私的名盤紹介―真の雑食を目指して

自分の心に残った作品を紹介することで、新たな音楽を見つけるきっかけとして頂ければ嬉しいです。

私的名盤紹介 2010年代ベストアルバム

私的名盤紹介 2010年代ベストアルバム

私的名盤紹介をご覧下さっている皆さま、お世話になっております。
管理人の@privategroove(名盤さん)です。

今年も年の瀬が近づいてまいりました。いかがお過ごしでしょうか。
2010年代も終わりが近づいて来ています。曲は世に連れ世は曲に連れと言うように、
ポピュラー音楽は常に人々の思い出と共にあります。

サブスクリプションサービスが一般的となった現代では、音楽のジャンル、
スタイルは「ポストモダン化」が進んでいます。それに伴って「ある時代の音」というアイデンティティは
希薄なものとなりました。サンプリングが自然となった現代では、
過去の時代の音楽を正確にトレースするシミュレーショニズムも、相当なクオリティで実現可能になりました。

これは、デジタル録音の技術革新や、ミュージシャン、エンジニアなどのリテラシー向上が確実に寄与しています。
さらに、録音されたオーディオやMIDIデータを編集出来る技術が普及するにつれて、
音楽の「音韻的進化」よりは「音響的進化」が目立った10年間になったと思います。

音楽の音響的側面の進化に伴って、ポピュラー音楽、いわゆるJPOPと呼ばれてきた音楽は相対化され、
デスクトップミュージックやエレクトロミュージック、あるいはワールドミュージック、
ヒップホップなどを取り込みながら多様な変化を遂げています。

しかしながら、平成初期生まれの僕にとって、ポップスとは人々が口ずさめるキャッチーさがあり、
歌謡曲から連綿と続く「歌われる」音楽であって、その中心となる価値観は変わらないものと信じています。

音楽の微細な部分に捉われすぎず、かつ優れたポップスを選ぶ、という観点で選んだ
「私的名盤紹介的」2010年代ベストアルバム20をお送りしたいと思います。

邦楽で10枚、洋楽で10枚、合計20枚を選びました。

前置きで自分なりのポップス論を語っておいて恐縮ですが、この20枚はあくまで
自分の率直な感情で選んだ愛聴盤を並べたリストになっています。そのため、
洋楽では専門のブラックミュージックが多くなっております。ご容赦ください。

2010年代ベストアルバム10 邦楽編

スポーツ/東京事変(2010)

スポーツ

レビューは過去記事を参照してください。

Yellow Dancer/星野源(2015)

Yellow Dancer5000

レビューは過去記事を参照してください。

MODERN TIMES/PUNPEE(2015)

Modern Times

レビューは過去記事を参照してください。

FANTASY CLUB/tofubeats(2017)

Fantasy Club

レビューは過去記事を参照してください。

Retroactive/ブルー・ペパーズ(2017)

レトロアクティブ

レビューは過去記事を参照してください。

BLUE COMPASS/水瀬いのり(2018)

