私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

日本における違法ドラッグの 定義とその種類について

【違法ドラッグの定義】
 違法ドラッグは脱法ドラッグとも呼ばれ、一般に、法律に基づく取締りの対象になっていない薬物のことをいい、
麻薬と同様の効果を持つ。法規制から逃れるためだけに、毒性の大小を十分検討せずに
官能基の一部の化学構造に何らかの修飾が加えられた物質が多く、使用量も定まっていないため、
多量摂取による死亡も問題となる。日本で違法ドラッグが出現したのは1990年代後半と
比較的近年のことであり、これはインターネットの普及によってこうした薬物が容易に
手に入る流通経路が出来上がったことと強く関係していると考えられる。違法ドラッグを使用することで、
これをきっかけとして他の違法薬物を引き続いて使用するようになるという
ゲートウェイドラッグとして機能する場合もあり、これも大きな問題である。

【違法ドラッグと法律】
 薬物乱用や流通に対処する法律には4つある。
それは麻薬及び向精神薬取締法(麻薬取締法)、大麻取締法、覚せい剤取締法、あへん法であり、合わせて
薬物四法と呼ばれる。これらの法律により、麻薬、
大麻、覚せい剤、あへんの所持・譲渡・製造・医療目的以外・輸出/輸入は
厳しく規制されているが、違法ドラッグはこれらの法律で指定されていない薬物であるため、
別に薬事法による取締りが行われている。また薬物四法において新たに出現した
乱用薬物を禁止薬物に指定するには、規制(候補)物質を選定し、依存性、
精神毒性等を評価するための資料を収集し、国内の乱用実態の有無や程度を詳しく調べ、
その他関連情報として産業用途等を収集し、麻薬指定の適用を判定するのに足る
科学的データを入手する必要があるため、指定まで非常に時間がかかり、
その間に何らかの化学的修飾を加えた新たな違法ドラッグが流通するなどしている。
そのため、実際には薬事法における「無承認・無許可医薬品の販売」という名目で
取締りが行われるのであるが、法律内の、「事実上人体摂取目的に販売したと
判断される場合」という点の判断は現実には難しく、芳香剤などと偽って流通され、
パッケージに飲用禁止の表示をするなどして規制から逃れようとされることもしばしばある。

【違法ドラッグの分類】
(1) ケミカルドラッグ(デザイナード・ドラッグ)
違法ドラッグの多くは「実験用試薬」などの名目で販売されており、
これらはケミカルドラッグと呼ばれる。形状は粉末状の物が多く、液状や錠剤の物もある。
スマートドラッグと呼ばれる場合もあるが、その場合はSSRIなどの抗うつ薬や、塩酸ドネペシルなど、
アルツハイマー治療薬などを指して言う。ケミカルドラッグの成分は生体に使用した経験が少なく、
生体作用が 不明なものがほとんどである。化学構造による分類として、ピペラジン系  
化合物(3CPPなど)、トリプタミン系化合物(5-MeO-DIPTなど)、フェネチルアミン系薬物(TMA2など)に分類される。
これらの化合物にはMDMA, BZP, AMTなどの麻薬指定されたものも含まれている。

(2) ナチュラルドラッグ
幻覚や興奮作用を示す成分を含む植物は数多くあり、こうした植物を観賞用やお香などの名目で偽り、
販売したものをナチュラルドラッグという。一般に植物の成分は規制薬物に指定されているが、
その成分を含む植物は規制対象にならないことがある。さらに、ナチュラルドラッグには
植物由来成分の特有な問題もある。それは、植物では産地や収穫時期等により含有成分や
含有量等が異なり、同じ植物でも規制成分を含有しない場合もあることであり、
そのため健康被害の状況も個人差のみならず品質の問題を無視できない。
麻薬指定されたナチュラルドラッグにはマジックマッシュルーム(作用としてはLSDに極めてよく似ている。)
がある。違法ドラッグとしてはベニテングダケやオオワライダケなどが知られる。
マオウやエフェドリンが含まれている薬物をエフェドラ系薬物といい、
ナチュラルドラッグの成分として含まれることが多い。

(3) ニトライト系・亜硝酸エステル類
芳香剤あるいはビデオクリーナーなどの名目で販売されている亜硝酸エステルを
成分とするドラッグである。ラッシュは二トライトの代表的な製品名で平成8 年の調査では
ニトライトがすでに出回り、代表的な違法ドラッグとして現在に至っている。
成分の亜硝酸エステルには狭心症治療薬のアミル体があり、違法ドラッグではイソブチル体が最も多く、
その他にイソアミル体、プロピル体がある。そのメカニズムは亜硝酸部分から発生した
NO による血管拡張作用と言われている。

(4) 合成カンナビノイド類
大麻に極めて近い幻覚作用をもたらす物質として知られるカンナビノイドは、
化学的な合成が行われ、違法ドラッグとして植物片に添加するなどして使用されていた。
代表的な物質としてはクレムゾン大学のジョン・W・ハフマンが発見した
JWH-018が知られている。これらをはじめとする772の合成カンナビノイド類が2013年に指定薬物となった。

(5) ガス体違法ドラッグ
一般に使用されるシンナーや吸入麻酔の乱用は、目的外の使用としてケミカルドラッグのように
規制することは困難である。ガス体違法ドラッグにはガスライター用ボンベが知られている。
成分のブタンが空気より重いため、一度、吸入されるとガス交換ができず呼吸困難になり
死に至ったと考えられる。揮発性のある化合物は多数存在することから、
シンナーの代用品となりうる物質は無数に存在している。ニトライトもガス体として吸入され、
使用されることが多いためにガス体違法ドラッグに含まれる。

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  1. 2014/05/29(木) 23:45:35|
  2. 法医学
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今日の一枚(302)

Album: Urban Renewal
Artist: Ramsey Lewis
Genres: Jazz, Fusion, Hip Hop, R&B, Funk

Urban Renewal

アメリカ、イリノイ州シカゴ出身のジャズピアニスト、作曲家、ラジオパーソナリティー。
1935年生まれ。DePaul大学卒。キャリアの中で7つのゴールドディスクと、3度のGrammy Awardを
受賞しています。4歳の頃にピアノを始め、15歳のときにThe Cleffsというジャズバンドを
結成し、そのメンバーであったIsaac "Redd" Holt(Dr)とEldee Young(B)とともに、
Ramsey Lewis Trioとして1956年に1stアルバムを発表し、活動を開始します。
その後、彼のトリオはCleveland EatonやEarth, Wind & Fireを結成する以前のMaurice Whiteなど、
様々なメンバーを迎えて活動し、恐るべき多作家ぶりを発揮して作品をリリースしています。
特に1965年作のThe In Crowdは、それまでのストレートアヘッドなジャズからポップ路線へと
切り替え、全米2位のヒットを記録し、Grammy AwardのBest Jazz Performanceを
受賞しています。70年代に掛けてはColumbia Recordsへと移籍して、
エレクトリック・ピアノを中心としてRoy AyersやHerbie Hancockなどがそうしたように
ファンクやR&Bへと接近していき、1966年と1973年にはR&Bのアーティストとしても
Grammy Awardを受賞しています。1974年作のSun Godnessはプロデューサーとして
かつてのバンドメンバーであるMaurice Whiteを迎えて制作されています。
本作はColumbiaからGRP Recordsに移籍する直前期の作品で、1989年作の59th。現在は廃盤。
この時期の彼は、Hip Hopの台頭と、その影響を受けたニュージャックスウィング
(ニュージャックスウィングについてはKaryne Whiteの項を参照)のサウンドへと接近しており、
打ち込み然としたリズムトラックや、スクラッチを効果的に取り入れたサウンドを
指向しながらも、Steve Cobbによる生ドラムやElliott Randall(Steely Dan)のギター、
自身によるテクニカルなピアノソロやBill "The Buddha" Dickens(B)の
ベースプレイによる強烈なグルーブもあって、スリリングなサウンドに仕上がっています。
プロデュースはWynton Marsalis(Art Blakey & The Jazz Messangers, Herbie Hancock)と
タッグを組んでいることで知られるDr. George Butlerが担当しています。
#1Jagged Edgeは、リバーブの掛かったカッティングと、打ち込みによるソリッドなドラムスで
ファンキーに進んでいきますが、スクラッチが効果的に入ってヒップホップに近いグルーブを
創出します。ピアノは明瞭で力強いタッチで、巧みにスケールアウトしています。
ウネウネしたサステインの短いシンセベースも歯切れが良くキレッキレです。お気に入り。
如何にもフュージョン的(往年のジャパニーズフュージョンのよう)なテーマを吹くホーンと
女性ボーカルが断片的に登場する#2Eye on Youは、Steve Cobbの鋭く切り裂くような
スネアがストレートなグルーブを見せ、最後にはロボットボイスも出てきて楽しい。
冒頭の速弾きから、ハンドクラップとドラムスの作る複雑なリズムの中で
軽妙に歌うボーカルのポップな#3Dr. Ramseyに続いて、
クリーントーンのギターとドラマティックなピアノのフレージングのバックで、
抑揚の付いたシンセが大仰でニュージャックスウィング的な#4 2-Slamは、
後半でRamseyの長いキーボードソロが用意されています。
サンプリングされたヴォイスが短くループされ、ビシビシとしたキックが多く刻まれる中で始まる
#5Livin' Largeは、男女のツインボーカルが妖しく歌う前半部から、
弾きまくりのピアノソロを中心にした後半部へと展開していきます。
一転して甘美でゆったりとしたバラードの#6Bernieceは、ここまでのシンセバリバリなサウンドから
一気にアコースティックになっています。フィリーなストリングスと、
低音が良く出ていて輪郭の滲んだBill Dickensのベースが素晴らしい。
ギターソロはおとなしいですがこれも繊細で透き通った音で、曲のクライマックスに向かって
激しくなっていきます。電車の走っていくSEが入って終わっていきます。お気に入り。
晩年のMiles Davis/Do Bopを思わせるようなトランペットのイントロが印象的な
#7Make A Wishは、高音の硬質な音が印象的なピアノのテーマのバックで微かに聴こえて来る
ギターのバッキングも素晴らしい。
ピアノソロによるバラードの#8There's No Easy Wayは、穏やかな前半から徐々に
左手のパートが激しくなり、一気にへヴィーなリズム隊が入ってきます。
そして再びピアノソロへと戻ったりしつつ、絶妙にリズムチェンジしながらストーリーを
作っています。お気に入り。
Elliot Randallの、穏やかなアコギのバッキングに、ブライトで力強いピアノがテーマを
絶妙に崩しながら弾く#9Love Songも前曲に続いて抑揚の付いたSteve Cobbのドラムスに
耳が行ってしまいます。
耽美的で暖かいバラード曲と、キレキレでソリッドな曲が絶妙なバランスで
織り交ぜられていて、すっきりと聴けてしまいます。
スムースジャズ・フュージョンとポップス、ヒップホップの間で巧みに揺れ動く
都会的なクロスオーバー作品。

Eyes on You

Berniece

There's No Easy Way

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  1. 2014/05/28(水) 14:34:03|
  2. Ramsey Lewis
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今日の一枚(301)

