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原発性アルドステロン症の診断および治療2018 翻訳(Journal of Internal Medicine)

以下は内分泌、糖尿病領域で世界トップクラスの臨床・研究が行われている
メイヨークリニックの著者が、二次性高血圧の鑑別疾患として重要となる原発性アルドステロン症の
診断および治療に関して、2018年にJournal of Internal Medicineに残したシステマティック・レビューのまとめです。

原著論文については、PubMedなどでAbstractを読むことが出来ます。(原著も無料で公開されています)
素人のまとめですので、参考程度の内容とはなりますが、同疾患への興味のある方への入り口にはなり得るかと考えます。
FigureやTableについては、各自電子ジャーナルを購入するなどしてお読み下さい。

※複製、および一部改変して使用することはご遠慮ください。
 それによって生じたいかなる不利益も追いかねます。

原著論文:REVIEW: Diagnosis and treatment of primary aldosteronism: practical clinical perspectives
Journal of Internal Medicine, W. F. Young Jr
(From the Division of Endocrinology, Diabetes, Metabolism and Nutrition, Mayo Clinic, Rochester, MN, USA), 2018

REVIEW: Diagnosis and treatment of primary aldosteronism: practical clinical perspectives
Journal of Internal Medicine, W. F. Young Jr(From the Division of Endocrinology, Diabetes, Metabolism and Nutrition, Mayo Clinic, Rochester, MN, USA), 2018
【Abstract】
原発性アルドステロン症(PA)(⼆次性⾼⾎圧の最も⼀般的な疾患として知られる)は、外科的治療法あるいはホルモンを標的とする薬物療法で治療することができる。PAは見逃しが多く未治療となりやすい疾患であり、アルドステロン特異的な⼼⾎管疾患および腎毒性を引き起こす。したがって、⾼⾎圧を有するすべての患者において、少なくとも1回はPAのスクリーニングを行うべきである。確定診断のための検査は、スクリーニングで陽性となった患者のほとんどで行われることが望ましい。次のステップは、PAと診断された患者が、⼿術で治癒できるのか、あるいは内服薬で治療されるべきなのかを決定することだ。このステップは、副腎CTおよび副腎静脈サンプリングに基づく。病変が片側の場合、適切な外科的専⾨知識さえあれば、腹腔鏡下副腎切除術は安全に行うことができ、治癒を期待できる。両側性のアルドステロン過剰分泌を有する場合、最適な管理は低Na⾷とミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を生涯行うことである。ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬は、経口K製剤を用いない状態で、血清Kを基準値内(あるいはそれ以上でも構わない)に維持するように使用する必要がある。
【Introduction】
PAの三徴は⾼⾎圧症、アルドステロン分泌増加、レニン抑制であり、これは1955年に明文化された。報告により異なるものの、PAの有病率は、⾼⾎圧症の患者では約5%を占め、治療抵抗性⾼⾎圧症を有する患者の最大20%を占めるといわれている。PAにおける⼼⾎管および脳⾎管疾患の罹患率および死亡率は、年齢、性別、血圧でマッチングした本態性⾼⾎圧の患者と⽐較して高いことが知られている。PAが早期に診断されれば、高血圧症を治癒させるか、治癒しないまでも、ホルモンを標的とした薬物療法を行う機会を得られる。それだけでなく、PAの終末期に行きつく病態(すなわち末期腎不全および不可逆的な心血管の損傷)を予防することもできる。

アルドステロン産⽣腺腫(APA)および両側性特発性⾼アルドステロン症(IHA)は、PAの最も⼀般的なサブタイプである。(Table1)。そしてPAのもう少しまれな病型として、⽚側副腎過形成または原発性副腎過形成(PAH)がある。これらは主に片側副腎の球状層
の過形成(肉眼的には判別できないサイズのものもしばしばある)によって引き起こされる。家族性⾼アルドステロン症(FH)はまれであり、germlineにおける4つの異なる遺伝⼦変異が報告されている。(下記のFHの節を参照)。
※FHについては省略。
【Clinical Presentation】
原発性アルドステロン症は、通常20〜60歳の間で診断される。どういった患者にPAの検査をするべきかを判断できるような特異的な臨床所見はない。低K⾎症によって引き起こされる腎濃縮能の低下は、多尿および夜間頻尿を引き起こす可能性がある。これらの所見から、PAはしばしば前立腺肥大と誤診されやすい。⾼⾎圧の程度は、典型的な症例では、中等症~重症程度であり、通常の薬物療法に耐性の場合も少なくない。メイヨークリニック(1957-1986年の間)でPAと診断された262⼈の患者において、平均⾎圧(±SD)は184/112±28 / 16mmHgであった。⼀般に、APAを有する患者は、IHAの患者よりもアルドステロン分泌が高く、血圧もより高くなる傾向にある。低カリウム⾎症はPA 患者のわずか28%でしか見られないため、全ての⾼⾎圧患者に対してPAの可能性を考慮して診療する必要がある。また、PAの患者群の中には独特なサブセットが存在する。それは顕著な低K⾎症を呈
しながらも、⾼⾎圧には至らず、⾎圧が130/80mmHg程度を示す若い患者(典型的には35歳未満)というパターンである。こうした患者では、APAを有することが多く、PAを発症する前の平均血圧は100/60mmHg程度であることが多い。若年者では、おそらく血圧の自動調節能が高いため、PAに罹患しても、少なくとも1~2年間は高血圧の基準(BP140/90mmHg)を満たさない場合がある。(そうした場合でも、臨床的に有意な血圧上昇は認められる)
PAにおける⼼臓や腎臓への臓器損傷の有病率は、本態性⾼⾎圧の患者と⽐べて高いことが知られる。長期間未診断のPAは、しばしばCKDにつながる。最近の31の研究を纏めたメタアナリシスでは、3838⼈のPA患者と9284⼈の本態性⾼⾎圧患者が対象となった。APAとIHAの患者では、脳卒中(OR2.58)、冠動脈疾患(OR 1.77)、⼼房細動(OR3.52)および⼼不全(OR2.05)のリスクが高いことが示された。さらにPAは、糖尿病(OR 1.33)、メタボリックシンドローム(OR 1.53)および左室肥⼤(OR 2.29)のリスクをも増大させた。したがって、PAにおける心血管毒性は、⾼⾎圧それ自体によるリスクを上回るものである。つまりアルドステロンに特異的な毒性があるといえる。

PAによる糖尿病の新規発症のリスクを調べた研究では、DMの診断を受けていない2367人のPA患者(そのうちの754人はAPAの診断で手術を受けている)を、本態性高血圧症の患者3016人とマッチングした。
副腎切除術を受けたPA患者は、マッチングした⾼
⾎圧コントロール群と⽐較して、糖尿病の発症リスクおよび全死亡率が有意に低かった。

