私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

【特集記事】UNCHAINが好きな人にお勧めする楽曲・アーティストたち

【特集記事】UNCHAINが好きな人にお勧めする楽曲・アーティストたち

いつも私的名盤紹介にお越し下さっている皆様、お世話になっております。

管理人の@privategrooveです。昨年の年間ベストを更新して以来、
記事を書けずにおりました。まだまだ半人前、1/3人前位ではありますが、
研修医としての仕事が始まりまして、余裕がない状態が続いておりますので、
もうしばらく更新はゆっくりになるかと思います。

さて、今回の記事では、以前よりTwitterでも話題に上っておりました、
私の大好きな京都出身の4ピースロックバンド、UNCHAINの特集記事を
お送りしたいと思います。次回からは久々に通常のディスクレビューを
お届けできる予定ですので、ご期待下さい。

これまでのレビューはUNCHAINの項を参照して下さい。
彼らのサウンドは、ブラックミュージック、とりわけファンクやディスコ、
モータウン的なノーザンソウルからの影響が強く、
それに加えてAORやブルーアイドソウル、フュージョンやスムースジャズからの影響が
見られ、ここ2, 3年の邦楽でのブラックミュージックブームの、
先駆け的な存在であったと考えることも出来ると思います。

彼らはバンドとしての活動歴が長く、英語詞中心のミクスチャーロック色が
強かったインディー時代、充実した演奏とサウンドにも拘わらず、
売り上げでは中々振るわなかったAvex時代、そしてインディーに戻り、
カヴァーアルバム(椎名林檎/丸の内サディスティック)のヒットをきっかけに売り上げ、
知名度を伸ばしていった時期と、様々にサウンドを変えていきながら、ハイクオリティな
オリジナルアルバムを発表し続けています。

検索などでこの私的名盤紹介にお越し下さった方であれば、どなたにでも勧められる、
平たく言えば「最高にお洒落で、演奏も歌も上手い邦ロックバンド」と言えると思います。
特に、リードボーカル/ギターを務める谷川正憲の声は、デビュー当初から
Stevie Wondeに喩えられ、その他のメンバーのコーラスのクオリティも、
ロックバンドとは思えないほどに高いと言えるため、ロックファンというよりは、
ポップスのファンにとってみても、非常に魅力あるバンドと言えるでしょう。

そして、もう一点申し上げるのであれば、カヴァーアルバムでの選曲と、
リハーモナイズなど編曲のセンスが非常に高いことも、彼らの重要な特徴です。

カヴァーアルバムシリーズであるLove &Groove Delvery Vol.1-3では、
洋楽ではAOR~ウェストコーストロックの名曲、The Doobie Brothers/What A Fool
Believes、ディスコクラシックとして有名なThe Emotios/Best Of My Love,
Stevie Wonder/Don’t You Worry ’Bout a Thing, Donny Hathaway/This Christmas
など70s-80sにかけてのブラックミュージックの名曲を中心に、
90sではアシッドジャズの名曲、Jamiroquai/Virtual Insanity、
邦楽ではキリンジ/エイリアンズ、岡村靖幸/Super Girl, 宇多田ヒカル/Automaticなど、
彼らの世代ど真ん中な邦楽AORやR&Bを中心に、山下達郎/Ride On Timeや,
近年の作品ではファンクバンドのレキシ、90s邦楽ロックバンドとして
隠れた人気のあるMoon ChildのEscapeなど、様々な楽曲を、
ある程度の統一感を持たせながら取り上げています。

それらの楽曲の換骨奪胎が非常に上手く、彼らの懐の深さを感じさせます。

そういったわけで、元々UNCHAINがお好きなファンの方には、
「UNCHAINに似てるバンド、アーティスト」
「UNCHAINが影響を受け/与えている(と思われる、類似している部分のある)アーティスト」

の紹介として、この記事が役に立てば、これほど嬉しいことはありません。
厳密な意味で似ている、というよりは、UNCHAINの音楽の背景にあると想定できる
音楽を中心に纏めておりますので、その点はご容赦ください。

そしてUNCHAINを聴いたことのない方には、これを「逆引き辞典」として頂いて、
彼らのアルバムを聴いたり、ツアーに参加(名古屋のツアーには大抵行っております)して
頂ければ、と思っております。

