私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

この記事をはてなブックマークに追加

  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

今日の一枚(263)

Album: Love & Groove Delivery vol.2
Artist: UNCHAIN
Genres: Pops, Sot Rock, AOR, Acid Jazz, Soul

Love Groove Delivery


このサイトでも過去に何度か取り上げている京都の4ピースロックバンド、UNCHAINが
リリースしたばかりのカヴァーアルバム第二弾です。(バンドの紹介は以前の記事を参照して下さい)
前回のカヴァープロジェクトで録音された、椎名林檎の初期の名曲である「丸の内サディスティック」
(無罪モラトリアムのレビューは椎名林檎の項を参照)の
カヴァーがYoutubeで65万回再生(2014年2月現在)されて大ヒットとなり、
すっかりライブでも定番となった彼らですが、今回新たに発表された本作では、
(洋楽ではDoobieにEmotionsにStevie WonderにDonny Hathaway、邦楽ではキリンジに岡村靖幸に宇多田ヒカル
などなど、筆者の大好きなアーティストだらけの)洋楽のカヴァーが多かった前作よりも、
邦楽の、しかも有名作品のカヴァーが多くを占めていて、少し毛色の異なるものに仕上がっています。
個人的にはファンである山下達郎や久保田利伸の大ヒット曲が収録されているのには
思わずテンションが上がりました。正直申し上げて本当に「トコトン俺得なバンド」というか
自分の趣味と丸被りしまくっていて少し怖いぐらいのバンドです。
内容としては、どの楽曲も見事に彼らのスタイルでリアレンジされていて、
スリリングなキメもあり、リズムギターが心地良いグル―ヴィーな仕上がりになっています。
東京事変のカヴァー、#1能動的三分間(2010)(収録アルバム「スポーツ」については東京事変の項を参照)
は、吉田昇吾(Dr)のボスっとしたドラムスで、原曲のファンクと言うよりは、
より疾走感のあり、ロックフィーリングがあるグルーブを作っており、
左チャンネルのトレブリーなカッティングも、ジャリ付いた音ではなくスムースです。
ベースラインは原曲に割と忠実です。相変わらずコーラスワークの美しさはロックバンドの域を超えた
透明感で素晴らしいです。
久保田利伸のヒット曲#2LA・LA・LA LOVE SONG(1996)(収録アルバム"La La La Love Thang"は
久保田利伸の項を参照)は、ナオミのパートをファルセットのコーラスで補っていて、
これがまた溜息が出るほど上手いです。生演奏ならではの揺れのあり、裏拍の強調された
グルーブが付加されていて、ベースラインの歌いっぷりが際立ちます。
スピッツの大ヒットシングル#3ロビンソン(1995)は、原曲から大胆にアレンジした緊張感のある
リズムワークと、派手にワウの掛かったカッティングでファンキーに仕上げています。
谷川正憲(Vo)も、これほど高い音域でも楽々と(オリジナル曲のキーを考えれば当たり前か…)歌っています。
米米Clubの#4SHAKE HIP!(1986)はゲストとしてお笑い芸人コンビであるダイノジが参加しています。
クレジットにエアギターと書いてありますが音を聴いても勿論分かりません…しかしエロいボーカルです。
Jamiroquai全盛期の代表曲である#5Virtual Insanity(1996)(収録アルバム"Travelling Without Moving"に
ついてはJamiroquaiの項を参照)は、如何にも彼らがカヴァーしそうな曲だと前から思っていましたが、
やはりやってくれました。最近オリジナル曲では英語詞の曲を書いていないので、
久しぶりにお洒落ロックバンドな彼らの演奏を楽しめます。
コーラス部分でのフュージョンっぽい疾走感やベースのフレージングは、ピアノとストリングスが目立つ
原曲のソウルっぽく落ち着いたアレンジとはまた異なる魅力を放っています。
ギターソロも弾き過ぎずジャジーで最高。アウトロのファルセットとコーラスの絡みなんかはお家芸。
一刻も早くライブで大音量で聴きたいです。
自身の主演映画の主題歌となった山崎まさよしの#6One more time, One more chance(1997)は、
弾き語りの静謐で淋しげな原曲のアレンジを損なわず、ゆったりとしていながらエッジの立ったドラムスと
艶のある佐藤のボーカルが非常に印象的です。サビでのオブリガートは歌詞の中に出てくる
星の落ちそうな夜をイメージさせます。
山下達郎のRCA/AIR期を象徴するヒット曲#7RIDE ON TIME(1980)は、松木恒秀が弾きそうな短音カッティングの
フレーズが印象的なメロ部分のアレンジと、サビでの細く柔らかいコーラスワークの再現度に
ただただ驚かされます。サックスが居ないためスッキリとしたオケです。
ドラムスは青山純に比べると軽い音ですがハイハットの刻み方は極めて丁寧でこちらもクールです。
アルバムヴァージョンを元にして作っているため、アウトロはいつも達郎がライブでやっている感じに
近づいています。メロディのフェイクのさせ方や粘り気のある歌い回しはかなり本人を意識した作りに
なっていてニヤニヤしてしまいます。Love SpaceとかBomberのカヴァーも個人的には
聴いてみたくてしょうがないですねこれは… 堪りませんね、何度聴いてもオシャレな進行ですねこの曲。
80年代のアメリカ西海岸の産業ロックを代表するJourneyの#8Don't Stop Believin'(1981)は、
左右に振られたアコギのカッティングが強烈な疾走感をもたらすメロ部分と、
グル―ヴィーでポップな、弾けるようなサビの対比が心地良いソフトロックです。
TOTOのDavid PaichとDavid FosterがプロデュースしたCheryl Lynnの、
知る人ぞ知るディスコ・クラシックであるGot To Be Real(1978)を元ネタとして作られた、
Dreams Come Trueの初ミリオンセラーを記録したシングル#9決戦は金曜日(1992)
(因みにこれは、当時TOKYO FM系のラジオ番組のMCであった中村正人と佐藤竹善が、
Got to be realを元にして楽曲を作ろうという企画に基づいて作られたもので、
同時にSing Like Talkingの代表曲の一つRiseが作られています。)
は、原曲のディスコっぽさは薄くなり、よりジャジーなアレンジになっており、
タイトなリズム隊の演奏が手伝ってこれもロックに生まれ変わっています。
奥田民生を始めとして数多くのアーティストにカヴァーされた斉藤和義の#11歌うたいのバラッド(1997)は、
強めに歪みんだギターのバッキングと重さのあるドラムスでどっしりと展開するシンプルな
ロックバラードです。ギターソロは普段弾かなさそうなフレージングでまた違った側面が見られます。
MOON CHILDのヒット曲#12ESCAPE(1997)は、原曲から大胆にテンポダウンして、
メロウでソウルフルなバラードにアレンジされています。アコギの煌びやかなソロは最高です。
こうして見てみると、彼らの世代を考えるにリアルタイムで聴いて影響を受けた邦楽と
思われるような楽曲が至る所にあって、彼らのルーツの一端を垣間見ることができます。