Blue Compass

1995年生まれ、東京都出身の女性声優の2ndフルアルバム。
芸名に、自身が熱心なファンである水樹奈々の「水」の文字を加えている彼女ですが、
いまや若手女性声優アーティストのトップランナーとなった感があります。
滑らかで透き通った声質でありながら、ラウドなトラックでも負けない力強さ、
バラードでのファルセットの巧みな息遣いなど、歌唱の面からみても年々その技術の成長を感じます。
水樹奈々とのタッグでも知られるElements Gardenがプロデュースした楽曲には、
M10のようなラウドなリズムギターとへヴィーなバッキングのトラックもあるのですが、
彼女のトレードマークとなる音は、「キリンレモン」のCM曲「まっすぐトウメイに」のような、
爽やかで甘酸っぱいポップスであろうと思います。
特にこの2ndは、渚のバルコニー/松田聖子を思わせるイントロのM1や、
ファンからの人気も高く切ないコード進行のサビと藤林聖子の可愛らしい歌詞世界が堪らないポップロックM2、
そして管理人一押しのパワフルなブラスのアレンジと4つ打ちのディスコ、M4はソウルフルでこみ上げるサビが最高です。
髭白健(Ds, 大原櫻子、Every Little Thing etc)の手数の多くフュージョン的なドラムス、
地声で張り上げるハイトーン、後半に掛けて盛り上げる展開も、その全てが、
ここ数年間で聴いてきた声優ポップスの中でも間違いなくベストトラックの一つでした。
参加しているスタジオミュージシャンも菰口雄矢(Gt, TRIX), 二家本亮介(B, 水樹奈々、有形ランペイジ、上原ひろみ),
須長和広(B, aiko, 松任谷由実, 大塚愛), 渡部格(G, 水樹奈々、八神純子、崎谷健次郎)、
山本陽介(G, OLDCODEX)、江口信夫(Ds)など、
若手~ベテランまで一流のメンバーが多数参加した、生演奏のトラックが多いことも、注目に値すると思います。
生のストリングスとアコギのバッキングのみずみずしさがあり、可愛らしくも王道なガールポップのM6も、
楽器を詰め込み過ぎずすっきりとした音作りなのが素晴らしい。
最新作の3rdと合わせて間違いなく2010年代声優ポップスの名盤の一つ。
来年のライブツアーからライブにも参加していこうと思います。
また一人、こうしてファンになれる声優アーティストが得られて嬉しい限りです。

Orange/UNCHAIN(2013)

orange.jpg

レビューは過去記事を参照してください。

エクセルシオール/フィロソフィーのダンス(2019)

エクセルシオール

ウルフルズ、氣志團、ナンバーガール、Base Ball Bear、相対性理論などを見出し世に送り出してきた
加茂啓太郎がプロデュースする4人組のダンスボーカルグループで、2015年活動開始しました。
Funky But "Chic"を活動のキャッチコピーとしていることからも分かるように、
Chicに代表される1970年代~1980年代のブラックミュージック、ディスコ~ファンク、ブラックコンテンポラリー、
ニュージャックスウィングなどからの影響を強く感じさせるダンサブルなトラックが満載の彼女たちの作品から、
最新アルバムの3rdフルを選びました。低域の強いスネアとぶっといベースにキュートなボーカルが絡むM1は、
アシッドジャズ的なコード感とチープなシンセリードのオブリガートが心地いいブギーです。
一押しのトラックは、かつてのRod Temperton(Heatwave)を思わせるような高揚感のあるシンセのリフレインに、
ニュージャックスウィング的なスウィンギーなビートを重ねたM3です。ブヨブヨしたシンセベースと歯切れのよいドラムス、
微かに聴こえる左チャンネルの鋭いカッティングも最高です。
Espesiaと並んで、角松敏生~杏里直系のトロピカルなシティポップ~和ブギーを聴かせるM4や、
ジャジーなピアノソロとハンドクラップから始まるイントロと見事にシンコペートするシンセベース、
妖しげなメロディの組み合わせが聴くほどに癖になるM6,
アイドルグループの一員とは思えぬほどのずば抜けた声量とソウルフルな声質を持ち合わせた日向ハルの、
ハリのあるボーカリゼーションを聴かせるサビが最高なM8は、かつての90sのSMAPを思い起こさせます。
エレピのエッジが立ったバッキングや、フィリーソウルなストリングスが目立つ、70sノーザンソウルを思わせるA~Bメロから、
ポップで滑らかなサビへと繋がる展開が見事なM10, アップテンポなアーバンディスコM11など、
全編を通してキャッチー&グルーヴィーな楽曲に満ち満ちています。
「フィロのス」は、僕にとって現代アイドルポップスの中で最も嵌ったグループとなりました。

Ray Of Hope/山下達郎(2011)

