私的名盤紹介―真の雑食を目指して

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私的名盤放送第52回「『水樹奈々』で棚から一掴み」セットリスト

私的名盤放送第52回「『水樹奈々』で棚から一掴み」セットリスト

私的名盤放送52回1

私的名盤放送52回2

「放送アーカイブはこちらから」

M1 FATE /水樹奈々 『SUPERNAL LIBERTY』 (2014)
M2 Song Communication /水樹奈々 『PHANTOM MINDS』 (2010)
M3 フリースタイル /水樹奈々 『MAGIC ATTRACTION』 (2002)
M4 SUMMER PIRATES /水樹奈々 『METANOIA』 (2019)
M5 夏恋模様 /水樹奈々 『IMPACT EXCITER』 (2010)
M6 NEXT ARCADIA /水樹奈々 『IMPACT EXCITER』 (2010)
M7 アンビバレンス /水樹奈々 『SMASHING ANTHEMS』 (2015)
M8 COSMIC LOVE /水樹奈々 『STARCAMP EP』 (2008)
M9 You have a dream /水樹奈々 『HYBRID UNIVERSE』 (2006)
M10 エデン /水樹奈々 『エデン』 (2015)
M11 アオイイロ /水樹奈々 『Justice to Believe/アオイイロ』 (2006)
M12 suddenly~巡り合えて /水樹奈々 『suddenly~巡り合えて』 (2002)

【放送後記】
しばらくぶりの私的名盤放送は、ファン歴13年、FC会員の私的名盤紹介管理人が選ぶ水樹奈々さん特集です。
音楽性、関係するスタッフやスタジオミュージシャン、プロデューサーなどに着目した90分間です。

一人のアーティストのファンで居続けることでこそ、気付くことのできる魅力や、音楽性やボーカル表現の変化の
細かい点に気付くことが出来るようになり、より深く音楽を楽しむことが出来ると思います。

特に、あえてシングルヒットを選ばないことによって、管理人の好みを反映できたと思います。

FATEはV6/Guilty, Astrogationのほか、クリスハートのプロデュースなど、JR&B的な編曲が多くみられる
陶山隼を作編曲に迎え、00s初頭のEXILEを思わせるようなスロウジャムに仕上がっています。

Song Communicationはコーラスにかつて水樹奈々が参加していた声優グループPritsのメンバーを集め、
Elements Gardenの作家陣の中でも、「残光のガイア」のようにアコースティックなアレンジを得意とする
藤間仁がペンを執っています。あえて高域の多い、柔らかく可愛らしい声質で歌うボーカルも素晴らしい。

矢吹敏郎がプロデュースを務めた初期作のMAGIC ATTRACTIONからは
本間昭光(いきものがかり、ポルノグラフィティなど)が作曲を務めたアイドルポップス、フリースタイルです。
デビューしてまもない時点でも完成されたボーカルですが、あえてヴィブラートを抑えたハイトーンが心地良いです。
失恋から立ち直ろうとする歌詞も、少し背伸びした当時だからこそできたボーカル表現だと思います。

最新シングル、METANTONIAのC/W, SUMMER PIRATESはBrecker Brothersを思わせるような
フュージョン的なホーンのオブリガートが特徴的な、スピード感あふれるアシッドジャズなトラックです。
最近のメタリックなシングル曲たちの中でも少し異色な一曲に仕上がっています。
Aqoursの楽曲やTHE IDOLM@STERの楽曲を手掛ける光増ハジメが作曲しています。

水樹奈々の隠れた名曲の代表格、「夏恋模様」は、藤林聖子の上品でストーリー性に富んだ、
淡い思い出を描く歌詞と、齋藤悠弥による少しブラジリアンなBメロや少し後ノリなグルーヴィーなドラムスの
作り出すゆったりとした16ビートなど、これまでの彼女の楽曲にはないサウンドで占められています。
プロデューサーの三嶋章夫さんが「一番泣ける曲」と称しているようです、納得します。
ライブでなかなか聴くことが出来ない曲でもあり、「Live Grace Opus3 2019」でさらにブラジリアンな香りを強めて
大胆にアレンジされたバージョンが聴けます。

水樹奈々の楽曲は演奏難度の高いものが多いですが、特にElements Gardenが手掛ける難しい楽曲の
中でも、とりわけキメが多くプログレッシブロック~ハードフュージョン的な色が強いのがNEXT ARCADIAです。
特にピアノのバッキングのリズムやオブリガートの難しさ、後半のドラムスのフィルインなど
ライブで観るとダブルドラム、トリプルギターの構成でこの曲を完璧なアンサンブルで聴かせるバンド、
Cherry Boysの実力を思い知らされます。

2015年作のSMASHING ANTHEMSに収録されたアンビバレンスは、椎名林檎/丸の内サディスティックでの
河村智康を思わせるようなブリティッシュな香りがするビートとAOR的なサビの展開が特徴的な、
レイドバックした一曲です。武道館7daysライブではスガシカオをゲストに迎え入れて演奏しています。
これも管理人的には水樹奈々隠れ名曲の一つです。

管理人の好きな水樹奈々楽曲は、DISCOTHEQUE以降のディスコトラックとヘッドセットで歌うダンス曲、
タオルを振る「タオル曲」が多いのですが、その中でもCOSMIC LOVEのコードカッティングや
パタパタしたドラムスの音色も、水樹奈々楽曲の中ではかなり珍しい音作りで、
Elements Gardenのメンバーであり、BanG Dreamの音楽プロデュースを務める藤田淳平が作曲しています。

同じく藤田淳平によるHybrid Universeから、デビュー当初の歌い方から現在のボーカルスタイルに
移り変わる「変声期」を捉えたともいえるYou have a dreamは、サウンド的にも90sポップス的な
エレクトロ~テクノポップな初期のサウンドと、「明るいが、暗く、切ない」水樹奈々ポップスの真髄が垣間見える曲です。

比較的新しいシングルからは、藍坊主の 藤森真一作曲によるエデンを選びました。
音価の長いメロディと、山本陽介のかき鳴らされるギターの分厚さに圧倒されます。名演だと思います。
AGENT-MR作曲による「アオイイロ」は制服を来てダンスするPVも印象的ですが、
スターダムを駆け上がる、その直前期の水樹奈々の魅力が凝縮されています。

そして最後に、矢吹敏郎による初期水樹奈々屈指の名曲、suddenly~巡り合えてです。
定番のエモーショナルなギターソロ、ドラムブレイクから入るイントロ、分厚いコーラスパート、
アメリカンプログレハードにも繋がる編曲と、この頃のサウンドを通して、AOR的な水樹奈々サウンドが
今後聴ける日を待ち望んでおります。

放送内ではさらに踏み込んで、水樹奈々のボーカルスタイルや、個人的な思い出を語りつくします。
ぜひ、ご覧下さい。次回もお楽しみに。皆様に素晴らしい音楽との出会いがありますように。

前編

中編

後編


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Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
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