Album: Abstract Emotions
Artist: Randy Crawford
Genres: R&B, Funk, Soul, Pops

Abstract Emotions


アメリカ、ジョージア州メイコン出身のソウル/ジャズシンガー。1952年生まれ。
デビュー以前には、オハイオ州のシンシナティや、フランス南部のSaint-Tropezなどの
クラブで歌っていた彼女は、1970年代の半ばにRandyの名を名乗るようになり、
ニューヨークへと移住します。デビュー前の時期にはGeorge BensonやCannonball Adderleyなどの
ジャズメンのサポートシンガーとして活動しており、その才能を買われていました。
これをきっかけとしてColumbia Recordsとの契約を成立させ、1972年に1stシングルを発表します。
1975年にはAdderleyのソロアルバムであるBig Manにボーカリストとして参加したり、
1978年には元GenesisのギタリストであるSteve Hackettのソロアルバムにも参加するなどして
徐々に知名度を上げていきました。彼女のブレイクスルーのきっかけとなったのは、
ジャズ/フュージョンバンドのThe Crusadersのトランスアトランティック時代のヒットシングル、
Street Life(1979)に参加し、映画Sharky's Machineのサウンドトラックとなったことでした。
日本では、1972年から1992年まで帝国劇場と武道館で行われていた東京音楽祭で、
1981年にベストアクトに選ばれたり、1986年のシングルAlmaz(邦題:スウィート・ラブ)が
TVドラマもう誰も愛さないの主題歌に選ばれるなどして、Whitney HoustonやNatalie Cole,
Patti Austin, Karyne Whiteなどと並んでいわゆるブラック・コンテンポラリーのシンガーとして
馴染みのある人物であろうと思います。
アメリカ国内ではBillboard Hot 100にはランクインしていない彼女ですが、
イギリスを始めとしてヨーロッパと日本での人気は高く、特にUKのチャートでは
1981年作のSecret Combinationが16週間連続でアルバムチャートにランクインするなど、
スマッシュヒットを記録しています。
近年では2007年にJoe SampleとのセッションをAbbey Road Studioで行っており、
ライブアルバム(2006, 2008, 2012)を積極的にリリースするなどして活動しています。
本作は1986年作の8th。現在でこそ本作を手に入れることは難しく、筆者も
偶然中古レコードショップで発見したのをここぞとばかりに購入したのですが、
参加しているスタジオミュージシャンもなかなか豪華で、Anthony Jackson(B),
Paul Jackson Jr.(G, Michael Jackson, the Temptations, Al Jarreau, Chicago,
Whitney Houston, Marcus Miller etc), Fred Zarr(Key, Dionne Warwick,
Four Tops, Arthur Baker, The Spinners etc)などが参加しています。
プロデューサーには、Stevie WonderのバッキングやMiles Davisバンドの
ギタリストとしても知られるReggie Lucas(Stephanie Mills,
Phyllis Hyman, Roberta Flack)が担当しています。
80年代後半という時代を考慮すれば当然かもしれませんが、全体として煌びやかなシンセの
音が非常に特徴的で、ディスコに近いグルーブのある音像となっていると思います。
イントロの東洋的なシンセフレーズが印象的な#1Can't Stand The Painは流石に時代を
感じる音と言う感じですが、#2Actual Emotional Loveのあの波打つようなシンセベースの
作るグルーブと、ミニマルなリフを弾くシンセの音の中で、朗々としたボーカルが
歯切れ良く歌います。#3World Of Foolsは、サウンドコラージュのように挿入される
Reggie Lucas自身によるシルキーな歪みのリードギターと、クリーンのカッティングが印象的で、
ゴスペルライクなコーラスの入ったサビも、気怠い感じの歌唱で良い。
ダンサブルで印象的なサビメロがキュートな#4Betchaは、レイドバックしたベースラインと、
サビメロを繰り返すキラキラとしたシンセに短いソロもあります。お気に入り。
純粋な愛が歌われた歌詞が胸を打つピアノバラ―ド#5Higher Than Anyone Can Countは、
打ち込みのドラムスとAnthony Jacksonのベースが作るゆったりとしたグルーブに、
転調を挟んでヒートアップした歌唱が堪能できます。
バキバキのドラムスとひたすらに鳴るハイハットが疾走感を演出するダンサブルな#6Desireは、
シンコペーションの入ったベースリフもシンプルな繰り返しで、ディスコ的なグルーブを作ります。
一転してへヴィになったドラムスと、Ray Parker Jr.のキレッキレなリズムギターの映える
ダークなフィーリングのある#7Gettin' Away With Murderは、Patti Austinの1985年作品の
カヴァーで、堅いグルーブがあってお気に入り。
続いて、イントロのカッティングからさらにファンキーになった#8Overnightは、
シンセのクサいヴォイジングを挟みながら、ハイライトとなるReggie Lucasのブルージーで
熱いギターソロを迎えていきます。
Randy自身による作曲のピアノ弾き語りにストリングスを加えたシンプルなバラード
#9Almazは、哀愁に満ちたメロディを弱々しく歌う表現が素晴らしい。
1986年作の映画Wild Catsサウンドトラックからのカヴァー#10Don't Wanna Be Normalは、
他の楽曲と制作メンバーの顔触れが異なりますが、さほど浮いている印象はありません。
他のブラックコンテンポラリー関連のボーカリストと比べると、
方向性が曖昧で、本作のようにポップスに傾き過ぎたアルバムだと楽曲のスリリングさに
欠ける部分があるのも確かですが、良い曲もあります。
セールでジャケット買い(300円!)でしたが、これもお得な買い物でした。

World Of Fools

Betcha

Gettin' Away With Murder

Almaz

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  1. 2014/05/28(水) 02:15:58|
  2. Randy Crawford
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今日の一枚(300)

Album: Hurricane
Artist: Eric Benet
Genres: Neo Soul, Soul, R&B

Hurricane.jpg


アメリカ、ウィスコンシン州ミルウォーキー出身のソウルシンガー、
シンガーソングライター、俳優。1966年生まれ。
自身の姉であるLisaと、従兄弟のGeorge Nash Jr.とともにBenetというボーカルグループを
結成し、1992年にセルフタイトル作品を発売しています。
1994年にWarner Brothersと契約し、1996年にソロデビューを果たします。
2000年にはTamiaとのデュエットシングルであるSpend My Life with YouでGrammy Awardの
Best R&B Performance by a Duo or Groupにノミネートされています。
私生活では一人の娘を儲けた妻を93年に交通事故で亡くし、Princeの元妻であるHalle Berryと
結婚していますが、3年後に離婚しています。
1999年に発売した1stから、オールドスクールなR&Bに根差した70年代的な音像を基礎にしながら、
極めて伸びの良いハイトーンと力強いボーカルを見せるオーソドックスなスタイルで、
アシッドジャズを取り入れたり、ヒップホップ的なソリッドな音のものもありつつ、
David Fosterを始めとしたFourplayのメンバーやJeff Lorberらとも交流があり、
優れたスタジオミュージシャンを集めてフュージョンやソフトロックに近いサウンドも見せています。
2005年作の3rd。プロデュースにはDavid Fosterを中心として、
Mariah Carey, Celine Dionで知られるWalter Afanasieffや、Fosterとの共作を多く残した
Humberto Gatica(Al Jarreau, Chicago, Destiny's Child, Elton John, Michael McDonald etc)
などを迎え、スタジオミュージシャンにはMichael Landau(G), David Cambell(Strings),
Pino Palladino(B), Dean Parks(G), Vinnie Colaiuta(Dr), Nathan East(B), James Poyser(Key)
などなど、一流のメンバーを揃えてレコーディングが行われています。
本作に収録されているI Wanna Be Lovedは、the Urban Adult Contemporary chartで
2位を記録するなど、ACの方面でも評価されており、オーガニックなサウンドを指向した本作は、
私生活での乱れやスキャンダルでメディアを賑わせていた彼にとって転換期となったのも、
また事実だと思います。
パーカッシブで乾いた音数の少ないアコギと、多重録音によるコーラスで聴かせる
#1Be Myself Againは、サビでのファルセットの艶やかさが際立っています。
クワイエットストームなバラードの#2Pretty Babyは、微かに聴こえてくるJames Poyser
(D'Angelo, The Roots, John Legend, Common etc)のエレピのフレージングが最高で、
ドリーミーなコーラスのバックで後半にかけてフィリーなストリングスが分厚くなってきます。
ジャジーで極限まで音数を削ったギターソロも、エロティックなコーラスも素晴らしい。お気に入り。
David Fosterプロデュースのメロディの綺麗な表題曲のバラード#3Hurricaneは、
後半の転調からボーカルにも力が入っていき、Vinnie Colaiutaのドラムスも鋭さを増して行きます。
ダークで憂いを帯びたボーカルと、シンプルなアコギのカッティングでファンキーに進行する
#4Where Does The Love Goは、生のホーンの音処理が70sを思わせるものになっていて
心地良いです。これもお気に入り。
Michael Landauが泣きまくりなギターソロで完璧な職人技を見せてくれるバラード#5My Prayer、
続いて高音の煌びやかなアコギのバッキングとチェロの前に出た落ち着いた音のストリングスが
ゆったりと絡みつく#6Man Enough to Cryと静かな曲が続きます。
ネオソウルっぽいコーラスとレイドバックしたリズムの中で、軽いファルセットで歌う
#7I Knowも、アコースティックですっきりとした音像でアンビエント色は薄く、
流行であったネオソウルとはまた一味違ったものになっています。
ジャジーなピアノと柔らかいドラムス、Nathan Eastの低音の良く出た滲み出るようなベースに
流麗なストリングスのスロウなバラード#9The Lastは、さながらStevieのようなパワフルな
歌唱を見せてくれます。最高。
#11Making Loveは、ボーカルによるベースラインとアコギにチェロで落ち着いたメロと、
生々しいコーラスで艶やかに光るダイナミックなサビ部分の対比にハッとさせられます。
ピアノ弾き語りにストリングスでシンプルにまとめたバラード#12Cracks Of My Broken Heartは、
フレーズの間ごとの絶妙なヴィブラートや丁寧なトーンコントロールで、
歌唱の出来は本作の中でも取り分け素晴らしいです。
James Poyserのキーボードが冴え渡る#13I Wanna Be Lovedは、幾重にも重ねられたコーラスと
ゆったりしたリムショットの中にも絶妙なアクセントで変化を付けたドラムスや、
左チャンネルを流れるMichael Landauのパリッとしたアタックのギターのスムースさに
夢中になって聴いてしまいます。お気に入り。
所々にネオソウルの香りもありますが、David Fosterのプロデュースや彼に近しい
ミュージシャンの演奏も相まって、哀愁のあるメロディやクロスオーバー的な
側面が強く、オーガニックでポップな仕上がりになっています。なんて耳に優しいんでしょう…

Pretty Baby

Where Does The Love Go

The Last

Cracks Of My Broken Heart

I Wanna Be Loved

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  1. 2014/05/28(水) 00:40:58|
  2. Eric Benet
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今日の一枚(299)