慢性的な低K⾎症を有するPA患者の60%で深部腎嚢胞が認められた。またPA患者では、Reset osmostat(低K血症とそれに伴う利尿によるADH分泌異常)のために、血清Na濃度が正常からわずかに正常上限より高値となる傾向がある。この所見は、潜在的なPA患者の評価に有用であり、特にチアジド系利尿薬(⾎清Na濃度が低値~基準値内のことが多い)で治療された患者の初期評価において有用である。
【Quality of Life】
PAによる⽣活の質(QoL)の低下に関する研究はいくつか存在する。最近のシステマティック・レビューでは、PAが健康関連QoLと精神的健康に及ぼす影響が評価された。⽂献検索を行うと、PAのQoLへの影響を評価した15の研究が見つかった。PA(APAおよびIHA)の未治療患者は、⼀般集団と⽐較して⾝体的および精神的QOLが損なわれていた。PAの患者では、一般集団やその他の高血圧症の患者と比べて、不安、意欲喪失、ストレス、抑うつ、精神的過敏性の症状がより高い頻度で見られた。副腎摘出術はQoLおよび精神症状を改善した。このシステマティック・レビューに含まれた調査では、医学的な管理の与える影響を矛盾する結果が含まれた。

最近発表された前向きのQOL研究では、外科的に管理された患者(n= 92)と、内科的薬物治療(n=92)を比較した。QOLは、2つのアンケート[RAND 36項⽬健康調査1.0(RAND SF-36)および欧州QOL5段階評価(EQ-5D)]で評価された。ベースライン、6ヶ⽉および1年の段階でQOLの評価を行った。ベースラインの時点で、一般集団と比較してPAの患者、特に女性の患者においてQOLの低下を認めた。RAND SF-36スケールでは8つの小項目のうち7つ、そして全てのスケールの合計点でより低いスコアとなった。EQ-5Dスケールでは5つの小項目のうち3つと、アナログスケールでより低いスコアとなった。外科的治療は、内科的なミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)による治療よりもQOLを改善した。RAND SF-36の小項目7/8および小項目の合計スコアでより大きな改善がみられた。EQ-5Dでも同様の結果で、外科的治療では小項目2/5およびアナログスケールでより優れたQOL改善を示した。1年後、外科的治療を受けた患者のほぼ全てでQOLが一般集団並みに改善した。内科的治療を受けた患者でもQOL改善がみられたが、一般集団のレベルには至らなかった。外科的治療と内科的治療の間のQOLの相違が、MRAを最適な用量用いていなかったことによって生じたのかどうかについては、まだ明らかでない。
【Prevalence】
1981年以前は、PAは⾼⾎圧症の原因としてまれであると考えられていた。時間が経つにつれて、ほとんどのPA患者は低K血症を伴わないことが⽰され、PAのスクリーニングは降圧薬を中止することなく行えるということが示された。PAのスクリーニングのためには、⾎漿アルドステロン濃度(PAC)と⾎漿レニン活性(PRA)または⾎漿レニン濃度(PRC)を測定する必要があり、そのため早朝に静脈採血を行う。PAの現在の有病率の推定値は、⾼⾎圧を持つすべての患者の5〜10%といわれている。⾼⾎圧患者1672⼈を無作為に選んだ最近の研究では、PAの有病率は5.9%であり、⾼⾎圧症の重症度と関連があった。PA患者のうちステージ1の高血圧症は3.9%であり、ステージ3の高血圧症は11.8%を占めた。

【Who should be screened for PA?】
他の副腎疾患(例えばクッシング症候群)とは異なり、PAを疑う臨床的な表現型は存在しない。血清K濃度はPAを有する患者の72%で正常であるため、PAをスクリーニングするための指標とはならない。

医療費を節約し、スクリーニング検査として偽陽性を減らすため、内分泌学会のガイドラインではハイリスク患者を定義しており、これに該当する患者にスクリーニングを行うことを推奨している。
ハイリスク群には以下が含まれる。
(i)異なる⽇に得られた3回の血圧で、150/ 100mmHgを超える高⾎圧が持続する患者
(ii) 3つの降圧薬(利尿薬を含む)でコントロールできない患者、または4つ以上の降圧薬でコントロールされている患者
(iii)高血圧かつ低K血症を伴う患者(利尿薬を用いており低K血症を伴う患者も含まれる)
(iv)⾼⾎圧および副腎偶発腫瘍を有する患者
(v)⾼⾎圧および睡眠時無呼吸症候群を有する患者
(vi)⾼⾎圧および若年(40歳未満)の早期発症⾼⾎圧または脳⾎管疾患の家族歴を有する患者
(vii)PA を有する患者の親子、兄弟・姉妹で高血圧症となった患者
しかし残念ながら、上述の内分泌学会のガイドラインは、実際の臨床ではあまり用いられていない。例えば、イタリアとドイツの⼀般開業医500⼈を対象とした最近の調査では、⾼⾎圧患者3135⼈のうちわずか7〜8%でしかPAのスクリーニングは行われていない。イタリアでの別の研究では、PAが圧倒的に診断不⾜であり、治療が行われていないことが明らかになった。

筆者は、高血圧症と診断されてもPAの検査を受けることなく、不可逆的なステージ4〜5のCKDを発症した患者を30年以上にわたって見続けてきた。これは大変悔やまれるべきことだ。実臨床のためのガイドラインは、より多くの臨床医にPA のスクリーニングを検討させるのに効果的ではなかったといえる。内服薬の使用法やPAのスクリーニングを行うべき患者を絞り込む条件が複雑すぎたのであろうか?診断アル
ゴリズムは簡素化されるべきである。したがって、⾼⾎圧を有するすべての患者は、PAのスクリーニングを少なくとも1回は勧められるべきである。(figure 1)⾼⾎圧のコントロールが悪化している場合には、PAのスクリーニングを繰り返し行う必要がある。

PAについて、臨床医および⼀般人の意識の向上は、以下の理由から困難であった。
(i)PAは独⾃の臨床表現型を持たない。
(ii)PAは悪性腫瘍ではないため、メディアまた
は臨床医からの注意を受けていない。
(iii)医師は、PAがまれな疾患であり、診断が複雑であるといまだに医学部で教育されている。
(iv)PAは患者によって認識されない(悪性腫瘍、⼼臓発作または⾼コレステロールとは異なり)
PAの罹患率や、未治療のPAに関連する疾患の罹患率およびスクリーニングの実施⽅法に焦点を当てて、医学部の学生、家庭医、および内科研修医などに対して最新情報を提供するために、より⼤きな努⼒が必要である。さらに、PAについての⼀般市⺠意識向上キャンペーンが開始されるべきである。効果的な市⺠
意識啓発や教育キャンペーンの例としては、乳がんのスクリーニング、脳卒中患者の受診までの時間を早める取り組み、うつ病の認識、結腸癌のスクリーニン
グが挙げられる。
【Diagnosis】
PAの診断は、スクリーニング検査に始まり、次に確定診断のための検査が⾏われ、最後にサブタイプの
評価が⾏われる。患者が降圧薬を服⽤している場合でも、PAの診断を完了することができる。低K⾎症はアルドステロンの分泌を減少させるものの、低K血症が原因となってPA患者のアルドステロン分泌を正常化させることはめったにないため、診断には影響しない。むしろ、過剰アルドステロン分泌のため低K⾎症になっていると考えるべきである。PAの診断をする前に⾎清K値を正常化させたとしても、診断には影響しない。(ほとんどの場合は必要とならないことが多いが)

