moondance

I Can Let Go Now

Daft Funk

Finally Home

Making of Madiba

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  1. 2014/04/16(水) 00:52:35|
  2. Nathan East
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今日の一枚(282)

Album: 証×明 -SHOMEI-
Artist: 喜多村英梨
Genres: Melodic Metal, Power Metal, Pops, Visual

証×明


東京都出身の日本の声優、歌手。1987年生まれ。
以前1stフルが出た際にも記事をお書きしました(詳細は喜多村英梨の項を参照)が、
先日2ndが出たばかりですので、こちらも早速紹介したいと思います。
今作も、前作に引き続いて山崎寛子と河合英嗣がメインで作曲(山崎寛子は作詞も)を
担当し、一部山口朗彦も提供しています。
それ以外には、新谷良子のプロデュースや鈴木達央とのユニット、OLDCODEXでの活動で知られる
R.O.N.(飯田龍太)が参加するなどしており、
作詞ではけいおん!シリーズの楽曲で知られる大森祥子が参加しています。
ジャケットの色鮮やかで華やかな絵柄から想像させるようなサウンド、と言うべきなのかは
分かりませんが、今作は前作以上にメタル色の濃いクロスオーバーとしての風格を備えた作品と
なっており、シンフォニックメタルもあれば三味線の音を導入した陰陽座流のメタルなど、
メロディックでありながら、メロコアっぽい前のめりな雰囲気の強かったリズム隊の演奏は、
より重くチューニングされたドラムの音も相まってへヴィなものとなっている印象があります。
元Galneryusのベーシスト/ギタリストであるLedaや、GRANRODEOのベーシスト瀧田イサム、
T.M.Revolution, Acid Black CherryのサポートベーシストであるIKUOなど、
今作も腕利きのスタジオミュージシャンが参加しています。
#1証×炎-SHOEN-から明らかにドラムスの音色がより重いものへ変わっており、
元GalneryusのLeda(yu-to)の如何にもモダンなハイゲインの歪みの音によるリフが心地良い
スピードメタル。ストリングスのアレンジやコーラスの存在感が大きく、
アウトロの三味線やバッキングの尺八で日本風のテイストを感じさせます。
ユニゾンチョーキングをかましたギターソロはクサクサですがそれがいいんです。お気に入り。
前作のデモ音源として作られたバラード#2月詠ノ詩は、ピッキングハーモニクスを絡めた
ハードな歪みのギターのバッキングや、ピアノとフレーズが重なるようにして効果的に
用いられた、和琴のような音色のシンセフレーズで味付けされていますが、
ボーカルの表現はあくまでも柔らかく女性的です。軽くワウを掛けたギターソロは白眉。
雨だれのようなSEから入るスウィングジャズ風の#3Nonfictionistaは、
低音の艶やかな響きがあるボーカルの魅力が存分に引き出されています。
ほんの少しファルセットに返る時のエロさは半端ではありません。
ピアノのパーカッシブなフレージングや左チャンネルで角の取れた箱ものっぽい音の
リードギターがなかなかに弾きまくっていて良い味しています。
ドラムスは手数の多くロックっぽいハッキリとしたフィルが聴けて、
これが良くマッチしています。これもお気に入り。
先行シングルのシンフォニックメタル#4Destinyは、タムを派手に回したドラミングが
気になりますが、サビ前の切ない進行は少し変化球になっていて良いです。
トレモロとチョーキングしまくりの泣きのギターソロがあり、ベースのフィルがあって
ピアノソロからラウドになっていく後半の展開は非常にダイナミックです。
ゴスペルライクなコーラスと、テーマとなるギターのイントロからピアノ弾き語りとなる展開で
一気に掴まれる#5Birthは、一瞬の部分転調で変化が付いた起伏のあるサビが特徴的です。
こちらも音はへヴィですがアウトロなど内容はキャッチ―なアニソンで聴きやすいです。
最近のJohn Petrucciを思わせるようなデジタル感のある歪みの、河合英嗣(G)のバッキングが
楽しめる#6Sha-le-laは、デジタルなシンセサウンドと派手な打ち込みのキック
で盛り上げていきます。
#7PIXYは、歪みをかけたボーカルとエフェクトの掛けられたコーラスの印象的な、
疾走感のある爽やかでR.O.N.氏の個性が出たハードロックテイストのポップスに仕上がっています。
ドラミングも軽く、ギターのカッティングの音もパンキッシュです。
続いてR.O.N.作曲の#8STARLET SEEKERは、メロコアっぽいリズム隊の演奏、とりわけボスっとした
スネアの心地よいドラムスと、歌メロに寄り添いながら動くピアノのバッキングで爽やかに
聴かせるポップロックな一曲です。こういう曲調は外れ無しです。
ヴィジュアル系への傾倒がはっきりと出たロックバラードの#9sentimentは、
本人による作詞の一曲です。オケがスッキリしていてベースやクリーンのカッティングが
良く聴こえる音像で一服の清涼剤と言う感じです。
こちらも先行シングルの#11Miracle Glidersは、アンビエントなイントロから、
一転して柔らかい歌唱で、大森祥子のサビの可愛らしい歌詞が非常に良く合っています。
シンセの散りばめられた音像の中で、ギターのバッキングがキラキラしていて
適度なアクセントとなっています。カッティングソロも入っていてこれもまろやかで良い音です。
それを起点にして後半のプレイがハードになっていくのも面白い。名曲だと思います。
高い音にチューニングされたスネアが響くドラムスの作る疾走感が駆け抜ける
#12Pleasure→Linkは、ボーカルの甘く丸いトーンが心地良いシンプルなポップスです。
やはりギターソロは音数が多く、後半ではコール&レスポンスのできる構造になっています。
ライブ楽しそう…行きたくなって来たじゃありませんか…
意味深(?)な台詞が散りばめられた#13\m/(メタルピース)は、サビ後のブレイクダウンの
パートが完全にメタルになっていて、おそらくライブでは怒号が飛び交うのだろうと
思うと少し頬が緩んでしまいます。モロにネオクラなソロを弾く河合英嗣もノリノリです。
リフのスラッシーさ、挿入されるツーバスのエグさと言い、これはこれで面白い曲です。
最後はボーカロイドのように加工された声が活用されています。
ボーカルも歌いやすいメロディなのもあってパワフルです。
今作も、全体として非常に均整の取れバンドサウンドとボーカル表現で佳作に
仕上がっていると思います。ますますライブに行きたくなってきました。