Album: Lowrell
Artist: Lowrell (Lowrell Simion)
Genres: Soul, R&B, Chicago Soul

Lowrell.jpg


アメリカ、イリノイ州シカゴ出身のソウルシンガー/シンガーソングライター。1943年生まれ。
Butch McCoyとJessie Deanという二人のシンガーと組んだ
ヴォーカル・インストゥルメンタルグループであるThe Vondellsでデビューを果たし、
1960年代にはLenoreなどが地元シカゴ小さなでヒットを記録しています。
その後はVondellsのメンバーであるJessie DeanにFred Simon(実弟)とLarry Brownleeの二人を
加えて1969年にThe Lost Generationというソウルグループを結成します。
Lowrell Simonの旧友であり、当時1916年から続くBrunswick Recordsの広報部の部長を務めていた
Gus Redmondの紹介で、BBCテレビの音楽制作を行う傍ら、the London Philharmonic Orchestraと
the Royal Liverpool Philharmonic Orchestraで指揮者を務め、
Liverpool Oratorioの制作でPaul McCartneyともタッグを組んだCarl Davis(1936-)を
プロデューサーとして迎え、70年代初頭にアルバム2枚をリリースしています。
1974年にThe Lost Generationは解散し、その後Lowrell Simonはソロ活動を開始することとなります。
その他にも映画Three the Hard Wayの音楽制作を行ったり、Mystiqueのデビューアルバム(1976)に
楽曲を提供するなどしています。
有名な提供曲としては、Willie Hendersonの1974年作Dance Masterや、
サルソウル界隈で名の通ったLoleatta Hollowayの1979年作All About the Paper、
他にはThe Natural Four(The Natural Fourの項を参照), Jones Girlsへの曲提供などでも
知られています。
ソロアーティストとしては、Lowrell名義でLiberace's label, AVI Recordsと契約を結び、
1979年に1stソロアルバムである本作をリリースしています。
2ndシングルのMellow Mellow Right On c/w You're Playing Dirtyが、
1979年のUS R&B Hit Chartで32位、UKではシングルチャート37位のヒットを記録しており、
シカゴ・ソウルの隠れた名盤、レアグルーブとして後にMassive Attack, Imagination, Common
といったアーティストの元ネタとしてサンプリングされるに至ります。
Carl Davisに才能を見出された元Chi-LitesのEugine Recordがプロデュースを行っており、
アレンジにはEarth, Wind & Fireを手掛けたことで知られるTomTom84(Tom Washington)
とサルソウルのBruce Hawesが行っています。
#1Out Of Breathは、初期のディスコミュージックといった趣きで、Lowrellの溜息が
所々に入り、パーカッシブなストリングスと、Norwood Gray Jr.(B)のワウの掛かった
ぶっといベースライン、Clifford Conley(G)のフェイザーの掛かった
リズムギターが時代を感じさせる音で素晴らしい。後半のカッティングはシカゴソウルに
頻繁に見られるあのリズムです。
#2You're Playing Dirtyは、大仰なストリングスとホーンが迫ってくるイントロと、
Ronald Scottのクラビネットのうねるフレージングで妖しく展開するファンクナンバー。
ギターソロは短く音数の削られたもので、よく泣いています。お気に入り。
#3Overdoseは、ドラムスとパーカッションでポリリズミックに始まり、
ワウを強く掛けたクリーントーンのカッティングとアコギのカッティングを中心にして
進んでいきます。低音の強く出たベースのリフレインがキャッチーです。
本作のクライマックス#4Mellow Mellow Right Onは、冒頭のシンセベースのシンプルなリフと、
甘いトーンで鳴るオクターブのカッティングを中心として進んでいく4つ打ちの一曲です。
Lowrell自身のボーカルも、低音の艶のあり力強い発声から、伸びやかなハイトーンまで
正に完璧な出来で、流麗なストリングスが包み込むこの曲の柔らかいグルーブを表現し切っています。
途中で入ってくるエレピのソロも最高にクールです。
スロウテンポでどっしりとしたドラムスが印象的な#6Smooth And Wildは、
ブレスリーなトーンでの低音の語りから、柔らかくエロティックなファルセットまで、
Lowrellのボーカルテクニックを堪能できる作りになっています。これもお気に入り。
いつも通り山下達郎のSunday Songbookで発見したこの一枚ですが、やはり買って大正解でした。
2007年に初めてCD化されたものらしく、レアグルーブでもあり、
筆者の大好きな音で、シカゴ・ソウルの名盤の一つだと思います。

Out Of Breath

You're Playing Dirty

Mellow Mellow Right On

Smooth And Wild

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  1. 2014/05/22(木) 11:53:05|
  2. Lowrell
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今日の一枚(298)

Album: Anima
Artist: Spheric Universe Experiment
Genres: Progressive Metal, Symphonic Metal

Spheric Universe Experimence


1999年にフランスで結成されたプログレッシブ・メタル/シンフォニック・メタルバンド。
ギタリストのVince BenaimとベーシストのJohn Draiを中心として結成され、
幾度かのメンバーチェンジを繰り返しながら活動を続けています。2007年作の2nd。
ボーカリストのFrank Garciaは、2003年にSperic Universe Experimence名義で発表した
1stアルバムであるMental Tormentsのレコーディング時のセッションでメンバーとなっています。
またキーボーディストのFred Colomboは日本が好きなようで、楽曲の中に日本語の語りを入れた
ものも収録されています。この1stはJailhouse Studioで録音され、彼らと契約を結んだ
Replica Recordsから世界で発表されることとなりました。
2005年にはScorpionsのワールドツアーで、Colmarでのライブの前座を務めるなど、
徐々にその知名度を上げていきます。
2007年にはProgPower Scandinaviaというプログレメタル関連のフェスに参加しています。
本作では、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、日本語の歌詞が楽曲中に
積極的に用いられており、メロディに対する乗り方に合わせて巧みに言語が選択されています。
非常に高い演奏力と、複雑なリズム構成を特徴とするプログレメタルとしては、
真っ先にDream Theaterと比較されるのでしょうが、Dream Theaterがフレーズの所々に
中東っぽい香りを漂わせるのに対して、彼らはよりシンフォニックなサウンドで、
キーボードの音にはアンビエント寄りのアプローチが多く見られる点は個性的だと思います。
ジャズからの影響も見て取れますが、この部分に関してはJordan Rudessのキーボードにも
勿論そうしたフレーズがあるので彼らに特有とは言えないかもしれません。
ともかくFred Colombo(Key)のテクニックや音作り、フレーズの引き出しの多さは
特筆すべきものがあると思います。素晴らしいキーボーディストに出会えました。
ローファイなイントロと、空間中を蠢くシンセが印象的な#1Scepticは、
スピードメタル並みのドコドコなドラムスと、安定感抜群の強く歪んだリフで進行していきます。
テクニカルさは控えめですがクリーンのヴォーカルも透き通っていて聴きやすいです。
後半には激しいリズムチェンジと、バリバリの速弾きシンセが聴けます。
ラストサビでは、エモショーナルなピアノのバッキングもあって展開の多い一曲。
2分半程度のスキット#2Beingは、もろにDream Theaterなフレーズを弾き倒すギターに
思わずニヤリとしてしまいます。
シームレスに続いていく#3The Inner Questは、分厚いオルガンの醸し出す音が味付けする
メロディックスピードメタルという感じで、インストパートのプログレッシブさと、
歌のバックでの硬いグルーブのある演奏との抑揚が付けられていて素晴らしい。お気に入り。
波の音と雷のSEが不気味さを演出する#4Neptune's Revengeは、曲に入る前の大仰なキメと
変拍子の連発される展開で一気に引き込まれます。長くクラシカルな速弾きのキーボードソロと、
ライブでコール&レスポンスを楽しめそうな部分もあって楽しそうです。
最後は煌びやかなピアノソロで静かに終わっていきます。これもお気に入り。
さらにシームレスに続くスキット#5Stormy Domeは、オペラティックな高音のコーラスと、
静謐なアルペジオで聴かせます。
#6World Of Madnessは、その綺麗な音のままのピアノがバックで軽やかに弾かれる中で、
随所随所にギターが難解なフレーズを入れていきます。大袈裟にタムを回したドラムを起点に
ボーカルが入っていきます。サビの前に一瞬ベースと電子音の入る展開や、
唐突にインストパートに変化する部分も緩急が付いていて、良い意味で予想を裏切ってきます。
後半には長いポエトリーリーディングがあり、そこからはキーボードの独壇場です。上手いです。
ハイトーンは若干苦しそうですが、それが曲にリアリティを与えています。
#7End Of Traumaは、メロディックなシンセのリフをテーマにしてゴリゴリと展開していきます。
テンポを落として、ハイハットの細やかな刻みが心地よいパートはバラードのように、
そこからはまたハードになります。複雑なコーラスワークと、捻くれたメロディも聴き所です。
キーボードソロのバックでは殆どスラッシュメタルのようなリフを刻んだり、
忙しないリズムギターもあり、ベースソロがあり、と色々と一曲の中に詰め込まれています。
7:30あたりのキーボードソロはさながらファミコンのようで面白い。
冒頭に男性の訥々とした日本語の語りが所々に入った#8Heal My Painは、
少し恥ずかしくなってしまいますが、内容としてはミドルテンポで
タメの効いたトラックになっています。3:00あたりからテンポアップとダウンを繰り返して
緩急を付けています。ギターソロもどこか哀愁の漂うものになっています。
一番の見せ所は一際長くブルージーなベースソロでしょう。
10分以上の長尺曲#10The Keyは、ピアノのダークなリフレインの中で語りが入り、
80年代末のような懐かしい音のシンセが入ってきます。
フュージョンのようなフィーリングのあるシンセの音に対して、歪みのギターはモダンな音で、
この対比も面白いです。メロディのクサさ、コーラスの大仰さは如何にもイタリア的な情緒が
あります。キーボードソロは非常に面白いです。ギターは音も往年のアメリカン・プログレハード
っぽい歪みの音色で好みですし、リズムも堅く上手いのですが、
フレーズがワンパターンで引き出しに欠ける感が無きにしも非ずです。
やはりクライマックスでのロングトーンは苦しそう。
#11Black Materiaは、冒頭からノイズの入ったシンセとピアノの饒舌なフレーズで、
途中でジャズになったりメカニカルな速弾きも見せたりと、多彩な技を見せてくれます。
全体を通してFred Colomboの華麗なシンセ技を楽しむにも面白いですし、
Dream Theaterのような典型的なプログレメタルを求める方、
メロディックでキャッチーなメタルを求める方にも楽しめる作品だと思います。

Being-The Inner Quest

Neptune's Revenge

Black Materia

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  1. 2014/05/21(水) 15:01:35|
  2. Spheric Universe Experimence
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今日の一枚(297)