PAでない患者において、RAA系に影響を及ぼしうる薬物およびホルモンは多岐にわたる。しかし、適切なアルドステロン値のカットオフを用いれば、降圧薬を用いたままで検査を行った場合でも偽陽性をきたす薬物は殆どないことを知っておくべきである。しかし、軽症なPAの患者については、降圧薬の影響で検査が偽陰性を示すことはありうる。カルシウムチャネル遮断薬およびα受容体遮断薬は、ほとんどの場合、診断精度に影響しない。アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤およびアンジオテンシン受容体遮断薬(ARB)は、軽度のPAを有する患者においてPRAを上昇させる可能性がある。したがって、ACE阻害剤/ARBを服⽤している患者で、PRA≧1.0ng/mL*hまたはPRCが抑制されていない場合でも、PAの診断を除外してはならない。(※訳者註 軽症のPAではACEI/ARBでレニンの抑制が外れる場合がある)一方で、ACE阻害薬/ARBを服用していても、PRA<1.0 n/mL*hまたはPRCが基準値を下回る場合は、低レニン性⾼⾎圧症の診断となり、PAの疑いと考える。MRA(例えばスピロノラクトンおよびエプレレノン)は、アルドステロンが受容体を活性化するのを阻害し、ナトリウム喪失、循環血漿量の減少およびレニンの上昇を連続的に生じる。MRAで治療された患者においてPRAまたはPRCが抑制されない場合、確定診断のための検査は行えず、MRAは6週間中断するべきである。(※訳者註 MRAの影響でレニンの抑制が外れている可能性あり)しかしながら、MRAを使用しても低K⾎症である場合、鉱質コルチコイド受容体は完全に遮断されていないと考えられ、そのような場合はPAであればPRAまたはPRCは抑制されているはずである。さらに、筆者の経験では、PAの患者のほとんどでは、MRAの用量が不十分であるために、ミネラルコルチコイド受容体は完全に遮断されていない。したがって、この場合もMRAを含む⾎圧治療薬を中⽌するべきではない。臨床医は、MRAで治療されたすべての患者対してスクリーニングを⾏うことができ、PRA/PRCが抑制されている限り、副腎静脈サンプリング(AVS)による確定診断またはサブタイプ検査のためにMRAを中⽌する必要はない。アミロライドやトリアムテレンなどのカリウム保持性利尿薬は、PRA/PRCを上昇させる可能性があるものの、⾼⽤量で治療されない限り、通常は検査に影響しない。
【Measurement of renin】
レニンは、その酵素活性(PRA)または質量(PRC)を用いて測定することができる。PRAは酵素動態のバイオアッセイを用いて測定される。具体的にはラジオイムノアッセイによるアンジオテンシンI⽣成の測定
によって、アンジオテンシンIの量で決定される(ng/mL*h またはnmol/L*hの単位)。PRCは⾃動イムノメトリックアッセイによって測定され、プロレニンおよびレニンの両⽅を検出し、mU/Lの単位で表される。健常人において、座位で早朝のPRAは、約1〜4ng/mL*h (0.8-3.0 nmol/L*h)の範囲に収まる。これに対応するPRCの正常範囲は8〜35mU/Lである。便宜上、⾃動化と検査時間の短縮のために、多くの臨床検査機関がPRAアッセイからPRCアッセイに切り替えている。⼀般的に、PRAとPRCとの間には良好な相関がある。しかしながら、PRCは⼥性のエストロゲン分泌の影響を受ける可能性がある。例えば、エストロゲン製剤を投与されている⼥性でPRCを測定した場合、スクリーニングで偽陽性が発⽣する可能性がある。それ以外にも、閉経前⼥性で、エストロゲンの排卵前サージの時期にPRCを測定した場合も、スクリーニングで偽陽性を起こしうるが、PRAを使用すれば偽陽性は起こさない。したがって、レニンを測定する方法としてPRA/PRCはいずれも適しているといえるが、可能であればPRAの使⽤が好ましい。
【Case detection tests】
スクリーニングには、早朝に外来で採血を行い、PACおよびPRA(またはPRC)の測定を行う。(Fig1)平松らは、1981年にPAのスクリーニングとしてPAC /PRA⽐を提案した。⾼⾎圧および低カリウム⾎症の患者では、PACおよびPRAの両⽅が増加し、PAC / PRA⽐が277未満であれば、⼆次性⾼アルドステロン症(腎血管性高血圧など)が考慮されるべきである。⾼⾎圧および低カリウム⾎症の患者において、PACおよびPRA(またはPRC)の両⽅が抑制される場合、RAA系に直接依存しないミネラルコルチコイド受容体を活性化する病態(例えば⾼コルチゾール血症や⽢草使⽤)が考慮されるべきである。さらに、PRAが<1.0
ng/mL*h (またはPRCが基準値下限を下回る )に抑制され、PACがPRAまたはPRCに対して不適切に分泌されている場合、PAを疑うべきである。(PAC> 277 pmol L(> 10ng dL )が目安の一例である)しかしPAC / PRA⽐を解釈しようとすると、PRAの測定値が検出下限で変動するために混乱を生じる場合がある。したがって、PACとレニン(PRAまたはPRC)の絶対値を使⽤する⽅が現実的である。(Fig1) PACおよびPRAまたはPRCの測定は一般に広くPAのスクリーニングとして認められている。PAC> 277pmol/L(> 10 ng/dL)およびPRA <1.0 ng/mL*h またはPRCが基準値以下の場合はスクリーニング陽性として、さらなる試験が必要である(Fig1)。
【Confirmatory tests】
1つの例外を除いて、PAC高値およびPRA低値だけでPAは診断されず、不適切なアルドステロン分泌を確認しなければならない。例外とは、PAC> 555pmol/(> 20 ng/dL)およびPRA <1ng/mL*h(またはPRCが基準値下限を下回る場合)を満たし、かつ低カリウム血症による臨床症状がある場合である。この所見が認められる場合、PAと診断される。その他の全ての患者は、経口ナトリウム負荷試験、尿中アルドステロン排泄測定、経静脈的ナトリウム負荷後アルドステロン測定試験といったアルドステロン抑制試験を行い、内因性アルドステロンの分泌異常を証明しなければならない。
【Oral sodium loading test】
メイヨークリニックでは、PAの確定診断のための検査として、経⼝ナトリウム負荷試験が好んで用いられている。⾼ナトリウム⾷を開始する前に、⾎清K濃度を正常化し、⾼⾎圧のコントロールを達成することが重要である。患者は⾼Na⾷を3⽇間摂取しなければならない。⽬標はNa摂取量が5000mg(ナトリウム218mmol相当、塩化Naで12.8g相当)であり、ほとんどの患者が⾷事の変化によって達成できる量である。しかし、⼀部の患者では、⾼Na⾷は苦味があり、経⼝Na摂取に塩化Naの錠剤を補充する必要があるかもしれない。⾎清K濃度は毎⽇モニターし、必要に応じて経⼝塩化Kを補充する必要がある。⾼Na⾷を開始して3⽇⽬の朝から24時間蓄尿を行い、アルドステロン、Naおよびクレアチニンを測定する。健常人では、24時間尿中Na排泄が200mEqを超えると、アルドステロンの分泌は抑制される。したがって、尿中アルドステロン排泄が>3.2nmol/day(> 12μg/ 24h)であり、PRA(またはPRC)が抑制されていれば、
⾃律的なアルドステロン分泌があるといえる。経⼝ナトリウム負荷試験の感度および特異度はそれぞれ96%および93%である。
【Intravenous saline infusion test】
経静脈的生理食塩水注射試験もまた、アルドステロン分泌の⾃律性を証明するために用いられる。⼀晩の絶⾷後、0.9%塩化Na溶液(2L)を、患者を座位のままにしておいて、 4時間かけて静注する。輸液中に⼼拍数および⾎圧を監視する。注射完了時に、PACの測定のため採血する。正常な被験者のPACは、139 pmol/ L (<5 ng dL )未満に低下するが、PAを有するほとんどの患者においては277 pmol/L (<10 ng/dL )未満に抑制されない。生食静注後のPAC値が139 pmol /L (5 ng/dL )から277 pmol/L(10 ng dL
)の間である場合、診断は不確定である。この値は⼀部のIHA患者で⾒られることがあり、APA患者ではそれほど頻繁には⾒られないことが知られている。
【Other confirmatory tests】
フルドロコルチゾン抑制およびカプトプリル負荷試験は、あまり⼀般的ではない確定診断のための検査である。これらは、他の場所で詳説されている。
【Subtype studies】
PAの最適な治療は、過剰なアルドステロン分泌が片側性であるのか、それとも両側の副腎によるものなのかによって左右される。したがって、サブタイプ試験の⽬標は、アルドステロン過剰源が右、左または両⽅のいずれであるかを判断することである。片側副腎(APAまたはPAH)に局在する場合、⽚側副腎切除術によって、すべての患者が低K⾎症の正常化に至る。術後、⾼⾎圧はすべての患者で改善がみられ、30-60%の患者では完全に治癒してしまう。両側副腎アルドステロン過剰分泌(IHAおよび家族性⾼アルドステロン症)の患者では、⽚側副腎切除術によって病勢を抑えることはできるが、過剰アルドステロン分泌は完全には治癒しない。したがって、IHAおよび家族性⾼ア
ルドステロン症は内科的に治療すべきである。APAは通常小さな副腎腺腫の形態をとり、CTで低信号[10 Hounsfield units(HU)未満]に映る。切除標本では黄金色の肉眼像を呈する。(Fig2)。IHA患者の副腎は、通常CTでは正常所見であり、肥厚または結節性変化を呈することもある。あるいは非機能性の副腎偶発腫瘍が発見されることもある。PAがアルドステロン産生副腎癌に起因している場合、通常は顕著な⽣化学データの異常を伴う。(例えば⾎清K<2.5mmol/L。その他、重症⾼⾎圧および4cm以上の⽚側性副腎腫瘤で、単純CTで低信号(>20HU)を伴うのが典型的である)
【Computed tomography】
副腎CTは、PAのサブタイプ評価における最初の検査として相応しいといえる。(Fig3) しかし、加齢に伴って非機能性の副腎結節が一定の有病率で出現してくることを考慮すると、APAの局在診断としてのCTの信憑性は、患者の年齢が上がるとともに低下する。例えば、単純CTで低信号(<10HU)を有する孤⽴した⼩さな(> 1cmおよび<2cm)⽚側結節が、若年の重症PA患者(35歳未満で、低K⾎症とPAC> 832pmol/L (> 30 ng/dL)を伴う場合など)にあった場合、対側の副腎の形態が正常であれば、⽚側副腎摘出は、合理的な治療選択肢である(Fig3)。しかし、PA患者の95%以上は65歳以上である。さらに、PAを有する若年患者で副腎CTを撮影したとしても、正常副腎、⽚側性のごく僅かな副腎肥厚、⽚側性の微⼩な腺腫(1 cm以下)または両側性の腺腫が認められる場合もありうる。以上のように、明白な手術適応には当てはまらない患者が⼿術を希望する場合は、副腎CTよりもさらに正確なサブタイプ検査が必要となる。