証×炎-Shoen-

Nonfictionista

sentiment

Miracle Gliders(Short Version)


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  1. 2014/04/15(火) 01:27:21|
  2. 喜多村英梨
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今日の一枚(281)

Album: Are You Kidding Me? No.
Artist: Destrage
Genres: Melodic Death Metal, Thrash Metal, Alternative Metal

Are You Kidding Me No


イタリア、ロンバルディア州ミラノ出身のメロディックデスメタル、スラッシュメタルバンド。
2003年結成。日本での活動は、2011年に発表されたジブリ映画のテーマソングをメタルに
アレンジするという企画盤であるPrincess Ghibliに映画「丘の上のポニョ」のテーマソングの
メタルアレンジを提供したことで、日本での知名度が高まるきっかけとなったようです。
プロデューサには同郷のメロデスバンドであるDisarmonia Mundiのメンバーであり
マルチプレーヤー、音楽プロデューサーであるEttore Rigotti(1979-, 現在同バンドは
二人によるユニットとして活動を続けています)が行っており、
海外では彼のレーベルであるCoroner Recordsから作品を世に送り出しています。
しかしながら、北米でのデビューが決まったのは比較的最近で、
2ndデモ音源であるSelf ID Generatorを発売したのはPerfect Crime Recordsという
日本のレコード会社Howling Bullからであったということもあり、日本でのデビューの方が
北米でのデビューよりも早いという経過を辿っています。
他にもこのHowling BullにはAugust Burns Red, Avenged Sevenfold, Between The Buried And Me,
Korpiklaaniなどが所属しています。2014年作の3rd。
基本的には北欧メロディックデスメタルの聴きやすさを維持しながらも、
よくメタル界のRHCP的であると評されるように、他のジャンルからの多様な影響が見られます。
Matteo Di Gioia(G)の速弾きのフレーズやリフの構造は、PeripheryやProtest The Heroに
代表されるようなDjentっぽいものを持っていたり、グロウルとクリーンを多彩に使い分ける
Paolo Colavolpeのボーカリゼーションは、Soilworkなどに端を発するメタルコア勢の
影響と見ても良いと思います。豪華なストリングスのアレンジが入ったものやバラード調のパート、
電子音を積極的に取り入れたサウンドスケープはインダストリアル・メタルを意識したものと
考えても良いですが、曲によってはダンスミュージック的ですらあり、様々な表情を見せます。
他にもポストロック然としたものやジャズフュージョンっぽいフレージングの登場する
パートなどもあり、何とも一言で説明のできない個性的な音楽性を有していると思います。
バンドのアンサンブルは非常に硬く、テクニカルな曲もスラッシーな曲も正確で末恐ろしいです。
とりわけドラマーのFederico Paulovichはジャズからの影響を匂わせるフィルの引き出しの多さや
正確性、パワー、グルーブ感ともに非常に高いレベルにあるプレーヤーだと思います。
因みに今作では、かのGuns'N'RosesのRon "Bumblefoot"Thal(G)がゲストとして参加しており、
プロデュースはWill Putney(Shop Production)が行っています。
タッピングによる高速リフでDjentっぽく始まる#1Destroy Create Transform Sublminateは、
サビまではスラッシーに展開し、意外にもポップなサビと非常に目まぐるしい一曲です。
このPaolo ColavolpeのFalse Chord寄りのグロウルは良い音だと思います。
後半では綺麗なハーモニーのプログレになってしまい、
最後には人力ドラムンベースという、もう正に何でもアリの変態バンドです…
#2Purniaはトレブリーなギターがジャジーなパートからメタルコアになったかと思うと、
シンプルなハードロックのサビへと繋がっていきます。ギターソロは二段構造になっていて
かなり激しく歪んだ音ですが嫌いじゃないです。その後のピロピロも良い。
#3My Green Neighbourは、高音のスクリームとグロウルが交互に使われたボーカルと、
Panteraっぽいリフの中に速弾きを絡めて疾走していきますが、
リズム隊の忙しさは尋常ではありません。とにかくこのハイテンションな雰囲気が狂気を感じます。
冒頭からのキャッチ―なリフで掴まれる#5G.O.D.は、所々にハーモニクスを器用に挟んで
フレーズに起伏を付けています。ギターソロ前のフィルは鳥肌ものです。
アンビエントな電子音が流れたのちアコギのイントロが印象的な
#6Where The Things Have No Colourは、 壮大なスケール感のサビで朗々とした歌唱と
オーケストレーションが作る分厚いハーモニーが聴き所の正統派なプログレメタルです。お気に入り。
ひたすらブラストするイントロから期待感を感じる#7Waterpark Becheloretteは、
サビのバックでのギターのフレーズもカッコいいです。ポストスラッシュっぽい導入から
メロディックなサビへ、そして中間部ではなんとクリーンの軽快なカッティングが入るという、
これも一風変わった構成です。ダブのような強いビートで終わっていきます。
静かなクリーンのアルペジオをバックにして始まる#8Before, After And All Aroundは、
後半になり軽い音でテクニカルなリフを弾きこなしていくProtest The Heroなパートもあります。
カオティック・ハードコア顔負けの気味の悪いリズムのイントロから始まる#9-(Obedience)は、
混迷を極めたままシンコペーションを繰り返したりリズムチェンジを随所に入れて、
強引に展開していきます。途中では完全にミニマルテクノへと変貌を遂げたかと思えば、
グルーヴメタルらしく重厚に疾走します。これもお気に入り。
最後を飾る表題曲#10Are You Kidding Me? No.もまた奇妙な構成となっており、
後半ではなんとトランペットソロとスパニッシュなギターのバッキング、コーラスは
さながらDablo Swing Orchestraのようでもあります。Ron "Bumblefoot"Thalの
ネオクラシカルな速弾きギターソロも勿論素晴らしいです。
プログレメタルやメタルコアを基礎にしながら様々な要素が一曲の中にごちゃ混ぜになっている点や、
電子音の効果的な活用が見られる点で、かつてのSlipknotを思わせる部分があると感じます。
その上にイタリア人バンドならではのテンションの高い狂気が全体を流れていて、
テクニックもあるので、今後も楽しみです。

Purania

My Green Neighbour

Album Trailer

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  1. 2014/04/12(土) 14:09:37|
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ゴルフアドバイス集

私的名盤紹介にお越し下さった皆様、お世話になっております。
管理人のSystematic Chaosです。
花粉症の季節が続き、クスリ漬けになっている不健康な私ですが、退屈な講義に
薬の副作用による(だと思いたい)
強烈な「睡魔」と闘、おうとしましたが大抵寝てしまいテスト前に慌てふためく怠惰な生活を送っております。