Album: Needless Freaking
Artist: Dwayne Ford
Genres: Soft Rock, AOR

Needless Freaking


カナダ、アルバータ州エドモントン出身のシンガーソングライター、キーボーディスト。
1953年生まれ。両親はアメリカ人で、カナダとアメリカの二重国籍を所持しています。
1980年代には、同郷のDavid Fosterとの繋がりから、Foster自身のプロデュースにより
TOTOのメンバーとのレコーディングを始めとして、アメリカン・プログレハード寄りの
優れたソフトロックの作品を世に送り出しています。
自身のバンドであるBearfootではJUNO Awardを受賞しており、プロデューサーとしては、
以前妻であったPasty GallantのミリオンヒットシングルとなったFrom New York To L.A.を
プロデュースするなど、縦横無尽の活躍を見せていました。
80年代から2000年まではカリフォルニア、2000年からは故郷エドモントンに住んでいた彼ですが、
近年は再びカリフォルニアに移住し、映画音楽のスコア作成や、ドキュメンタリー番組、
スポーツ番組、CM音楽などのアメリカ国内のテレビ番組の音楽制作を中心として活動を続けています。
自身とBearfootの名義による作品は5作品に留まる彼ですが、1981年作のこの1stソロアルバムは、
隠れた名盤としてAORファンの間でも評価の高い作品だと思います。
プロデュースは殆どが彼自身とDavid Fosterによるものですが、一部は
Ken Friesen(#6,#7)が行っています。レコーディングには、Mike & Jeff & SteveのPorcaro兄弟を
中心として結成された、当時のLAを代表する超一流スタジオミュージシャン集団であるTOTOの
メンバーで、Mike Porcaro(B), Jeff Porcaro(Dr), Steve Lukather(G)が参加しています。
(当時はちょうどアルバムHydraのレコーディングが行われていた時期に当たります)
それに、Foster自身によるキーボード、彼と人気を二分するプロデューサーであるJay Graydonの
ギターという、正に最強、非の打ち所のないメンバーとなっています。
その他にも、最近では日本のメタルコアバンドであるcoldrainや、Paramore, In Flames,
Papa Roach, As I Lay Dyingなどのプロデュースで知られる若き日のDavid Bendeth(G)や、
Kenny Loggins, Hall & Oates, 松任谷由美のバックで叩いていたMike Baird(Dr)、
同じく松任谷由美に加えてQuincy JonesやAl Jarreau, Barbra Streisandのバックで弾いていた
Neil Stubenhaus(B)など、名の通ったスタジオミュージシャンを起用しています。
アルバムのうち2曲(#6, 7)はFosterのプロデュースではなく、アルバム制作の全権を握れなかった
彼は満足いかなかったらしく、クレジットに名前を乗せることに反対したという逸話もあるようです。
これほどの完成度と演奏を見せていながら、本作はアメリカ国内ではリリースされず、
カナダ国内でもそれなりの売り上げだったというから驚きです。
Jeff Porcaro(Dr)の最も得意とするシャッフルのグルーブと、あの鳥肌が立つようなフィルを
ビシビシ決めてくる#1Lovin' and Losin' Youは、David FosterのRhodesのイントロリフに、
Steve Lukatherの歪んだギターの音はTOTOのハードロック色の強い曲でのあのトーンを思わせます。
Mike Porcaroのベースは抑制されたフレージングですがこれも最高。お気に入り。
ミディアムテンポのハードロック#2Am I Ever Gonna Find Your Loveは、
David BendethとSteve Lukatherのツインギター編成の分厚いディストーションサウンドが
楽しめます。曲後半にかけてLukatherがエモーショナルに弾きまくります。
Mike Bairdのボスッとしたドラムスも良い音です。これも最高。
#3Stranger In Paradiseは、女性ボーカリストPatricia Gallantとのデュエットになっており、
すっきりとしたオケでMike Porcaroのベースラインが際立ったアレンジになっています。
タッチノイズの入りながらも、リバーブの掛かったような音のアコギも良い。
歌が入ってくる直前のドデカい音のタムを絡めたJeffの力強いフィルも涎もの。
#4The Hurricaneは、クライマックスでシンコペーションの入った派手なユニゾンをかましたり、
キーボードが疾走感のあるリフで曲を引っ張る展開と、見事にTOTOしています。完璧です。
近い雰囲気の#5Midnight Rideは、Mike Poracro(B)のハイが綺麗に出たトーンが心地良いです。
ギターとベースの緊張感あるユニゾンのフレーズもクールです。
キーボードの弾き語りを中心に据えたバラードの#6There's A Life In Me,
本作の中でもゆったりとしたアコギのアルペジオとブルージーなメロディが映える
#7The American Bluesの二曲は、Fosterプロデュースでないこともあって
サウンドがだいぶ異なりますが…
#8The Best Will Surviveは、Mike Baird(Dr),Neil Stubenhaus(B)のリズム隊の作る
堅いグルーブに、多重録音による分厚いコーラス、歌メロの間を、これしかないというフレーズで
埋めていくJay Graydon(G)のギターが泣きまくっていて、感動で言葉が出ません…
プロデューサとしてスターダムを駆け上がっていくFosterの若き日の情熱が、
形となって表れた、まさにAORの隠れた名盤の一つ。

Lovin' and Losin' You

Stranger In Paradise

Am I Ever Gonna Find Your Love

The Best Will Survive

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  1. 2014/05/20(火) 22:24:43|
  2. Dwayne Ford
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今日の一枚(296)

Album: Montage
Artist: カヒミ・カリィ
Genres: Pops, Electronica, Jazz, Experimental

Montage.jpg

日本の歌手、作詞家。1968年生まれ。本名は比企真理。デビューは1991年で、ラブ・タンバリンズや
藤原ヒロシなどを抱えていた瀧見憲司のCruel Recordsのオムニバスアルバムである
Blow Upでソロデビューを果たします。その前にも、Flipper's Guitar監修のオムニバスアルバム
であるFab Gearでもボーカリストとして参加するなど、初期からいわゆる渋谷系の全盛期に、
重要人物との邂逅を果たした彼女は、小山田圭吾のトラットリア(詳細はカジヒデキの項を参照)から
ハイペースで作品をリリースすることとなります。フレンチポップ色を前面に出した
1996年作のLe Roi Soleilをリリースしてからはパリへと移住し、活動を続けています。
渋谷系のムーブメントが縮小していった90年代末から、
3年の沈黙を経て、2003年に発表された4thアルバムのTrapezisteでは、
フリージャズと電子音楽のクロスオーバーとも言える音楽性を見せていくこととなります。
因みにこの作品ではジャズミュージシャンでもあり文筆家でもある、元ティポグラフィカの
菊地成孔を含めたDate Course Pentagon Royal Gardenのメンバーが演奏に参加しています。
今回紹介するのは2004年作の5th。Trapezisteに続いてDCPRGのメンバーが参加していながら、
フリージャズ~アバンギャルドなサウンドからはもう少し聴きやすくなっています。
その一方で、小山田圭吾との再会も果たしており、彼がPointで見せたアンビエントと民族音楽、
ギターポップの融合というポスト渋谷系の音像が一部取り入れられています。
活動初期のフレンチポップを髣髴とさせる楽曲も収録されており、多彩な作風となっています。
ただし全体としては、巧みなサンプリングとシンセの織り成す生々しいサウンドが
多くを占めています。
ぎこちないアコギのストロークと、ノイジーなタッチノイズが印象的な
#1When will you be back?は、彼女の作品でも度々登場するローファイな音像で、
単純に繰り返される歌詞に漠然とした不安を掻き立てられます。
9分超えの長尺曲#2Making our worldは、クリーントーンのギターリフと、ジャリッとしたノイズが
パーカッシブに鳴る中で始まり、ダブっぽいビートの強いトラックへと変化していきます。
サイレンのようなトーンのシンセフレーズは、さながらフリージャズのようでもあります。
途中から淡々とした語りが入って、徐々にテンポダウンしていきます。
訛りのある英語の発音も非常に雰囲気があって素晴らしい。最後の2分間は再び
冒頭のテーマが登場して終わっていきます。
アフリカンなパーカッションのリズムに、サンプリングされたウィスパーボイスと
電子音を覆い被せた冒頭部から唐突に歌が入る#3Free lineは、
レイドバックし、ゆっくりとした、グルーブの間を埋めるスラップベースのような働きをなす
シンセベースが最高。ワウの掛かったトーンもクールです。
金属音のようなシンセが、このゆったりした雰囲気の中で鋭さを放っています。
ピコピコした電子音はチープさがあって、さながらKraftwerkのような、時代を感じる音です。お気に入り。
喧騒のSEから始まり、木琴のサンプリングと思われる音、ノイズ交じりのキックが
複雑なリズムを構成する#4Pancartes<蟻の行列>は、断片化されたフランス語の語りが
散りばめられ、曲に無数の抑揚を作っています。
雷雨と車のクラクションで終わっていきます。お気に入り。
さざ波の音とボサノヴァ色の強いアコギに、微かな声で囁くように歌う彼女のボーカリゼーションを
堪能できる#5柔らかい月も、背後に不穏な、機械音のような電子音とフリーキーな管のブロウが
配置されていて、一筋縄では行きません。
うねったシンセの音が間近に迫ってくる#7Driversは、水の滴る音のサンプリングが配され、
足音のように迫ってくるリズムで進んでいきます。歌が入ってからはピアノやストリングスの
華やかなサウンドが印象的で、ヴォリューム奏法のギターのような音も入っていて、
暖かいフィーリングがあり牧歌的というか幻想的です。
シンプルなギターリフと、その後ろで低音の強く出たベースが存在感を放つ#8Gila Gilaに続いて、
#9I call you call meはモダンなR&Bのようなグルーブを作る、音数の削ぎ落とされたトラックに、
本作の中ではハッキリとしたメロディを歌うボーカルが入っていて聴きやすいです。
途中で電話をする少女の声が入ってきたりと、歌詞の内容とのリンクが図られています。
曲後半のキラキラとしたSEが印象的なインストパートでは、シャラシャラと貝殻が擦れるような
音が心地よいです。
先行シングルの#10NANAはファンキーなブラスとメロディアスなベースライン、
スウィンギーなリズムで一際キャッチーな一曲です。
日本のポップスの歴史の中で、過去作品へのあからさまな引用(ヒップホップ的なサンプリングを
含んだ)や民族音楽への接近、日本のポップスの黎明期の作品へのオマージュ、
ハウスやダブ、ミニマルテクノといった電子音楽への接近といったように、
数々の重要な「実験」が試行された、渋谷系という極端に閉鎖的なムーブメントは、
多くの優れた才能を輩出しました。スタイル重視の音楽は精神性や思想の欠如を批判される
機会が多いという問題は、当時を生きたミュージシャンやリスナーにも浅からぬ対立や
嫌悪を生み出したように思われますが、
私はこの軽やかでインテリジェントで、上品にセオリーから逸脱した音楽を指向した
「実験音楽」と、それを生み出した、良い意味で不健康で妖しい魅力を放つ時代の空気に、
少なからぬ憧れを抱いています。傑作。

Making our world

Free line

柔らかい月

I call you call me

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  1. 2014/05/19(月) 17:24:17|
  2. カヒミ・カリィ
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今日の一枚(295)