⼀般に、IHAを有する患者と⽐較して、APAを有する患者は、顕著な⾼⾎圧、低K⾎症および⾼レベルの⾎漿アルドステロン[例えば、> 832pmol/L (>30ng dL )]および尿中アルドステロン[> 83nmol/day(>30μg/ 24h)]を呈ことが多い。このような重症PAに合致する患者は、APAを有する確率が高いと考えられる。実際、APAを強く疑う臨床表現型を有する患者のうちの35-41%では、CTで正常副腎の所見であった。

つまり、副腎CTではAPAとIHAを正確に鑑別することはできない。CTとAVSの両⽅で評価された203⼈のPA患者を対象とした研究では、CTで正しい診断に至ったのは53%に過ぎなかった。CTを診断根拠にしてしまったことで、42⼈の患者(22%)が副腎切除術を受けるべきであったのに手術の対象から除外され、逆に48⼈(25%)が不必要または不適切な外科⼿術を受けていたとされた。別の研究では、CT所⾒による診断が、AVSによって確定診断された158名の患者のうち80名(51%)で異なるという結果であった。副腎CTおよび磁気共鳴画像法(MRI)の結果を組み合わせて診断しても、359例(38%)の症例でAVSの所⾒と⼀致しなかった。CT と MRIに基づいて、950⼈の患者のうちの19%が内科的治療を受けるべきであったのにもかかわらず、誤った⼿術を受けることとなった。PAの外科的治療を希望する患者では、AVSは不可⽋なステップである。

Dekkersらによる最近の発表は、これまで報告されてきたCTに対するAVSの優位性について、混乱を引き起こしたことに留意すべきである。これらの著者の発表では、PAを有する200人の患者をランダムに割り当て、AVSまたはCTのいずれかによってサブタイプ分類を行った。 1年間の追跡調査では、2つの群の間で降圧薬の治療強度に統計的な差はなかった。手術を受けた92人の患者(各群46人)のうち、PAの状態が持続した患者は、CTで手術を決定した群およびAVSで手術を決定した群で9人(20%)対5人(11%)であった。この発表では、先行研究と比べてCTの正診率は高かったが、AVSの正診率は極めて低い結果であった。さらに、データの解釈は、手術後にMRAを使用することによって複雑になり、結果として両群で持続性PA患者が出現し、血圧管理を行うこととなった。Dekkerらはコシントロピン刺激AVSを行い、副腎から大静脈までのコルチゾール勾配(副腎vsIVCコルチゾール勾配)が3:1以上という、不適切に低いカットオフ値を採用した。 AVS中にコサイトロンが使用される場合、診断のためのコルチゾール勾配カットオフは> 5:1である必要がある。因みに我々の施設では、副腎とIVCのコルチゾールの平均勾配は、右側が33.9:1、左側が23.8:1であった。施設によっては、見かけ上のカテーテル挿入成功率を改善し、AVSのデータを「使えるデータ」にするために、より低い副腎-IVCコルチゾールカットオフ値を採用することがある。しかし、これはAVS結果の誤った解釈、誤った治療の決定、および治療失敗につながるといえる。 AVS治療群の11%において術後PAが持続していることは、AVSデータの信頼性が低いことを反映しており、これは2つの施設における小規模なAVSプログラムであったことや、1つの施設ではわずか3人の放射線科医師で施行されていたことが原因となっているかもしれない。最後に、CT群の5人の患者は、プロトコルによって指示されたように外科手術を受けておらず、CT群より良好な結果をもたらした可能性が高い。この研究の重要なメッセージは、CTとAVSがサブタイプテストとして同等だということではなく、十分なAVSプログラムを持たないセンターで集められたAVSのデータは、信用に値しないということである。したがって、AVSプログラムが貧弱であったり、複数の放射線専門医を雇用していない施設では、専門知識が不足していると考えられるため、AVSの専門性を極めた施設へと患者を転送するべきである。
【Adrenal vein sampling】
AVSは、PAを有する患者において両側性か片側性かを鑑別するためのゴールドスタンダードの検査である。右副腎静脈が⼩さく、位置を特定してカニューレを挿⼊することが困難なため、AVSは技術的に要求の高い検査である。成功率は、放射線科医の専⾨性と経験に依存している。47件の研究から、384⼈の患者の右副腎静脈カテーテルの成功率は74%であった。しかし、大量の紹介患者を受け付けるようなセンターで、一人か二人の専門家に症例を集中させてAVSを行えば、成功率は96%にまで高めることができる。