あれから一年間が経ち、アクセス解析によって、当サイトで唯一ゴルフの話題を扱っている「ゴルフアドバイス集」に
アクセスくださっている方が予想以上に多いということが分かりました。
特に検索ワードでヒットして来て下さっている方が非常に多く、悩まれているゴルファーの方が来て下さっていることに、
大変恐縮に感じております。
そこで、その後書き溜めてきた先輩方や本、ビデオなどで見てきたアドバイスを
大幅に追加させて頂きました。ある助言がAさんにはスランプから脱出させるもので、Bさんには逆にスランプに
入るきっかけとなってしまうことが、ゴルフには往々にしてあると思います。

筆者自身シャンク病が半年近く治らず、今も油断するとすぐに出てしまうヘタクソなゴルファーで、
役に立つかどうかは保証できませんが、もし宜しければどうぞ。

1.前傾を維持
クラブの番手ごとに前傾は異なっている。

2.クラブを左に巻きつける

3.ボールの左を擦る

4.体の開きが早い

5.アドレス
両足を結んだ線と、
両肩を結んだ線とが平行に
右肩を下げ過ぎない

6.クラブをインサイドから出す
7.切り返し
腕より先に左側の尻を後ろに出すクラブが下に落ちる

8.シャフトクロス

9.右足を後ろに出してスイング
インサイドアウト

10.シャフトの角度=アドレスの角度

11.ドライバー 思いっきり前にいく
アドレスで脱力して、左腕を伸ばす。右腕も伸ばす。クラブは体の近くに。

12.グリップは中指、薬指の第二、第三関節から握ると、小指を傷めない。

13.ストレッチ
同じ姿勢を保持する。
どの筋肉が伸びているのかを確認しながらストレッチする。
腕を伸ばして引っ張る
脚の内側を伸ばす
手を逆向きに組んで、ひっくり返す

14.コックの入れ方
横方向

15.切り返しクラブが下に落ちる

16.グリップを柔らかくもつ

17.ユーティリティはアイアンのように打ち込む

18.右手一本打ちの練習
グリップは柔らかく
体重移動と腰の回転で打つ
目標は9Iで80yardくらい
手首を動かさない

19.上げるアプローチ、ロブショット
SWをおもいっきり開いて持つ
上からクラブを落とし、おもいっきり、ダフる。

20.トップではクラブを寝かせるくらいの気持ちで。よりコンパクトに。→コックの入れ方に繋がる

21.カット× よりインサイドから
ボールを左から見る
アドレスを左足体重に。(右肩下がりを防ぐ)

22. トップを小さく、身体を捻って。→シャンク、チョロを防ぐ

23. 左足をカゴに載せて打つ
→右足体重を防ぐ

24. 肩を回す
→ダフり、トップを防ぐ
25. アプローチでのシャンク
http://www.tosan.jp/blog/swing/shank.html
クローズスタンス(右足を引いて)スイングする。
→少しずつスクエアに戻して行く
前傾を保つ→1へ

26. スライスの原因
(1)背中が丸まっている(アドレスに問題がある)
(2)ボールと体との距離が近い
(3)右ひざの方が前にでている
(4)右腕が前に出てしまっている
(5)両肩のラインがターゲットに対して開いている
(6)体がオープンに構えている
(7)グリップがウィークだ
→グリップのVの字とは左手のことだと思って良い。グリップをした際に左手の親指と人差し指の付け根の部分でできるVが右肩を指すようにする。
(8)インパクト時にハンドファーストになっていない
(9)×シャフトクロス→◯クローズ

27. ハーフトップで、左手の甲が地面を向く

28. アドレスは肩のラインと足のラインが並行に
インサイドアウトに
×右肩が被りやすい癖があるので注意

29. スライス→ボールが一個分左側にあるつもりで打つ、左手主導を意識する

30. 手の動き
ハーフウェイバックまではターゲットラインと平行に、ハーフウェイバックからトップにかけては、シャフトラインをなぞるように、直線的に動かす。

31. ハーフウェイバックでは、体重移動を完了していなければならない。体重移動→ローテーション→クラブヘッド

32. 方向性重視のトップは、
レイドオフ・シャット・コンパクト。

33. ストロンググリップ→左手のナックルが2~3個見える、左手の親指付け根がシャフトの右側を向く

34. 手首のリリース
ペットボトルを用いた練習をする。スリークォーターで、ハンドファーストにインパクトする。

35. コックは、アドレスのままあげた後、スクエアに。
(あまりに水平に倒すと、プレーンを外れる。)

36. トップは小さく。腰を切る。

37. ステップ打ちで、体重移動を身につける。→右足体重、アッパースイングを避ける

38. バックスイングは、肩を回すというより、空手の瓦割のイメージが良い。

39. ショットにおけるシャンクの最大の原因は、体とボールの距離である。

40. アドレスから直す。
→ボールを左から見る。(左体重)
スタンスを狭目に。

41. トップを直す。
右肘を高くすると、極端な横振りを直せる。
(右肘を近くに、という意識は正しいが、インサイドに右肘をスライドさせて行くのは間違いである。←横振りの原因となっている。)
フルスイングした場合、右肘は右肩より上に行くはず。
←ダウンブローに打ちやすくなる。

42. ハーフトップ以降のスイングプレーンが、水平方向に外れている状態。←シャフトクロスを直すには、横振りは誤ったやり方である。左肘を伸ばし、ダウンブローに振れば、プレーンに乗ったスイングに近づくはず。
シャフトクロスも、オーバースイングを抑える(左腕を伸ばす)ことにより防げる。

43. 「初心者=アウトサイドインを直したい」
アウトサイドインであればフェースの開閉も難しくありません、シャンクもしないはずです。
(ときどきは見かけますが・・・)

「上級者=インサイドアウトに振れている」
極端なインサイドアウトでクラブフェースをスクエアに戻しづらい

シャンク発生

44. アプローチ、ハーフショットのシャンク

(1)極端なインサイドアウトが原因の場合
クラブが、視界から離れないような、小さいスイングから直す。
腕の力を抜き、三角形を崩さないようにする。胸の中心に常にクラブがあるように、スイングする。
(2)右膝が出ることが原因の場合。
右脚を下げて、クローズドスタンスにして打つ。