Love & Groove Delivery Vol.2 unofficial trailer

公式サイトにて全曲試聴できます。
関連記事
スポンサーサイト

この記事をはてなブックマークに追加

  1. 2014/02/28(金) 01:38:57|
  2. UNCHAIN
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<今日の一枚(264) | ホーム | 音楽理論を学ぶ上で役に立っているおすすめ書籍・HPなど>>

コメント

第二弾があったとは。

第二弾があったとは。

演奏も歌もうまくて
しかもアレンジで工夫を凝らしてくれるから、
素晴らしいです。

これはチェックせねば。
試聴ではスピッツがトロピカルになっていて
気に入りました。
  1. 2014/02/28(金) 21:46:32 |
  2. URL |
  3. GAOHEWGII #-
  4. [ 編集 ]

Re: 第二弾があったとは。

意外な選曲でしたが聴いてみるとこれがまた見事なアレンジで
生まれ変わっています。
ドラムスのお蔭でどの曲にも硬質なロックフィーリングが生まれていて、
そこがまた彼らの魅力の一つだと思います。
  1. 2014/03/01(土) 02:57:35 |
  2. URL |
  3. Systematic Chaos #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://grooveisalliwant.blog.fc2.com/tb.php/294-9903b481
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強しています。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
iPod ClassicにTEAC-HAp50またはATH-PHA31i(ポータブルヘッドフォンアンプ)を挿して聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
※当ブログはリンクフリーです。
コメント下さると励みになります。
下さったら嬉しいです。
※Twitterもやっております。
アカウント名はprivategrooveです。
https://twitter.com/privategroove
こちらでもおすすめの音楽など情報を流しております!
フォロー下さると嬉しいです。
可能な限りフォローバック、コメントしに参ります。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

総閲覧者数(ユニークアクセス)

アクセスカウンター(PV数, 2013/12/26より集計)

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

にほんブログ村 CDレビュー

にほんブログ村 音楽ブログ CDレビューへ
にほんブログ村

Feedly(RSSリーダー)で「私的名盤紹介」を読む

RSSリーダーとは、Google, Feedlyなど複数あるアプリまたはサイトを用いて自身で登録したブログの更新を自動で確認し、さらにブログ記事をテキストと画像、リンクのみの軽い状態で見ることができるツールです。 管理人も便利ですので積極的に使っております。 Feedlyにはスマホ向けアプリもありますが、PCはブラウザで操作でき動作も軽いため使っております。

follow us in feedly

「私的名盤紹介」管理人Twitterをフォローする

私的名盤紹介トップページをはてなブックマークに登録する

「私的名盤紹介」トップページをはてなブックマークに追加

「私的名盤紹介」管理人によるはてなブックマークを見る

管理人が普段見ている音楽系サイトで、気になる記事について、日々 「はてなブックマーク」を使ってコメントを付け、まとめております。 当サイトであまり取り扱わない音楽ジャンルの記事、年間ベスト、評論など雑多に取り扱っています。フォロー頂けると嬉しいです。

私的名盤紹介はてなブックマーク

「私的名盤紹介」管理人Twitter

TweetsWind

にほんブログ村ランキング(CD Review)

もし記事を楽しんでいただけましたら、お手数ですが 下の「このブログに投票」のところをクリックしていただけると大変嬉しいです。 投票はランキングに反映されます。

RSSリンクの表示

Ninja Tools(アクセス解析)

検索フォーム

相互リンク 音楽系レビューサイト

このブログをリンクに追加する

現在の閲覧者数

現在の閲覧者数:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。