数年前、我々はAVSプログラムを成功させるための5つの重要な要因を報告した。
(i) 適切な患者の選択
(ii)注意深い患者の準備
(iii)集中した技術的専⾨知識
(iv) 定式化され、文章にされたプロトコル
(v) 正確なデータ解釈 の5つである。
1つの施設で複数の放射線科医が同時にAVSプログラムに参加した場合、放射線科医1人あたりの経験数が少なくなるため、インターベンションの成功率は低下する。また、施設内で共有され、文書化されたプロトコルは、内分泌、⾼⾎圧症の専⾨医、内科医、放射線科医および研究者などの関心の高いグループによって開発されるべきである。

メイヨークリニックでは、AVSの術中には連続コシントロピン注⼊(※訳者註 合成ACTH製剤)を行っている。(50μg/hをサンプリングの30分前に投与し、術中は持続投与する)コサイトトロピン刺激AVSの理論的根拠には以下が含まれる。
(i) 副腎静脈採血中のアルドステロン分泌の、ストレス誘導変動を最⼩限にすること。
(ii)副腎vs IVCコルチゾール勾配を最⼤化し、正確なサンプリングを行うこと。
(iii) APAからのアルドステロンの分泌を最⼤にす
ること。
AVSでは、まず経皮⼤腿静脈アプローチを行い、副腎静脈と、外腸⾻静脈(以下「IVC」とする)についてアルドステロンおよびコルチゾール濃度を測定するため、⾎液を採取する。左副腎静脈の採血は、典型的には、左副腎静脈の⼊⼝にすぐ隣接する総横隔膜幹から採取し、右副腎静脈からの採血は、静脈の根本まで進めて行う。カテーテルを正しい位置に安定させ、先端が副腎静脈内に深く進み過ぎないようにするために、ガイドワイヤーを使⽤する。副腎⽪質およびIVCからのコルチゾール濃度は、カテーテル挿⼊が成功したことを確認するために使⽤される。(最⼩でも、副腎 vs IVCのコルチゾール勾配は5︓1以上となるはずである)上記のように、メイヨークリニックでは、副腎vs IVCコルチゾールの平均勾配は、右側で33.9︓1、左側で23.8︓1であった。

左副腎静脈近傍の総横隔膜幹には、下横隔膜静脈の血流が混入しているため、その希釈効果を補正するために、左右の副腎静脈のPAC値をそれぞれのコルチゾール濃度で割る。これらをコルチゾール補正⽐といい、アルドステロンの左右比率(ALR)を決定するために用いられる。(Fig 4)APA患者では、平均コルチゾール補正ALR(すなわち、APA側からのPAC /コルチゾールと正常側からのPAC /コルチゾールとの⽐)は18︓1である。片側性のアルドステロン過剰を証明するために、4︓1以上のALRカットオフが用いられる(Fig 4)。IHA患者において、平均コルチゾール補正ALRは1.8︓1であり、<3︓1の比率であれば、両側アルドステロン分泌が示唆される。したがって、アルドステロンの片側性の過剰分泌を認める⼤部分の患者は、コルチゾール補正ALRが≧4.0であり、ALRが≧3.0から4.0未満は判定が難しい。

別の指標として、AVS ALRに加えて、対側抑圧指数(CSI)を計算することもできる。反対側(⾮病変側)アルドステロン/コルチゾール⽐をIVCアルドステロン/コルチゾール⽐で割ることで求められる。初期の当施設のプロトコルでは、手術によって確認されたAPAの患者のうち93.4%が、CSI 1.0未満であった。CSIはあくまで補助診断であるものの、ALRが≥4.0ある場合には、CSI <1.0であれば、術後⾎圧の転帰は同等であることが示されている。ALRが分かる場合、CSI<1.0は術前検査の要件とはならないと考えられている。しかし、CSIが⾮常に役⽴つ状況もある。ALRがグレーゾーン(3.0~4.0)である場合、例えばCSI<1.0では術後経過が良好となりやすいことが知られる。さらに、AVSが両側で成功しなかった場合、CSI<0.5であれば、その反対側に病変がある可能性を高率に予測できる。また、CSI<0.47の患者は、術後の⾼K⾎症のリスクが⾼い(下記の治療セクション参照)ことが知られる。

