Album: It's A Poppin' Time
Artist: 山下達郎
Genres: Pops, AOR, Funk, Soul
山下達郎第3弾です。1978年発表の3rd。オリジナル・アルバムの体裁をなしていますが、
内容としては1978年3月8,9日に六本木Pit Innで行なわれたライブの模様を録音したものです。
(#Disc1-1Space Crashは、16マルチトラックレコーダーを2回使ってコーラスを重ねるという
非常にリスキーな方法を用いてスタジオ録音されたものですが)
数々のライブ・アルバムの傑作を生み出してきた六本木Pit Innは、ライブ・ハウスに
録音用のスタジオが併設されているため、ライン・アウトで容易にライブ・レコーディングが可能な
状態だったということだそうで、現在のオーディオで聴いても(吉田保氏という最高のエンジニアの
技術と、山下氏のリマスタリング技術のおかげも大いにありますが)
非常にクリアで厚みのある音で楽しむことができます。
以前も少し紹介しましたが、本作には、当時日本のフュージョンやクロスオーバーのジャンルで一線で活躍していた
超一流の若きスタジオ・ミュージシャンが参加しており、アドリブでの曲の絶妙な崩し方や、
ライブならではの、ジャジーでかつグル―ヴィーなアレンジを聴くことができ、
ライブ一発録りの魅力が、良質なポップスのアルバムとして完璧に昇華されています。(ボーカルは、
まだ完成されていない感が無きにしも非ずですが)
メンバーは以下の通りです。
山下達郎:Lead Vocal & Electric Guitar
村上“PONTA”秀一:Drums
岡沢章:Bass
松木恒秀:Electric Guitar
坂本龍一:Keyboards
土岐英史:Alto Sax & Soprano Sax
伊集加代子:Background Vocals
吉田美奈子:Background Vocals and Fender Rhodes Piano in "Escape"
尾形道子:Background Vocals
アルバム用の完全新曲(#Disc1-2雨の女王、#Disc1-5Silhouette、#Disc2-1Escape)の他に、
ブレッド&バター、吉田美奈子、Ruby & the Romanticsのカヴァーや、前作Spacyからの曲、
シングル曲としてボツになってしまったPaper Doll(今では人気曲ですが)、一人アカペラの
Marieなども収録されており、良くバランスが取れていて、一瞬たりとも飽きさせません。
緊張感あふれるインプロビゼーションの応酬と、
完璧なリズムのコーラス・ワークを聴かせるポリリズム・ファンクのSolid Sliderも素晴らしい!
裏拍の強調された16ビートと変拍子(Sihouette)を楽々と叩きこなし、
鋭いシンバル・ワークと強弱自在のプレイで、フュージョンライクでありつつも、「黒さ」を
湛えたグルーヴを創出する村上秀一、
音数を極限まで絞り込んだカッティングとソロでミニマルなグルーヴを定位する松木恒秀のギター、
それとは対照的に、若々しいパワーに満ち溢れた打鍵で饒舌にテーマを提示する坂本のピアノ。
最高のプレーヤーの演奏が、六本木Pit Innという最高のライブ・ハウスで、
山下達郎という最高の指揮者の元、二度と再現されることのない壮絶な闘いを繰り広げた奇跡の記録。
ライブアルバムかくあるべし、というお手本となるべき作品だと思います。
ピンク・シャドウ
時よ
雨の女王
Artist: 山下達郎
Genres: Pops, AOR, Funk, Soul
山下達郎第3弾です。1978年発表の3rd。オリジナル・アルバムの体裁をなしていますが、
内容としては1978年3月8,9日に六本木Pit Innで行なわれたライブの模様を録音したものです。
(#Disc1-1Space Crashは、16マルチトラックレコーダーを2回使ってコーラスを重ねるという
非常にリスキーな方法を用いてスタジオ録音されたものですが)
数々のライブ・アルバムの傑作を生み出してきた六本木Pit Innは、ライブ・ハウスに
録音用のスタジオが併設されているため、ライン・アウトで容易にライブ・レコーディングが可能な
状態だったということだそうで、現在のオーディオで聴いても(吉田保氏という最高のエンジニアの
技術と、山下氏のリマスタリング技術のおかげも大いにありますが)
非常にクリアで厚みのある音で楽しむことができます。
以前も少し紹介しましたが、本作には、当時日本のフュージョンやクロスオーバーのジャンルで一線で活躍していた
超一流の若きスタジオ・ミュージシャンが参加しており、アドリブでの曲の絶妙な崩し方や、
ライブならではの、ジャジーでかつグル―ヴィーなアレンジを聴くことができ、
ライブ一発録りの魅力が、良質なポップスのアルバムとして完璧に昇華されています。(ボーカルは、
まだ完成されていない感が無きにしも非ずですが)
メンバーは以下の通りです。
山下達郎:Lead Vocal & Electric Guitar
村上“PONTA”秀一:Drums
岡沢章:Bass
松木恒秀:Electric Guitar
坂本龍一:Keyboards
土岐英史:Alto Sax & Soprano Sax
伊集加代子:Background Vocals
吉田美奈子:Background Vocals and Fender Rhodes Piano in "Escape"
尾形道子:Background Vocals
アルバム用の完全新曲(#Disc1-2雨の女王、#Disc1-5Silhouette、#Disc2-1Escape)の他に、
ブレッド&バター、吉田美奈子、Ruby & the Romanticsのカヴァーや、前作Spacyからの曲、
シングル曲としてボツになってしまったPaper Doll(今では人気曲ですが)、一人アカペラの
Marieなども収録されており、良くバランスが取れていて、一瞬たりとも飽きさせません。
緊張感あふれるインプロビゼーションの応酬と、
完璧なリズムのコーラス・ワークを聴かせるポリリズム・ファンクのSolid Sliderも素晴らしい!
裏拍の強調された16ビートと変拍子(Sihouette)を楽々と叩きこなし、
鋭いシンバル・ワークと強弱自在のプレイで、フュージョンライクでありつつも、「黒さ」を
湛えたグルーヴを創出する村上秀一、
音数を極限まで絞り込んだカッティングとソロでミニマルなグルーヴを定位する松木恒秀のギター、
それとは対照的に、若々しいパワーに満ち溢れた打鍵で饒舌にテーマを提示する坂本のピアノ。
最高のプレーヤーの演奏が、六本木Pit Innという最高のライブ・ハウスで、
山下達郎という最高の指揮者の元、二度と再現されることのない壮絶な闘いを繰り広げた奇跡の記録。
ライブアルバムかくあるべし、というお手本となるべき作品だと思います。
ピンク・シャドウ
時よ
雨の女王
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