Ray Of Hope

東日本大震災の年となった2011年にリリースされた、山下達郎の現時点での最新アルバムです。
キャリアの長さに比して寡作な彼ですが、ここ最近の「シティポップリバイバル」の流れの中で、
シティポップの帝王とまで呼ばれる山下達郎の音楽の背景には、
脈々と続くアメリカンポップスの歴史が背景にある訳で、そこには白人音楽、黒人音楽、
インストゥルメンタルミュージック、様々な音楽のエッセンスが含まれています。
これは今さら僕が語ることでもなく、ラジオ番組のSUNDAY SONGBOOKを聴けば自ずと伝わってきます。
RCA/AIR期、MOON期を超えて、カラりとしたリゾートミュージックやディスコ、ポリリズムファンクから、
良い意味で希望に満ちた歌詞や、祈りとも言えるメッセージが込められた音/歌詞世界へと変化していきました。
ブリブリとしたシンセベースの作る波音のようなベースライン、パワフルでシンプルなパターンのドラムスに、
強い決意を滲ませるM2, 蒼茫から続いて市井の人々の心に寄り添うようなM3,
甘く危険な香りのリズムパターンを援用したM4, 「サマーウォーズ」のテーマソングとなった優しくもどこか淋しげなM6,
絞り出すようなファルセットが切々とした名バラードのM8, 太陽のえくぼからの流れを汲んだ煌めくミドルM11,
一人多重コーラスのM13など、どれも粒ぞろいですが、個人的には現代版クワイエットストームなM5が白眉です。
フリューゲルホルンの柔らかい音色のソロを取り入れるバランスも素晴らしく、現代のクワイエットストーム再評価、
クワイエットウェイブの流れを予感させます。歌詞もこれまでの彼のバラードにはあまりない、
結婚直前のストレートで熱い想いが込められています。
長いキャリアを重ねてきた彼にしか生み出せない、名もない一般の人々への慈愛とも言うべき優しさや、
人間存在への強い肯定感を与えてくれる、そんな傑作だったと思います。

SMASHING ANTHEMS/水樹奈々(2015)

Smashing Anthems

レビューは過去記事を参照してください。

2010年代ベストアルバム10 洋楽編

24k Magic/Bruno Mars(2016)

24k Magic

レビューは過去記事を参照してください。

Channel Orange/Frank Ocean(2012)

channel orange

レビューは過去記事を参照してください。

Drunk/Thundercat(2017)

Drunk.jpg

1984年生まれのセッションベーシスト、トラックメイカーによるソロ4th。
Kendrick LamarやKamasi Washington, Flying Lotus, Erykah Baduなど、ネオソウル以降の現代ジャズ/フュージョンの
アーティストと多数の共演歴があり、テクニカル系のベーシストとしても知られています。
ベーシストとしての超絶技巧を披露したアルバムというよりは、Kendrick LamarやPharrell Williams, Mac Miller,
Louis Cole, Kamasi Washington、そしてAORの大御所、Michael McDonald, Kenny Logginsを迎えたShow You The Wayなど、
各ゲストの特徴を見事にフィーチャーした、LAの現代ジャズ~フュージョンを代表する名盤に仕上がっています。
Weather Report時代のJaco Pastoriusに勝るとも劣らぬ速弾きとドラムンベースなリズムトラックを合わせたM3や、
Louis Coleの参加したM4ではポップなメロディとメロウなネオソウル的な展開で、
絶品のアンビエントソウル~クワイエットウェイブなM6は、蕩けるようなファルセットと夢見心地なサウンドが堪りません。
コズミックでありながらオハイオファンクのような重いグルーブのあるインタールードM8から、
Michael McDonald, Kenny Logginsを迎えた現代版ジャズ/フュージョンとAORなリード曲M9,
その他にもIsley Brothersのクワイエットストーム名曲、Footsteps in the Darkをサンプリング、換骨奪胎し
重厚なファンクへと作り替えたM15など、
現代におけるアンビエントソウル~クワイエットウェイブの代表的な作品であり、一つの到達点と言えるでしょう。