では、どうぞ。
(この記事を「出発点」とできるよう、メジャーどころを多めに、一部はマイナーどころの
バランスとしました。また、既にカヴァーアルバムに収録されているアーティストは、
原則として除いています。
)

他にも思いつくアーティストなどいましたら、是非コメント欄やTwitterなどに書き込んで頂けると嬉しいです。
私も引き続き「掘り」続けていくつもりです。

【洋楽編】
①90sのUKソウル、アシッドジャズ~ネオアコースティック
Jamiroquai/Virtual Insanityのカヴァーがカヴァーアルバムに収録されています。
80sソウル~スムースジャズの定番の展開に、ジャズファンクからの流れをくむ
クラブジャズ的な軽いリズムがよく合っています。
それに加え、編曲上ソウルからの影響を強く感じられるポップスを幾つか挙げておきます。
●The Brand New Heavies

●Incognito

●Raw Stylus

●Workshy

●Samuel Purdey

●Swing Out Sister

②70sから80sにかけてのソウル~ディスコ
ディスコミュージックの、ミニマルでかつ削ぎ落とされたリズムパターン、ループ性の強い
コード進行は、彼らの楽曲に多く取り入れられています。
ファンク系のリズムでも、James Brown的なリズムと言うよりは、
より白人的なタイムの構築が多いように見受けられます。
●Average White Band

●Sly & The Family Stone

●Luther Vandross

●Maze feat. Frankie Beverly

●Remy Shand

③AOR, フュージョン
邦楽AORのカヴァーでは山下達郎、キリンジなどを過去のアルバムに収録していますが、
その同時代のアメリカのAOR、フュージョンにもUNCHAINが知らず知らずのうちに
影響されているであろう楽曲が多く見つけられます。
ギターソロは、初期の曲ではフュージョン的なフレーズが散見され、
フュージョン系ギタリストのオリジナルアルバムはチェックしておきたいところです。
ハードロック的なドラマティックな展開の曲は多くありませんが、
その中でもKenny LogginsのソロはAORとしての雰囲気を保ちながら、
高い熱量を感じさせるボーカルに、影響を感じ取れます。
●Bobby Caldwell

●Hiram Bullock

●Larsen Feiten Band

●Larry Carlton

●Grover Washington Jr

●TOTO

●Pages

●Kenny Loggins

●George Benson

④ディスコミュージック、ファンク
近年のDaft PunkやTuxedoに代表されるディスコミュージック再評価の流れの中で、
過去のディスコクラシックスを復習しておくことは、
UNCHAINの「踊れる曲のレシピ」を理解する最も簡単な近道と言えるでしょう。
●Cheryl Lynn

●Diana Ross

●Jocelyn Brown

●Tuxedo

●Prince

●Earth, Wind & Fire

⑤ポップロック、オルタナティブロック、ウェストコーストロック、フォークロック
ロックバンドとしてのUNCHAINを考える場合、リズム面ではファンクロックからの
影響を感じ取れますし、リードギターのテクニカルさ、リズムギターのカッティングの
心地良さはExtremeと比較することもできると思います。
その他、Maroon 5のカヴァーがあることからも、ブラックの影響が濃いロックバンドも
この項の中に入れておきます。日本で「ミクスチャーロック」と言われるバンドが
それに当たります。
そうしたバンドの背景にあるのは、70sのウェストコーストロックであり、
カヴァーアルバムではDobbie Brothersのカヴァーも収録されています。
さらに遡れば60sのUKロックやブルーアイドソウル、フォークロックへと繋がっていきます。
●Richie Kotzen

●Extreme

●The Zombies

●The Rascals

●5th Avenue Band

●kokomo

●Hall & Oates

●Mamas Gun

●Mutemath

●ikkubaru

●Young gun silver fox

●Wagner Love

⑥アメリカンプログレハード、ハードロック(に近いAOR)
ハイトーンを得意とする谷川正憲の巧みなボーカルとキャッチーなメロディーは、
Journeyのカヴァーをカヴァーアルバムに収録しているところからも分かるように、
ハードロック的なドラマティックさを楽曲に加えています。
●Boston