片側性アルドステロン分泌過剰(APA⼜はPAH)の検出のためALR≧4.0を用いた場合、95%の感度および98.6%の特異度を示した。検査の合併症率は2.5%未満である。合併症には、⿏径部⾎腫、副腎出⾎、副腎静脈切開が含まれる。AVSを選択的に使⽤するアプローチが(Fig3)に概説されている。
【Noninvasive alternatives to AVS】
AVSに代わる⾮侵襲的な選択肢を検討している施設もある。例えば、メトミデートは副腎ステロイド産生酵素阻害剤であり、 放射線標識された11C-メトミデートは陽電⼦放射断層撮影(PET)でトレーサーとして使⽤することができる。25⼈のPA患者に対して、11C-メトミデートを用いたPET-CT検査を行い、そのROC曲線を描くと、取り込み量のSUV max比率を1.25︓1とした場合、特異性は87%、感度は76%となる。SUV maxが17より⼤きい腫瘍をカットオフとすると、特異度は100%に上昇した。しかしながら、 C-メトミデートのCYP11B1対CYP11B2の選択性が低いため、デキサメタゾンによる前処理(※訳者註:DEX負荷によってACTH-Fの経路を抑制するという意味)を行う必要があった。さらに、11C-メトミデートは半減期が短いため、サイクロトロンがすぐ使える環境である必要がある。 11CメトミデートPET-CTを使⽤した報告は極めて少ないのが現状である。そのほかに、APA患者ではCXCケモカイン受容体タイプ4(CXCR4)が強く発現していることが報告された。CXCR4は、CYP11B2(アルドステロンシンターゼ)の発現に関連していることが知られている。CXCR4に特異的なリガンド であるGa-ペンチキサホールを用いたPET-CTを、APAを有するPA患者9人に対して施行した報告もある。
少数の患者に対する研究だが、 Ga-ペンチキサホールはAPAに局在することが示された。今後の研究で、 Ga-ペンチキサフォールがAPAの検出について、臨床的に許容できる感度および特異性を有するか否かが明らかとなるであろう。最後に、in vitroおよび動物実験の段階で、CYP11B2とCYP11B1について、 18F-PETイメージング分⼦(CDP2230)は、⾼い選択性を⽰し、CYP11B2のイメージングを行うのに好ましい⽣体内分布を⽰した。18Fまたはそれに類似した標識物質を用いたPET-CTが、臨床的に有⽤かどうかを決定するためには、今後の臨床研究が求められる。
※訳者註 CYP11B1遺伝子は、コルチゾールの分泌を行う酵素(ステロイド11βヒドロキシラーゼ)をコーディングする遺伝子であり、CYP11B2は、アルドステロンシンテターゼをコーディングする遺伝子として知られている。PAの術後の病理診断において、両者の遺伝子発現を検索することで、確定診断に至ることができる。 
【Familial hyperaldosteronism】
FHに関する項目は希少疾患のため省略します。
20代以下での
PA疑いの患者については、FHの可能性を考慮する必要があります。
【Cortisol co-secretion】
PA患者は、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、うつ病、骨粗鬆症のリスクが⾼いことが⽰されている。この相関は、グルココルチコイドの⾃律的分泌または分泌過剰と⼀致する病態のように見える。ステロイドメタボローム研究は、以下の患者群を⽐較した。PA患者174⼈(103 人がAPA、71人が IHA)、健常人のコントロール162人、非機能性副腎腺腫を有する患者56人、無症候性な軽症のグルココルチコイド⾃律性分泌を有する104⼈の患者、副腎原発クッシング症候群を有する47⼈の患者。
その結果としては、
(i)PA(APAおよびIHA)を有する患者は、対照および無症候性クッシング症候群(P < 0.001)と⽐較して、有意にコルチゾールおよび総グルココルチコイド代謝産物排泄を増加させた。
(ii)メタボリックシンドロームのリスク因子はグルコルチコイド分泌と相関し、ミネラルコルチコイドとは相関しなかった。
(iii)APA患者に⽚側副腎切除術を行うと、ミネラルコルチコイドおよびグルココルチコイド過剰の両⽅が解決された。
これらの知⾒は、PAの患者において、ミネラルコルチコイドとグルココルチコイドの共分泌が高率で起こることを示唆している。その他に、PAがメタボリックシンドロームのリスクに関連していること、そしてIHAやAPAの患者をMRAで内科的に治療したとしても、グルココルチコイド過剰分泌を抑制していないため、グルココルチコイド関連のメタボリックシンドロームのリスクを防ぐことはできないかもしれないということを示唆している。しかしこのデータは、単にAPAからコルチゾールが分泌されているということだけを述べているのではなく、むしろ重要なこととして、グルココルチコイドの代謝物が増加することが挙げられ、注意深く解釈しなければならない。APA/IHAの患者では、視床下部 - 下垂体 - 副腎系の経路は抑制されていないため、APAで片側副腎を切除しても、副腎不全やステロイド離脱症候群となることはない。

APAはコルチゾール共分泌を起こすことがあることから、周術期の管理ではコルチゾールに注意する必要があるかもしれない。では、臨床医はAPA患者に対していつコルチゾール共分泌を精査すべきであろうか?⼀般に、副腎腺腫からのコルチゾール分泌は腫瘍サイズと相関する。腺腫からのアルドステロン分泌とは異なり、コルチゾール分泌はいわゆる「大規模な工場」が必要となる。(典型的には、腺腫直径> 2cm程度の「規模」が必要となる)。したがって、副腎腺腫が直径> 1.5cmである場合に、コルチゾール共分泌について精査するのが妥当である。そのための試験には、ベースラインのデヒドロエピアンドロステロン硫酸測定と、一晩の1mgデキサメタゾン抑制試験がある。また直径が1.5cmを超える単一の腺腫を有するPA患者において、グルココルチコイド分泌の⾃律性が観察された場合、AVSは必要ないといえる。現在の臨床では、クッシング症候群に対する⻑期の良好な医学的管理の手法は確立されていないが、PAはMRAで効果的に治療することができる。まれに、PAとクッシング症候群を合併することがあり、この場合は完全に両者が別の病変として存在している場合である。(アルドステロン産生腫瘍とグルコルチコイド産生腫瘍が独立している場合)

【Principles of treatment】
PA患者の治療⽬標には、低K血症、⾼⾎圧症の改善のほか、CKDの進行、心血管障害に伴う罹患率および死亡率の予防が含まれる。PAの原因によって、最適な治療選択肢は決まってくる。臨床医にとって、⾎圧の正常化だけが唯一の目標ではないことを理解するのが重要である。アルドステロンの過剰な⾃律性分泌はナトリウム貯留をきたし、⼼⾎管イベントおよび心血管疾患の罹患率のリスク因子となる。したがって、根治手術または的確なミネラロコルチコイド受容体遮断療法は、すべてのPA患者に対する選択肢として考慮されるべきである。上記で強調したように、最近のQOL研究では、外科的治療の有益な効果がMRAを⽤いた治療よりも⼤きいことがわかった。したがって、外科的治療は、⽚側性の患者にとって最適な治療のアプローチである。対照的に、両側性疾患によるPAに対して、両側の副腎を切除してしまうと、副腎不全と、⽣涯にわたるグルココルチコイドおよびミネラロコルチコイドの補充が必須となってしまうため、両側副腎切除術は「良い取引」ではないといえる。
【Surgical treatment of APA and unilateral hyperplasia】
PA術後の⾎圧コントロールは、すべての患者で改善され、さらに30~60%の患者では降圧薬が不要となることが知られる。そのため、APAや片側副腎過形成の最適な治療は、根治⼿術である。外科的治療を受けたPA患者705⼈のデータを持つ12施設の後ろ向き研究では、259⼈(37%)で⾼⾎圧が治癒し、334⼈(47%)で改善がみられた。完全な臨床的成功は、⼥性および若年患者においてより達成されやすい。AVSを受けた119⼈の患者の後ろ向き研究において、ALR> 8は、⼿術後の⾎圧の改善と統計的に有意に関連していた。副腎摘出後も持続して⾼⾎圧症となってしまう予測因⼦は、親子、兄弟姉妹に高血圧症患者がいること、2種類以上の降圧薬を用いていること、高齢、⾎清クレアチニン高値、⾼⾎圧の⻑い罹病期間が挙げられる。

腹腔鏡下副腎手術を専門とする外科医による⽚側性腹腔鏡下副腎切除術が最適な⼿術アプローチである。患者は大抵の場合1泊の入院でよく、術後7~10⽇後には仕事や日常生活に戻ることができる。APAはサイズが⼩さかったり、複数存在したりするため、術中に外科医が区別できない可能性がある。そのため、副腎全体を取り除かなければならない。副腎切除術を受けたPA患者55例の報告では、3例(5.5%)が術後に持続性PAを有していた。その3例ではいずれもCTで発見された片側性腺腫をAVSで精査し、部分切除した症例である。術後、免疫染色でCYP11B2陰性結節であった。外科医は術中に結節を肉眼的に確認し、部分切除を行っていたが、確認した結節はアルドステロン過剰分泌の原因ではなかった。