The Feels & The High/Midas Hutch(2018)

レビューは過去記事を参照してください。
The Feels The High

Keep Movin’/Ole Borud(2011)

keep moving

ノルウェー出身のSSW, ギタリスト、1976年生まれ。AOR人気の落ち込んでいた2000年代にデビューした
北欧AOR系を代表する存在であり、現在に至るまで精力的に活動しています。
Pages~Steely Dan的な精緻なコードワークに、TOTO/AIRPLAY直系のハードロック~ウェストコースト寄りなロックサウンドから、
Earth, Wind & Fire的な、フュージョン感のあるファンキーなグルーブの曲まで、キャッチーな楽曲満載です。
来日公演も多数こなしており、Youtubeでもいくつかライブ映像を観ることが出来ます。
複雑なリズムギターを弾きこなしながら優れた歌唱を聴かせます。傑作揃いのオリジナルアルバムから2ndを選びました。
鋭いホーンのオブリガートが入ったブギーM2もディストーションギターのリフが随所に入っていたりと黒過ぎない編曲です。
表題曲M4も重いグルーブのドラムスとファンキーでトレブリーなカッティング、歪んだ音の太いベースラインで
ゴリゴリと展開しながら、Bメロではジャジーに、サビはウェストコースト的な哀愁漂うメロディセンスを見せるなど、
ブラックミュージックとアメリカンプログレハード的なAORを完璧なバランスで混ぜ合わせた名曲です。
一番のお気に入りM5は柔らかいシンセの白玉が美しいアップテンポのイントロからテンポダウンして
ひときわソウルフルなフックへと繋がっていくスムーズな編曲のセンスに驚かされます。
2番に入るとコーラスの厚みも増して、よりドラマティックに構成されています。
80年代前半のEarth, Wind & Fireの作品群に勝るとも劣らぬ最高のトラックでした。
歌謡曲的な濡れたメロディが心地よいファンクM6, エモーショナルな速弾きギターソロの入ったM7,
ブルージーなギターフレーズのイントロから始まるウェストコーストロックM8も、
枯れた音色のギターのフレージングや、Michael McDonald期に移り変わる時期のThe Doobie Brothersを
思わせるような暖かいサビが美しい。
ブラジリアンフュージョンなリズムパターンにプログレッシブロックな
ギターリフが絡みつくGino Vannelliを思い起こさせるようなM9,
イントロのホーンから一気に掴まれ、現代版Pagesともいえるメロ部分が心地良いM10も、
多重コーラスとエモーショナルなボーカルが堪らないキャッチーな一曲、後半のキメも熱い。
全編を通して、北欧AORらしいリヴァーブ感のある音世界と、透き通った線の細いボーカルで歌い上げる
メロディの美しさは一貫しており、そこに恐るべきほどの密度の編曲、凝ったコードワークが詰め込まれた、
AOR全盛期の名盤達に全く引けを取らない傑作と言えます。

On Point/Teddy Mike(2017)