45. オーバースイングを直す。
トップは小さく、だが高く。
↑ボールを上から見る。
左足体重へ。
↑明治の大砲からの脱出
↑Behind The Ball + 縦のスイング
(ショートスイング理論)

46. ドライバーを飛ばすために
→右膝を伸ばし切ったアドレス

47. 飛距離アップのために
(1) 打点の安定化
(2) 切り返しでの体重移動
→ハーフウェイバックでは体重移動を完了=右臀部の筋を使い、右足を踏み込むイメージ、ボールにインパクトしてから、「もう一押し」で距離は伸びる
(3)横振り→縦振りへのイメージ=オンプレーンのスイング で距離は伸びる
(4)ハイトップ、ハイフィニッシュのスイングを目指す。
(ドローを打つためのスイング。肩のローテーションは大きく、フェースのローテーションは小さくなり、プレーンは正円に近づく。フェードであれば、スライドが大きく、フェースローテーションは大きくなり、プレーンは楕円に近づく。)

48.左肩支点の振りで進入角度、フォローの角度、感性の3つを求める。
スリークォーターで、クラブは90度、鉛直を向くように。
(ショートスイング理論)
あるいは、グリップエンドが、
ボールを指すように
(オンプレーンスイング理論)
いずれにせよ、左肩支点のスイングを身に付ける必要あり。

49. ドローとフェード
(1)ループと逆ループ
ループ→バックスイングの軌道に対して、ダウンスイングの軌道は内側を通る→ドロー向き
(2)打ち分け
フェースは常にターゲットを向き、アドレスのエイムラインが右を向けばドロー、
左を向けばフェードとなる。
つまり、球を中心に自分が回り込む感じでよい。
スイングの軌道を変えるのは良くない。

50.球質とアドレス
(1)足をハの字へ近づける(ソフトな球質)
→ローテーションの大きく、低い球
(2)つま先を閉じる(ハードな球質)
→スライドの大きく、高い球

51.バンカーショット
(1)オープンスタンス
(2)重心を低く、足場を固める。
(3)フェースを開いてグリップする。通常1時から1時半の角度。
(4) 常に同じ量の砂を取る練習をすると良い。取る砂の量と飛距離は反比例する。
(5)フェースローテーションを出来るだけ抑える。フェースは常に自分を向いている様にすれば、バウンスを使いやすい。
(6) バンカーショットは、スウェイ厳禁。体重移動は極力抑えること。

52.パンチショットとノックダウンショット
(1)ボール位置は普段より右側に
(2)パンチショットではリストをつかい、ノックダウンショットでは、リストは完全に固定して身体の回転だけで打つ
(3) フェースは覆いかぶさるようにしてハンドファーストに入る。
(4)フォローは殆ど取らない
(5)グリップは短く、スリークォーターでショットする。
(6)手は、左ひざの水平ラインを通過していく。

53. 高いアプローチ
(1) ボールは右寄り
(2) フェースを開く
(3) オープンスタンス
(4)フェースを返さない
(5) 右足体重

54.バンカーショット
(1)ボールは一つ分左
(2)近い距離を打つならオープンスタンスで、フェースを大きく開く。
(3) 重心は低く
(4) スイングは変えない。

55. Nearest Pointとドロップエリア
(1) 打罰あり
落下地点から1クラブレングスでドロップ
2クラブレングスから離れたら、Nearest Pointにプレース

55. 左肩を下に下げる。肩は円軌道を描く。左腕は、肩のラインを平行に横切る。両肩の中心線は、常にボールを指して居る。
右膝を伸ばし、左膝を曲げることにより、体重を左にかける。(こうすることで、腰を45度回転させることができる。

56.トップでは右膝は伸びる→ハーフウェイバックまでの間に右膝は若干縮む→ハーフウェイバック以降は、右臀部を押し込む「ジャンプアップ動作」を始める

57.ドライバーショット。 左の尻を押し込む。→腰は水平に回転。

58.左に体重が乗れば、スライスを防げる。

59.パターは、脇に挟むのではなく、みぞおちを横切るようにして挟むとよい。腰より上が一体となって動くイメージ。

60. コースマネージメントは、厳密な平均飛距離を把握することから始まる。ミスショットの、パターンと、その確率を算出した上で、飛距離を計算する。

61. フェードボール打つ人はプッシュアウト球は打たない。ドロー打ちの人がヒッカケ球を出したり、フェード打ちの人がプッシュアウト球を出すのはドローとフェードのそれぞれの球質が定まっていない証拠。

62. ドライバー
インサイドに引くとは言え、基本的にアイアンと同じで良い。
トップにかけて、クラブを胴体から出来るだけ離すイメージで持って行くと、逆ループによるカット軌道を防げる

64. 3打目30~50に寄せる
2ndの重要性
弾道が高すぎる。
ハンドファーストを解かず。

65. すり鉢状のコースや左足下がりで、打ち上げの場合、
目標を気にするばかりにルックアップすることが多いので注意。
視線を低くもってシャンクを回避しよう。

66. ダウンブローとは、手首のハンド・ファーストと体重移動により形成されるもの。手を鉛直に動かせば、クラブが鋭角に入り過ぎ、ダフりを生む。
クラブが落ちる→コックが「できる」→スピンがかかる

67.ヘッドが前後左右に動くミスを防ぐには、前傾を保つ
→ヘッドの立っている、寝ているミス(ハンド・ファーストとハンド・レイト)

68. ユーティリティー
左の手首のアングルを変えず、
若干押し込んでハーフトップを迎えるとよい、肩を空手チョップの要領でよく回す
(極度の引っ掛け、かつ低い球が出るとき)
まっすぐバック・スイングするのがよい

69. 肩のローテーションが少ない→フェードへ

70. 腕とシャフトの角度はどの番手でも一定
これが変わってしまうと詰まったり、体が伸び上がったりしやすい。

71. フェースオープンによる
シャンクと体重移動
爪先体重から踵体重にズレていくと、ネックに当たるシャンクが起きやすい。

72. 内角120度でクラブを傾けて持ち、回る
最低20回振る
ジャイロスイング
前に出す→ ドローへ
後ろに張る→フェード

73. スパットは20cm以内で設定すること。

74. アプローチでのクラブ選択
常に使い慣れたクラブで行う
振り幅が同じになるように、
花道からのアプローチであれば転がすことを考慮にいれて
FW, 5I, 8I, PW, P/S, SWを使い分ける→自分の視界にクラブが収まる範囲でスイングする。