Album: Sim City
Artist: 平沢進
Genres: Post Punk/New Wave, World Music, Ambient

Sim City


東京都足立区中川出身のシンガーソングライター、ギタリスト、
シンセサイザー奏者、音楽プロデューサー、アレンジャー、CGモデラー。
1954年生まれ。1973年にMandrakeというへヴィメタルバンドを結成し、
Black Sabbath直系のメタルから、古典的プログレを取り入れた楽曲を制作、
学園祭などを中心としてライブ活動を行ったあと、78年頃にMandrakeを解散し、
1979年には、日本を代表するニューウェーブ/ポストロックバンドである
P-Modelを結成します。P-Modelは数回の活動休止を経ながらも2000年まで活動を
続けており、その音楽性は極めて広範に及ぶため、とてもここでは語り尽くすことは
出来ませんが、初期はKraftwerkやXTCに代表されるテクノ・ポップ的な音像
(とりわけリズムに対する実験的なサウンド構築が特徴的です)と、
中期はポップネスから離れて音響系やアンビエントの方向へと接近して行き、
自作機材やサンプリングを多用した音像、
解凍(1991年頃-1993年まで)期からは再びテクノポップへと回帰して行きながらも、
民族音楽とのクロスオーバーなど、1989年に開始したソロ活動の音楽性が
混合された音像、
改訂(1994年頃-2000年まで)期にはライブパフォーマンスに、インターネットを介して
会場に設置されたインターフェースから得られた情報をフィードバックするという
インタラクティブ・ライブと呼んでいたパフォーマンススタイルを確立するなど
していました。この時期の作曲はその多くがメンバーである小西健司によって
行われています。
ソロ活動の中では、様々な民族音楽からの影響が見られる作品を多く
リリースしています。
その中でも本作を初めとするBANGKOK録音3部作(1995年から1998年にかけて録音された
Sim City, SIREN, 救済の技法の3枚のオリジナルアルバム)は、
彼が最も影響を受けたものの一つであるタイ音楽と、
タイの人々で性転換手術を受け女性となった、saopraphetsonの方々の存在や文化に
影響を受けており、本作ではコーラス隊としてアルバムレコーディングに
彼女達が参加しています。
他にもソロではアニメ作品の音楽(DETONATORオーガン、剣風伝奇ベルセルク、
妄想代理人)や映画音楽(千年女優、パプリカ)を制作したり、
戸川純(1953-)を中心とするテクノバンドであるヤプーズ(Yapoos)、
90年代半ばを中心に活躍した声優の宮村優子(1972-)に楽曲提供を行ったりしています。
少し横道に逸れましたが、本作の紹介に移ります。
本作は先ほども述べましたようにタイをテーマとしたコンセプチュアルな作品と
なっており、この統一感やドリーミーな浮遊感のある音像はPink Floydの
The Darkside Of The Moonを思わせる(Echoesは彼らへのオマージュ)部分もありますが、
サウンドの中心となっているのは自身が得意とするシンセサイザーであり、
古典的プログレのイメージというよりは、デジタルなサウンドに特有の生々しさや
鋭さを内包したサウンドであるということが出来ると思います。
数ある彼のソロ作品の中で、楽曲のキャッチーさという点でも飛び抜けている感があり、
初めて聴いた筆者も非常に楽しめました。
題名のSim Cityとは、同じタイトルのテレビゲームと同じように、
「機械運動によって生み出された仮想上の街」という意味合いで考えれば、
Simulative Cityの略と言えるのかもしれません。
壮大なストリングスの中で、語りが入った#1Recallから始まり、
シームレスに#2Archetype Engineへと繋がっています。シンセベースのポコポコした
リズムとノイズ交じりのリズムトラックの中で、日本語訛りの強い英語が独特な
響きを持たせています。動きの大きいメロディの中でファルセットに掛かりながらも、
オペラティックで不気味なコーラスに助けられて分厚い音を作っています。お気に入り。
映画「千年女優」の音楽の元になった#3Lotusは、左チャンネルを流れ、
リズムをキープしながらも饒舌に動くシンセや、日本の笙のような音の
ソロが聴き所です。歌メロはポップです。
#4Kingdomは、東南アジア的な音階の歌メロで、馴染みのないものでしたが非常に
面白いと感じます。ハーモニーもそれに伴って不思議な浮遊感があります。
リズムトラックは不安を掻き立てるような音でこの対比も良い。
#5Echoesは、淡々としたリズム、幾重にも重ねられた電子音の作る波の中で、
アンビエントに進んでいきます。エフェクトの強く掛けられたコーラスが時折出てきて
現実に引き戻されるような感覚に陥ります。
表題曲の#6Sim Cityは、冒頭のジャズっぽくウォーキングするベースと
コーラスから始まり、待ってましたと言わんばかりにウネウネしたシンセと
強めのスネア音が入ってきます。サンプリングによる女性ボーカルが断片化され挿入
され、このシンセ音の作るリズムと、バックを覆い尽くすハーモニーが混沌とした
世界観を演出しています。3:00前後の、ウネウネシンセが前に出て来て、
車が急停車するような、タイヤの擦れるような音の出てくるパートは鳥肌もの。最高。
#7月の影はDark Side of the Moonのことを指しているのでしょう。
シンセベースが動く中で朗々とした歌唱が堪能できます。
#8環太平洋擬装網は、敢えてローファイにしたストリングスのループを繋ぎ、
ディストーションの強く掛かったギター(TokaiのTalboを使っているらしい)
が入ってきます。時折入ってくるエレピの速弾きフレーズも面白い。
相変わらずシンセの低音パートに耳が行ってしまいます。お気に入り。
バラード風の#10Caravanは、伸びやかなロングトーンの歌唱を中心とした
ゆったりした一曲です。歌がはっきり聴こえてくるだけに歌詞の
意味不明さが際立ちます。
ピアノと琴のような音のアルペジオに合わせて語りが入っていく
#11Prologueは、平沢自身のスキャットが少し入りつつドリーミーに終わります。
これまで難解なイメージがあったニューウェーブですが、
本作はテクノポップ的なダイナミズムやシンセベースのグルーブがあり、
聴き易い印象を受けました。

Archetype Engine

Sim City

環太平洋擬装網

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  1. 2014/05/14(水) 15:34:45|
  2. 平沢進
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今日の一枚(294)

Album: Everything About
Artist: Wagner Love
Genres: Pops, Soft Rock, Soul, R&B

Wagner Love


ドイツ、フランクフルト(アムマイン)出身の4ピースポップ・ロックバンド。
2003年結成。2008年作の1st。日本での発売は2009年です。
メンバーはJacob Vetter(Vo, G), Bruder Ravel(Key), Marcel Meeth(Dr),
Tilmann Kollner(B)の4人です。自分が調べる限りでは、アメリカでは
殆ど知名度のないバンドですが、 日本のFMでパワープレイされていたこともあり、
ドイツ本国と日本盤が発売されているということのようです。
日本で人気のあるポップロックやソウルといった音楽ジャンルということで
想像出来る方も多いと思いますが、最も比較対象とされるのはJamiroquaiのような
アシッドジャズや、Maroon 5のようなソウルフルで且つポップなサウンドを
イメージして頂ければ問題ないかと思います。
ドイツ国内の音楽総合レビューサイトであるLaut.de(http://www.laut.de/)の
解説によれば、そのサウンドはDonna Summerや80年代に大ヒットを連発していた
時期のBee Geesのようなディスコ・ミュージックから、Isaac Hayesのような
ファンキーなサウンドにも影響を受けているであろうという指摘もあります。
ソロアルバムを出す直前の2008年には、Lenny Kravitzのツアーの前座を
務めていたようです。サウンドとしてはMaroon 5と比較すれば
シンセサイザーの音が前面に出たアレンジで、この辺がディスコと比較される原因
になっていると考えてよいと思います。
録音の質があまりよいとは言えず、分離が不明瞭な部分もありますが、
勢いを楽しむには十分な音質だと思います。
イントロのカッティングからゆったりとしたグルーブを作る#1Doin' itから
Al Mckayのようなカッティングとベースが前に出てくるインストパートは
如何にもEWF的というかディスコ的です。ポップです。お気に入り。
ニューウェーブのようなシンセから始まる#2You Are All I Needは、
レイドバックしたリズムでゆったりと進んで行きます。か弱いファルセットの
ヴォーカルも悪くないです。どことなく哀愁のある曲。
#3Bigger Than Youは、2小節の短いリフレインが流れ続けていく、
70年代末の空気を思わせるファンキーなパターン・ミュージック。
後半にはカッティングとノイジーで揺れた音のシンセのソロがあります。
フィリーなストリングスが流れる#4Never Be The Oneは、サビまではゴリゴリと
ファンキーに、サビで一気にポップになるという綺麗な構造のポップになっています。
やはりこの曲もダンサブルで洒脱です。
ベースラインもメロディアスで楽しい。お気に入り。
#5They Don't Even Careは、ディスコの強く出たベースラインとピアノの左手の
繰り返しを中心として、滑らかな進行で穏やかに進んでいきます。
性急なドラムスと、メロ部分での黒人になり切ったコーラスや歌唱がキュートな
#6I Knowは、サビ前の弱いロングトーンが流石にパワー不足な気がしますが…
タップの音とアコギの弾き語りだけで始まる短い一曲#7Too Many Waysに続いて、
ブレスの音が焦燥感を感じさせながら始まる#8Long Road、
再びアコギの短いコードカッティングと単音カッティング、シンセが交互に配置され
リズムを刻む一風変わった#9Everybody Runsへと繋がって行きます。お気に入り。
グッとテンポを落とした#10Ghostは、失ってしまった恋人への想いを歌う
ブレスリーな歌唱が白眉です。こういう静かな曲も良いです。
ブルージーなギターソロはさながらErnie Isleyのようでもあります。お気に入り。
Style Council/Shout To The Topにクリソツなストリングスとキーボードの
リフレインを中心にして進んでいく#11One Two Threeは、原曲よりも
ギターが前に出たアレンジになっています。素晴らしい。
ピアノ弾き語りにストリングスを加えた#12Believeで静かに終わっていきます。
どの楽曲も、影響を受けたミュージシャンの良い所を綺麗に取り入れつつ、
それをロック的なダイナミズムと、無垢なボーカルのキャッチーなメロディに乗せる、
というとても良く出来たブラック・オリエンテッドなソフトロックに仕上がっています。
ダンサブルな曲も多くありますし、初期のUNCHAINや、TalcみたいなネオAORに
興味のある方はぜひ一度聴かれてみて下さい。
シンセの音もべったりとしておらず且つうるさくなく、初期のポリフォニックシンセの
ような、70年代っぽい音がそのまま流れている音作りで、良い音してます。
爽やかな佳作。

Doin' It

Bigger Than You

One Two Three

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  1. 2014/05/14(水) 12:02:07|
  2. Wagner Love
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今日の一枚(293)