Teddy Mike On Point

カナダ出身のベーシスト、トラックメイカーによる唯一のソロアルバム。
発売されたレーベルはスペインのNeon Fingerというところのようで、色々と謎の多い人物でもあります。
全ての楽器を一人でこなしながら、Cameo(おそらく3人体制の頃でしょうか), EWFなどにリスペクトを表する彼のスタイルは、
80年代後半~NJS前夜のブラックコンテンポラリーのそれであり、敢えてインストゥルメンタルの形態を取ることで、
当時のバックトラックの、チープであるがゆえに独特の説得力があるサウンドの魅力を最大限に引き出しています。
深いリヴァーブの掛かったドラムスとDX7なサウンドのシンセリードが迫りくるエレクトリックファンクM1も、
生ギターのPaul Jackson Jrを思わせるようなカッティングが人間味を感じさせます。
太い生ベースのスラップが重いグルーブを作るM2も、少し東洋的なメロディを奏でるシンセリードがひんやりとした質感を与えます。
ブラックコンテンポラリー好きであれば誰もが反応するあのカウベルの音がふんだんに入った
エレクトリックフュージョンなM3は、このダサいメロディセンスがFruitscakeにも近い不思議な近未来感
(レトロフューチャリズム)を感じます。
Vaporwaveの楽曲のようなタイトルのM7Shinjukuはどこが日本風なのか謎ですが、自身によるMarcus Millerばりの
スラップベースで作るメロディラインとうねうねした低音シンセ、中華メロディのシンセリードなど、
ずっと身を委ねていたくなるチープなグルーブに満ちています。
「インストブラコン」とでも言うべき新たなジャンルを生み出した(?)聴けば聴くほど心が落ち着く不思議な珍盤です。

Floral Shoppe/Macintosh Plus(2011)

Floral Shoppe

言わずと知れたVaporwaveを代表する名盤です。最近ディスクガイドが発売されたりと、再評価が進んでいるVaporwave、
今はめっきりと影を潜め、時代のあだ花といった存在になりつつあるかと思います。
しかし、80年代の「大衆音楽」を、元の形を残さないほどに極限までスクリューして作り、
90年代の安っぽいCG映像、サイケデリックとでも言うべき独特の色彩感あるPVと共に組み合わせることで、
「表層的なファッション」が生み出す、逆説的な真実味や鋭い批評性を持った、
このVaporwaveというムーブメントにとって、「本望」な終わり方であったと言えるのかもしれません。
「敢えて」意味づけが行えないような意味不明の日本語を使ったタイトルや、「敢えて」チープでローファイに作ったサウンド、
ショッピングモールで流れていそうな80年代の有名な楽曲(ブラックコンテンポラリーやAORもこれに含まれます)を
滅茶苦茶にテンポダウンして切り刻んだ構造、その全てが組み合わさることで生みだされる
独特の寂寥感ともいえる感覚が何なのか、これは言語化するのが難しい感覚だと思います。
無理矢理に表現するとするなら、「大衆芸術が生み出す刹那性、コンテンポラリーである/であろうとする」ことと、
「芸術としての音楽の普遍性、録音芸術としての音楽の永遠性」が、実は表裏一体(同じもの)である、
ことを感じとることであると言えるかもしれません。音楽的なレビューをしてどうこうという作品ではないでしょうが、
仕事に疲れて帰って来た時、暗くなった部屋で、深夜にYoutubeを開いて
ぼんやりとしながら聴いている時間が永遠=一瞬に感じる、Vaporwaveとは僕にとってそんな音楽です。

Nathan East/Nathan East(2017)

Nathan East

レビューは過去記事を参照してください。

Tuxedo/Tuxedo(2015)

Tuxedo.jpg

レビューは過去記事を参照してください。

Return of The Tender Lover/Babyface(2015)