75. 球から離れない、球が左すぎる、大きく振り過ぎない
→手元はクラブよりも先行する

76. 手首を甲側には絶対に曲げてはいけない、
右、左腕を伸ばすフォローによってストレートのボールに近づいていく。(シャンクを防ぐ)

77. アドレスでは、右肘が若干低い位置に来る。
トップでは、左手甲は真っ直ぐで
右肘は出前持ち、右肘は左肘より若干低くなる。
オープンフェースは
ダフリ、トップ、スライス、引っ掛け、プッシュアウトを生む

78. Basic Pitch Shot
Sw, 9時から3時までのスイング
ボール位置は左足かかとからヘッド1つ分内側

79. Chip Shot
振り幅は8時から4時に固定し、
距離はクラブの種類で打ち分ける

80. バンカーショットでは、
トール側のバウンスからではなく、ヒール側のバウンスから砂に潜らせること。

81. Pre Shot Routine
ハーフウェイワッグル
身体全体でリズムを取る
右足に少し体重を乗せる
→身体先行でクラブが動いていく

82. レイドオフシャット
コンパクトについて

83. 体の開きが早ければ、
スライスもフックも出る。
切り返しでは、胸は右後方に残すイメージ。
懐の空間が広い方が捻転が大きい
インパクトの瞬間は、
左目でボールを見ている

84. 殆どのプロは、インパクトの時にボールは右にある。これにより遠心力は最大になる。
体重移動は徐々に行うべきものである。

85. 柔らかい球質のアプローチ
フォローを止めるイメージで。
ショットではパンチショットになる。
1. クラブを短く持つ
2. 球の位置を右足寄りに
3. スタンスはオープン
4. 目線は低く

86. 近いバンカー
砂を上に飛ばすイメージ

87.
スピンをかける
→コックを多めに、ボールの右側のディンプルを見る
身体を突っ込まない様に気をつける

88. クロスバンカー
左足体重移動で右足の拇指球で
地面を捉える

89. 落とし所だけを見て打つ。
ピンは見ない。
三角形を崩さずに柔らかく
腕をしならせる

90. 5Wを使ったアプローチ
グリップとショットの軌道は
パター、アドレスはアプローチ

91. カップ回りに4球をおく
長さはクラブ2本分
一周目はラインを見て、
二週目は必ず入れる

92. シャフトクロスはシャンクをも生み出す。コンパクトでレイドオフ・シャットなトップを目指すこと。その際に、無理に右肘を横方向にスライドしない。

93. 必要以上にフェースを閉じたままの状態を保ってテークバックしようとすると、シャンクを生みやすい。
アドレスで体重を完全に股関節に乗せ切らなければシャンクする。
無論オープンフェースは論外であるが。

94. アドレス時、体とボールとの距離が近すぎるとシャンクする

95. 右手のグリップがパームだと
ダフリ、シャンクを生む

96. 左足に思い切り体重を乗せるフィニッシュ

97. グリップをひたすらにフィンガーにする。

98. 軌道は手を直線的に動かす必要がある。積極的にコックをいれて行くこと。

99. 体重移動を早めて飛ばす

100. 手首を柔らかく使う
コックは自然と入れる

101. 右肘をつけるとインサイドから入りやすい、ループ軌道を意識する

102. トップまでをゆっくり振る、
軌道を意識する

103. 肩を縦に回し過ぎると右肩が突っ込みやすい、ある程度水平に回す
右脇に隙間が出来る

104. 上体を前後に動かさないで打つ

105. 胸を開かずに打つ
自然にループ軌道は出来る

106. 両膝の高さを維持し、伸ばさない(トップの原因)

107. 綱引き クラブを水平に引き、タメを作る 体重移動を早くしても、上体が流れないように、頭を動かさずに肩を回す。膝の高さを変えない。

108. 腰から始動する。右足の角度を変えずに腰から回転する。切り返しも左腰のみで開始。

109. 直立した状態で、クラブを水平に持ってみる→体の回転方向とクラブの方向が直交するように前傾を調節する。

110. 腰は回転するのではなく、右腰を後ろに引くのが最初。腰の引く力のみで、クラブが引き上げられるイメージ。切り返しは左腰を引く力のみでクラブや肩、腕が引っ張られ、始まっていく。
これが出来ていれば、自然と捻転差が生じてくる。ハーフウェイバックで体重移動が完了する、というのは腰の動きが早いからこそ生じてくる。グリップを柔らかくし、
バックスイングが始まってすぐに左腰を引くイメージで振って練習する。

111. コックを作るタイミングが遅いと、オーバースイングになったり、クラブがプレーンから外れたりする。コックは腕が地面と平行の時点(スリークォーター)で完成していなければならない。

112. 正しい腰の動かし方
スウェーが後ろに行けばフック、
前に行けばスライスとなる。
クラブを足の親指の付け根から股関節に置き、同じ足、腰の角度を維持したまま引く練習をする。
ダウンスイングでも同じ。
左足の付け根から股関節にクラブを置いて角度を維持する練習をする。
右肩が顎まで来たら、左足の角度が変わり始め、i字のフィニッシュに向かって動いていく。

113. シャンクの対処法 1.
ボールに対してシャフトが前に出ることが根本的な原因
左腕が前に出ないように、
体に添わせて下ろす。
左腰をトップの位置から引く、あるいはしっかりと回転させる。
(↑体若しくはグリップがアドレスよりも左にスウェーする、流れることが原因となりやすい)
逆に玉の近くに立って、クラブを引き付けるイメージを持って、暫くは打ってみる。

114. シャンクの対処法 2.
アウトサイドイン、
インサイド(インサイドシャンクの場合は、クラブが寝過ぎてフェースがオープンになる)のどちらでもシャンクは起こりうる。

オープンフェースをまずは防ぐ。
ハーフショットで確認する。

スリークォータートップで、
斜めになったシャフトが右肩口と同じ高さ、或いは少し下になっている状態を確認する。
(グリップエンドがボールを指す)
上にも下にもズレてはいけない。
(Vゾーン)

115. 小さなトップであっても、
左肩が十分に回っていれば、
飛距離は変わらない(岡本綾子)

116. スイングの始動はクラブヘッド、左腕、左肩が一体となって行われるが、ダウンスイングではトップの形のままに左腰が切れ始める。
ダウンスイングが始まる時に、
左脇腹に力が入るイメージが理想。
[左腰を開け、尚且つ左に壁を作れ]と言われ、それで練習してみると、
左サイドが伸び上がってしまい、
その結果右腰が前に出て来てシャンクしやすく、トップしやすくなってしまった経験がある。
(岡本綾子)