Album: No Beginning No End
Artist: Jose James
Genres: Soul, Jazz, Hip Hop, R&B

No Beginning No End


アメリカ、ミネソタ州ミネアポリス出身のシンガーソングライター、作曲家。
1978年生まれ。アイルランド系の母と、ミュージシャンのパナマ人の父の間に
生まれた彼は、高校生時代にTribe Cold Questといったようなヒップホップや、
ラジオで聴いたDuke EllingtonのTake the 'A' Trainなどのジャズにのめり込むように
なり、高校卒業後はニューヨークへと渡り、音楽活動を開始することとなります。
しかしながらなかなかデビューへのきっかけをつかめず、
ミネアポリスに暫くの間帰郷し、3年間ほど作詞を独学で学んでいたようです。
彼のデビューのきっかけは、2004年に行われた
Thelonious Monk International Vocal Competitionというボーカリストのための
オーディションに出場したことでした。このオーディションで、
ニューヨークにあるニュースクール大学のThe New School for Jazz and
Contemporary Musicへのスカラーシップを獲得し、ジャズを専攻として音楽を学ぶ
こととなりました。その2年後、ロンドンで行われた、
2006 London International Jazz Competition For Vocalistsへと参加するため
イギリスに渡り、ロンドンのRivington StreetにあるクラブであるClub Cargoで
セッションを行っていた際に、90sにAcid Jazzレーベルを設立した、
UKクラブミュージックの最重要人物の一人であるGilles Petersonに出会い、
自主制作のEPを手渡すことに成功します。
Gilles Petersonは彼の声に惹きつけられ、彼のレーベルであるBrownswood Labelと
すぐに契約を結ぶこととなりました。こうして2008年にデビューを決めた彼は、
その後2010年にはクラブジャズ系のレーベルであるimpulse!からも作品をリリース、
そして2012年には知る人ぞ知るジャズの名門、Blue Noteから本作、
2013年作の3rdアルバムを発表するに至ります。
元々Hiphopやクラブミュージック、ダンスミュージック界隈で名の通っていた彼は、
大ベテランのジャズピアニストであり、Charlie Parkerのバンドや
日本人では秋吉敏子や山中千尋への参加でも知られるJunior Mance,
Duke Ellingtonバンドのドラマーであり、自身のバンドからJim HallやEric Dolphy
などを輩出した、ウェストコーストジャズを代表する存在であるChico Hamilton,
巨人John Coltraneのトリオ、Wayne ShorterやHank Mobleyとのバンドでも知られる
大ピアニスト、McCoy Tynerらとのコラボレーションも行っており、
将来を嘱望されているヴォーカリストであることが窺えます。
こうしたジャズメンとのコラボレーションが目立ちますが、
実際に彼のソロ作品の音楽性としては、ジャズ色はそれほど濃くはなく、
彼の声質も手伝ってむしろ暖かみのあるソウル寄りの音楽性を有している、
と考えてよいと思います。
録音やアレンジは確実に重低音を重視したものとなっており、
リズムコンシャスでヒップホップを通過したソリッドなグルーブがアルバム全体を
流れています。しかしながら、さすがはBlue NoteのCDということもあって、
音質が非常に良く、低音は良く出ていますが決してしつこくありません。
00年代後半から10年代にかけてのポスト・ダブステップやエレクトロニカを
通過したモダンな音だと感じました。
本作には同じBlue Noteに所属するアーティストに加え、多数のゲストを迎えて
制作されています。有名どころではピアニストとしてRobert Glasper(#4)が、
同じくGlasper周辺ではThe Robert Glasper Experimentで叩いているChris Dave(Dr)などが
参加しています。
プロデュースはD'Angeloのバックバンドでベーシストを務めたPino Palladinoが行っています。
彼のベースプレイも本作の重要なポイントになっています。
#1It's All Over Your Bodyは、リムショットの乾いた音で刻まれるビートが不安定に
揺らぐ中で、短く音の切られたベースラインが浮遊感のあるグルーブを作ります。
Kris Bowersのピアノは非常にドリーミーで、ジャズと言うよりはR&Bと言った方が良いのかも
しれません。#2Sword + Gunは、淡々となり続けるハンドクラップと、キックの重い音の中で、
ホーンの入り方は短いリフレインを繰り返すようなフレーズになっており、
やはりリズムコンシャスな作りです。ゲストのHindi Zahraのボーカルは、低音の艶めきと
ハスキーさ、気怠い歌い方が洒脱です。
全二曲よりもメロディのはっきりしたキャッチ―なソウルに仕上がっている#3Troubleは、
エレピのあの独特の揺れ感のある妖しいフレージングと、ファンキーでありながら
抑制されたホーンがダークな雰囲気を演出します。最高。
どう聴いてもRobert Glasperと言う感じのイントロのフレーズで一気に掴まれる
#4Vanguardは、Chris Daveの絶妙にハネたリズムのドラムスが、
細かいアクセントの変化やフィルで曲のグルーブを決定づけています。お気に入り。
アコギの訥々としたストロークとオルガンの響きが暖かいオーガニックなソウルの
#5Come To My Doorは、後半のコーラスの生々しさが鳥肌ものです。これもお気に入り。
Emily Kingとのコラボレーション#6Heaven On The Groundは、浮遊感のある彼女のコーラスが、
ハッキリとしたテーマのメロディに得も言われぬ複雑さを与えています。
ベースもローがしっかりと出た音ですが、空間に滲み出るようなモコモコとした音で
気持ち良いです。
テンポを落とした3拍子の一曲#7Do You Feelは、サビにかけてボーカルが熱を帯びていき、
豊かな響きを維持しながら、キメと共にまた囁くように…という
抑揚の付いたボーカリゼーションは見事です。ピアノソロは完全にジャズですが、
フレーズの繰り返しが多くブルージーなフィーリングがあります。
#8Make It Rightは、Richard Spavenの叩きだすソリッドで重さのあり、
ファンクっぽいグルーブのあるドラムスと、Jeremy Mostのギターの、消え入りそうで、
弦の擦れるアタックがトレブリーで細いトーンの中に混じり合ったようなプレイは
非の打ちどころがないと思います。インスト部分ではベースソロもあり、
同じテーマのフレーズをリズムの中に上手く収めて統一感を出しています。
本作の中でもとりわけ肉体的な一曲。お気に入り。
表題曲の#10No Beginning No Endは、空間の様々な位置に定位されたコーラスが、
彼の息遣いまで忠実に再現し、もたれかかったリズムで進行していきます。
リズムチェンジの後はハイハットの煌びやかな音、Pino Palladinoのベースの
ハイフレットの音が堪りません。
ピアノ弾き語りを中心としてストリングスを加えた#11Tomorrowはどこまでも静かで、
下降していくメロディラインが切なさを演出します。
最後は力強くソウルフルなロングトーンで締めくくります。
Robert Glasperにも言えることですが、これがジャズかどうかと言われると、
ビートの配置の仕方はヒップホップ的で、エレピの音やホーンの使い方はソウル色が強い訳で、
むしろそうした音楽に近いと考えて良いでしょう。ただ歌のメロディやハーモニーには
確実にジャズがあり、ネオソウルの新たな方向性を示した作品として、
非常に価値ある作品だと思います。

Trouble

Vanguard

Come To My Door

Heaven On The Ground

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  1. 2014/05/14(水) 00:59:37|
  2. Jose James
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今日の一枚(292)

Album: Mini Skirt
Artist: カジヒデキ
Genres: Pops, Folk

Mini Skirt


千葉県、富津市出身の日本の音楽プロデューサー、シンガーソングライター。本名は加地秀基。
1967年生まれ。小山田圭吾、小沢健二の二人を中心として結成され、渋谷系を代表するユニット
であったフリッパーズ・ギターの前身であるロリポップ・ソニックのライブを見たことを
きっかけにして、ブリッジというバンドを結成します。小山田圭吾の運営していたレーベルである
Trattoria(カヒミ・カリィ、コーデュロイ、ROVO, ルミナス・オレンジなど多数の
ミュージシャンがここから作品をリリースしています。)から数作品をリリースした後、
バンドは解散し、1996年にソロデビューを果たします。
その後の活動では、2008年のデトロイト・メタル・シティでエンディングテーマを
プロデュースしたことなどが知られているかと思います。
他のアーティストへの曲提供では、花澤香菜の1st(詳細は花澤香菜の項を参照)やChocolat、
加藤紀子、HIROMIX、フェイ・ウォンといった役者、モデルやタレントとして
活動する傍ら音楽活動を行う女性アーティストへの楽曲提供が目立ちます。
2008年からは自身のイベントであるBlue Boys Clubでの活動や、
2009年にはSummer Sonic, 2010年にはフジロックフェスティバルに出演するなど、
近年再び活動が活発になっています。
音楽性としては、渋谷系の中でも一口で言えばネオアコースティックやギターポップ寄り
ということになるのでしょうが、もう少し深く言えば、彼のサウンドの重要な基盤となっているのは
90年代中盤ごろからBonnie Pinkのプロデュースでも知られるスウェーデン人のプロデューサー
であるTore Johanssonのサウンド、すなわちスウェディッシュ・ポップであろうと思います。
或いは、ブリッジ時代にはジャズ寄りのハーモニー構成の楽曲もあるなど、
ニューウェーブの精神性とフォークの生々しく爽やかな音像の中にも、
60年代的なソフトロックに見られたような練られた構造の楽曲が多い印象があります。
1997年作の1st。
テレビCMにも起用された#1La Borum-My Bloom Is Me-は、Yoshieの性急なドラミングと、
ぶりぶりとしたベースに対して、小山田圭吾によるコーラスの作るハーモニーと甘くて
青さの残ったトーン歌のメロディはかなり捻くれていて面白いです。
ロングトーンで絞り出すように歌っているのも味があって良い。
広末涼子の出演したDocomoのポケットベルのCMソングとして知られる彼の代表曲である
#2Muscatは、軽く疾走感のある16ビートと、オルタナっぽい響きがあるASHの歪んだギターの
バッキングでロックグルーブがあります。長いトランペットソロがあってアコースティックな
サウンドに落とし込んでいます。良曲。
シームレスに続く#3"Baby Baby, Me Me Me"は、サビのコーラスワークの
緩やかさやビブラフォンの音の丸さが心地良いです。アコギのストロークで巧みにリズムチェンジを
繰り返してゆったりとしたグルーブを作ります。
饒舌なハープシコードとハーモニカで聴かせる#4Forever Youngから、
ジャジーなギターリフから一転してPer Sundingの太いベースラインとパーカッシブなシンセ、
Patrik Bartoschのカッティングが不思議な調和を見せる#5Tokyo To Londonの流れはお気に入り。
短いインストの#6Lipstereoは、より一層肉体的なサウンドになってファンキーな一曲。
前のめりなドラムスにシンプルなリフレインを弾くアコギが対照的な
#7ウィークエンダーズは、サビメロの捻くれ具合に彼の個性が出ています。
Ivan BakranのうねりのあるRhodesの音が長いソロを取るサイケデリックなトラックに、
歌謡っぽさを湛えたポップなメロディの乗せられた#8Heartも面白い。
Rasmus Kihlbergのドラムス以外は全てTore Johanssonによる打ち込みの
#10You And Me Song(For Kinks)は、フェイザーを掛けたギターソロの音づかいなんてのは
彼のセンスを感じます。
後半の大仰なサビのキメと言い空気に少しナイアガラを感じる#11Eggstoneは、
切なさのあるコード感の中にロック色の強いダイナミックなリズム隊が絡みついていて最高です。
のんびりとした手拍子の入った#13Siestaは、気怠いボーカルと枯れたカッティングが鳴り渡ります。
流麗なストリングスが印象的なクライマックス#14Green Ramberに続いて、
スウィンギーなリズムとブライトなピアノのイントロから始まる
#15Here Is Our Street!!!は、鼻にかかったようなボーカルのトーンで歌われる意味不明なようで
興味深い歌詞を歌っていてそちらが気になってしまいます。
左チャンネルを流れる流麗なピアノソロから、徐々にアンビエントなシンセが前に出てくる
アレンジが少し不気味な空気を醸し出しています。
全体的にすっきりと聴けてしまうポップネスがありながらも、その中身やアレンジには
周到な工夫が張り巡らされていて、共同プロデューサーとしてのTore Johanssonの
働きも素晴らしいものがあると思います。
時代に左右されない良質で洒脱な、日本製スウェディッシュ・ポップス。

La Borum-My Bloom Is Me-

Tokyo To London

Eggstone

Here Is Our Street!!!