Return Of The Tender Lover


「90年代」を代表するR&B系プロデューサーであるBabyfaceの作品をここに持ち出すことは勇気が要りましたが、
実際に自分が発売されてからずっと聴き続けている一枚であり、
この10年は結局、「美しい歌もの」を求めるのが自分のポピュラー音楽観である、ということを再確認した10年間でした。
言うまでもなく無数のヒット曲があり、上記で述べたBurno Marsも多大なリスペクトを表して止まない彼ですが、
今作は久々のソロアルバムとなった8thです。
力の抜けた、優しさや慈愛に満ちたボーカルの魅力も最大限に楽しめるものの、
ベッドタイムミュージックとしての90sR&B特有の湿っぽさや、ヒップホップソウル特有のダークな質感は少なく、
彼ならではの柔らかくて、暖かい日差しが差し込むような、スケールの大きいサウンドに満ち満ちています。
ゲストには自身のファミリーグループであるAfter 7や、ブラックコンテンポラリーを代表するシンガーであるEl DeBargeを
迎えたりと、気の通ったスタッフとのびのびと制作されています。
スムースジャズ的なバックトラックにオーセンティックなソウルのメロディが組み合わさったM1,
ほのかにブラジリアンな香りがするM2の繊細なファルセット、
少し分厚いビートと太いベースラインに暖かなボーカルが絡む絶品のクワイエットストームM3,
El DeBargeを迎えたシャッフルのM4は少しAOR的な展開が印象的です。
TOTO/Georgy Porgyを思わせるイントロ~メロ部分から、恋い焦がれる気持ちを歌った切々とした熱唱に
目頭が熱くなるバラードM5は、After 7の熟練のコーラスワークも含めて、聴いているだけで幸せな気持ちになれる、
2010年代でNo1のバラードだったと思います。
サウンド面でも、歌唱でも、歌詞でも、彼はデビュー以来一貫した音楽性を提示し続けていますが、
そこには人生に対する真摯さがあり、愛という普遍的なテーマに対して(たとえ表面上悲しい結末の歌であっても)、
前向きで、希望を与えて人々に寄り添う役割が持たされていると感じます。
こういった音楽こそが、真にエヴァーグリーンなポピュラー音楽であり、紛うこと無き名盤と言えるのでしょう。

私的名盤紹介の2010年代ベストアルバム、いかがでしたでしょうか。
2020年も仕事、プライベートともに忙しい日々が続いておりますが、可能な限りコンテンツを発信して参ります。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
2019年ベストアルバムも鋭意編集中ですのでお楽しみに。

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  1. 2020/01/03(金) 00:28:08|
  2. 雑記(音楽関連)
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プロフィール

Systematic Chaos

Author:Systematic Chaos
独断と偏見により、お気に入りのCDを紹介して行きます。
医学部医学科の大学生として臨床医となるべく勉強していました。(2011/04-2017/03)
無事医師免許取得し、2017年より研修医一年目として社会人生活が始まりました。
新しいことばかりでストレスも多いですが、相変わらず様々な音楽に触れております。
山下達郎ファンクラブ
TATSURO MANIA会員。
水樹奈々ファンクラブ
S.C. Nana Net 会員。
上坂すみれファンクラブ
コルホーズの玉ねぎ畑 会員。
自分にとって魅力的な音楽を、様々な視点で、
新旧洋邦を問わず掘り下げて参ります。
初心者ですが宜しくお願いします。
好きなジャンル:
1. AOR, MOR, ソフトロック
2. R&B,ファンク, モータウン,
ニュージャックスウィング,
フィラデルフィアソウル, シカゴソウル,
ブルーアイドソウル
3. ポップス、Jポップ
渋谷系、ニューミュージック
4. プログレッシブロック
5. ハードロック, へヴィメタル,
プログレッシブメタル, スラッシュメタル,
メロディックデスメタル,ブラックメタル
6. ジャズ,フュージョン,
ハードフュージョン, アシッドジャズ,
ハード・バップ, ジャズファンク,
ジャズロック
7. ジャジーヒップホップ,
オルタナティブヒップホップ
8. エモ, スクリーモ
9. ハウス, アシッドハウス,ディスコ

ライブラリは65,000曲ほどです。
ヘッドフォンはAKGのQ701、Audio TechnicaのATH-ESW9、
イヤフォンはShure-SE425を使っています。
①DENON PMA-50 + Zensor1 (USB-DACプリメインアンプ+スピーカー)
②iPod Classic+TEAC-HAp50(ヘッドフォンアンプ)
③ONKYO DP-X1A のいずれかで聴いています。
ブログとして記事を書くことを通じて
自分のライブラリと向き合ってみると、
相当趣味が偏ってるということを
痛感しています。
これから沢山の音楽に触れ、勉強していきたいです。
たまに医学関連の記事や日々の雑感を書いております。
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