117. アドレスの時の顎の位置に左肩が入って来て、右肩も同じように交互に顎の位置に入って来る。


 

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  1. 2014/04/09(水) 23:52:09|
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今日の一枚(280)

Album: Spanking Hour
Artist: Freak Kitchen
Genres: Progressive Metal, Hard Rock, Heavy Metal

Spanking Hour


スウェーデン、ヨーテボリ・ブーヒュース県ヨーテボリ出身のハードロック、
プログレッシブメタルバンド。1992年結成。1996年作の2nd。
北欧出身のプログレッシブメタルバンドとして名の通った彼らですが、本作はメンバーが交代する
前の作品で、Mattias "IA" Eklundh(Vo,G)のテクニカルなギタープレイと、
楽曲に垣間見えるジャズやボサノヴァの影響が見受けられるコード感のある楽曲や、
ポップでキャッチ―な歌メロの楽曲を持つもの、シンプルなハードロックの強いビート感のもの、
Extremeに代表されるようなファンキーなノリのもの、
ゴリゴリしたリフで一気に聴かせる楽曲などがバランスよく配置されており、
随所に出てくる変拍子やポリリズムを効果的に用いたリズムワークはプログレ的とも言えますが、
楽曲はさほど長くは無く、すっきりと聴ききれるものが多いです。
3ピースでありながらサウンドの分厚さはそれをあまり感じさせません。
ギターのMattiasは、奏法として水道のホースを蛇口に留めるための金具を用いて
スライドギターのように弾くホースクリップ奏法を始めとする特殊奏法を用いたり、
ギターのジャックをラジカセに繋いで音を出すことで歪ませるといったような
(本作でも用いられています)、かなり創意工夫に富んだ音作りがなされていて面白いです。
ラジカセによるこの暴力的な歪みの音は意外や意外、とても自然でサウンドに溶け込んでいます。
ハードロックの定番でもあるハーモニクスとアーミングを組み合わせた奏法も得意で、
さながらSteve Vaiのようでもあります。
速弾きのフレーズは派手な両手タッピングを絡めたものが印象的で、
飛び道具的に使われることが多く、バッキングも通常のハードロックに見られる
パワーコードでのリフよりもテンションを含んだコードでのバッキングを多用しているようで、
歪んでいてもかなりジャジーなハーモニーや、エスニックな香りのするソロを
入れてきたり、不協和音の効果的な活用と、引き出しの多さを感じさせるプレイだと思います。
これほどまでのテクニックや難解なフレージングを見せながら、それをミスなく弾きこなし、
さらに音程差のあるフレーズや息の長いフレーズでもメロディアスに聴かせてしまうセンスは
恐ろしいものがあると思います。
彼らを代表する一曲のハードロック色の強い#1Walls Of Stupidityは、冒頭から始まる
太く、歪んだカッティングが心地良い音をしています。
コードも9th系のテンションがあってこれが良いです。
ミュートの弦がこすれる音が個人的には大好きです。
如何にもハイパワーのピックアップの音と言う感じで、ハーモニクスの巧みなコントロールや、
不思議なソロも個性が出まくっていて最高です。残り一分で緩急を付けながら
テンポアップして盛り上がっていく展開も、一曲目にして早くもクライマックスです。
#2Haw, Haw, Hawは、前半のスラッシーなリフとキャッチ―なサビの対比、
分厚いタムの創り出すへヴィ―なグルーブが駆け巡る肉体的な一曲。
高速フルピッキングが冴えわたるソロもまた緊張感満載です。
イントロのキャッチ―なリフで掴まれる#3Jerkも、歪んでいながらコードのヴォイジングが
非常に粒だっていて美しいです。
このクオリティで歌いながら弾いているというのは信じられません…
ソロでは激しさを極めるピロピロなタッピングをひたすら聴かせてくれます。
ホント良い音です。これもお気に入りです。ソロ後の盛り上げ方も上手い。
#4Taste My Fistは、変拍子の絡んだリフを軽やかに弾きこなしていきながら、
テンポチェンジを効果的に挟んで聴き手を攪乱していきます。
これも演奏難度は極めて高い一曲だと思います。またこのソロの音遣いも不思議です。
トレブリーなカッティングと、ベースラインが際立つすっきりとしたオケで、
軽めのドラムスが作るグルーブが少し異質な#5Burning Bridgesは、柔らかいファルセットの絡んだ
サビでの歌唱やそのバックでのジャジーなChristian Grönlund(B)のフレージングが堪りません。
#6Inner Revolutionは、ラテンっぽいノリのサンバ・キックが作るリズムに、
囁くような低音のコーラスで怪しく進行し、轟音のギターが入ってくる、
これもとても個性的な一曲です。ドラムの作るジャングルビートの中で、
スラップベースが出てきたりと、歪んだギターの鳴るメタルの音像でありながら、
こうしたリズムが嵌っているのは本当に面白いです。
冒頭からメタルっぽくない進行の表題曲#8Spanking Hourは、サビメロの響きが一風変わっていて
面白いです。ソロはブルージーな香りが湧き立ちます。
重々しく始まっていきミュートの効いておりピッキングハーモニクスのコントロールが耳に残る
バッキングの#9Proud To Be Plasticのソロは本作の中でも一番好きかもしれません。
このHoldsworthともつかぬフュージョンっぽいアウト感が堪りません。
バックで少しお茶目にスキャットしていたりするのも気になります。
ラストを飾るバラードの#11The Bitter Seasonは、重厚なJoakim Sjöbergのタム回しをバックにして
静かに進行していきます。ギターリフは変拍子でありながら、キャッチ―で
あまりそれを感じさせない曲だと思います。
どの楽曲にもメタリックなリフや重いリズムがありながらも、メロディーはキャッチ―で、
コードワークやリズムワークには様々なジャンルからのミクスチャーがあって興味深い、という
どの角度から見ても文句のつけようのないプログレッシブメタルの傑作だと思います。

Walls Of Stupidity

Jerk

Taste My Fist

Inner Revolution

Proud To Be Plastic

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  1. 2014/04/07(月) 23:59:32|
  2. Freak Kitchen
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今日の一枚(279)

Album: There's More To Life Than This
Artist: Ben Westbeech
Genres: House,Drum 'n' Bass, R&B, Neo Soul