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  1. 2014/05/11(日) 23:41:48|
  2. カジヒデキ
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今日の一枚(291)

Album: Way Kool
Artist: Hiram Bullock
Genres: Fusion, Jazz Funk

Way Kool


日本、大阪府堺市出身のアメリカ系アフリカ人のジャズ/フュージョンギタリスト。
1955年生まれ。アメリカ軍の関係者であった両親の元に生まれ、
2歳のときメリーランド州のバルチモアへと戻った後、ジョンズホプキンス大学の
幼稚舎であるPeabody Instituteでピアノを始めたことをきっかけとして音楽に触れ、
元々はサックスやベースを弾いていましたが、16歳のときにギターに転向しています。
マイアミ大学の音楽学部に入学した後に、ギタリストではPat MethenyやSteve Morse,
ベーシストではJaco PastoriusやWill Leeといった錚々たる人物たちと知り合い、
フロリダのバーで演奏していたようです。ニューヨークに引っ越した後は、
当時NBCで放送されていたテレビ番組、Late Night with David Lettermanの
収録でJacoと演奏を行ったり、David SanbornやBob Jamesの諸作品への参加で
その名が知られていくこととなります。
おそらくSteely Dan/Gaucho(1980), Paul Simon/One Trick Pony(1980),
Sting/...Nothing Like the Sun(1987), Billy Joel/The Stranger (1977)といった
知る人ぞ知る名盤でのプレイは、一度は聴いたことがあるかもしれません。
個人的にはChaka Khanのアルバムで参加しているのを聴いて知りました。
本作は1986年のソロ活動開始後、セッションマンとして円熟期にあった1992年作の3rd。
HSHのピックアップレイアウトに改造されたストラトキャスターから繰り出される
コンプレッサーの掛かった軽快で独特なトーンと、得意とするカッティングや、
聴きやすいサウンドの中にスケールアウトした音を織り交ぜたフレーズは、
タイトルの通りクールでありながら理知的なギターインストを思わせます。
リズムとしては彼の得意とするファンキーなものが多く、ギターインストものに多い
目にも留まらぬ速弾き、と言うわけではないですが非常に丁寧に弾き込まれています。
本作では、長年キャリアを共にしてきたWill Lee(B), David Sanbornバンドで共に活動して
いたRicky Peterson(Key)にCharley Drayton(Dr)を加えたメンバー、
或いは Steve Wolf(Dr), Steve Logan(B), Dave Delhomme(Key),
といった以前のソロ作でも参加していたなじみのメンツで録音されています。
金属っぽいジャリ付いたスラップに、軽快な8ビートの絡むファンク・フュージョンの
#1Da Alley, Dave Delhommeのパーカッシブで左右に振られたキーボードのリフレインが
90年代っぽさを漂わせる#2Shut Upは、Alicia Keysのバッキングで知られる
Steve Wolfのパワフルで溜めたグルーブのあり、キックのハッキリとしたドラミングと、
後半のハモンドオルガンのソロが聴き所です。
ギタープレイは適度に抑制されていて上品です。お気に入り。
Hiram自身によるボーカル入りで初期Babyfaceのようなサウンドの異色なR&B#3Show Meは、
バックで流れるカッティングのタイム感や、短くも絶妙にアウトしたソロのセンスの良さは最高。
ポップス~ソフトロック感覚が如実に表れたメロウなタイトル曲#4Way Koolは、
シンセとの長いユニゾンを見せるパートのメロディックさ、口笛のような音のシンセが洒脱です。
クワイエットストームなバラードの#5Never Give Upは、彼のクリーントーンの、
コンプレッサーが強めにかかったような、独特なまろやかさのある音色でありながら、
アタックの音がプッと言う感じで良いというか…ともかく良い音です。最後はピアノソロです。
再びキラキラしたシンセ色の強いファンクの#6I No Uは、ギターシンセを効果的に用いた
冒頭部のフレーズや、泣きのチョーキングが入ったメインテーマのバックで鳴るまろやかな
カッティングも心地良いです。
サンプラーとスクラッチが効果的に用いられまた違ったソリッドなグルーブを作り出す
#7Wolfman, 洗練されたソウルやそれに続くブラック・コンテンポラリーの香りが漂ってくる
ボーカル入りの#8Another Nightは、歌のバッキングで弾き出されるトレブリーな16のカッティング、
一層ブルージーになったギターソロとちょっと異色な一曲です。渋い。お気に入り。
弦の擦れる音が心地良い打ち込み然としたトラックの中でも強烈なグルーブを放つ
#9 10 To 11は、入り組んだ冒頭部のパッセージと、分かりやすくキャッチ―なメインテーマとの
対比も素晴らしい。
The Beatlesの通称ホワイトアルバム(1968)に収録されているカヴァー#10Dear Prudenceは、
かつて彼がJaco Pastoriusのツアーメンバーとして、84年頃にニューヨークで行ったライブを
集めたコンピレーションである、Live in New York City Volume 4にも収録されています。
ただひたすらシンプルに、かつての盟友に優しく語りかけるようにギターが歌っています。
won't you come out to play=「外へ出て遊ばないかい?」という歌詞を思い出すと、
あまりにも早く彼岸へと旅立ってしまった友への思いが伝わってくるようで、胸が熱くなります…
テクニック満載のアルバムではないですが、この心地良いリズム感やフレーズの歌わせ方、
音遣いの上品さといい、いつまでも聴いていたくなります。

Da Alley

Shut Up

Show Me

Wolfman

Dear Prudence

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  1. 2014/05/10(土) 01:37:02|
  2. Hiram Bullock
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今日の一枚(290)

Album: Radio Music Society
Artist: Esperanza Spalding
Genres: Jazz, Fusion, Bossa Nova, Soul

Radio Music Society


アメリカ、オレゴン州ポートランド出身のベーシスト、マルチプレーヤー、
作曲家、ボーカリスト。1984年生まれ。
2011年にはGrammy Awardで最優秀新人賞を受賞しています。
5歳からバイオリンを始め、名門ノースウェストアカデミーの奨学金を
得たことをきっかけとしてベーシストに転向することとなります。
日本で言うところの大検(General Educational Development)で卒業資格を得て
16歳でポートランド州立大学に入学、その後教授の勧めでオーディションを受け、
バークレー音楽大学へと特待生として転入を果たします。
その後Pat Methenyに見出され、音楽活動を行う傍ら奨学金を得てバークレーを
飛び級で卒業し、20歳で最年少の講師として複数の講義や練習のサポートを行うなど
多忙な生活を送ることとなります。黒人系の父と、ヒスパニック系の母を持つ彼女は、
ブラジル音楽やフュージョン(特にWayne Shorterの大ファン)へと傾倒しており、
彼女の音楽性の重要な一部を成していると言えるでしょう。
ジャズフュージョンからのクロスオーバーの中に、オールドスクールなR&Bから
ヒップホップに至るまでの黒人音楽をも取り込んだ広大な音楽性を有しています。
他にはElla Fitzgeraldへのトリビュートコンサートを
行っていたPatti Austinの世界ツアーにサポートボーカリストとして参加したり、
Mike SternのソロアルバムであるBig Neighborhood, All Over The Peace
(詳細はMike Sternの項を参照)にベースとボーカルで参加するなど、
極めて広い音域を持ち、力強いハイトーンや音域ごとの独特なトーンの変化のある
歌手としての表現力の高さも高く評価されています。
それ以外にもFourplay/Energy(2008), Stanley Clarke/Toys Of Men(2007),
Christian Scott/Anthem(2007)などの諸作品にも参加しています。
本作は2012年作の4th。Radio Music=流行音楽 Society=同好会という名の通り、
Wayne Shorterが70年代にやっていたブラジリアン・フュージョンを消化しながらも、
緻密な計算によって作られたであろう、浮遊感があり、掴み所のないコード感は、
Donald Fagenのような感覚がある、というべきなのか、或いはクラシックの和声が
中心としてあり、むしろジャズはその中に取り込まれて存在している(前作)
というべきなのかは分かりませんが、
兎にも角にも非常に個性的なサウンドだといってよいのだと思います。
ベースラインは非常にメロディアスで素晴らしいのですが、
黒人ベーシストらしいシンコペーションの入れ方、休符の解釈というような
タイム感によって生み出される強烈なグルーブは特筆すべきものがあると思います。
前作のChamber Music Societyではウッドベースを中心にして演奏していますが、
今作ではフレットレスのエレキベース(62年製のジャズベースということらしいですが)
も多用しています。ゲストにはサックスにJoe Lovano(1952-),
ボーカリストではLalah Hathawayを迎えて制作されています。
プロデューサにはA Tribe Called QuestのラッパーであるQ-tip(1970-)が
起用されています。
#1Radio Songから非常にクリアでファンキーなグル―ブを生み出すベースラインをバックにして、
甘いトーンのスキャットが素晴らしい。いきなり捻くれた一曲で形容しがたい浮遊感があります。
後半のLeo Genoveseのピアノソロでこの曲がジャズを内包していることを思い起こされます。
#2Cinnamon Treeは、Jef Lee JohnsonのブルージーなギターとLeo GenoveseのFender Rhodes
がフィーチャーされており、時折フィリーなストリングスが入ってきます。
中低音で僅かにハスキーなフィーリングのあるボーカルがこれまた変わった
メロディを歌っています。アウトロの速弾きシンセがサイケデリックさを感じさせます。
Terri Lyne Carringtonの強いバスドラムやタムの叩きだすビートと、
メロディアスで激しいソロを取るトロンボーンに僅かにスラップの入ったベースライン、
ブライトなピアノのヴォイジングで端正なグルーブを作る#3Crowned & Kissedはお気に入り。
James Weidmanのオルガンとボーカルのみによる短いバラード#4Land Of The Freeに続いて、
ゲストのAlgebra Blessett(Vo)とのボーカルの掛け合い、同じくゲストの
Lionel loueke(Vo, G)のスキャットを入れた、会話するようなギターのフレージングが楽しい
#5Black Goldは、もう少しキャッチ―でソウル色の強い一曲に仕上がっています。
この曲のベースラインも最高のタイム感だと思います…溜息が出ます。
テーマとなっているメロディはどことなく東洋の香りが漂っていて、
不思議なフィーリングがあります。これもお気に入り。
Michael Jackson/Off The Wall(1979)に収録されている(作曲はStevie Wonder)
#6I Can't Help Itは、大胆なリズムチェンジを加えており、緊張感あるフィル、
ハイハットの刻みが心地良いLyndon Rochelleのドラムス、 Ricardo Vogtの
単音カッティングを絡めたギターリフが原曲よりも疾走感を生み出しており、
ドリーミーなボーカルはMichaelのそれにかなり迫るような音で、
アウトロではベースの上昇フレーズにハイトーンで静かに、
しかし熱く盛り上げていきます。最高のカヴァー。
#8Vague Suspicionsは、アコギの静かなバッキングとウッドベースの太く
メロディアスなフレーズに、突き抜ける高音のフルートやトロンボーンが代わる代わるソロを
取っていきます。ベースソロからは不安定な進行が続いていきます。
Wayne Shorter/Atlantis(1985)に収録されているカヴァー#9Endangered Speciesは、
ブラジリアンなリズムを叩きながらも、フィルではしっかりロックしている
Terri Lyne Carringtonのドラミングに、コラージュのように散りばめられた複雑で曲の
ダイナミズムを決めているコーラスワークにLalah Hathawayの渋いボーカルが加わります。
ベースラインは曲の展開と共に徐々に音数を増して行き、幾通りものパターンを聴かせます。
メロ部分での拍の取り方の上手さは完璧過ぎて鳥肌が立ちます。
Parilamentのような突拍子のない入り方と、ベースラインのもたれ掛かったタイム感の
ファンキーな#10Let Herは、キャッチ―でありながら忙しなく動くサビの展開も
かなり捻くれていて堪りません。
#11City Of RosesではプロデューサーのQ-tipがボーカルとグロッケンシュピールで参加しています。
Anthony Diamondのかなり長いサックスソロは聴き所です。
#12Smile Like Thatは、Gilad Hekselmanのトレブリーでアウトなギターソロを堪能できます。
滑らかなビブラートを多用したベースラインがグル―ヴィーです。
こうした多様な音楽からのクロスオーバーであり、かつ和声的にもリズム的にも構造が
入り組んだ緻密な作りでありながら非常に耳触りが良く、柔らかで透き通った歌声で、
歌ものとしても聴かせてしまう才能は、極めて奇跡的なものであるに違いありません。