●David Roberts

●Dweyne Ford

●Lionville

⑦ニューソウル、モータウン、フィラデルフィアソウル
アルバム”Eat The Moon”は、過去最も多くのゲストを招いて制作されており、
(昨年コラボレーションアルバムも発表していますが)
タイトなリズムや複雑なツインギターの絡みはそのままに、
サウンド面ではソウル色の最も濃い一枚であったと言えるでしょう。
その背景にはStevieやDonny Hathaway、そしてMarvin Gayeなど、
ソウルの偉人たちの音があると言えますし、そういった楽曲は今でも色褪せぬ魅力を放ち続けています。
●Al Green

●Marvin Gaye & Tammi Terrell

●Four Tops

●Timothy Wilson

●Aretha Franklin

●Curtis Mayfield

●Leroy Hutson

●Leon Ware

●Eugene Record

【邦楽編】
①Jポップ、渋谷系、ネオアコースティック
椎名林檎や岡村靖幸、久保田利伸、キリンジ、米米Clubのカヴァーなどから分かるように、UNCHAINのメンバーにとって渋谷系前後の邦楽ポップスは、彼らの世代を考えても
非常に親しみ深い存在であったことでしょう。
90s後半から00sにかけてのJPOPを中心に選んでみました。
●Bonnie Pink

●朝日美穂

●SMAP

●Original Love

●Sing Like Talking

●Flying Kids

●Skoop On Somebody

●堂島孝平

●中田裕二

●平田志穂子(TVゲーム『ペルソナ4』OST)

②90s以降の邦楽ロック、ミクスチャーロック、ブラスロック、ファンクロック
デビュー後、初期はミクスチャーロックの文脈で捉えられていた印象がある彼らですが、
10年ほど前から表舞台に出始めたメロディックハードコア系のバンドで、
ブラックからの影響が濃いもの、現在でも活躍するファンクロック系のバンドなどを取り上げてみます。非常に演奏力の高いバンドが多いです。
UNCHAINとは兄弟的存在ともいえる、BRADIOもこのカテゴリーに入れておきます。
●ala

●the band apart

●Ivory7 Chord

●ACIDMAN

●BRADIO

●Scoobie Do

●Surface

●lego big morl

●Awesome city club

●Lucky Tapes

●Nona Reeves

●Keishi Tanaka

●Suchmos

③90s末以降の邦楽R&B, ソウル、アシッドジャズ、ファンク
宇多田ヒカル/Automaticのカヴァーから考えて、90s末のR&Bも彼らの重要な栄養分に
なっていることが想像されます。小室哲哉サウンドがその中心にあったJPOPが、
変化を迎えることになる激動の時代であり、彼らはその波を多感な時期に経験しているはずです。同時期にはアシッドジャズも邦楽に取り入れられ、アンダーグラウンドな
人気を博していたようです。
●Escalators

●ICE

●Phones

●スガシカオ

●MISIA

●Rammells

●森広隆

●DANCE☆MAN


④ニューミュージック、シティポップス、邦楽AOR、邦楽フュージョン
UNCHAINのメンバーが直接的に影響を受けてきたであろう90年代の渋谷系/JPOPの
背景には、アメリカンポップスを独自の形で消化し、邦楽ポップスとして育て上げてきた
ニューミュージック世代の活躍が背景にありました。
その同時代的には、インストゥルメンタルロック/ポップとしてのフュージョンブームが
あり、邦楽フュージョンのキャッチーさ、シンセの音の煌めきと緊張感あるキメも、
彼らのサウンドの中に息づいています。
●Casiopea

●ブレッド&バター

●安部恭弘

●松任谷由実


●竹内まりや

●Char

●ハイファイセット

●EPO

●角松敏生

●国分友里恵

●スペクトラム



しかしこうして並べてみますと、「単純に自分の好きな曲を並べただけ」のように
なってしまいましたが、それほどにUNCHAINのルーツとなっているであろう音が、
自分の好きなサウンドの核にあるものに近い、ということだと思います。

好きなアーティストが居たら、そのルーツをたどってみるという方法は、
新たな音楽との出会い方として、最も効率的で、かつ奥深いやり方だと思います。
皆様方が、ご自分の好きな音楽を辿って、さらに深く、音楽を楽しまれることを願うばかりです。ではまた。

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プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
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