Ben Westbeech


イギリス西部、ブリストル出身の音楽プロデューサー、DJ。1981年生まれ。
現在はアムステルダム在住。幼少期からチェロ奏者、ピアニストとしてクラシックの教育を
受けつつ、10歳の時にレイヴ(アシッド・ハウスに近い)のミックステープに出会い、
Dr.Dre(Andre Romel Young, 1965-)が在籍していたヒップ・ホップグループである
N.W.A(Niggaz Wit Attitudesの略)のStraight Outta Compton(1988)を聴いたことで、
ヒップホップやハウスにのめり込んで行きます。
その後彼が自主制作したアルバムを友人が、かのAcid Jazzレーベルを立ち上げた
Gilles Peterson(1964-)の元に送ったことがきっかけとなり、Gillesの新しく設立したレーベル
であるBrownswoodレーベルから第一弾アーティストとして華々しくデビューを果たすこととなります。
デビュー後には2007年に1stアルバムを発売したほか、JazzanovaのアルバムOf All The Things(2008)
(詳しくはJazzanovaの項を参照)のI Can Seeでフィーチャーされたり、DJ MarkyのShameなど
と言った曲に参加したりと、シンガーとしての活動も並行して行っていくようになります。
2007年にはSummersonicで来日を果たし、バンドを引き連れてのライブも行っています。
DJとしてはBreach名義でも活動しています。2011年作の2nd。
今作ではレーベルをBrownswoodから、90年代を象徴するハウス・ミュージックの
レーベルであるStrictly Rhythmへと移籍しての発売となりました。(日本ではP-VINEから)
当初は純粋なハウスの作品に仕上げることも考えていたようですが、
実際にはアーバンソウルとハウスのクロスオーバーと呼ぶべき、ダンサブルかつポップな作風に
仕上がっています。プロデューサーには、ジャズピアニストでもあり、中島愛や坂本真綾、
新居昭乃への楽曲提供を行うなど、日本のアニメソング界隈でも名の通ったRasmus Faber(1979-)を
始めとして、M. J. Cole, Danny J. Lewis, Chocolate Puma, Motor City Drum Ensembleなど、
数多くのプロデューサーとタッグを組んで制作されています。
ただしこうしたハウスのプロデューサーと組んでいるとは言っても、全体の音像は
彼のセクシーで気怠さを内包したボーカルの表現やキャッチ―なメロディも相まって、
極めてソウル的であると考えてよいと思います。打ち込みによるリズムパターンは
あくまでもダンサブルなビートを刻むために機能しており、複雑さは極力避けられています。
#1The Bookはローファイにしたバッキングの中で語りから始まり、キーボードの残響の中で
アコギのストロークとミュートの効いた単音カッティングのリフが流れる中で、
多重録音されたコーラスの厚みもあり、キャッチ―でリフレインするサビのメロディを
心地良く聴かせます。シンプルですが良い曲です。ベースラインも面白い。
一気にハウスっぽさが増したトラック#2Something For The Weekendは、左右に微妙に揺れるような
シンセのリフレインが非常に印象的で、サビに入ってホーンの音が入り盛り上がりつつも、
バックでこれが鳴り続けているために、抜け出せない独特な中毒性があります。これもお気に入り。
吸い込まれそうなシンセ音が迫ってきたり離れたりしながら、左右に振られたコーラスや、
断片化されサンプリングされたホーンの音のようなシンセがパーカッシブな
#3Fallingは如何にもフロア向けの一曲です。
冒頭からひたすら繰り返されるベースリフを中心としてファンキーに進行する#4Same Thingは、
加工されたボーカルの入りファルセットのコーラスがエロティックな前半から、
サビに入ってポップになっていく展開が見事だと思います。
生々しいキックと、浮遊感を感じさせる弱々しい歌唱がFrank Oceanを思わせる#6Strongerは、
リヴァーヴの掛かったボーカル処理と、パーカッションが入って徐々に激しくなっていく
強力なリズムに引っ張られるようにしてサビへと入ってきます。
アコギのカッティングによるごく短いループに、種々の電子音やアフリカンなパーカッション、
ストリングスが張り付いていく#7Infectionsは、後半になって一気にダイナミックに
変化していきます。
生の質感が強いドラムスに、サビではJill ScottのGoldenようなネオソウルっぽい
キャッチーさのあるジャジーな進行が洒脱な#8Sugarは、メロ部分でのバッキングの静謐な
Fender Rhodesの音が個人的には最高に好みです。
全曲に続いてジャジー路線でありつつ強いビートでダンサブルになった
#9Let Your Feelings Showは、2:30辺りから入っていくインスト部が気に入っています。
フィードバックのような音のキーボードや、パーカッシブに鳴る電子音、壮大さを演出する
シンセのバッキングの音のバランスは聴き入ってしまいます。
ブラジリアンなスキャットと大仰なサックスのフレーズ、ジャズ宜しくレガートする
シンバルから始まる#10Butterfliesは、途中からダンサブルに展開していき、フィルの多く
ハイの良く出た特徴的なベースが目立っています。時折入るサックスがフュージョンっぽい
フィーリングを持たせています。これもまた良いです。
#11Summer's Lossは以前当サイトで紹介したFree Soulのコンピにも収録されている
アンビエント色の強い一曲です。(詳しくはFree Soul ~2010s Urban-Mellowを参照)
私自身ハウスに関しては特に素人ではありますが、レコードショップでジャケ買いしてみて
余りにも自分好みの音で驚いております。
アーバンソウルやニューソウルと、ハウスミュージックの融合というコンセプトを、
その通り見事に体現している作品だと思います。
ポップなメロディに強いビート、歯切れのよく巧みな歌唱、輪郭のハッキリとした
打ち込みならではの生々しい音像と合わさって、極上のグルーブと中毒性を有したサウンドに
なっていると思います。素晴らしい才能です。これからも追いかけていきたい若手の一人です。

The Book

Something For The Weekend

Stronger

Sugar

Butterflies

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  1. 2014/04/05(土) 02:18:13|
  2. Ben Westbeech
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今日の一枚(278)

Album: Smappies -Rhythmsticks
Artist: Various Artists
Genres: Fusion, Jazz, Pops, R&B, Soul, Acid Jazz