Crowned & Kissed

Black Gold

I Can't Help It

Endangered Species

Let Her

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  1. 2014/05/09(金) 00:25:31|
  2. Esperanza Spalding
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今日の一枚(289)

Album: We Get Requests
Artist: Oscar Peterson Trio
Genres: Jazz, Bebop

We Get Requests


カナダ、ケベック州モントリオール出身のジャズピアニスト、作曲家、歌手。
1925年生まれ。Duke EllingtonをしてMaharaja of the keyboard(鍵盤の皇帝)と
言わしめ、60年以上にも渡るキャリアの中でレコーディングした作品は200以上、
Grammy Awardでは8回の受賞を成し遂げています。
カナダの国鉄に勤めていた移民の父の元に生まれ、モントリオール郊外で
黒人の多く住んでいた地域に育った彼は、5歳のころからピアニストであった姉
(Daisy Sweeney)とトランペット奏者であった父に習ってピアノとトランペットに
親しんでいました。7歳のときに病気のためトランペットが吹けなくなり、
その後はピアノに集中して一日4,5時間の練習を怠らず続けていたようです。
地元モントリオールでピアノ教師として働いていた姉の影響もあり、
J.S Bachのフーガやプレリュードを弾きこなして行く中でクラシックの和声法について
学んでいたようです。若き日にはTeddy WilsonやNat "King" Cole, Art Tatumなどと
交流を深めつつ、バーやホテルのラウンジでピアノを演奏していました。
彼のデビューのきっかけとなったのはNorman Granzとの出会いでした。
偶然ラジオで放送されていたPetersonの演奏を聴いて衝撃を受けたNorman Granzは、
タクシーを飛ばして彼の演奏していたバーへと直行し、彼を飛行機に乗せて
アメリカに連れて行ったという逸話があります。
こうして、Granzを中心として44年から83年まで行われていたジャズコンサートの
プロジェクトであるJazz at the Philharmonicに参加、彼の運営していたVerveレコード
に所属したことが、その後の華々しいキャリアのきっかけとなります。
彼の演奏スタイルは幼いころからリアルタイムに影響を受けてきたスウィング・ジャズ
のリズムやハーモニーの中に、演奏のレパートリーであったクラシックの和声が
効果的に取り入れられ洗練されたもので、鋭く明瞭なタッチと、音数の多く、
鍵盤の端から端まで縦横無尽に動き回る卓越したテクニックも含めて、
あらゆる時代において最高のピアニストの一人であると言われます。
デュエットやカルテットでも多くの名作を生み出している彼ですが、
その活動の中心を成していたのはトリオとしてのコンサートでした。
Ray Brown(B), Joe Pass(G), Herb Ellis(G),Ed Thigpen(Dr)などメンバーを
少しずつ変えながら活動していました。本作は1964年作で、メンバーとしては
Ray Brown(B), Ed Thigpen(Dr)を迎えて制作されています。
内容としては当時のポピュラーソングやボサノヴァ、映画音楽のカヴァーが
多くを占めており、非常に聴きやすい作品の一つでもありますし、
かつ時代を考慮すると、録音の良さが際立っています。
雰囲気こそ全体的に艶やかで穏やかな演奏が続いていますが、
フレーズ自体は滑らかな速弾きが多く、極めて正確なプレイだと思います。
この三人による録音は、これが最後の作品という事になります。
Antonio Carlos Jobimの#1CorcovadoからベーシストのRay Brownの抑制されつつも
スウィンギーで絶妙な音の切り方のプレイに集中してしまいます。
元々は映画音楽でありPetersonを代表するスタンダード#2Days of Wine and Rosesは、
ブライトなコードヴォイジングが煌めく冒頭部から、シンバルレガートの高音部の繊細な響きが
耳を撫でるEd Thigpenのドラムスで緩やかに進んでいきます。お気に入り。
#3My One and Only Loveは、緩急の付いた冒頭のフレージングで鳥肌が立ちます。
ゆったりとしたベースが鳴る中でピアノは明瞭で透き通ったトリルの目立つフレーズや
クライマックスでオクターブの入る部分など、盛り上げ方も最高です。ずっと聴いていたい…
不安定なイントロとベースの長いフレーズから始まる#4Peopleは、エモーショナルな
コード弾きを中心として進んでいき、ウォーキングベースが前に出てくるスウィンギーな
パートへと移り変わっていきます。スネアドラムの乾いた鳴り方など録音の良さから生々しさ
がひしひしと伝わってきます。
中盤の繰り返しで絶妙に強弱をつけていく中でそれにシンクロしてバスドラムが派手になっていく
#5Have You Met Miss Jones?, Ray Brownが微かに口ずさむ声が聞こえてくる楽しげな
#6You Look Good to Meは、パーカッシブで4ビートへとリズムチェンジしていくベースと、
安定したグルーブの中に時折入れてくるハイハットやスネアのフィルが、
速弾きするピアノに緊張感を加えています。これも最高。
#1と同じくAntonio Carlos Jobim作曲のボサノヴァの名曲#7The Girl from Ipanemaは
モーダルで複雑なドミナントモーションのあり、予想を裏切るコード感でありながら、
極めてスムースに進んでいくアドリブの難しい構造にも関わらず、
自在にリズムの中で動きながらフレージングしていきます。凄過ぎる…
中盤でベースが派手に出てくる#8D. & E.は、やはりアウトロの饒舌なドラムスが聴き所でしょう。
メロディも一際ポップで、静かにボリュームダウンしていく終わり方もクールです。
高音部のシングルノートの輝きを心行くまで堪能できる#9Time and Again、
そしてアルバムの最後で一気に盛り上がりを見せる#10Goodbye J.D.は、
本作の中でも一際熱いプレイを聴かせてくれます。
全体を通して有名曲が殆どで入門としても良く挙げられる作品のようですが、
有名でキャッチ―であろうが、最高のメンバーによる洗練されたアドリブがしっかりと味わえる
作品として愛聴していきたいです。

Corcovado

Days of Wine and Roses

My One and Only Love

You Look Good to Me

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  1. 2014/05/08(木) 01:16:25|
  2. Oscar Peterson
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今日の一枚(288)

Album: Mass Confusion
Artist: Various Artists
Genres: Techno, Minimalist Experimental, Electronica

Mass Confusion


本作は以前私的名盤紹介で取り上げました、ドイツ、ローゼンハイムで結成されたのテクノユニット、
Funkstorung(1996-)のメンバーであるMichael Fakesch(1975-)関連のコンピレーションです。
(詳細はMichael Fakeschの項を参照)90年末から00年代初頭にはヒップ・ホップへの接近が見られ、
00年代以降は、アナログシンセサイザーを多用したアシッド・ハウスへと傾倒したサウンドを
指向しているユニットであった彼らですが、メンバーのMichael Fakeschはドイツ国内で
インディペンデント・レーベルであるMusik Aus Stromを運営しており、
Funkstorungのもう一人のメンバーであるChris de Lucaや、Fakeschと近しいミュージシャンの
作品もここからリリースされています。2002年作。
彼らは、フランスの電子音楽・現代音楽作家であるJean Michel Jarre(1948-)
, NY出身のヒップホップグループであるWu-Tang Clan、さらにはBjörkといったアーティストへの
リミックス提供でも知られており、それらはオリジナルアルバムの中に収録されています。
本作に収録された楽曲はまず、Fakeschの友人であるFunckarma
(Don FunckenとRoel Funckenという兄弟によるユニット, 1995-)の二人によってある程度
選曲されており、そこからFunkstorungの二人が収録曲を絞り込んでセレクトした
という形をとっています。
全体として非常にメロディアスで、録音も生々しく聴きやすい印象を受けます。
Funkstorungのオリジナルよりも聴きやすいと感じます。
繰り返しが多く、リズムコンシャスでかつミニマル指向のサウンドと考えてよいと思います。
Manchester出身のユニット、Metamaticsによる#1Giant Sunflowers Swaying In The Windは、
ローファイでオルガンのような残響感のあるシンセが頽廃的な雰囲気を演出します。
低音の強調された瑞々しいキックはミニマル的で、波打つように入ってくるトレブリーな音色が
静かに不安を掻き立てます。お気に入り。
Lusine Iclによる#2Risaは、抜けの良いスネアが作る短いループが徐々に断片化されていく
リズムコンシャスで明るい雰囲気の一曲です。ブレイクビーツとなった中間部からは、
極めて低いベース音が目立ち始めてどっしりと進行していきます。
ハウリング音のようなノイジーな高音が刺さり、ガチャガチャした機械音のようなSEが、
レイド・バックしたファンキーなリズムにアクセントを与える
Stars As Eyesの#3Black Achievementも良い。
ファミコンのような音のシンセがジャジーにフレージングするバックで、
ソリッドなリズムが入ってくるXelaの#4Streetlevelは、音像こそアンビエントですが、
やっていることはさながらジャジー・ヒップホップのようでもあります。
Autophonicによる#5Mind The Dotは、サンプリングされた男性の低音ヴォイスが
フィーチャーされており、そこにノイズの入った高音のシンセと、インド音楽のようなフレーズを
奏でるサックス、釘を打つような音のSEがランダムに入ってきてカオティックなグルーブを
作っています。お気に入り。
本作の編集に活躍したFunckarmaによる#7Kobaltは、冒頭に入ってくるリズムパターンを執拗に
繰り返しながら、元スクラッチDJの彼ららしく、軽やかにこのテーマを切り崩して進んでいきます。
極めてリズムコンシャスですが、途中からはアンビエントなストリングスが遠くから鳴って来ます。
リズムのループと、このストリングスが入れ代わり立ち代わり前に出て行きます。
Adam Johnsonによる#8Baquelchは短い一曲ですが、AMラジオのようなノイズの混じったトラックと、
メロディアスなシンセが途中からギターのような音になっていく変化が楽しい。
本作にバンドサウンドで花を添えるTomato Weirdoの#10La Salle De Bainは、
一際疾走感のあるドラムンベースなリズムと、歌心のあるベースラインがジャジーな空気を
足していて素晴らしい。
Mr.Projectileによる#12Less Math, More Musicは、本作の中でも特にキラキラとしたシンセの
メロディアスさやシンプルなリズムトラックですっきりとしてポップな一曲になっています。
元々はAutechreのような、現代音楽色の強いテクノから聴き始めた私にとって、
電子音楽に対してどこか退屈な、というか理解し難い印象を持っていましたが、
Michael FakeschやFunkstorungの音楽は、黒人音楽に近いリズムの面白さに伴って、
メロディアスなテーマやジャズっぽいハーモニーが楽曲の中にあったりしてとても
馴染める、というか自然体で聴けるように感じます。
頽廃的で無機質な音なのに、どこかノスタルジーを感じるような、不思議な気持ちになる一作です。

Giant Sunflowers Swaying In The Wind


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  1. 2014/05/04(日) 01:59:59|
  2. Funckarma(Various Artists)
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  4. | コメント:0

プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
iPod ClassicにTEAC-HAp50またはATH-PHA31i(ポータブルヘッドフォンアンプ)を挿して聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
※当ブログはリンクフリーです。
コメント下さると励みになります。
下さったら嬉しいです。
※Twitterもやっております。
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