PAの術前には⾎圧をコントロールし、K内服補充またはMRAで低カリウム⾎症を改善させる必要がある。⽣化学的な改善を確認するために、POD1にPACを測定する必要がある。術後、MRAsおよびカリウム製剤は中⽌する必要がある。⼀般に、降圧薬の数および投与量は、術後50%まで減らすことができる。⾼カリウム⾎症を起こしうるあらゆる薬剤(例えばACE阻害剤およびARB)は、術後中⽌されるべきである。アルドステロン過剰に伴う⾼⾎圧は、術後1〜3ヶ⽉で解決する。APAに対する⽚側副腎切除術は、⻑期にわたる薬物療法よりも⼤幅に安価であり、費用対効果が大きい。前述したように、最近のQOL研究では、外科手術されたPA患者92人と、内科的治療を受けた92人の比較が行われた。1年後、外科的治療を受けた患者のほとんどは、QOLが健常人なみに正常化したが、内科的治療を受けている患者のQOLは一般健常人レベルまでには回復しなかった。
【Risk for postoperative hyperkalemia】
術後、臨床的に重要な問題として、急性低アルドステロン血症に伴う高K血症の危険がある。142⼈の外科治療を受けた患者の多施設研究では、術後の⾼カリウム⾎症の有病率は9.9%であった。⾼K⾎症患者は⾼齢であり、⾮高K血症患者群よりも腎機能が悪かった。外科治療された192⼈のPA患者を対象とした研究では、12⼈(6.3%)が術後⾼カリウム⾎症を発症した(中央値⾎清カリウム5.5mmol/L、値の範囲は5.2〜6.2mmol/L)。発症までの中央値は13.5⽇(範囲:7〜55⽇)であった。5⼈の患者は、一度⾃然に正常化した⾎清K濃度が⼀時的に上昇した。4⼈の患者において、⾼K⾎症はミネラルコルチコイド補充療法(フルドロコルチゾン)で治療された。単変量解析の結果によると、⾼K⾎症患者では術前⾎清クレアチニン値が106.1vs 88.4μmolL 、P = 0.01と高く、術後クレアチニンも(115 vs 88.4μmolL 、P = 0.02)と高かった。 AVSのCSIは(0.14対0.27、P = 0.03)と低く、腺腫の大きさは(1.9対1.4cm、P = 0.02)とより大きかった。多変量ロジスティック回帰では、CSIが術後⾼K⾎症の唯⼀の重要な予測因⼦であることが示された(P = 0.04)、最適なカットオフはCSI<0.47であった。メイヨークリニックでは、⼿術後4週間、毎週⾎清K濃度をモニターし、低アルドステロン血症による⾼カリウム⾎症を避けるために、⾼Na⾷を続ける必要があるとしている。⾎清K濃度が5.2mEq/を上回る場合、短期的なフルドロコルチゾン補充が必要となることがある。例外的に、⻑期のミネラルコルチコイド補充が必要な場合もある。
【Renal function after surgery】
慢性的なPA患者のほとんどは、アルドステロン過剰によって⽷球体の過剰濾過が生じている。過剰濾過によって、腎機能低下がある程度マスキングされている可能性があることを認識すべきだ。PA患者の約40%は、術後の腎機能で臨床的に重要な低下を⽰す。⽷球体過剰濾過は、術前に存在している軽度~中等度の腎不全をマスクしてしまう。ある研究では、術後の推定⽷球体濾過量の平均減少は16.7 mL/min/1.73m^2(19.7%の減少)であった。⼿術またはMRAのいずれかによってPAが効果的に治療されると、隠れていたCKDが顔を出してくる。
【Pharmacologic treatment】
MRAによる内科的治療は、IHAとGRAに対する選択肢である。最適な治療選択肢ではないものの、MRAはAPAによるPAに対しても使用可能である。あらゆる⾼⾎圧患者に行うべき指導は、PA患者にも当てはまる。これには理想的な体重を維持し、タバコを避け、定期的な運動を行い、Na制限⾷に従うことが含まれる。PAの治療において、薬物の相対的有効性を評価するための無作為プラセボ対照試験RCTは実施されていない。

本態性⾼⾎圧(同等の⼼⾎管疾患リスクと⾎圧コントロールを有する)41,853⼈の患者と、それにマッチングする条件のMRAで治療されたPA患者602⼈を評価する縦断研究がある。この研究で、⼼⾎管イベントの発⽣率はPAの方が有意に高かった。[1000⼈年あたり56.3vs 26.6、調整ハザード⽐(HR)1.91] 。PAを有する患者は、調整粗死亡率(HR1.34)、糖尿病(HR1.26)および⼼房細動(HR1.93)に関して、より⾼いリスクを有していた。興味深いことに、⼼⾎管イベントおよび死亡リスクの上昇は、治療中PRAが抑制されたままであったPA患者に限られ、MRAの不⼗分な投与が⽰唆された。したがって、内科的管理を追求する場合、MRAの投与量は、⾼アルドステロン血症の毒性を完全に阻害するのに⼗分量であることが不可⽋である。⼀部のPA患者では、低レニン本態性⾼⾎圧が併発するため、PRAの測定は管理の指針には最適ではないかもしれない。経⼝K剤を使用しない状態で、正常~高K血症の状態でコントロールすることは、有効なMRA投与量を決定するための実⽤的な治療目標でありうる。
スピロノラクトンは、1960年代に⽶国⾷品医薬品局(FDA)によって承認され、PA治療薬として選択されている。25、50および100mgの錠剤として⼊⼿でき、初期投与量は1⽇あたり12.5から25mgである。必要であれば400mg/dayまで増量できる。経⼝塩化カリウム補充を⾏わないで、正常~高血清K濃度を達成することを目標とする。最初の6週間の治療期間中、⾎清Kおよびクレアチニンは頻繁に(例えば毎週)モニターされるべきである。サリチル酸塩の併⽤は、スピロノラクトンの有効性を低下させるので避けるべきである。スピロノラクトンはミネラルコルチコイド受容体に対して選択的ではないので、副作⽤が⼀般的である。アンドロゲン受容体での拮抗作⽤のため、スピロノラクトンは、1⽇あたり50mgを超える⽤量では、痛みを伴う女性化乳房と乳腺炎、勃起不全および男性の性欲低下を起こしうる。プロゲステロン受容体でのアゴニスト活性は、⼥性において⽉経不順を⽣じる可能性がある。その他の競合的な選択肢として、選択的MRAであるエプレレノンは、本態性⾼⾎圧の治療薬として2003年にFDAによって承認された。スピロノラクトンと⽐較して、エプレレノンはアンドロゲン受容体に対する結合親和性が0.1%、プロゲステロン受容体に対する結合親和性が1%と低い。PA患者におけるエプレレノンの有効性、安全性および耐容性をスピロノラクトンの効⼒、安全性および耐容性と⽐較した無作為化⼆重盲検試験(それぞれ100-300mg/day対75-225mg/day)では、スピロノラクトンが⾎中エプレレノンより降圧効果が高かった。しかし、男性における⼥性化乳房の割合は高く、(21%対5%)また⼥性化乳房痛(21%対0%)と関連していた。患者との話し合いで最適な初期MRAを決定するべきである。エプレレノンは25および50mgの錠剤として⼊⼿可能であり、半減期が短いため1⽇2回投与する必要がある。典型的な初期投与量としては、経口K剤の助けなしで、血清K濃度を正常~高値に持っていくために、25mg錠を1日2回投与することが多い。⾼⾎圧対してFDAによって承認された最⼤投与量は1⽇あたり100mgであるが、有効性の研究では、エプレレノンはスピロノラクトンと⽐較して25〜50%低い効⼒であることが報告されている。⾎清K濃度が4.0〜5.0mmol/Lになるように調節する場合に、典型的なエプレレノンの維持⽤量は、PA患者において1⽇あたり200〜300mgである。治療の初期では、⾎圧と⾎清K濃度とクレアチニンを注意深く監視することが重要である。IHA患者の⾼⾎圧は多因⼦であり、本態性⾼⾎圧症と頻繁に合併するため、良好な⾎圧コントロールを達成するために第2の降圧剤がしばしば必要となる。非ループ利尿薬(ヒドロクロロチアジド12.5~50 mg/dayなど)は、MRAとの組み合わせとして⾮常に有効である。