Smappes Rhythmstics


アーティスト表記はVAとなっていますが、本作は日本を代表するジャニーズ系アイドルグループとして、
1988年から活動を続けているSMAPの楽曲を、ジャズ・フュージョン界の名だたるスタジオミュージシャン
達によるインストアレンジで演奏したものです。こういった企画が実現したきっかけとなったのは、
1994年(まだ森且行がメンバーとして所属していた時代です)に発売された6thアルバム
SMAP006"Sexy Six"のレコーディングがニューヨークで行われたことでした。
ニューヨークでの録音が行われたこの6th(1994)から9th(1996)までの時期の作品は、
そのバッキングトラックの演奏の完璧さから、主にフュージョンファンからも
高い評価を得ているようです。参加しているメンバーとしては、以下長くなりますが…

Sax: Michael Brecker, Jay Beckenstein(Spyro Gyra, Dream Theater), Grover Washington, Jr.
Trumpet: Randy Brecker, Arturo Sandoval
Flute: Dave Valentin
Vibraphone: Mike Mainieri(Steps, 深町純 etc)
Guitar: Hiram Bullock,
David T. Walker
(Marvin Gaye, Stevie Wonder, Micheal Jackson, Quincy Jones etc),
David Spinozza(John Lennon, James Taylor, Donny Hathaway, Billy Joel etc)
Drums: Omar Hakim
(Miles Davis, Wayne Shorter, Herbie Hancock, Marcus Miller, Carole King, etc)
Vinne Colaiuta
(Chick Corea, Frank Zappa, Jeff Beck, Joni Mitchell, Gino Vanelli, 中島みゆき etc)
Bass: Will Lee(Brecker Brothers, Steely Dan, B.B. King, James Brown, Spyro Gyra, 山下達郎)
Chuck Rainey(Quincy Jones, Aretha Franklin, Roberta Flack, Rascals, Laura Nyro, Donald Fagen)

と言ったメンバーで、紹介するのも恐れ多い程の方々ばかりであります。
(参加アーティストもほんの一部に過ぎません)
SmappiesというネーミングはドラマーのOmar Hakimが、アルバムのレコーディング時に考えたそうで、
スタジオミュージシャン同士のコネクションがこの奇跡的なセッションを成功させることになります。
1996年作の1st。SmappesⅡ(1999)も存在しており、こちらに参加しているメンバーも上記の
メンツの中に入っています。1stである今作は、SMAPの6thと7thアルバムに収録されている楽曲を
再録したものが多く、2ndではオリジナルの楽曲も複数織り交ぜられています。
サウンドとしては、ゴリゴリのハードでソリッドなグルーブを楽しめるフュージョンサウンド
でありながら、ポップスとしての楽曲の多彩さがアレンジに反映されていて、
多様な楽しみ方ができると思います。
#1Theme of 007は、Ian Fleming(1908-1964)によるスパイ小説を原作する映画作品で、
James Bondのテーマソングとしてお馴染みの一曲で、7thアルバムのラストにも収録されています。
聴いた瞬間彼と分かるVinnie Colaiutaの抜けの良く鋭いドラムス、Will Leeの寡黙な中にスラップが
映えるグル―ヴィーなベースが作る鉄壁のリズムに、Michaelも凄いですが、個人的には
Dave Valentinのフルートソロが個人的には聴き所です。
#2Working Peopleは、冒頭のKraftwerkのような加工ボイスから始まって、ディスコビートを感じる、
うねりのあるベースラインを弾くJames Genus(B, Daft Punk, Bob James, Herbie Hancock, Chic Corea)
が素晴らしいです。当時弱冠20歳とは思えないプレイです。ファンキーなトラックが鳴り響きます。
Brecker Brothersがそろい踏みで一糸乱れぬ切れのいいサウンドで聴かせていてお気に入り。
Michael Mainieriのビブラフォンをフィーチャーした#3Won't Stop Rainingは、
後半にかけてOmar Hakimのフィルが激しくなっていく展開が最高に楽しいです。
それに煽られてかビブラフォンもその丸い音色を保ちながら力強くフレージングしていきます。
#4Painは、David T. Walkerの繊細なハイフレットの音が気持ち良いギターソロから始まり、
Wlliam Galisonの暖かみのあるハーモニカソロ、Jay Beckensteinのサックスソロが
交互に対話するように演奏されています。そのバックではBernard Purdie(Dr, Steely Dan, James Brown)
とChuck Rainey(B)という最高のリズム隊が付いており、緩やかさのあるグルーブで包み込みます。
Pamela Driggsのヴォーカルが生々しく、艶やかに彩るボサノヴァ#5Pensando em Voceは、
Romero Lubambo(Al Jarreau, Grover Washington, Jr.)によるアコースティックギターのシンプルな
バッキングで穏やかに進行するメロから、サビにかけてGil Goldsteinのピアノが前に出てくる
アレンジがボサノヴァ特有の翳りのある洒脱なコード感の中にポップな盛り上がりがあって素晴らしい。
Giovanni Hidalcoのコンガが炸裂するアフリカンなリズムに、フルート特有の澄んだ鋭い高音が
爽やかな#6Muchacha Bonitaに続いて、スムースジャズ界隈で高名なPhilippe Saisse
(Al Di Meola, David Bowe, Nile Rodgers, 角松敏生)をアレンジ/キーボードに迎えた
#7Part Time Kiss(Smap002に収録)は、Hiram BullockのトレブリーでTwangな音のギターソロが
ハイライトなポップスです。リズム隊はいつものOmar HakimとWill Leeの組み合わせです。
George MrazのウッドベースとTommy Campbellの柔らかいシンバルが耳を撫でる前半部から、
ホーンがダイナミックに前に出てくる#8I Wish You'll Be Happyは一際ジャジーな一曲です。
#9Morningは、David Spinozza(G)の一音一音非常に粒のそろった、端正で丁寧なプレーを堪能できます。
繰り返されるキメを起点にして、Omar Hakimが様々にリズムチェンジを仕掛けていきます。
バックを流れるカッティングも良い音してます…最高です。
ゴスペルライクな力強いコーラスの掛け合いから始まっていく#10Happy Birthday(Smap003に収録)は、
ノスタルジックなハーモニカのリードプレイのバックでWill Leeのベースが歌っていて素晴らしい。
メンバーを見ても素晴らしい作品になるのは当たり前なのですが、
それでもただ集めただけと言う感じにはなっていないのは、元のSMAPの楽曲がこうしたアレンジにも
対応できるようなものであったことが非常に大きいと思います。
彼らを引き合わせてくれたSMAPには感謝しなければいけません。
NYレコーディング期のオリジナルアルバムも、是非聴かれて見て下さい。文句なしの隠れた名盤。

Part Time Kiss

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  1. 2014/04/02(水) 00:49:03|
  2. Smappies
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プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
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