私的名盤紹介―真の雑食を目指して

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今日の一枚(243)

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
新年のご挨拶遅れましてすいません。
今年も丁寧な選盤と解説を心がけて「私的名盤」を一枚一枚紹介してまります。
宜しくお願い致します。では、いつも通りまず本年一枚目はこちらをどうぞ。

Album: Destiny
Artist: Felix Cavaliere
Genres: Funk, Blue Eyed Soul, Funk Rock

Destiny.jpg


アメリカ、ニューヨーク、ウエストチェスター郡出身のシンガーソングライター、
キーボーディスト。1942年生まれ。60年代にはThe Young Rascalsのメンバーとして、
(詳しくはThe Rascalsの項を参照)ヒットシングルの多くでボーカルを取っています。
キャリア初期には地元の黒人バンドであるThe Stereosの唯一の白人メンバーとして、
さらに、白人のドゥー・ワップグループであるThe Escortsを結成し活動していたことから、
彼の音楽的な素地が、Alan Freedがラジオで掛けていたような
50年代のR&Bやニューオーリンズのソウルといった、ロックンロールの源流ともなる
黒人音楽「そのもの」であるということを窺い知ることができます。
他にも彼は、Rascalsのメンバーであると同時に
Joey Dee and His Starlightersのメンバーでもありました。
プロデューサーとしてはLaura NyroやJimmie Spheerisのアルバムを手掛けています。
2008年にはBooker T. & The MG'sのギタリストであるSteve Cropperを招いて
オリジナルアルバムNudge it Up a Notchのレコーディングを行ったり、
2012年にはRascals時代の盟友であるEddie Brigatiと再結成を果たすなど、
現在でも新譜を出し続け活発に活動しています。
本作は1975年作のソロ2nd。72年のラスカルズ解散直後のソロアルバムですが、
作風としてはより洗練された冷ややかなグルーブが印象的で、
後期ラスカルズに参加していたBuzz Feiten(G)の他にJoe Farrell(Sax),
David Sanborn(Sax)を始めとするフュージョン系のスタジオミュージシャンを集めて
レコーディングされていることが影響していると考えられます。
表題曲#1Destinyは、Dino Danelli(Dr)のハイハットの細やかな刻みと作る疾走感ある
イントロからのフュージョンっぽい軽快なグルーブに、
フィリー色の強いストリングスアレンジに対して、
Buzz Feitenの鋭いリズムギターが切り込んでいくファンキーな一曲。
#2Flip Flopは左右から流れるコーラスとバックビートの強く効いたスラップベースに
Buzz Feitenの煌びやかなトーンで弾き過ぎないギターソロが光ります。
Felix自身のボーカルは最早白人であることを忘れてしまう倍音の多さや粘りのある
ソウルフルなトーンで最高。パーカッシブなホーンアレンジもBuzzならではのものです。
#3Never Felt Love Beforeは、女性コーラスとの掛け合いと緩いグルーブ感が
如何にもブルーアイドソウルらしいミドル。
#4I Can Rememberはアコギのキラキラとしたバッキングと伸びやかなミドルで朗々と歌う
ボーカルの魅力がフィーチャーされたバラードです。
Joe Farrellのメロウなサックスソロも聴き所。
#5Light Of My LifeはJeff Southeorth(G)のワウの掛かったカッティングの印象的な
前半部から、フュージョンっぽいシルキーな音色が耳に優しいリードがエモーショナルに
弾きまくり味付けするハードロック色の強い異色な一曲で、
Jack Scarangella(Dr)の全編フィルインとも取れるようなパワフルなドラミングも
熱いファンクロック。
派手にエフェクトの掛かったキーボードやギター、コーラスがサイケデリックな
#6Can't Stop Loving YouはDavid Sanbornのサックスソロがメロディックで対照的です。
#7Try To Believeは、強く歪んだツインギターのバッキングにファンキーなリズム隊が
絡みつくファンクロックで、Leslie Westの饒舌なリードギターが主役です。
#8You Came And Set Me Freeは、Joe Farrellのフルートソロと
Elliot Randallの終始忙しなく動きまくるカッティングフレーズ、
パーカッションの作るアフリカンなリズムが特徴的な一曲。
#9Love Cameは、コーラスでLaura Nyroが参加しており、抜群の存在感を発揮しています。
ホーンの長いソロ回しがあってインタープレイを楽しめます。
Felix自身のオルガンもこの曲が一番聴き取りやすいかも。
冒頭からハードロックなリフから始まる#10Hit Runは、
このごくシンプルなギリフを中心としてブルージーに進行していきます。
チョーキングしまくりなギターソロもクサクサで素晴らしい。
クラビネットやハープシコードが独特なエスニックさを加えているのも不思議です。
後半からは左右からツインドラムが襲いかかり激しく終わっていきます。
ブルーアイドソウル特有の緩いファンクの楽曲も勿論ありますが、
ジャケットの穏やかなイメージとは裏腹な、
熱いファンクロックも詰まっていて飽きさせません。
ソウルミュージックを極限まで深く掘り下げていく中で、
古典的なそれとは全く異質な音楽性を有しながら、
しかしその内側に確かな本物のソウルがある、
独自の音楽性へと到達していったRascalsという奇跡的なグループで
多くのヒットを生み出し、かつ天性の歌声を持ち合わせたボーカリストの、
正に隠れた名盤というにふさわしい一枚だと思います。

Full Album

Never Felt Love Before

Love Came
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  1. 2014/01/02(木) 02:43:32|
  2. Felix Cavaliere
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<今日の一枚(244) | ホーム | 2013年度 邦楽私的ベストアルバム15>>

コメント

あけましておめでとうございます。

Systematic Chaos様

あけましておめでとうございます。
このアルバムは未聴です。
ラスカルズも十分黒いのですが、
ソロでもやっぱり黒いのですね。
75年という時代ならではの
凝ったアレンジも聴きどころみたいですね。

今度聴いてみます。
  1. 2014/01/03(金) 21:03:31 |
  2. URL |
  3. GAOHEWGII #-
  4. [ 編集 ]

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
懐かしいですね。
ウエストコーストはワタクシの青春時代の音楽であります。
この音楽は、日曜のFM.山下達郎を、思い起こして仕方がありません。
  1. 2014/01/05(日) 11:59:11 |
  2. URL |
  3. jamken #zBaDG9y2
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

山下達郎やピーターバラカンのラジオでよく掛かっているイメージがあります。
大瀧先生が亡くなられて大変ショックです…
サンデーソングブックがあと何年聴けるかと思うと淋しい気持ちにもなります。
若者のFMラジオ文化が復活することを祈っております。
  1. 2014/01/06(月) 21:57:34 |
  2. URL |
  3. Systematic Chaos #-
  4. [ 編集 ]

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Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強しています。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは50,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
iPod ClassicにTEAC-HAp50またはATH-PHA31i(ポータブルヘッドフォンアンプ)を挿して聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
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