Germline mutationの確認試験によって診断されたGRA(グルココルチコイド反応性アルドステロン症)の患者では、⽣理的⽤量のグルココルチコイドを補充すれば、低K⾎症は是正され、⾎圧は正常化される。しかし、この場合でも、過剰な⽤量のグルココルチコイドによる医原性クッシング症候群を避けるよう注意すべきである。体表⾯積に対して最低限必要となる用量で、かつ短時間作用型のヒドロコルチゾンなど(ヒドロコルチゾン10〜12mg /m^2/day )を処方しなければならない。⽬標⾎圧を決定するには、年
齢別の⾎圧パーセンタイルを使⽤する。さらに、小児ではグルココルチコイド療法の専⾨知識を持つ⼩児科医によって経過観察されるべきである。GRA患者の別の治療選択肢には、MRAが含まれる。MRAを用いれば、医原性の非症候性クッシング症候群またはクッシング症候群を回避できる。さらに、MRAまたはグルココルチコイドによる治療は、正常⾎圧のGRA患者においても効果が望まれる場合がある。アルドステロンシンターゼ阻害剤は、まだ臨床では用いられておらず、開発段階である。
【PA in the setting of pregnancy】
PAは妊婦ではまれであり、⽂献で報告されている症例は50例程度である。妊娠中のPA患者のほとんどは、APAの症例である。妊娠中のPAは、早産、⼦宮内発育遅延、常位胎盤早期剥離や⼦宮内胎児死亡につながりうる。妊娠中のPAの珍しい特徴は、病勢が自然軽快するか、自然増悪するかのいずれのパターンをも取りうることである。PA合併妊婦の⼀部において、プロゲステロンの血中濃度が高い場合、ミネラルコルチコイド受容体に対して拮抗的に働くため、アルドステロンの作⽤を部分的に遮断する場合がある。実際にこうした患者では、妊娠中、⾼⾎圧と低K⾎症がある程度改善することがある。他の妊婦では、ベータカテニン突然変異を有するAPAにおける黄体形成ホルモン(LH) - 絨毛性ゴナドトロピン受容体の発現増加が報告されており、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の血中濃度の上昇により、高血圧および低カリウム血症が悪化する可能性がある。妊娠中であっても、PAのスクリーニング検査は問題なく行うことができる。⾮妊娠⼥性の場合と同様に、PACおよびレニン(PRAまたはPRC)の測定のために早朝採血を行う。妊娠中の⼥性に低K⾎症が認められ、レニンが抑制され、PACが> 555 pmol/L (> 20 ng/dL )であれば、追加の検査は必要ない。しかし、患者が正常⾎圧であれば確定診断のための検査を⾏うべきである。カプトプリル負荷試験は妊娠中に禁忌であり、経静脈的⽣理⾷塩⽔負荷試験が浮腫をきたしうるため、⼗分許容されないことがある。したがって、妊娠中における精査は困難な場合がある。妊娠中の最適な精査は、高Na⾷を負荷して24時間蓄尿を行い、アルドステロン排泄測定をすることである。放射線や造影剤への暴露を避けるため、妊娠中のサブタイプ検査は、ガドリニウムを含まない腹部MRIで開始する必要がある。⽚側性APAは、顕著なPAを有する妊娠に特有な検査所見で診断することができる。これは低K⾎症およびPAC> 832 pmol L (> 30 ng dL )]に加えて、MRI上の明確な⽚側性副腎腺腫があることである。

⾼⾎圧および低K⾎症の重症度によって、妊娠中のPAの治療は決まってくる。例えば、PAであっても臨床的に寛解している患者では、MRA内服や手術は、出産後まで避けることができる。しかし、⾼⾎圧および低K⾎症がある場合、手術または内服治療による介入が示唆される。2回⽬の妊娠中であれば、⽚側腹腔鏡下副腎切除術は、重度PAで、⽚側性APAを有する場合に考慮されうる。
スピロノラクトンは、ラットでの研究で雄ラットの⼥性化が報告されているため、妊娠カテゴリーCの薬物としてFDAに挙げられている。しかし、PCOSの妊婦に対して1例のみスピロノラクトンを投与した報告が存在する。その症例では、妊娠5週までの間、男性胎児の性器があいまいとなったとのことであった。エプレレノンはFDAによって妊娠カテゴリーBの薬剤として記載されている。PAで高血圧の妊婦を内科治療で管理する場合、妊婦への使⽤が承認された標準的な降圧薬を用いるべきである。低K⾎症は、経⼝K補助食品で治療する必要がある。⼿術が選択できない妊婦で、重篤なPAの場合は、低⽤量のエプレレノンを考慮してもよい。
【Summary of practical considerations】
・PAは⽐較的有病率の高い高⾎圧の原因であり、外科⼿術で治癒するか、または内科的治療法でホルモン標的療法を行うことができる。
・発見されない、または効果的に治療されないPAは、⼼⾎管疾患の罹患率を高め、腎毒性を生じる。
・すべての⾼⾎圧患者は少なくとも1回はPA検査を受けなければならない。
・PAのスクリーニングは、PACおよびレニン(PRAまたはPRC)を、早朝採血を行うことにより測定する。この検査は、降圧薬を変更することなく⾏う。PACの正しいカットオフが使⽤される限り(例えば、> 277 pmol/L(> 10 ng dL ))、降圧薬は偽陽性の検査結果を引き起こさない。
・スクリーニング検査は、患者が低K⾎症を呈し、かつPAC> 555 pmol/L (> 20ng/dL)でない限り、即PAの確定診断とはならない。逆にこれを満たせば、精査を行わずしてPAと診断してよい。
・PAを有するほとんどの患者は低K⾎症を有していないので、アルドステロン分泌の⾃律性を確認するために、精密検査を実施すべきである。
・サブタイプ診断は、副腎⽪質癌を除外し、若年患者(35歳未満)のAPAを診断するために、副腎CTから開始する必要がある。
・若年者(<35歳)で、片側性副腎腺腫(1~2cm程度)があり、対側が正常所見である著明なPAを呈する患者では、AVSを必要としない場合がある。(著名なPAとは、例えば、低K血症があり、かつPAC>832pmol/L(>30ng/dL)を満たすなど)
・外科的治療を希望するPA患者の⼤半は、AVSでアルドステロン過剰分泌の原因を正確に特定することができる。
・術中に⼩さなAPAを確実に識別することはできないため、APAの術式は、⽚側副腎切除術(副腎部分切除術ではない)でなければならない。
・術後⾼K⾎症のリスクのため、すべての患者は週1回の血液検査を4週間受け続け、⾎清K濃度をモニタリングされるべきである。
・外科的に治療されないすべてのPA患者は、MRAで治療されるべきである。効果的にミネラルコルチコイド受容体を遮断するために、MRAの投与量は、経⼝K剤を用いない状態で⾎清Kが正常~⾼値となるように設定すべきである。
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Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
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オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
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①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
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